https://www.sankei.com/smp/west/news/180331/wst1803310002-s1.html
ラーメンは日本人の大好きなメニューだ。しょうゆやみそ、トンコツ、鶏ガラ、魚介系などのスープや具材で多様なジャン
ルがあり、日々進化。欧米など海外でも人気を集めている。だが、韓国人の一部は違うようだ。訪日外国人でにぎわう大阪・道頓堀(大阪市中央区)で、急増している韓国人旅行
者に尋ねてみると、特にトンコツラーメンに「脂っこい」「臭みがある」などと不満の声が聞かれた。大阪は韓国でもグルメ都市として知られ、旅行者にとって食べ歩きが大き
な楽しみだが、韓国のラーメンと日本のラーメンが「似て非なるもの」であることが、背景にありそうだ。(張英壽)
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「もう一度は結構」人生初のトンコツラーメン
道頓堀は訪日外国人客の一大聖地といえるほど、旅行者でにぎわう。夜になると、夕食を楽しもうと、あちこちの店で長い
行列ができる。初春のある夜に訪ねると、普段にもましてにぎわい、聞こえて来る言葉は圧倒的に韓国語が多かった。最近、
韓国では日本旅行の人気が高く、日本政府観光局によ
ると、昨年1年間の来日韓国人は前年比40.3%増の714万人。延べ人数だが、単純計算すると韓国人の7人に1人の割合
で日本を訪れていることになる。日本の都市の中で
「くいだおれ」のまち大阪は、特に食に対する期待が大きい。
その大阪の繁華街・道頓堀を歩く韓国人旅行者は、日本の食べものをどう感じたのか。直撃してみた。
「神戸ビーフやたこ焼き、お好み焼き、そば、すしはおいしかったけれども、日本のラーメンは脂っこくて嫌いです。食べた
けど、残しました。臭みがあるし、二度と食べません」
来日3日目という南西部の大都市・光州(クァンジュ)市からやって来た男性会社員、任理榮(イム・イヨン)さん(34)
はそう打ち明けた。どんなラーメンかと尋ねると、「ベーシックなもの。豚肉が入り、脂が多く…」という答えが返ってきた。トンコツラーメンのことではないかと見当をつけ、
タブレット端末で画像を見せると、「そうだ」と教えてくれた。
ただ韓国人だからといって、全員が嫌いなわけはなく、任さんは「日本のラーメンが好きな人は好き、嫌いな人は嫌い」という。
南東部の大都市・大邱(テグ)市の男性会社員(52)は「韓国では毎朝、辛いラーメンを食べている。トンコツラーメ
ンは韓国でも食べたが、脂っこく、臭みがある。スープがもう一つだ」と注文をつけた。ただ韓国ではインスタントラーメンが主流のため、麺については一定の評価をした。
任さんと男性会社員の「臭みがある」という表現は、韓国語では「ピリダ」という形容詞。韓国の国語辞典を引くと、
「魚や動物の血などから出る味やにおい」とある。