日本人が知らない「夫婦の年齢差」意外すぎる実態 | 恋愛・結婚 | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース
https://toyokeizai.net/articles/-/617145 (前略
厚生労働省から発表された2020年の初婚同士の男女が提出した婚姻届の年齢分析対象となる婚姻総数は、29万2214件です(政府統計の年齢集計で対象となる婚姻届は「届出年に結婚生活を開始している」ことが条件となるため、単純な届出提出総数とは異なりますのでご注意ください)。
さて、読者の皆さんはこの約29万件のうち、最も多い夫婦の年齢差は次のどれだと思うでしょうか。直感で選んでみてください。
1. 夫が3歳年上
2. 夫が2歳年上
3. 夫が1歳年上
4. 夫婦同年齢
5. 妻が1歳年上
いかがでしょうか?
先日、筆者が主宰する研究会でも同じ質問をしたのですが、参加者の回答は3(夫が1歳上)の挙手が最も多く、次に4(夫婦同年齢)や2(夫が2歳上)といった状況でした。結婚支援の現場感覚では「夫1歳上が多い」であり、研究会の参加者や拙書をお読みいただいた方でもこのような回答となりました。
しかし、残念ながら、正解は3(夫が1歳上)ではありません。2位にかなりの差をつけて、最も多い年齢差は「夫婦同年齢」になります(図表1)。
このデータのポイントの1つ目は、最も多いのは「夫婦同年齢」結婚である、ということだけでなく、2位の「夫が1歳上」結婚を件数で2万2871件(6万3235件-4万364件)と大きく上回り、また総件数に占める割合でも7.8ポイント(21.6%-13.8%)と圧倒的に多い、ということです。
結婚支援の現場感覚や読者の皆様の感覚と比べると、ちょっと違うかも、ではなく、かなりずれている、という結果だったのではないでしょうか。また、自信をもって「夫婦同年齢」と正解した方は、中高年世代ではなく、実際に結婚が多発している年齢ゾーンにいる比較的若い年齢(20代)の方に多いのではないかと拝察しますがいかがでしょうか。
ポイントの2つ目は、3位が「妻が1歳上」である、ということです。同様の質問をある県の結婚支援担当者の方にも実施したのですが、やはり最も挙手が多かったのは「夫が1歳上」で、「妻が1歳上」の挙手は皆無、という状況でした。
夫が年上婚であることは当たり前で、夫婦同年齢や夫が2歳以上の年上であることも、ある程度は多いだろうが、妻が年上というのは多くはないだろう、といった雰囲気が挙手の状況から見受けられました。
しかし実際は、「妻が1歳上」は3番目に多く、第2位の「夫が1歳上」との差は件数で1万603件、割合で3.6ポイントの差となっています。そして、多くの人の予想に反して「夫が2歳上」の結婚よりも件数が多いという事実を、結婚を考えている皆様や結婚支援事業者の皆様には覚えておいてほしいところです。
データを活動に活かす、という視点でお伝えするならば、同年齢婚を最頻値として、夫婦のどちらが年上でも2歳差までの範囲で全結婚数の59.7%、3歳差までの範囲で69.9%の結婚が成立していますので、3歳差を超えるような結婚を希望すると相手から選ばれる確率が大きく下がり、結婚が難しくなるといえるでしょう。
3歳を超える年の差の相手との結婚が難しいことについて具体的な例を挙げてご説明すると、意外と「え!そうなの!」という方が続出します。
わかったつもりでも、実際はわかっていない。これが「アンコンシャスバイアス(無意識の偏見)」の恐ろしいところです。
例えば32歳の男性が4歳下の28歳の女性との結婚を目指すケースについて、「結構いける(脈がある)のではないか?」と考える方が、初婚を目指す男性には多いのではないかと思います。
(中略
ある自治体センターの婚活イベントで、毎回同じ50代の男性が参加して20代女性にアプローチするため、20代女性が「ありえないです」と、その後イベントに参加してくれなくなった、という話を聞きました。50代男性が20代女性に好意を持つことは自由ですが、相手の気持ちも考えずに押し付けを繰り返すことは、さすがに結果的に「イベント荒らし」行為にすぎません。
(後略