高知県土佐清水市の足摺岬を海から楽しむ遊覧船が人気
足摺岬周辺の断崖絶壁を、海から楽しむ海上遊覧が観光客らに人気だ。高知県土佐清水市の渡船業者が始めた新たな取り組みで、
一面に広がる青い海や足摺岬灯台はもちろん、崖に口を開く真っ暗な洞窟などを海上から間近に見ることができる。
陸地からの景色とはひと味違った土佐清水の魅力が広がっている。
足摺岬を海から見る機会を観光客に提供しようと、地元の渡船業者2社が国土交通省の事業許可を得て2015年度から始めた。
伊佐漁港を発着する約1時間の“ミニクルージング”だ。
午前9時、磯釣り客用の渡船で出発。参加者は全員ライフジャケットを着用し、船はゆっくり西へ進む。
すぐに、高さ50〜60メートルほどの荒々しい崖が見えてくる。崖には洞窟が幾つもあり、その一つが「盗っ人(ぬすっと)うど」。
隠し財宝が眠るとの伝説があり、奥が深く、海の青さが神秘的だ。
続いて、春分と秋分日の前後4日だけ夕日の光線が貫く、長さ約80メートル、幅約4メートルの「トオルマの洞窟」や
高知県指定の天然記念物「白山洞門」が迫ってくる。陸上からは見えない景色に、乗客から「おおー」と歓声が上がる。
ハイライトは、海上から見上げる足摺岬灯台と、イノシシが伏せたように見える「天狗(てんぐ)の鼻」。
その沿岸を巡回すると、岬の展望台に立つ人が点のように見え、断崖のスケールの大きさが実感できる。
乗客は「見どころがたくさんあって飽きない」「迫力だけでなく海の透明度が高く色がきれい」と写真に収めていた。
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