イエメン 子ども乗せたバス空爆 死者51人に 国連「戦争犯罪」
2018年8月11日 4時46分
内戦が続くイエメンで、子どもたちを乗せたバスが空爆を受けたことによる死者は51人に上り、国連は「市民を標的にしたいかなる攻撃も戦争犯罪に当たる」として強く非難しました。
中東のイエメンでは、サウジアラビアなどの連合軍が支援するハディ政権と、イランが支援する反政府勢力の間で3年以上内戦が続いていて、先月下旬から戦闘が激しくなっています。
9日には夏休み中の課外学習に参加している子どもたちを乗せたバスが空爆を受けました。
ICRC=赤十字国際委員会によりますと、これまでに51人が死亡し、このうち40人が子どもだったということです。
OHCHR=国連人権高等弁務官事務所は10日、スイスのジュネーブで開いた記者会見で「戦闘に参加していない市民を標的にした攻撃はいかなるものであっても戦争犯罪に当たる」と述べて、空爆を強く非難しました。
そのうえで、内戦のすべての当事者に対して国際人道法に基づいて行動し、戦闘による市民への影響を最小限にするよう訴えました。
OHCHRによりますと、イエメンでは戦闘に伴う市民の死者が2015年3月から今月9日までの間に6592人に上り、1万470人がけがをしています。
その大多数がサウジアラビアなどの連合軍による攻撃を受けた人たちだということです。
