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2024年6月上旬、中東メディア「アルジャジーラ」によって、「簡易処刑」と呼ばれるものの実態を暴露する痛ましい映像シリーズが放送された。そこには、イスラエル兵がガザ地区の海岸沿いを歩くパレスチナ人を射殺する場面が3つ含まれていた。そのいずれにおいてもパレスチナ人側は丸腰で、兵士に危害を加えようとしている様子もなかった。
ジャーナリストによるこうした映像が世に出ることはまれである。しかし、こうした安全上の合理性がいっさいない「処刑」は、「+972マガジン」と「ローカル・コール」の取材に応じた、ガザでの従軍をこの数ヵ月中に終えたばかりの6人のイスラエル兵の証言と一致するうえ、パレスチナ人や医師による目撃証言とも一致する。
複数の証言者によると、兵士たちは明らかに何も制限を受けずに、日常の兵務の憂さ晴らしや退屈しのぎのために民間人を撃っていた。
「兵士たちはこの軍事行動であらゆることを経験したいと思っていた」。ガザ北部での兵務を経験した予備役のSは、こう回想する。「私個人も、海や廃墟に向けて数発、理由もなく発砲した。軍はこうした『退屈だから発砲した!』という事象をも、『一般発砲』というコードネームのもとで報告する」
https://courrier.jp/news/archives/373614/