>>133 任天堂が金にモノを言わせて無理やりバイオを独占にしたと言いたげな人が多いけど、
少なくともそれらのタイトルがGC独占供給として発表されたのはクリエイターとしての三上の判断だろう
http://dengekionline.com/soft/recommend/rec_mikami.html ――発表会といえば、9月13日の発表会で任天堂の宮本茂さんが登場したのには驚かされました。宮本さんが出てこられた経緯っていうのは、どういうことだったんでしょうか?
三上:(中略)これがカプコンと任天堂という位置付けだったら、絶対に実現しなかったと思いますよ。
あくまでクリエイター同士の関係で、ということですから。
だからステージで紹介する時も「任天堂の宮本茂さんです」とは言わずに、「宮本茂さんです」と、そこは気を使ったんですよ。
僕のほうも「第4開発部の三上です」と挨拶して。
発表会場のカプコンのロゴも、できる限り取ってもらったんですよ。貼ってあったものをはがしたりして、必要最低限にしてもらいました。
カプコン全体としては、あくまでマルチプラットフォームですからね。僕だけなんですよ、マルチじゃないのは。
僕が『バイオ』っていうでっかいタイトルを持っているんで、カプコン全体がどうこうって見られがちですけど、
僕以外の人たちはみんな、マルチプラッチホームで一致団結してやってますから。
――『バイオ』をGCに独占供給することに対して、経営側のほうからは「やっぱりマルチプラットフォームでやってくれないか」っていう要請はなかったんですか?
三上:(中略)『バイオ』をGCに独占供給するってことに対して、営業サイドはもちろん難色を示しましたよ。
そのぶん、リスクが高くなりますから。
でも社長からは、「クリエイターがやりたいっていうんなら、いいんじゃないの」って言ってもらえて。
それを聞いたときに、この社長の下で働けてよかったと思いましたね。
――三上さんとしては、マルチプラットフォームというものをどう捉えているんですか?
三上:たしかにマルチでやっておけば、どこかのハードがグーッと伸びてきたら「はい、こっち」って、どれでも出せますよね。
どのハードを持っていても、カプコンのソフトが遊べますよ、っていう。でも、ゲームってそんなものじゃないような気がするんですね。
ハードを買って良かったなって思う瞬間は、やっぱりいいソフトに巡り会えた瞬間じゃないですか。
そういう自分のチョイスも含めたものが、ユーザーさんがハードに対して感じる価値だと思うんですよね。
これからのゲームっていうものは、そういう付加価値の部分を、もっともっと大事にしなきゃいけないんじゃないかって思うんです。