![立憲、国会質疑の質向上へ若手猛特訓 辻元氏ら落選で育成急務 [きつねうどん★]->画像>6枚](https://cdn.mainichi.jp/vol1/2022/01/31/20220131k0000m010131000p/9.jpg)
立憲民主党が初めて開いた衆院1・2期生対象質問講習会=国会内で2022年1月27日午後、宮原健太撮影
立憲民主党は国会質疑の質向上を図ろうと「衆院1・2期生対象質問講習会」を始めた。ベテラン議員が若手に質問の極意を伝授する試み。岸田文雄首相や閣僚との迫力ある国会論戦を目指し、党勢回復につなげたい考えだ。
「皆さん、国会中継を見て政府をどうただすか、議員の質問技術・技法になるほどと思うこともあるでしょう。しかし、テレビで見るのは最終的アウトプットなんです」。1月27日の講習会初回で、衆院当選7回の馬淵澄夫国会対策委員長はホワイトボードを使いながら熱弁を振るい、質問の事前準備を徹底するようアドバイスした。
馬淵氏は2020年2月の衆院予算委員会でカジノを含む統合型リゾート(IR)を巡り、政府に経済効果をただした経験を紹介。当時質疑に使った資料には事前に想定した閣僚答弁や経過時間の目安などがびっしりと書き込んであり、コピーを示しながら「事前に約70時間かけて約2週間は準備した」と強調した。参加した当選1回の議員は「簡単にマネできないレベルの高さだったが、参考になった」と振り返る。
「猛特訓」の背景にあるのは「国会質疑ができる中堅がいなくなってしまった」(国対関係者)との深刻な党内事情だ。昨年の衆院選で立憲は公示前の110議席から14議席減らし、予算委などで政権追及の急先鋒(せんぽう)だった辻元清美、川内博史、今井雅人、黒岩宇洋各氏ら中堅議員が次々と落選した。
旧民主党は00年代に国会で「耐震偽装問題」などを追及し、政権交代を果たしたが、国会の質問手法を若手に教える仕組みはなかったという。講習会は4回予定されており、長妻昭元厚生労働相や安住淳前国対委員長も講師を務める。
立憲幹部は「企業では研修など新人教育が当然だ。自民党は派閥が教育の場になっているが、野党にはない。ベテランの技術を共有して底上げする必要がある」と話した。【宮原健太】
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