上田潤助教らの研究グループが男性不妊症(無精子症)の関係遺伝子を特定
上田潤助教(実験動物教育研究センター)と、近畿大学の山縣一夫准教授、九州大学の原田哲仁助教らとの研究グループが、マウスをモデルに精子幹細胞が分裂はするが分化に異常が生じて結果的に無精子症になるメカニズムを明らかにしました。
しかも、科学的に大変興味深いことに、このメカニズムが酵母からヒトまで保存されている「ヒストン」と呼ばれるDNAに結合するタンパク質の精巣タイプによって制御されていることが分かりました。
この精巣型のヒストンを失ったマウスは見かけ上全く正常に発育し健康でしたが、雄が無精子症となり、完全に不妊になることが明らかとなりました。
さらに、このヒストンタンパク質とDNAの複合体の構造解析から、体細胞に存在する通常のヒストン−DNA複合体に比べて、その結合がやや弱いことが明らかとなり、この精巣だけで見られる特殊なヒストンの化学的性質が精子幹細胞から精子が形成されない原因であったと推測されます。
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▽引用元:中部大学 【2017年1月18日】
http://www3.chubu.ac.jp/research/news/10949/