安倍政権の支持率急落で、“ポスト安倍”として注目されている石破 茂氏。
■昨年から首相になる準備をしていた!
安倍内閣の支持率が急落している。時事通信の世論調査(7〜10日実施)では29.9%、ANN(15、16日)では29.2%と、どちらも
危険水域≠フ30%を下回った。これは2012年の第2次安倍内閣発足以来初めてのこと。そこで今“ポスト安倍”は誰なのかが注目されている。
政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏が語る。
「最有力候補は岸田文雄氏と石破茂氏でしょう。岸田氏は安倍政権を支えながら政権を譲ってもらう禅譲(ぜんじょう)
なのに対し、石破氏は安倍首相と考え方が違う“対抗馬”」
政治評論家の有馬晴海(ありま・はるみ)氏も、ポスト安倍にこのふたりを挙げた上で、次のように話す。
「しかし、今の安倍首相の人気の落ち方を見ると岸田氏が次の首相になるというのは難しいのではないでしょうか」
となると、次期首相に一番近いのは石破茂氏だ。くしくも週プレ読者291人に聞いたアンケートと同じ結果になった。
なぜ石破氏が首相に一番近いのか、前出の鈴木氏が解説する。
「石破氏は昨年の内閣改造時に安倍首相の入閣要請を断って閣外に出ました。そのときから総裁選に出る準備を着々と進め
ていたからです。ひとつは、自分が首相になったらどんな日本にするかという“政権構想”を本にまとめた。それが4月に出版された『日本列島創生論』
(新潮新書)です。テーマは『地方創生』。入閣を断ったときから、この本を書き始めました」
石破氏は、この本に自分の師である故・田中角栄氏の著書『日本列島改造論』を模したタイトルをつけている。それくらい
本気になっているということだ。
「次に昨年から時間があればとにかく地方を飛び回っています。そして、自治体関係者や市民団体、自民党の支持者ら
と膝を突き合わせながらどんな苦労があるのかなどを聞いている。こうした地道な活動で今、地方での支持者は相当な数になっていると思います。
3つ目に閣外に出て反主流派宣言したことで、メディアは自民党内で何か問題が起こると石破氏にコメントを求めるようになった。そしてマスコミへの
露出が増え知名度がますます上がり、現在は反安倍の象徴のような存在になっています」(鈴木氏)
石破氏は、来年9月の総裁選に向けて、すでに準備を整えつつあったのだ。そこに安倍首相の支持率が急落し、追い風が吹く。
「自民党内で『安倍首相で次の衆院選を戦ったら負けるかもしれない』という雰囲気が出てくると、『安倍さんと対立構
図になっている石破さんでいこう』という流れになっていくはずです」(有馬氏)
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170802-00089117-playboyz-pol