奈良公園で、鹿せんべいを買った観光客に群がるシカ=10日午後、奈良市
シカが飢えているとか、凶暴化しているといったことはありません―。新型コロナウイルスの影響で外国人観光客の減少が続く奈良公園(奈良市)で、鹿せんべいをもらえなくなったシカが飢えているとの情報は誤りだと、奈良の鹿愛護会(同)が訴えている。シカの主食は草や落ち葉、ドングリなどで、鹿せんべいはあくまでも「おやつ」。仮に全く配られなくても「すぐには影響ない」という。
同会によると、保護活動をしている奈良公園のシカについて、新型ウイルス流行以降、インターネット交流サイト(SNS)に「おなか減らしてかわいそう」「シカも死活問題だ」などと心配する投稿が殺到。同会には「シカが腹を減らしているなら何とかしてあげて」などと電話やメールが数多く寄せられている。
奈良公園で、鹿せんべいをもらえなくなったシカが飢えているとの情報は誤りだと訴える奈良の鹿愛護会の公式ツイッターアカウントのツイート
観光客が鹿せんべいを買った瞬間、シカが群がって来るのは日常的な光景で、飢えや凶暴化ではないという。
https://www.jiji.com/sp/article?k=2020021000925&g=soc