
一見した魅力と共感の欠如を併せ持つサイコパスだが、なにもサイコパスだからといってすべてが凶行を犯すというわけではない。
だが彼らが凶行に及ぶのは、脳が目の前の報酬を過大評価し、その行動が引き起こす結果について考えることを避けるようできているからなのかもしれない。
サイコパス(精神病質者)は人口全体なら1パーセント、刑務所の受刑者では最大25パーセントを占めると推定されている。
【サイコパスと反社会的行動の関連性】
2011年の研究によると、投獄されたことのあるサイコパスの4分の3の収監理由は暴力に関連するという。
中には暴力に訴えないサイコパスもいるが、それでも嘘、不正行為、窃盗といった反社会的行為を行なっている。
サイコパスに関する研究はその感情面、特に彼らが冷血で感情に乏しい捕食者であるという見解を主に取り扱ってきた。
【目先の欲にとらわれ、先のことを考えられなくなってしまう】
これらの発見は、サイコパスの反社会的行動が、彼らの脳が目先の報酬を過大評価し、同時に将来的なコストを無視してしまうことに起因すると示唆している。
事実、この2点において異常性が高い受刑者ほど、重大な犯罪を犯している傾向があった。
「サイコパスとされる個人の意思決定パターンは、薬物の乱用・過食・ギャンプル依存症といった自己破壊的行動をとる人々のそれとそれほど変わりません。
サイコパスになるかどうか分けるのは、感情の欠陥といったことかもしれません」とバックホルツ氏。
https://news.biglobe.ne.jp/trend/0717/kpa_170717_8128023438.html