
バチカンを訪れた観光客1人が5日、古代ローマの彫像2体を粉々に破壊した。
彫像はバチカン美術館を構成するキアラモンティ美術館に陳列されていたもの。同施設は古代ローマに由来する約1000体の彫像を所蔵している。
5日の昼食時前後、米国人とされる当該の観光客はローマ教皇との面会を希望したものの断られ、館内にあったローマ時代の胸像1体を床に投げつけたという。
伊紙イル・メッサジェッロが報じた。
観光客は美術館のスタッフに追われて逃げる際、別の彫像も倒した。
これらの彫像については館内の担当チームが調査を行っている。制作から約2000年経過しているものの、2体とも重要な芸術作品とは考えられていない。情報筋がイル・メッサジェッロに明かした。
ラ・レプッブリカ紙によると、胸像の1体は鼻が欠けたという。
バチカン美術館の広報担当者は声明を出し、当該の観光客について、「バチカン警察に止められ、イタリア当局に引き渡された」と述べた。
https://www.cnn.co.jp/world/35194232.html