
『ねこぢるうどん』の不穏さは現代を予見していた? 90年代の不条理ギャグが映し出す変化|Real Sound|リアルサウンド ブック
https://realsound.jp/book/2020/09/post-614190.html
『ねこぢるうどん』の主なキャラクターは、にゃーこをはじめとする猫の家族。弟のにゃっ太は言葉がしゃべれず、父親のにゃん五郎はアルコール依存でいつも酔っぱらっている。内職で家計を支える母親のにゃす江は一見しっかり者だが、いつもイライラしていて、しばしば子供たちに暴力をふるう。にゃーこの友達も極貧だったり家族が認知症だったりと何かしら問題を抱えていて、とにかく幸せなそうな人(猫)はまったく出てこない。にゃーこ、にゃっ太はそんな環境にもめげず、未来に向かって健気に頑張る……わけではなく、ペットの犬を虐待したり、庭の虫たちを勝手に裁判にかけて死刑にしたり、自分たちよりも弱いものを(無表情で)いじめて楽しんでいる。