内定者にSNSで「辞退して。邪魔です」 入社前に自殺 2020年4月9日 17時15分
https://www.asahi.com/articles/ASN495JDNN49ULFA011.html > 就職が内定している企業の人事課長からパワーハラスメントを受け、
> 大学4年の男子学生(22)が入社2カ月前にみずから命を絶ったとして、
> 遺族の代理人弁護士らが9日、記者会見した。
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> 人事課長は、入社時の配属への決定権をちらつかせながら、
> 内定者でつくるSNS交流サイトに毎日書き込むよう強要していたという。
> 会社側も取材に「行き過ぎた行為があった」と認めた。
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> 会見した川人博弁護士によると、死亡した男子学生は2018年春にパナソニックの完全子会社
> 「パナソニック産機システムズ」(東京)から新卒採用の内定を得た。
> 同社では内定者への研修の一環として、SNS交流サイトに内定者20人を全員登録させていた。
> 人事課長(当時)は、このサイトに毎日ログインして投稿にコメントすることや、
> 課題として出された本の感想を投稿することなどを求めたという。
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> 「誰がいつサイトに入っているかは人事側で見えています」
> 「毎日ログインしていなかったり、書き込まない人は去ってもらいます」
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> 川人弁護士によると、18年7月ごろから人事課長がSNSに投稿するこうした言葉で
> 次第に追い込まれていった。書き込みが少ないといった理由で内定者をSNSから排除したり、
> 「無理なら辞退してください、邪魔です」などと内定辞退に言及したりしたほか、
> 「ギアチェンジ研修は血みどろになるくらいに自己開示が強制され、
> 4月は毎晩終電までほぼ全員が話し込む文化がある」などと入社後の過重労働を示唆したりしていたという。
> 男子学生は2019年1月以降、就職について迷いを口にするようになり、
> 同年2月に自殺したという。直前には、人事課長からの投稿について「きつい」「つらい」「死にたい」と吐露していた。
> 当時22歳の大学4年生で、同年4月に入社する予定だった。弁護士らは約1年にわたり調査をしてきた結果、
> 人事課長のハラスメント行為で精神疾患を発病し、自殺につながったとみている。