【現場から、】なくせ!危険運転、海外の対策 独“生涯免許剥奪”
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20171220-00000037-jnn-soci
「なくせ!危険運転」です。ドイツには、ドライバーとして極めて危険と認められる場合に、一生涯にわたって免許を剥奪する制度があります。その狙いはどんなものなのでしょうか?
飛び出す2台の車。猛スピードで競い合う先には、一般の車が・・・。現場はドイツ・ベルリンの中心街。ドイツでは、深夜の繁華街で行われる危険なカーレースが社会問題になっていました。そして、去年2月、ついに大事故が・・・
「150キロ以上のスピードでカーレースをしていた2台は信号の手前で衝突。コントロールを失った1台が交差点に進入したところ、走行してきたジープと衝突。ジープは70メートルも飛ばされたということです」(記者)
レースを行っていた2人の男は無事でしたが、巻き込まれた車の69歳の男性が死亡。事故を起こした車のメーターは220キロを指して止まっていました。裁判で2人の男には殺人罪が認定され、判決は終身刑。そして、言い渡されたのはそれだけではありませんでした。
「この事件では終身刑に加えて“一生涯の運転免許剥奪”が言い渡されました」(ベルリン州警察交通担当官)
一生涯の運転免許剥奪。ドイツでは、終身刑とはいえ、仮釈放があるためです。
「裁判所は(カーレース事故の2人は)性格的に安全な運転ができない認定したのです」(ベルリン州警察交通担当官)
ドイツでは、免許の剥奪は社会の安全を守るという理由で行われていて、大きな事故には至っておらず、刑罰自体は軽いケースでも、ドライバーとして極めて危険と認められる場合には、一生涯、運転禁止にできるといいます。
「(一生涯の免許剥奪は)刑罰というよりも社会の安全を守るための処分と考えて下さい」(ベルリン州検察官)
日本にも、「免許取り消し」の制度はありますが、取り消しから最長10年で、再び免許を取ることが可能で、ドイツの制度を参考にすべきと話す専門家もいます。
「少なくとも重大な人身事故を起こしたようなドライバーについては、運転を一生、諦めてもらうのも一つのやり方ですね」(同志社大学 川本哲郎 教授)