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前スレ
ワイが文章をちょっと詳しく評価する![80]
http://2chb.net/r/bookall/1508420228/ ワイ杯マダー?(・∀・ )っ/凵⌒☆チンチンチンチン⌒☆
作業服のような漆黒の軍服に身を固めた兵士の小隊が、荒廃した市街地を闇夜の感激を縫うようにゆっくりと足を進めている。
彼らは周囲を唾を飲み込んで警戒し、様々な装飾をこってりと施した小銃を円陣を組んで四方に向けていた。
胴体ごと小銃が向けるその先を転換した時、内部の部品が擦りあってぢきっと関節が外れたような音を立てた。
黒い軍服姿で一箇所に固まって歩く姿は、上空から見たら集団の列にあぶれた蟻の一団のように見えるかも分からない。
今、この場でカラスやハトが突然飛び立とうものなら、肝を潰して失禁する兵士がいるかもしれない。
時刻は既に今日とも明日とも言える。月光が運命を仄かに白銀に照らしていた。兵士達にとって、小銃の先端に装着したライトが唯一の灯と言えた。月光なんて役に立たない。
周囲を見渡せば、辺りは苦い涙が滲み出て目を覆いたくなるほどのディストピア。倒壊した瓦礫により巻き上がった粉塵と砂埃で、視界はうっすら靄がかかっていた。
息苦しい。
ただでさえ口元を巨大な濾過器で覆った大層なガスマスクを装面している状態なので、これが常人ならすぐに目眩を起こして卒倒している。
本当に酷い有様だ。
ちょうど兵士達が横切った道の脇に、赤い看板が小洒落たベーカリーがあったのだが、それは今、店先のショーケースのガラス片が店の周りに散乱して地面に深く突き刺さっている。
店内に至っては天井が崩落し、壁は周囲の熱にじわじわと炙られたせいで白いペンキが溶けて保存の悪い溶けた蝋燭のように見えた。
「............」
ここまで酷くなると、余程の常連客かそこの従業員でも無い限り、これがベーカリーだったと気づく人はいないだろう。
中には高温でガラスが溶けて製造時の姿に逆戻りし、ドロドロの飴細工の原型みたいになって再び固まった水晶のようなガラス玉が、ライトに照らされてピカピカ綺麗に光っていることすらあった。
「............?」
兵士の1人が少し固い物をぱきっと踏み潰したが、それは炭素化したフランスパンの欠片だった。
この街は四方が山に囲まれた場所にあり、つい1日ほど前までは毎日が活気に満ち、少し離れた場所は春には青葉が茂り、木々の広がる林もあった賑やかな美しい町だった。
それが今、彼ら兵士達には見ることは出来ないが上空から見たら、町一帯全てが地面まで黒ずんだ焦土と化している。
とどのつまり、見る影も無かった。
商店街を連ねる夕市の屋台は一つ余さず背後の建物と共に飛ばされ、元は何を売っていたのか分からないくらいだ。
大雑把で脆弱な造りの屋台の木片がそこかしこに打ち捨てられており、真紅に煌煌と燻っている。そもそも、この辺りの大半の建物は消し炭になったので、残っている瓦礫自体が案外少ないのだ。
コンクリートで出来た建物は流石に消し飛んだりはしていないが、ずらりと並んだそれらの建物は几帳面に並んで倒れていて、まるで子どものドミノ倒しそのものだった。
酷いものは中身の骨組みを残して周りの壁が全て引っぺがされている。そこに風が吹くと反響して唸り声のような音を出すので、兵士達は気味が悪くなって足早に商店街を立ち去るのだった。
「......まだ燃えているのか」
ここで初めて小隊の隊長らしき男が口を開いた。
町が丸々一つ壊滅させられたのだから、筆舌に尽くしがたいほどに凄まじい火災が方々で起きたというのは想像に難くないが、丸一日経って半日前には小雨が降ったのにも関わらず、薄く白煙が噴き出している箇所が幾つか見えた。
足元で宝石のように輝く木炭を踏み割り、一度立ち止まって進路を眈々と警戒していた。
「............」
すると約50メートル先に3人、性別や年格好の判別が難しいが確かに3人の人間がいる。
膝に顔を埋めて体育座りになり、ピラミッド状に組んだ瓦礫から集めた手頃な薪で焚き火をして寂しく暖を取っている姿から何となく、今後を悲観して心底疲弊している様子が感じ取れた。
「......うん?」
ふと男が何気無く顔を上げると、横で同じようにうずくまっている男のこめかみに、赤い点がニキビのように付着していることに気付いた瞬間には、自分が射殺されていた。
男の脳内を散々掻き回した銃弾は耳の付け根から飛び出して、電線が垂れ下がった電柱に当たってバシッと乾いた音を立てた。
最後に撃ち殺された男は何故か後ろでは無く前向きに倒れてしまい、可哀想に上半身だけを火葬することになってしまった。倒れた瞬間、燃え滾る薪が割れる音がまるで拍手のように死体を迎え入れた。
人肉の焼ける匂いは耐え難いものがあったが、ここではそれほど酷いものとは感じなかった。
既にはち切れんばかりに充満しているからだ。
スレ立てお疲れ様です。
&皆様課題ファイトです。
久しぶりに勅使河原蔦子書きました。
志摩はこの後、彼女に殺されますが、
どんな感じで死ぬかについては、読む方の想像にお任せします。
――マエミツ
えっ、まえみつ?って何? 真っ暗でなんにも見えないし、身体が重いよ。
――ワキシメワキシメ
ちょ、押さないで。
なんか明るくなって来た。
目の前におっさんのうなじ。人がいっぱい。
眩しい。えっ、あたし見られてる?
だから、押さないでって。やめて。
なに?何?なんなの? ノコッタノコッタって。
えっ、スモウ? これスモウなの? てか、あたし相撲取ってる? なんで?
あ、止まった。
「これこれ、キミキミ」
なに、ちょっ、いきなり白い部屋? もう、ワケわかんね。
「まあ、ちと落ち着きなさい」
だれ、あんた。
「ワシはほれ、神さまじゃよ」
カミサマ? カミ様って、あの神様?
「オマエさんのいう神様がどの神様かわからんが、ワシはホンモノの神じゃ」
なんでもいいよ、そんなの。それより、どうなってんの、これ。
「言いにくいことじゃが簡単に言えば、死んだのじゃよ、オマエさん」
死んだ? あたし死んだの? まだ、十五だよ。処女だよ。なんで?
あ、トラック。
そうだ、あたし、ぶつかったんだ、トラックと。
自転車のブレーキ、直さないといけないなって思ってて……
「ワシがはじめから説明してやるから、よう聞いておれ。
オマエさんの悪い癖は物事を先延ばしにすることじゃ。勉強、部屋の掃除、恋の告白、なんでも先延ばしにしよる。
もちろん、わしゃ神じゃからなんでも知っておる。オマエさんが小学三年生のとき、学校でウンコちびってノーパンで帰ったことも知っとる。
今回のこともそうじゃ。ブレーキの修理を面倒くさがって先延ばしにするから、こういうことになる。まあ済んだことやからええとしよう。
問題はここからじゃ。天空山がの、そう、今取り組み中の、これがもう素晴らしい立合いをしよった。こやつは生まれた時は病弱じゃったが、いつのまにか強うなりおっての、相撲の道に進んだのじゃ。
入門当初は苦労しておったがな、すぐに実力をつけてどんどん昇進しおった。なにしろこやつの立合いの見事なこと。それはもう芸術と言って良いかもしれん。ただひとつだけ問題があってのう。ま、それはええわい。
その天空山がな、ここ三百年でいちばんの素晴らしい立合いをしよった」
おっさん、いったいなんの話なの? あたしの話はどこ行ったの?
だいたいウンコ漏らしたこととか告白とか関係ないし。
「うるさい。これから本題に入るとこじゃ。
さて、ほんのちょっと前のことじゃ。オマエさんは自転車のブレーキが効かずに、えらい勢いでトラックとぶつかりおった。自業自得としか言えんが、気の毒なのはトラックの運ちゃんの方で……ま、ええわい。
オマエさんは知らんだろうが、相撲の立合いというのは一瞬のぶつかり合いでな、かの詩人コクトーはこれをバランスの奇跡と言いよった。まさに、言い得て妙よのう。
ワシもこういう天才ばかり相手にできたら神冥利に尽きるんやがなあ。ときにはオマエさんのようなトンチンカンも相手にせねばならぬのが辛いところよ。まあ、それもええわい。
問題はこのタイミングよ。まさにぴったり、ジャスト、寸分の狂いもなく、バッチリ合いよった。何がて、ぶつかるタイミングがよ。
いくら神かて三百年に一度の立合いを見逃すわけにはいかん。とはいえ自業自得で死んでしまいよるアンポンタンも放っておくわけにいかん。
いや、ホンマはちゃんとみんなに用意あるんやで、新しい人生。なんなら異世界もありや。そやけど、ワシ、ほら、相撲好きやんか。それで、ついうっかり、ごっちゃにしてしもうてん」
神様、キャラ崩れてるし。
てか、ついうっかりって、えっえっ、それって神様のミスじゃん。
「まあ、千年に一回くらいそんなこともあるがな。幸い、オマエさんが飛び込んだんは天空山の無意識やったから、二人が直接話すことはないし、天空山はオマエさんのことなんぞ気づきもせんやろ。
なんか用があればこやつの夢にでも出るがよろし。フロイトも天才やったなあ」
ちょっと、そんな無責任な。
それで、いつまでこの人と一緒なわけ?
「そやなあ、天空山次第やなあ。関取ちゅうのは早死にが多いから三十年か四十年てとこやろ。まあ死人にしてみれば、そのくらいあっという間やから我慢せい」
え、え、それじゃ、あたしおばあちゃんになっちゃうじゃない。
「アホ、死人が歳とるかいな。ほな、ワシ、まだやることがあるよってに。どうしても困ったことがあれば呼びなさい」
あれ、さっきのとこ。
痛ったーい。あんまり押すから転んだじゃん。あ、相撲、負けちゃった。
――チクショウクソクソ
うん、わかる、悔しいよね……なんて他人の無意識に共感してる場合かよ。
この先ずっとこの人の中で生きてかなきゃいけないの?
いやいや、あたしはもう死んでるんだよね。でも悲しくないよ。なんで?
「ボンクラの割にはいいところに気づいたの」
あれ、神様まだいた。
「よいか、誰でも死んでしまえば、悲しみや苦しみから解放されるのじゃ。しかしな、喜びはある。なんとなれば、死は喜びだからである。おっと、宇宙の秘密を明かしてしもうたわい。ま、死人やからええじゃろ」
ちょっと言ってることがわかんないよ。で、まだなにかあるの?
生き返らせてくれるの?
「いやいや、それは無理じゃ。ひとつオマエさんに言い忘れたことがあってな。罪滅ぼしに魔法を授けたから適当に使うがよろし。ほな、天空山と仲良くな」
仲良くって、あたしにこの先どうせいっちゅうんじゃあ。
*
この人は負けると機嫌が悪いんだよなあ。岩ノ花はうんざりしながら風呂敷包みを持って天空山の後に続く。付け人になって半年になるが、それでもこの頃ようやく天空山のあしらい方が少しずつわかってきた。
まず、食わせる。そして、歌わせる。この二つが満足できれば、たいがい機嫌はすぐに直るのだ。
「ねえ、メシ行きましょうよ。負けたのはしょうがないっスよ。だって大海山は今場所調子いいスからね」
「うるせえ」
「それにしても今日の立会いはすごかったっスね。あんな低いところからの立合い、俺、初めて見ましたよ」
「まあな。今日は体がよく動いたぜ。あれは会心の立合いだったな」
「この調子で明日もどかーんと行きましょう」
「しゃああ。メシいくぞ」
*
それにしても無意識ってガラクタばっかり。テレビでやってた通りね。
ここにあるの、全部古い記憶なんでしょ。
なに、このソリ。薔薇の蕾とかダっさ。
あ、プイキュア全巻揃ってる。好きなんだ、魔法少女。
おっ、かわいい女の子の写真。誰だろ、ひょっとして初恋の人かな。
ところで、なんか臭くない? ……なに、これ。……パンツ?
マジックで名前書いてある。「五年四組 大曽根ケン」この人の名前ね。
それはいいけど、ウンコべっちょり。カンベンしてよ。
「ダメ。それに触っちゃダメ」
えっ、子ども? なんか面倒なことになりそう。
「おまえ、だれだ。なんでここにいるんだ。ここは僕の中だぞ」
あたしは神様に飛ばされちゃったの。べつに来たくて来たんじゃないもん。
「それに触るな」
もちろん触らないよ、こんなウンコパンツ。
でも、掃除しないと、また神様になんか言われそうだし。
「そんなこと知るか。帰れよ」
帰れるなら帰りたいよ。でも自分で帰れないんだもん。
とにかく、このパンツどうにかして。
「うるさい。ウンコ臭いとか言うな」
ウンコとか言ってないよ。パンツが臭いって言ったの。
*
この人はアニソンが始まると長いんだよなあ。岩ノ花はうんざりしながらカラオケリストのページをめくる。長渕にするか湘南にするか迷って、SMAPに決めた。曲が変わるあいだを見計らって、天空山のご機嫌を伺う。
「しかし、ほんと今日は惜しかったスね。あんなにいい立合いだったのに。前みつ取ったあとの大海山の食い下がりが厳しかったスよね。あそこでもう少し踏ん張りが効けば、勝てた相撲だったスよ」
岩ノ花の言葉に、プイキュアを熱唱し終わった天空山が、やおらマイクをビール瓶に持ち替えた。どうやら地雷を踏んだらしいと岩ノ花が気づいた時には、天空山の目は血走った虎のそれに変わりつつあった。
「踏ん張って、ウンコ漏らしたらどうすんだよ」
「いや、そんな、子どもじゃないんだから……」
「子どもだったらウンコ漏らしてもいいのかよ。ウンコ漏らしたことあるのかよ」
「いや、さすがにウンコはないっスよ」
「なんでウンコ漏らしたことねえんだよ」
「やめ、やめ、暴力はいけません。そんな硬いもんで殴ったら髄液出ちゃうから」
――ウンコチビリウンコチビリ
あ、マジヤバい感じがする。この子、なんか、すごく怒って、形変わってきた。
なに、トラ? トラに変身するの? え、ちが、ウマ? ウマになるの?
げ、なにこれ。トラの体にウマの頭。キモ。
「触れるなって……言ったの……に」
ウンコなんか触ってないよ。こっち来ないで。キモいよ。怖いよ。
「誰だって……踏ん張ったら……ウンコ……出ちゃうだろ」
し、知らないよ。そんなこと。もうウンコの話やめようよ。
「おまえ……ウンコ漏らしたこと……ない……だろ……ない奴に……ウンコ漏らした子の……気持ちなんか……わからないよ」
わかる! それならわかる! あたしは胸を張って言える。
あたしもあるんだよ。ウンコを、漏らした、ことが。
あたしはこの黒歴史から逃れるために、どんだけ辛い思いをしてきたか。
あ、あ、こいつ聞いてない。
えーっ、あたし、こんなバケモノに食われちゃうの?
十五歳なのに。処女なのに。
どうすればいいの。かみさまたすけてよお。
「うるさいのう。そんな大きな声を出さんでも聞こえとるわい。これでも神だぞワシ。せやけど、いま手を離せんからそっちには行けん。ここでお前の望みを聞てやる。なんでも言うてみい」
この子、バケモノになっちゃったよ。なんとかして。
「なんとかしてやりたいが無意識はどっちかというと悪魔の領域でのう、ワシにはなんともならんのよ」
じゃあどうしたらいいの?
「魔法を授けたじゃろ。それでなんとかせい」
そうだ、魔法が使えるんだっけ。
でも、魔法ってどうやればいいの? 使い方がわかんないよお。
「おっと、そうじゃった。うっかりしとったわい。叶えたい望みを言ってから呪文を唱えればいいのじゃよ」
呪文って、どんな?
「ええか、一回しか言わんから、よう聞いておれ」
うん。
「バロス」
わかった。ありがと。
ねえ、キミ。ちょっと落ち着こうよ。あたし、ほんとは魔法使いなの。
だからなんでも願いを聞いてあげる。嫌なことなんて忘れちゃおうよ。
「あの時……あと一人勝てば……地区大会優勝だったのに……土俵際で踏ん張ったら……ウンコが……あれからパンツが……ウンコパンツが……消えないんだ」
トラウマがだんだん膨らんできてるし。本格的にヤバいよこれ。
大丈夫。すぐにあたしがなんとかしてあげる。
やっぱりこういうのはソレらしくやんないとね。
じゃ、いくよ。
我ここに謹んで宣言する
ウンコパンツよキレイキレイになれ アタックエリエルファブリーズ バロス!!!
あれ、なんにも起きないじゃん。
と思ったら真っ白いパンツが降ってきた。うん、洗濯済みだね。
トラウマだんだん小さくなってく。やった。効いたんだ、魔法。
あ、トラウマが二つに分かれた。
猫とポニー!
いやあん、かわいい。これからみんなで楽しく暮そうね。
*
「今日の天空山、土俵際の粘りがすごかったですね。天空山といえば土俵際の踏ん張りが課題になっていましたが、どうでしょう、解説の神谷さん」
「今日は見違えるように踏ん張っておったな。なにか吹っ切れたんじゃろう。まるで魔法をかけられたようだわい。……大成功じゃ」
「ん、なんですか?」
「いや、こっちのことじゃ。なんにせよ、これからが楽しみよのう。フォッフォッフォッ」
ギャグと言われてとりあえずウンコが浮かぶ発想の貧困をこそ笑ってくださいw
>>4
>〜荒廃した市街地を闇夜の感激を縫うようにゆっくりと足を進めている。
(変換ミス! 「闇夜の間隙を縫うように」と云う表現は意味を取り辛い!
「闇夜の中を歩くように」とした方がわかり易い!)
>彼らは周囲を唾を飲み込んで警戒し、様々な装飾をこってりと施した小銃を円陣を組んで四方に向けていた。
(「唾を飲み込んで」でもいいが「固唾を呑む」と云う表現がある! 「こってり」は緊張感に欠ける!
緊張感を伴う場面なので、それに相応しい表現に徹した方がよい!)
>胴体ごと小銃が向けるその先を転換した時、内部の部品が擦りあってぢきっと関節が外れたような音を立てた。
(日本語がぎこちない! どの程度の重さの小銃をどのようにして構えているのか!
それらの情報がない状態で関節の話をされても得心がいかない!)
>黒い軍服姿で一箇所に固まって歩く姿は、上空から見たら集団の列にあぶれた蟻の一団のように見えるかも分からない。
(これは必要な一文なのだろうか! 漆黒の軍服と先に書いている! 上空から見て例える必要性を感じない!)
>今、この場でカラスやハトが突然飛び立とうものなら、肝を潰して失禁する兵士がいるかもしれない。
(万全の装備で挑む兵士がその程度で肝を潰して失禁するだろうか! よくわからない一文と云える!)
>時刻は既に今日とも明日とも言える。月光が運命を仄かに白銀に照らしていた。
(夜なのか! 「闇夜の間隙を縫うように」は比喩ではなかったのか! 月光やライトがあるので闇夜とも云えない!
出だしは暗さを全く感じなかった! 闇夜の行軍であるのならば最初にわかるように書いた方がよい!)
>周囲を見渡せば、辺りは苦い涙が滲み出て目を覆いたくなるほどのディストピア。
(光源として月光は役に立たず、小銃の尖端に装着されたライトだけに頼っている!
その状態で周囲を見渡すことが出来るのだろうか! どうにもちぐはぐな印象を受ける!)
>〜視界はうっすら靄がかかっていた。
(打ちミス!) >ただでさえ口元を巨大な濾過器で覆った大層なガスマスクを装面している状態なので、これが常人ならすぐに目眩を起こして卒倒している。
(この一文では屈強な兵士を印象付けるような書き方がされていた!
カラスやハトが不意に飛び立つ音で失禁するような兵士のイメージはない! 文章と内容が迷走しているように思える!)
>それが今、彼ら兵士達には見ることは出来ないが上空から見たら、町一帯全てが地面まで黒ずんだ焦土と化している。
(兵士達は焦土化した状況を理解して重装備で現地の探索に当たっているのではないのか!)
>一つ余さず
(珍しい表現なので目に付いた!)
>ふと男が何気無く顔を上げると、横で同じようにうずくまっている男のこめかみに、
>赤い点がニキビのように付着していることに気付いた瞬間には、自分が射殺されていた。
(顔を上げた男の小隊長! 座っている三人の人間以外に男がいて、
その人物のこめかみに赤い点が見えたと思った瞬間に小隊長が頭部を撃たれたのか!
書き方のせいで状況が把握し辛い上に原理もよくわからない!)
何もかもが読み難い!
辺りが暗いのか、明るいのかも定かではない!
場面の書き方によって印象がころころと変わる!
暗いと想定して読むと、商店街の惨状を詳しく書き過ぎていて引っ掛かる!
現地に派遣されたのは兵士なので単眼暗視装置は装備していると思われる!
そうであれば夜の暗さに関係なく、速やかな行軍が可能になる!
どのような装備があるのかも書かれていないので全ての行動に引っ掛かる!
かなり出来は悪いと云える!(`・ω・´)
夕飯の支度に取り掛かる!
ギャグファンタジーの評価は明日に持ち越すかもしれない!(`・ω・´)
>〜視界はうっすら靄がかかっていた。
(打ちミス!)
これはワイのミスなので撤回する!(`・ω・´)
それともう一点!
漆黒の軍服は敵を想定しているのではないのか!
その為、兵士達は緊張を強いられ、周囲の警戒を怠らない!
小銃のライトはその意に反している! 敵に自身の位置を教えていることになる!
そこで必要になるのが夜戦に適した単眼暗視装置である!
何回か読み返してみたが、どうにも納得できない!
何かを通せば、どこかの整合性に問題が発生する!
カクヨムに挙げたあとではあるが、大きな修正をした方がいいだろう!
ワイの考え!(`・ω・´)
闇の戦闘は難しいですよね。
風切り音書いてみましたがかなり難しかった。
ギャグファンタジーお疲れさまです。
>>12
よろしくお願いします
>>15
ありがとう
しかし、瑕疵ってなんで投稿した後にしか見つからないんだろw 仕事終わった。
夜間戦闘は難しい! スターライトスコープはぜひとも欲しい!
旧軍の夜間機動は1時間1キロが限度だったそうです。
地形の起伏が激しければ、もっと距離が短いのは言うまでもない。
>>11
コイツらは末端の兵士だからそんな高級品持たせてもらえなかったんです(震え声) >>19
帝国海軍では、夜戦に備えて、夜間でも目が見える要員を育成していた!
特殊な訓練を行い、特殊なサプリメントを飲ませていたそうです。 >>19
(`・ω・´) 舞台が現代によく似た異世界の話なのかと頭に過った!(飲み過ぎて膀胱パンパンで震え声) もし女性の方が見ていたら、山本明莉、倉持詩織、木津根真由の印象とかを聞いてみたい。
こんな、女子中学生いないよ〜とか。
>>24
リアルな人間ではなく、アニメの顔が浮かんできますね〜。
コクる。これですね!
>「でもさあ、今まで巴絵にコクってきた奴って一人もいないじゃん?」
台詞の使い方は勉強になりますね〜。
作品によっては、文体も変えていく。
日々勉強ですよね。 ムズガルド王国の人は、一度、固い作品で書いてみたらどうだろうか?
>リアルな人間ではなく、アニメの顔が浮かんできますね〜。
正にそれ!
この作品は脳内アニメを主題として書いたものです
それにしても、実は「お前!頭おかしいのか!」と怒られるんじゃないかとドキドキしていましたが、
ちゃんと読んで下さったみたいでホッとしました
これからも宜しくお願いします
>>23
一応女ですが、中学生だったの20年くらい前なんですけど、有効ですか。 >>22
というかなぜカクヨムに投稿してると知ってるんですか? さして有名な作品でもないのに >>30
え、ええええ!?
ワイや、ワイやがな!
なろうのワイや!
知らんはずないやろ、ワイやで!
さて、もう少し呑むか!(`・ω・´) ワイさんのノリが時々わかんないw
>>30
冒頭の一行で検索かけたらすぐ出てきますがな 信虎や信洛を描くよりも遥かに、女子中学生を描く方が難しい。
任侠や極道、荒くれ者を描くのであって、そんな軟派なものが書けるか! という思いは
正直ありました。でもやってみて良かったと思います。
>>34
@木津根真由
頭いい
可愛くない(可愛いと思っている)
いつも寝る前に等身大の姿見を見ながら、自分自身に話しかける
A山本明莉
美少女
背が高い、モデルみたいな体形、栗色のロングヘアに垂れ目が印象的なハーフ顔
大学生の彼氏がいる
(恐らく真由のことをばかにしている)
B倉持詩織
頭悪い
ショートボブにスラリと伸びた綺麗な脚、巧みなメイク技術が際立つ。 
パンティが見えそうなくらい、短い制服のスカートが男子の視線を釘づけにしていた。
本命の彼氏、セフレは何人もいる
(同じく恐らく真由のことをばかにしている)
AとBはいそうですね。ただ、中学生でこんなにヤリマンな人いたっけなぁと思ったりもします。あと、この歳で早く初体験済ませたいと思ったかな。
せめて20までには初体験済ませたいとは思ってはいましたが。今風の子はやっぱり考えるのも大人なのかなと思いました。
@はなかなか個性的なのでなんとも。ただ、ここまで勘違いしているとAやBの部類からは嫌われそうですね。中学生は悪口すごいですからね。
なんか大した意見が言えないな、と書いてみて思いました。そういうわけで、相模の国の人さんすみません。
あと、どうでもよいところが気になりました。
オロナミ○Cを挿れるとは、飲むほうから挿れるのか。それは、未開封の瓶を? 栓のところがあっていたそうだなぁ。では底から?
処女であれを底から挿れようと私だったらするだろうか。飲み終えて栓のないオロナミ○Cだったら、飲むほうから挿れてもいいような気がする。
私だったらなにを使うかな。ペンくらいからはじめるかもしれない。なんせ中がどうなっているか自分でもわからないところに挿れるのだから。
余談。
友だちとやってたのが、キスマークのつけ方の練習でした。自分の腕の内側につけて練習しました。
彼氏いる人は首にいっぱいキスマークつけられてましたね。体育とか
で着替える時に脱いだら胸のところにすごいキスマークがいっぱい付いているとか。
あと青姦の話。公園のベンチでしたけど、中に土が入ってすごく痛かったとか。
以上です。 ――大正二年 東京
通りの両脇に延々と店舗が軒を連ね、買い物客で賑わう。そんな華やいだ道を私(わたくし)は抜けていきます。
比較的新しく造られた区画だけあって、通りには洋風の建物ばかりが立ち並びます。ぽつぽつと立つガス灯は、昼日中ということもありまして、今はそのお勤めを果たしてはおりません。
ですが、街づくりに携わった方々が、いたく景観に拘ったと見えて、随分と瀟洒な造りをしているものですから。灯りをともさず只立っているだけでも、ずいぶんと目を楽しませてくれます。
尤も、洋風、わけても英国風の文物が、我が国ならず世界を席巻して久しく、決して珍しい光景というものでもありません。
地方の田舎ならいざ知らず、ここは帝都東京であるのですから。とっくのとうに、西洋の先進的な文化は根付き花開いておりました。ばかりか、独自の進化を遂げたと言っても良いでしょう。
我が国はどうも、素直かそうでないかが判然としない国でして。古くから、海を渡ってやってくるモノを抵抗なく受け入れたかと思えば、何故だか自分の国独自のモノにアレンジするきらいがありあした。和洋折衷という言葉は、正にその気質を端的に表した言葉でありましょう。
例えばそう、私の本日の装い。赤の着物に紺の袴、これに黒の編み上げブーツを併せ、手には日除けのために菖蒲色の和傘を握っております。
何だ、和洋折衷と言っても、洋はブーツだけではないか。一見すれば、そのように言われかねませんが、実はこの和傘も唯の伝統的な和傘ではありませんでした。
「一昔前は、このような装いをハイカラと呼び習わしたのだったかしら?」
私はちょんと自身の着物の袖を摘まみながら、そのように呟きます。そう確か、私の母が娘の時分には、ハイカラと呼ばれて持て囃されていた筈です。
ですが、それも今は昔、現在では何の変哲もないごく自然な服装となったものですが。
などと、物思いに耽っておりますと、ふっと、急に辺りに影が差します。ごうん、ごうんと、お腹の底にまで響くような重低音が空から降ってまいります。
私は手に持つ傘を下ろしますと、柄の部分にある釦を押しました。ぷしゅっと蒸気が噴出したかと思いますと、かたかたかた、小気味良い音を立てながら、傘が畳まれていきます。
仰ぎ見た空には、巨大な物体が悠々と浮かび上がっていました。それは、さながら巨大な卵の化物のようであります。この卵の化物に、随所に巨大な竹蜻蛉が引っ付いているような造形。
……いえ、時折噴煙を吐き出す様を見れば、空飛ぶ鯨のような化物と言った方が正鵠を得ているかもしれません。
あれぞまさしく急加速する人類文明発展の象徴――蒸気機械技巧の粋を集めて製作された飛行船です。
飛行船といえば、黎明期においては今ある蒸気機械式だけでなく、水素式の飛行船も存在したらしいのですが、蒸気機械が世に出てからは、一気にその立場を奪われることになりました。
いえ、立場を奪われたのは、何も飛行船だけに限りません。世の多くのものが、蒸気機械にその地位を譲ることとなりました。地上に視線を落とします。
通りの中央に設けられた車道には、もくもくと白煙を吐く車。馬が引く馬車でもなければ、人が引く人力車でもありません。
ゴーンと、一際大きな音がしたかと思いますと、十二の位置で長針短針が合わさった時計台の文字盤がガタガタと開かれ、中から人の娘やらリスやら鳥やらの人形が飛び出して、くるくると回り出します。
ガチャンガチャンと少々小うるさい音を立てているのは、五階建ての建物に設置された外付けのエレベーターです。
これら全てが、蒸気機械を動力として動いているのでした。
今や世界を席巻した蒸気機械、これが発明されたのは、今からおよそ二十年前の英国。まだヴィクトリア女王の治世中であった頃。
この時、一人の天才が現れました。名を、エドワード・ラムゼー。当時、まだ二十過ぎの若者でした。
時計職人の息子として、店を継いだばかりのラムゼーは、当時発明されたばかりの蒸気機関に注目します。彼が特に注目したのは、タービン式の蒸気機関でした。
蒸気タービンとは、蒸気の持つエネルギーを、タービンと呼ばれる羽根車と軸を介して回転運動へと変換する外部機関のことです。
時計職人として、細かく精密な歯車などの部品を手掛けてきたラムゼーの目には、この蒸気タービンが大層魅力的に映ったようでした。
彼は、時計職人として培った技巧を元に、蒸気タービンを動力とした、極めて精巧かつ力強い機械仕掛けの発明品の数々を世に送り出しました。そして、世界は一変することになったのです。
蒸気革命、あるいは、ラムゼー革命と、この変化は呼ばれることになりました。
たった一人で、人類史を百年早めたとさえ言われるラムゼー。
地元英国の人々は彼のことを、賢者を意味するワイズマンと呼び、技術者を貴ぶ独逸では、名匠を意味するマイスターと呼び、ここ日本では何故か、英国での呼び名ワイズマンの頭二文字を取って、ワイ先生、ワイさんなどと呼ばれています。
ちなみに私は心の中でいつもワイ師匠と呼んでいます。口に出すことはありませんが。
何故、ワイ師匠という呼び方をするかといいますと、実は私、蒸気機械の製作に携わる蒸気機械技工士になるのが夢であったので。心の師としてそう呼んでいました。
目当ての店に到着しました。本屋さんです。店に入ってすぐの一番見立つ台の上に、一種類の本が平積みにされておりました。表紙には四十ばかりの西洋人の横顔の写真がでかでかと印刷されています。題名は『ワイの全て』。
……確か原題を直訳すれば、『ワイズマン技術大全』とでもなるはずなのですが。どうなのでしょう? まあ、分かりやすい邦題ではありますが。
これは一年半ほど前、ワイ師匠が後進育成のためにと、自らの技術を惜しげもなく記したとされる技術書です。本日、日本でもようやく翻訳本が店頭に並ぶことになったのでした。
私は不審者の如く左右に視線を走らせます。近くに知人がいないのを再三確認しますと、平積みされた本の山から、頂点にある一冊を抜き取ります。
本を胸に抱くようにして、そそくさと店主のおられるカウンターへと向かいました。
「いらっしゃい」
私を認めた店主は、しわがれた声を出します。私は手にした本を、そっと店主の方に差し出します。
受け取った店主は表紙を見て、次いで私の顔をまじまじと見ます。
「……お嬢さんがこの本を読むのかい?」
「いいえ。父にお使いを頼まれまして」
私がそのように返しますと、店主はそれでも観察するような目で私の服装を見やりました。そうして訝し気な表情を浮かべるのです。
「父がパトロンとして援助している技工士のためにと、買い与えるそうなのです」
「ああ、なるほど……」
ようやく店主は得心顔になりますと、本の会計に移ってくれました。私はほっと胸を撫で下ろします。
「三円二十銭だよ」
私が五円札を差し出すと、店主は『どうも』と言って、お釣りを私の手に握らせて、本を紙袋の中に入れてくれます。私は手早くその袋を受け取るや、またしてもそそくさと店を後にしました。
それから先のことは余り覚えておりません。どのようにして家路に就いたのやら。ついに『ワイの全て』を手に入れた興奮から、平静ではなかったもので。
まあともかく、どうにかして、家路に就いた私は、『勅使河原』と表札のある門扉を抜けて、庭師の手入れの行き届いた庭も抜けて、邸の勝手口からこっそりと入ったのですが……。
「あら、お嬢様。お出掛けだったのですか?」
折り悪く、女中の一人に見咎められてしまいます。
「ええ、ちょっと……」
私は言葉を濁しながら、その女中の横を抜けました。足早に自分の部屋へと向かいます。そうして、購入した本を紙袋ごと、お布団の中へと潜り込ませました。当座の隠し場所として。
……世間の考えでは、女性が技術職につくことに否定的な風潮があります。ましてや、勅使河原子爵家の娘ともなれば尚のこと。
蒸気機械技工士は、世間で低く見られる職業ではありません。むしろ、高い評価を受けるでしょう。しかし、華族の出の者が就く仕事とは考えられておりません。華族の役目としては、技工士になるのではなく、技工士のパトロンになる方が真っ当な在り方でしょう。
ですが、それでも私が、蒸気機械技工士になりたいという密かな夢を抱いておりました。
その夢の切っ掛けは、私が十歳の時に帝都美術館で開催された『ワイ展』にありました。お父さまに連れられて行った『ワイ展』で私は、蒸気機械の美しさに魅せられたのです。
展示されていた蒸気機械の内部構造は、これでもかと無数の部品によって構成された複雑なもの。
にもかかわらず、唯一つの無駄もない。過不足なく、在るべきものが在るべき場所に収まっている。その全てが見事に調和し、連動している。そんな見事な機能美に、素人目でも圧倒されるまでの美しさを感じさせられたのでした。
以来私は、自分の手でその美しさを再現したいという思いに囚われているのです。
一先ず『ワイの全てを』を自室の寝台に隠した私は、平静を装って午後の予定を消化していきます。
しかし、実際には平静には程遠く、気がそぞろになっていたようで。
通いのお琴の先生に教わっている時、夕食時家族と団欒している時、先生やお母さまから『今日はいったいどうしたのか?』と、問われる始末でした。
夕食も済ませ、夜も更けていき、入浴も済ませました。後は自室の寝台に潜り込んで眠るばかり。ようやく、『ワイの全て』に目を通す機会が巡ってきました。
小型のランプに火を灯しますと、部屋の電気を消してしまいます。寝台に入ると、すっぽりと頭の上まで布団をかぶって、その中にランプを引き込みます。万一にも灯を漏らして、事が露見しないように。
とくん、とくんと、胸が高まります。私はついに『ワイの全て』の表紙を捲りました。食い入るように記された文字を目で追っていきます。
中身は、翻訳された日本語でありますし、分かりやすいよう所々に挟まれた図解もあります。それなのに、まるで異国語で記された本を読んでいるような心地になります。
専門書だけあって、とても難解でありました。一度読んだだけでは理解が追いつきません。なので、同じ頁を一度、二度、あるいは三度と根気強く読み返します。そうして何とか噛み砕いて自分の中に落とし込みますと、次の頁へと移る。
私の中にある情熱がために、困難さの前に心折られるということはありません。しかし、読み進めるのが遅いあまり、まだ然程読めていないのに、時間ばかりが過ぎていきます。また比例するように、肉体的には疲れと眠気が蓄積されていきます。
どれほど時間が経ったことでしょう? もう夜もとっぷりと深くなり、誰もが寝静まる時間であるのは疑いようもありません。
先を読み進めたい気はあれど、うつらうつらと睡魔に引き込まれます。瞼が重く、ともすると深い眠りに落ちてしまいそうになる。それでも読み進めようとはしましたが、ついには限界が訪れ、瞼を閉ざしてしまったのでした。
『――――君。――河原。勅使河原君』
自分の名を呼ぶ声に、目を開きます。その声がする方を振り返り、『あっ』と、思わず声を漏らしました。
視線の先には、『ワイの全て』の表紙を飾る写真と同じ顔。そう、彼のワイ師匠がいたのです。
「やあ、こんばんは、勅使河原君」
「こ、こんばんは」
この段になって、どうやらこれが夢らしいことに私は気付きました。突如目の前にワイ師匠がいることはおかしなことですし、何より彼が日本語を話していることが決め手でありました。ワイ師匠が日本語を操るなど、聞いたためしもありません。
「これは、君の手掛けたものだね、勅使河原君」
そう言って、ワイ師匠が掲げて見せたのは、蒸気機械式の和傘でありました。私が普段使いしているものではありません。ワイ師匠の言う通り、私がばらした市販品を手本に自作したものです。
思わず顔が紅潮してしまいます。碌な知識もないまま作ったそれは、真っ当に作動しない失敗作であったので。
「まあ、何だ。勉強不足と言わざるを得ないね」
夢の中とはいえ、尊敬するワイ師匠に酷評され、私は俯いてしまいます。
「ああ、落ち込むことはない。誰では最初はそうだ。それに、君の手掛けた傘には見るべき所もある」
「えっ?」
私は思わず顔を持ち上げて、ワイ師匠を見詰めます。
「技巧は未熟なれど、一つ一つの仕事は丁寧だ。日本人らしさだな。彼の国の職人は皆、丁寧な仕事をする」
「本当……ですか?」
「本当だとも。然るべき知識と技術を身に付ければ、君は技工士になれるかもしれない。……しかし、真に一流になりたければ、本場倫敦を訪れないとね」
その言葉に目の前が真っ暗になる心地を味わいます。
「そんな……。本を買うのでさえ隠さないといけないのに。留学だなんて……」
「何だね? 世間の常識やご家族が許さないとでも?」
私は無言で首肯します。
「つまらないことを言うのは止めたまえ。君、蒸気機械の中身は何でできていると思うのかね?」
「えっ? それは、蒸気機関と歯車などの部品で……」
「ちっち! 違うな。君、蒸気機械の中身は浪漫でできているのだよ! 浪漫の前では、下らない因習などどれほどのものだろう! ……ああ、夜が明けるな。お別れだ」
その言葉と共に、ワイ師匠の輪郭がぼやけていきます。
「わ、ワイ師匠待って……!」
「勅使河原君! 君が真に蒸気機械技工士になりたくば、浪漫を追い求めたまえ! 常識などに囚われるな! ……倫敦に来ることになれば、是非便りをくれ給え」
「……ワイ師匠!」
ばっと体を起こします。布団がばさりと寝台から落ちました。カーテンの引いた窓からは、眩しい朝日が差し込みます。
「夢……」
私は視線を下げます。そこには、本の表紙に写されたワイ師匠の横顔。
「……ワイ師匠、いつの日か必ず、倫敦でご挨拶させて頂きます」
現実に叶うかは分からない。それでも私は本気でそう呟きました。いつの日か、ワイ師匠のいる倫敦に留学する。そう決意した十五のある日の朝でした。
リーマンです。課題作品、スチームパンクになります
ワイさん、評価お願いいたします。
>>39
誤)ですが、それも今は昔、現在では何の変哲もないごく自然な服装となったものですが。
正)ですが、それも今は昔、現在では何の変哲もないごく自然な服装となったものです。
>>41
誤)小型のランプに火を灯しますと、部屋の電気を消してしまいます。
正)小型のランプに火を灯しますと、部屋の灯の方は消してしまいます。
読み直していますと、おかしな箇所がありましたので、訂正願います。
特に下の方です。
どうして電気があるんだよ! 俺の馬鹿! >>42めちゃくちゃ笑いました!
発想も凄い!
手傘がスチームパンク!
流石です。
何故か勅使河原作者は励まされました!
ありがとう! >>44
これは、これは、勅使河原子爵閣下!
お褒めの言葉を頂戴し、恐悦至極に御座います。
……勝手に名前を借りちゃったw
主人公の名前考えずに書き進めて、あれ何にしよう? と思って、
最初に出たのが、てっしーの名前だったのよ >>6-8
神様に不可能はない!
自転車のブレーキが効かずにトラックに撥ねられて亡くなった主人公!
相撲に夢中になっていた神様の手違いで相撲取りの意識の中に取り込まれた!
その後は悲劇にならず、喜劇のような展開で物語は進む!
笑い所がわからない!
主人公は不幸な亡くなり方をしていて、
更には神様のよくわからない事情で相撲取りの意識の中に放り込まれた!
その後は記憶の掃除と云う情報が突然に刺し込まれ、相撲取りの子供の記憶と何やら絡み始める!
最後は神様に授けられた魔法を使ってトラウマを消し去り、土俵際での踏ん張りが出来るようになって話が終わった!
この話は設定に凝り過ぎたせいで個々のエピソードが薄くなった感がある!
相撲取りの中に取り込まれた主人公!
相撲取りの周囲を取り巻く連中との遣り取り!
相撲取りの記憶の中での主人公の行動!
合間に神様がちょこちょこと挟まれて、
それらが連動して物語が進んでいく!
三レスの分量では考えられないような人数が登場する!
結果、どれもが薄味となって三レスを消化してしまう!
主人公の中学生よりも神様の方が目立っていた!
神様の視点で話を進めても良かったように思う!
凝った設定が災いして笑う前に話が終わってしまった66点!(`・ω・´) 課題クリアならず! >>32
ちょっと長いので後に回す!(`・ω・´)
>>35
ナイス種明かし!(`・ω・´)b >>39-41
>〜何故だか自分の国独自のモノにアレンジするきらいがありあした。
(「ありました」ではないだろうか!)
楚々とした語りが大正ロマンをそこはかとなく語っていた!
虚実を取り入れた丁寧な書き方が目を引く! 読み応えもある!
物語の導入部と云う感じで続編が容易に頭に浮かぶ!
これも緻密に作られた成果と云える! 所々に挟まれたユーモアは
肩肘を張らないで書かれたことを仄めかしているようだった!
余談ではあるが平積みの本は真上を取らず、間に挟まれたところから抜き出す派がワイである!
スチームパンクとしての魅力は語りの中にとどまって少し物足りなさを覚える!
筆力と内容で中々に読ませる作りになっていて相変わらず卒がない!
穏やかな語りで話をとんとん拍子に進めることは悪くない! 物語の起伏の為に一波乱あれば尚よかった!
三レスに思えないくらいに内容が詰まった物語にワイズ、ワイが称賛に値する点数を贈る74点!(`・ω・´) 悠々と課題をクリア! >>45勅使河原蔦子のご先祖様だったのかも。
笑
課題クリアおめでとう!クリア確信してた!
>>47
では蛇足感が強い所を削っておきます!
(風切り音戦闘) ……あれから5年過ぎた。今俺は中東の戦場にいる。都市の奪還戦。最終攻略。仲間たちは先に拠点に仕掛けて、俺の部隊が迂回して後方から叩く。
昼から始まった戦闘は、新月の夜になっても続いている。最終だけあって、敵も必死だ。俺はゆっくりと闇を這う。焦らずに進む。
親父は2年前に死んだから、『焦るな』と言ってくれる奴はいない。
視界がブラックアウトした。暗視ゴーグルの故障か? いや、外部からも音が消えた。代わりに悲鳴。かけ声。停電か。いや、これは電磁パルスだ。
範囲はわからねえが、使った奴がいる。外は新月の闇で、敵も味方もお手上げだ。銃声がやんだ。かけ声だけが響いている。膠着状態に入ったんだ。
ひゅっと風切り音がした。
直後にくぐもった唸り声。人が死ぬ時に出す。声は後方、仲間のものだ。
風切り音と唸り声が続く。襲撃。だが建物内、しかも闇の中では銃は封殺される。全員分かっている。だから声をあげない。だが、ひゅっという音は止まない。
暗黒の中、味方がなすすべもなくやられていく。酷い状況だ。けど、なんだこれは?ひゅっという音。懐かしい音だ。
俺の部隊は6人。5人目がやられた時、俺は闇に向かって口を開いた。
「周防か?」「……」返事は無い。
代わりにがつん、と衝撃。どこだ。顎だ。顎を蹴られた。闇を俺はごろごろと回る。背が壁につく。俺は床に腰をおろしたまま、脚を緩く曲げて、右手で小銃を構える。
この音。風切り音の主は周防だ。闇の中。あいつは俺を切るのではなく、蹴った。やれたはずだ。また、ひゅっという音。今度は近い。長物による斬撃。
軌道は、そうだ。俺の手首だ。奴の目的が俺の始末ではなく、無力化なら、銃を持つ手首を狙う。
だから俺は銃を握る手首を、くいっと曲げてグリップの底に左手を添えた。衝撃に備えるためだ。
がん! というでかい金属音。銃身と刀身がぶつかって、火花が散る。綺麗な花だ。
俺は闇に脚払いをする。刃の軌道、衝撃と火花の角度。そこから推測される二の足に、脚を絡め、倒し、馬乗りになる。 柔らかい弾力。女。周防。
闇の中で長物相手に馬乗りは自殺行為だが、それは相手に『殺意』がある場合だ。胴体、肩から推察されるそれ。柄を握る腕を極め、長物を奪い、遠くに放る。
改めて訊く。
「周防だな。久しぶりだ。俺の仕事を邪魔しに来たのか」「……」
返事は無い。俺もこいつを潰したくはないが、仕事だ。腕を潰して、首を絞め、気絶させよう。
「あんたを止めに来たの」久しぶりの周防の声だ。
俺は何故か胸がくすぐったくなった。言葉を出せない。
「志摩、あんたがここを攻略するって、闇社会で情報を得た。この先を守っているのは、勅使河原蔦子。あんたじゃ勝てない。確実に死ぬ」
「周防、お前は優しいな」 闇の中で、口元が緩んだ。本当にいい奴だ。そして不器用だ。俺を止めるためだけに、電磁パルスを使って、部隊も壊滅させた。
部隊のやつらとは付き合いは長い。不憫だがハプニングで死ぬのも仕事のうちだ。勅使河原蔦子か。その筋では有名な女だ。部隊は俺1人。
退くか進むかなら、退くのが適当だろう。が、これは最終攻略だ。俺があの女を引き付けているうちに、表の部隊が全体を制圧すればいい。そうだ。俺は進むべきだ。
「だがこれは仕事なんだ」俺はそう言って、周防の顔部分に手のひらを伸ばした。真っ暗闇の中だが、女の匂いにあたりをつけて、出来るだけ優しく触れる。
手のひらの向こうの頬が、一瞬の硬直を示した。親指を顎の下にかけ、上を向かせる。左の手で手刀を頚に打ち下ろす。おそらく動脈に命中。対象は気絶。
……悪いな。周防。殺意の無いお前は弱い。
脱力する周防の頭を手さぐりで撫でる。髪が随分と長くなったな、と思う。戦場の埃にまみれているが、手触りの良い髪だった。
俺は周防から離れて、進行方向に耳を澄ませた。何も感じない。だが、この闇が地続きする先には、最強の女、勅使河原蔦子がいる。
俺はひとまず、手持ちの装備を手さぐりで確認することにした。
>>50
蛇足と思って削った部分です。
そのうち加筆して、勅使河原蔦子対志摩軍旗編を作りたいと思います。 >>42
さすがです。
相変わらずの澱みのない流れるような文章についつい引き込まれてしまい、最後まで一気に読み切ってしまいました。
テッシーが出てきた時には、あれ?これ書いてんの誰だっけ?と一瞬戸惑いましたが。
ワイズマン→ワイ師匠には笑いました。「ワイのすべて」で何故か、昔見た「中年愛」というホモ写真集を思い出しました。
内容はどう見ても物語のプロローグですが、それだけで余裕の74点とは恐れ入ります。
ぜひこの続きを長編で。楽しみに待っています。 >>46
厳しい点数ですね
まだまだ先は長いです
ありがとうございました ところで皆さんに質問ですが
『ギャグ』と『コメディ』は違うものなのでしょうか
先日からワイさんの課題に対して自分ならどう書くかと妄想を膨らませているのですが、この点でちょっと引っかかっています
ギャグというからには一発ギャグ的なフレーズが不可欠なのか、あるいは馬鹿馬鹿しさがあればいいのか
「てっちょんぴー」や「魔人すっぽんぽん」などの作品もギャグとして分類していいのか
「なーんちゃって」という言葉は明らかにギャグだけど、作品自体はギャグと言えるのか
それとも『ギャグ』と『コメディ』は同じものと考えていいのか
皆さんのご意見をお聞かせ下さい
おそようございます。リーマンです。
>>48
74点! ありがとうございます!
物語の起伏……仰る通りですね
厳しい母親の下りとか入れようとしたのですが、三レスに収まりませんでした
どうも自分は長々と書いてしまう癖があるようで
三レス短い、ワイスレの一レスもっと短い
……どうでしょう? 次のワイスレは特別に四レスにしませんか?
冗談です。四レスが30作品も投稿されたら、ワイさんが過労死してしまうw
>>49
ありがとう!
>>52
ありがとうございます
なろうでアップしてポイントが多ければ、短編詐欺を考えてもいいかもしれないw >>56
ワイスレではなく、ワイスレ杯の間違いですね
>>53
ガンバ!
>>54
ギャグ:話題や行為の最中に挿入する短い言葉や仕草などで、滑稽な効果をもたらすものを言う
コメディ:人を笑わせることを主体とした演劇や映画、ラジオやテレビのドラマ作品や、それらのなかの笑いを誘うやりとりを指す
バイ、ウィキペディア先生
一発ギャグとも言いますし、ワンセンテンスがギャグ
作品全体がコメディではないでしょうか? ギャグファンタジー書いたの誰でしたっけ?
目標点には届きませんでしたが、課題に取り組むことに意味がありますから!
私は前回二つとも届きませんでしたけど、意味はあったと思ってますよ。
リーマンさんおめでとうです。課題クリアしていくたびに、焦る。けれど、今書いてるの、自信ないです。そもそも自信ある時などないんですよね。
相変わらず読みやすい。参ったな。
>>57
さっそくのレス有難うございます
うーむ
ということはやはり『ギャグ』作品を書けと言われた場合には、そういうフレーズが不可欠ということになるのかな
あるいはギャグ的な動作だけでもいいのか
それなら、以前ここで書いた汰鞍馬漢研究室の金髪モヒカンの話などはギャグ作品と言えるのですかね ギャグはワンセンテンス。
コメディはコントみたいな喜劇。
かなあ。
苦しかったけど、初々しいカップルって書きあげた時の達成感と疲労感が半端なかったです。
登山みたいな感じ。
初々しいカップル、ライフワークにしようと思います。
リーマンさんスゴイ!
私など、足元にも及びません。手練れですね! 尊敬します!
>>58
自由さんかな? ありがとう。自由さんも頑張って
ギャグファンタジーは、お名前は分かりませんが、
私が即興で書いた『猿の手』の後に、『孫の手』を書かれた方ですね
>>59
ギャグ的な動作だけでも、それが効果的に滑稽さを演出するならOKかと
短い言葉や『仕草』などで、滑稽な効果をもたらすもの、なので >>61
相模さん、ありがとうございます
いえいえ、そんな大層なものでは >>38
有難うございます! この小説を執筆するに当たって、妹の経験を参考に致しました。
ハッキリ言って、そんなに美人ではないのですが、「あたしはオトコで不自由したことがない」というのが口癖で
処女の友人が居れば、「あいつはまだ処女だし」って見下していたのを昨日のように思い出します。
多分、38さんと同世代だと思います。チュッパチャプスの下りも、妹の経験が生きています。
キスマークの話は今後に生かしていきたいと思います。また、感想など戴けましたら、宜しくお願いします! リーマンさんの文章の丁寧さは見習うべき点でして、幸田文先生の丁寧さに通じるところです。
情景描写の緻密さは特に素晴らしい!
>通りの両脇に延々と店舗が軒を連ね、買い物客で賑わう。そんな華やいだ道を私(わたくし)は抜けていきます。
比較的新しく造られた区画だけあって、通りには洋風の建物ばかりが立ち並びます。ぽつぽつと立つガス灯は、昼日中ということもありまして、今はそのお勤めを果たしてはおりません。
↑いい文章です。
>>64
ギャグファンタジーはたかもりさんだったのですね。お互いにファイトです。 ギャグファンタジーを書いた前スレ>663です
>>55>>57>>58
ありがとうございます
予想以上に厳しい点数に脱力しております
>>67
いえいえ、たかもりさんではないです
この点数ではたかもりさんに失礼になってしまいますw >>67
違います違います
誤解させてしまったようですみません 【ワイさんから与えられた課題】
自由君 
エロと猟奇と恋愛が得意なので体育会系の物語に苦手意識があるように思う! トラック競技での選手達の熱い戦い等!
タイトル『負けられない戦い』
一ヶ月前のこと、ずっと好きだった部活のコーチに告白した。
「次の県大会で優勝したらキスしてやる」
コーチはそう言うと、頭を撫でた。
負けられない戦いがある。私の場合、県大会がそれだった。
高校二年生最後の県大会。
今、私は市内にある陸上競技場にいる。
出場種目である四百メートル走の決勝戦まではもうすぐだ。
痛いほどに太陽の光が降り注いでいる。
ジリジリと日焼けした皮膚がさらに焼かれる。けれど、そんなことはどうでもよかった。
今日は運命の日、自分の力を出し切る。優勝して、コーチに勝ったことを報告するのだ。
実を言うと、コーチは今日ここにいない。長期入院している彼の母親が体調を崩し急遽病院へ行くことになったのだ。仕方ないと思う。もちろん側にいてくれたら嬉しいけれど、そんなことで気落ちする私じゃない。
張り詰めた空気の中、念入りに柔軟を行なうと深く息を吸い込んだ。
「道香さん」
名を呼ばれ、振り返った。仁王立ちしている姿が視界に入る。日焼けで真っ黒な肌色の彼女は羽根高校の佐野さんだ。ライバルである彼女とはいつも良い勝負をしている。これまで三勝三敗。
そして今回、彼女も決勝戦に出場するひとり。
湧き上がる闘争心。
強敵ね……でも、優勝は譲れない。
闘気を覆い隠すように、にっこりと笑ってみせた。
「佐野さん。なんですか?」
「道香さん、私ね。今日はどうしても負けられないの。だって、最後の大会だから。覚悟しておいて」
睨みつけるような視線を真正面から受け止めた。
落ち着き払ったまま言った。
「それはこっちのセリフです。負ける気なんか毛頭ありません」
「ふふ、言いたいこと言っていればいいわ。私は勝つ。勝利の女神がそう微笑みかけているの。嘘じゃないから」
「佐野さん。随分と自信があるんですね」
「ええ、勝つ予感しかしないのよ。ふふ、じゃあね」
手をひらひらさせながら去っていく背中。私は握りしめる手に力を込めた。
ーー負けられない。絶対に。
数刻後、
「次は四百メートル走、決勝戦です」
アナウンスが流れた。
ーーとうとう来た。
スタートラインの少し手前に立つ。
騒めく観客たちの歓声。八名の選手がレーンに並んだ。
内側のレーンの選手から順に名前と在籍高校を読み上げられていく。
隣の右前方には佐野さんの姿。余裕を見せつけるように観客席へ手を振っている。その顔は満面の笑み。
それを見ていたら、一層やる気が出てくる。
……負けない。何が何でも勝ってやる。
この一ヶ月間追い込みをかけた。自分なりに懸命にトレーニングした。
気持ちがたかぶりゾクゾクする。
「On your marks」
スターターの合図に従い前へ出た。
白いラインの手前で立ち止まる。
目を閉じて、すぅっと息を吸って吐く。追い風が吹いている。いい感じだ。
スターティングブロックに足をかけクラウチングスタートの姿勢に入った。
ドクン、ドクン、ドクン、……トクンーー
感覚が研ぎ澄まされていく。
周りの声がひどく遠くに聞こえた。
大丈夫。いつものように走るだけーー
「Set」
前脚と両腕の三点に均等に体重をかける。
これは……自分との戦い!
コーチの笑顔が脳裏をよぎる。
パンッ!
鳴り響くピストル音にすばやく反応し、ブロックを蹴って飛び出した。深い前傾を保ち、力強く腕を振って前へ踏み出す。空気を切るように走りだす。出だしは好調。
だけど、ずば抜けて速い選手がいる。佐野さんだ。彼女は序盤の勢いが凄まじい。他の選手と距離を広げていく。
ーーでも、抜いてやる。
ぐんぐんとスピードを上げていく。私は中盤の追い上げに自信があった。実際に、後半三人をごぼう抜きした経験もある。
頭で考えながらも全力疾走。集中は一切、途切れていない。
ーー大丈夫。いける。
軸を保ちながらコーナーを回る。スピードを落とさぬままさらに加速した。筋肉が滞りなく機能している。十分に温まった筋肉の動きは良好。
「はっ、はっ」
息を吸っては吐く。フォームを崩さず、力みすぎないように
持つ力を最大限に発揮できている。
ーー勝ってやる! 絶対に!
佐野さんとの距離が縮まっていく。
ーー追い抜く!
さらに強く足を踏み込んだその時だった。靴紐の緩みを感じた。見ると片方の靴紐が切れている。
嘘、そんな。
緩みで上手く踏み込めない。靴紐の締め付け感がなくなっていく。
……だめだ。脱げちゃう。
次の瞬間、右足の靴が飛んでいった。
バランスを崩して転倒しそうになる。それでも、何とか堪えた。速度を落とさないよう必死にもがく。
靴が脱げたため、いつものように地面を蹴り上げることができない。この状態で、走り切らねばならない。
こんなこと……ありえない……どうして。
昨日の夜、靴の点検は十分にしていた。靴紐も一昨日変えたばかりだった。
コーナーを曲がる。前を行く佐野さんがチラリとこっちを見た。意味深な笑みを浮かべた。
まさか……。
つい先ほどの記憶が蘇る。陸上競技場の更衣室から彼女が出てくるのを見た。佐野さんの高校が使う更衣室は私の高校とは別だったはずだ。不思議に感じながら、部屋へ戻るとシューズバッグのチャックが少し開いていた。あれっと思った。
今彼女の笑った顔を見て確信した。
佐野さんが靴紐に小細工をしたのだ。
……ひどい。
悔しくてたまらなかった。けれど、証拠はない。全ては自分の責任。もうどうすることもできなかった。
心が乱れていく。足ももつれそうになった。
だめだ……負ける。
走りながら、泣きそうになる。
「道香!」
え……。
声援に混じって聞こえた声。
この声はーー
顔を上げた。信じられなかった。コーチがいる。私に向かって両手を振っていた。
「道香! 走れ! もっと! もっとっ! お前ならいける!!」
懸命に応援する彼の姿。
大急ぎで駆け付けてくれたのだろう。
嬉しかった。
心が熱くなっていく。
大好きなコーチ。
来てくれたんだ。嬉しい……すごく嬉しい。
走る楽しさを教えてくれたのは他でもない。
コーチだった。
辛い練習の時も、負けて悔し泣きした時も、コーチは側にいてくれた。たくさん励ましてくれた。冗談だっていっぱい言ってくれてーー
そんなコーチが大好きだった。
私……負けたくない。
ーー勝ちたい!!
足を踏み込んだ。
勝つって決めた。
靴紐が切れた。だから、なに? そんなの関係ない。
勝ってみせる。
そして、コーチにキスしてもらうんだ!!
走ることだけに集中する。
序盤よりしっかりと腕を振り下ろす。上体を起こして腰を高く保ち、キック後の脚はすばやくたたんで膝をあげる。そして身体の真下へ着地させる。
ラストスパートは、生理的な疲労によりピッチが低下する。それはどんなに優秀な選手でも同じこと。それは佐野さんにも例外じゃない。
けど、私は違う。
一歩踏み出すごとに加速していく。脚を極限まで速く回し、なすがままスピードを受け入れる。
身体が軽い。あぁ、この感じ……走るって……気持ちいい!!
佐野さんの姿が近くなる。
隣に追い着いた。
こっちを見た。視界の端に信じられないといった顔をする彼女。
ゴールは目前。
走るってことの意味。まだ全然理解してない。けど、これだけは言える。
私、今、すごく楽しんでる!!
グンっと彼女より前へ出た。そして、胸を突き出しながらゴールラインを走り抜けた。
湧き上がる歓声。
私が優勝したことを伝えるアナウンスが流れる。
優勝したんだ……!
スタンディングオベーションに包まれた。達成感が押し寄せてくる。
佐野さんは、とても不機嫌な様子だった。しかめっ面でマネージャーに当たり散らかしていた。さぞ悔しかっただろう。不正したにも関わらず、負けてしまったのだ。
けれど、自業自得だと思う。ズルをしてまで勝とうとする彼女に勝利の女神が微笑みかけるわけなどない。
どちらにせよ私は優勝を手にすることができた。今日まで頑張ってきて本当によかった。
そうそう、コーチとの約束だけど試合の後、誰もいない更衣室でキスしてくれた。……頬に。ガッカリした。てっきり口にしてくれるものだと思っていた。けれど、何も言えなかった。だって、彼は確かに約束を守ってくれた。
それに、まだ私には残された大きな課題がある。
一昨日、コーチから言われた。
「次の全国大会で優勝したら抱いてやる」
コーチはそう言うと、頭を撫でた。
負けられない戦いがある。私の場合、全国大会がそれだった。
終
>>65
妹さん、なかなかモテ子だったんですね。うーん。妹さんを見習わないと。
そんな私はこんな作品しか書けません……。 >>74
お疲れさまでした!
臨場感が素晴らしい。
でも自由さんぽい色恋。
素敵でした! 「増補・性と呪殺の密教」 正木晃
170位/722作品。日本語小説。
名著。チベット仏教に極めて詳しい。オウム真理教の裁判に識者として関わった仏教関係者による仏教解説本である。
ぼくが殺しを極めて悟りに至る「外道密教」、
性行為を極めて悟りに至る「左道密教」と呼んでいるものを包括して記述してある。
顕教、密教。雑密、純密。古訳、新訳。などの用語が格好いい。
九尾の狐とはダキニのことであり、ダキニについてはいまだよくわからないが、被差別階級の美女を指すらしい。
ダキニを妻として性行為を行う「無上のヨーガ」によって悟るのがチベット密教の一派であるという。
仏教の参考文献が豊富で助かる。
>>32ではなく>>50なのか!
読み終わった! 何かが引っ掛かる!
内容を振り返ることで違和感を探り当てた!
男はクールに思える! 現状を把握する能力に優れていた!
勅使河原蔦子を最強と認めて尚も仕事と割り切って死地に向かおうとする!
この部分は冷静な判断が出来ていないように思えて少し間が抜けている!
女に止められても最初の方針を変えない! 仕事と割り切り、
最強の敵が待ち構えているところに赴こうとする!
その理由付けがされていないのでクールがフールに成り果てる!
ワイの感想!(`・ω・´) >>71-73
>日焼けで真っ黒な肌色の彼女は羽根高校の佐野さんだ。
(肌色と云う色があるので「真っ黒な肌」とした方がいいだろう!)
>「次の全国大会で優勝したら抱いてやる」
(お姫様抱っこのような気がする!)
丁寧に書かれていた! 故に無心の走りには見え難い!
片方のシューズが脱げた状態で優勝を掻っ攫う!
決勝に残るような者達は等しく努力をしている!
ここまで抜きん出た成果を挙げられる理由がコーチからのキスであるのならば、
今までは大して努力をして来なかったことになる! しかし、それはあり得ない!
苦しい時にはいつも側にコーチがいて励ましてくれた旨が書かれていた!
その過程があって恋心が芽生えたとも云える!
ワイならば佐野の靴も脱げるようにする!
主人公と同じように靴紐が切れていた!
最後は競り合うが主人公が胸の差でゴールを駆け抜ける!
佐野は信じられない事態に暴言を吐く! マネージャーに八つ当たりをしてさっさと会場を後にした!
そのマネージャーはにやりと意味ありげな嗤いを見せる!
目にした主人公は全てを理解した! 日頃から佐野の厳しい言葉に晒された腹いせに靴紐に細工をしたのだと!
かなり都合の良い展開に少し納得し難いところがあった68点!(`・ω・´) 課題クリアならず! twitterで丙三と兵伍の川中島のリンクを上げたのですが、プロの方が読んだらしく、
「「先頭の篝火が小さな火の玉のように見え、まるで地獄の修羅場に案内しているが如き光景であった」「いや、然(さ)にあらず。人とは外見ではない、大切なのは武士としての力よ、美麗で戦に勝てるなら、そういう者を集めればいい!」など恰好いい表現がいつぱいですね。」
というお褒めを言葉を賜りました! ウレシイ!
>>71-73
素晴らしい!!
過度な装飾がなく、運動女子らしい溌剌さとスピード感に満ちた文体がピッタリはまっています
書いてないのに、行間に迸る汗と弾む息遣いまで読めてしまいました。凄いです
なのに、読後感がちっとも爽やかじゃない!!!
さすが自由さんだw
ところで、「次の全国大会で優勝したら抱いてやる」ですけど
おいコラそれ淫行だろ、と最初は思いましたがハタと気が付きました
きっとこれはコーチの言葉ではなくて、主人公が自分でそう言って迫っただけなのでしょうね
そういうキャラだということまで読み取れる文章でした
改めてパチパチパチ(スタンディングオベーション) >>78
ありがとうございます!
理由付けかあ。最終攻略の責任者。
生きる死ぬではなく、作戦が成功するかしないかで行動する
ハードボイルドな男の哲学を幼少からたたき込まれて。
勅使河原蔦子に負けて更に作戦も失敗するなら
撤退だけど、引きつけているうちに勝てるなら成功。
責任感のある志摩だから 馬鹿な男になる、みたいな感じです。
作品にする時はここら辺ちゃんと書きます。 >>73
>>「次の全国大会で優勝したら抱いてやる」
これがどういう意味なのか?
キスもほっぺだったしなあ。ぎゅっと抱き締めてやるだけとかかな
思わせぶりなこと言って、最低な野郎だなコーチ!
あるいは、抱いてやるが、主人公の思っている通りなら
淫行じゃないか! やっぱり最低な野郎だな!
とまあ、冗談は置いておいて
熱血系のスポーツ少女ものでしたね。ここに恋愛要素を絡ませたような
ワイさんの言う通り、一部ご都合主義はありますが、
キチンと課題通りの作風を描けていたかと思います
>>66
お褒めの言葉ありがとうございます、相模さん
緻密な描写とは、いやあ、嬉しいです >>79
ありがとうございます。無心の走り。今後の課題とします。たしかに、靴脱げて優勝できるなら、普段常に一等賞ですよね。気づかない私。前後でエロを持ってくることばかり考えていました。
ライバルも靴脱げてそれがマネージャーの仕業。巧み!私には思いつきもしませんでした。
ご指導ありがとうございます。図書館行って陸上競技の本読んだり、動画見たり。実際に競技場へ足を運ぶとまた違う表現方法ができるのかなと思いました。
今回も勉強になりました。い、一応今回は……これで……課題に取り組むのをやめておこう、かな。現在、三回連続で課題クリアならず。 >>80
それは嬉しいですね! 励みになりますよね。これからも応援しています。
>>81
褒めてくれるんですか? 課題クリアしてないけど、嬉しいです。
ええ、そういうキャラです。淫乱な主人公です。書いてはないですけど、そういうキャラです。「ホストの翔くん」にでてくる南ちゃんキャラ。男の良いように扱われているようで、男をうまく利用する女の人。
スタンディングオベーション? あれれ、なんだろうこの達成感。私、課題クリアしてないんだよね。 >>84
脳から血の汗を掻く程に考えた時間は無駄にならない!
作者が苦手とする内容、または書いたことのない物を予想してワイが課題を出した!
その難題で六十点台後半の点数を叩き出せた結果は誇ってよい!
ワイの考え!(`・ω・´) >>83
ええ、淫行ですね。本当に抱いて損をするのはコーチかも。犯罪は怖いので、卒業するまでは我慢するかもしれない。つまり、優勝しても、抱きしめるくらいか。
ただ、女の人って利用されたとしても、それが自分のスタータスになったりもしますし、傷ついたフリして相手の弱みにつけこんだりしますし、女の人って怖いんですよね。
リーマンさんコメントありがとうございました。 >>85
表現が素晴らしかったよ!
俺にはあれは書けん。
惜しみない賞賛を! >>86
久々に褒められた気がします。
ありがとうございました。
とりあえずワイスレ杯までは、恋愛ファンタジーの構想練ります。 >>88
くろすろおどさんの課題作品は私こそ書けないと思いました。ああ、こういう小説も書けるのだなと驚きましたから。 >>90
そう言っていただけると、若菜集読み込んだ甲斐があります。
俺も見せ方の研究に戻ります。
志摩の戦闘もクールという評価を頂いたので、
個人的に満足です。
(志摩の拠点攻略には5年かかっていて父親も攻略のために犠牲になっている
という設定足せば見せ方として良いかな)
ファンタジーファイト! です。
俺も次のワイ杯楽しみにしています。 >>85
自由さん! 有り難う! やっぱり励みになりますよ! ブログに上げて、twitterで紹介するのは
それなりに反響ありますよ。 >>85
そりゃ褒めますよ。お世辞じゃなくて本気でいい出来だと感じてますから
>>81を書き込んだ後に>>79に気が付いて、えーなんでー?って思ったくらいです
ワイさん厳しすぎるよ、創作なんだから靴が脱げるくらいのドラマがあったっていいじゃん。とも思いますが
一瞬で目の前を通り過ぎる映像作品と違って、じっくりと頭の中で反芻する文章作品ではよりいっそうのリアリティが不可欠ということなんでしょうかね
それでも、スポーツにおいては事実は小説より奇なりという場面は珍しくもないと思っている私が、自由さんに代わって言い訳します
1.だいたい、高校生の県大会しかも400mなんてマイナーな種目なんだから、ちょっとくらい変な事が起きたって不思議じゃないでしょ
2.あり得ないなんて言うなら、ゴルフのホールインワンなんてどう説明するの
3.マラソンで裸足のアベベってのがいましたよね
4.同じくマラソンですが、国際レースの最中に沿道の草むらに駆け込んでウンコをして、その後ゴボウ抜きで優勝したフランクショーターという選手を知っています。しかも、この人は同じことを二度やらかしています
どうですワイさん、靴が脱げても優勝なんてまあ偶にはあるかもね、という気になりませんか? >>91
ファンタジー頑張ります!
>>92
相模の国の人さんTwitterしているのですか。結構みんなしてるのですねぇ。
>>93
おお!なんか私よりしっかりとした意見!なんせスポーツ関連全く無知なもので。スポーツ系のテレビ一切観てないしなぁ。そういった意味でたかもりさんお詳しい。
1〜4は大変参考になりました。4は笑いました。けれど、たしかに!苦痛からの解放により力が発揮されるみたいな。限界突破みたいなw
コメントありがとうございました。 >>95
お互い頑張りましょう
私も長編頑張りますorz
ちなみにショーターさんですが、その様子はテレビで生中継されました >>93
端的に云えばドラマ性が少し足りない!
ライバルの卑怯な手で靴が脱げるのはよい!
では、その状態からどのようにして勝利に繋げるのか!
その工夫が足りていないとワイは判断した!
コーチの声援で力を得て勝利した、と云う展開はご都合主義に見える!
ライバルは日頃から自分の部のマネージャーに強く当たっていた。強い恨みを買っていて、
自身が考え付いた同じ手で靴紐に細工をされた! その影響で失速してゴール手前で主人公に並ばれる!
コーチの懸命な声援が場を盛り上げる! その強い声に背中を押された主人公が胸の差でゴールに飛び込む!
ライバルは予想だにしない展開に激昂! マネージャーに八つ当たりをして会場を去った!
その後のマネージャーの陰湿な嗤いがネタ晴らしとなり、勝利の女神は主人公に微笑んで物語は終わる!
ご都合主義を思わせず、物語を盛り上げて終わる! このようなドラマ性があれば及第点を余裕で越えたことだろう!
ワイの考え!(`・ω・´) 自由君の地力を知っていればこその期待である! >>95
やっています! 結構、作家志望の方でやっている人、多いと思いますよ。
ここの常連さんレベルなら、感想もらえる可能性も。 課題作品ではないですが、山本明莉を主人公に威力偵察的な短い短編を書くかも知れません。
>>97
地力! 期待!? 参ったなぁ!
期待されると、頑張るしかないなぁ!
>>98
ランドでもTwitterでファン様とのやりとり大抵の人がしてます。私はあえてしてないですけどね。マメじゃないし、唯一在中してるの、このスレくらいですよ。 >>97
>ワイの考え!(`・ω・´) 自由君の地力を知っていればこその期待である!
ごめんなさい。愛の鞭だろうということはわかっていて文句垂れました 最後に一点!
リアリティは細部を書き込むことで生まれる訳ではない!
創作の中でリアリティがあると思わせることが大切!
現実のリアリティを重視すれば、ファンタジーは全て絵空事になる!
架空の世界にもリアリティは存在する!
その場合、読者にリアルと思わせる力量が必要不可欠!
ご都合主義は作家の怠慢と考えた方がよい!
ワイの考え!(`・ω・´) さて、寝るか!
それ分かるなあ。
ファンタジーって本当に力量問われるんですよね。
なろうでファンタジー書いてる人たち本当に凄いと思う。
ツイッターも、フェイスブックも、インスタも、古くはミクシィなんかも全部やってないなあ
ズボラな人間なので、日記とかの類は、う〜、きぃぃぃぃ!!!! ってなるw
会社の日報も大っ嫌い
どうして、毎度上の反応を気にした半分創作の日報なんぞ書かねばならないのか
大事なことだけ報告すれば十分だろうに
そう毎日、毎日、報告することもないよ
読んで貰えるようになるには、三つの方法があります。
いんすた? ついったー? 知るか! 俺は俺がすげえ! と思った奴をとにかく書く! (根性熱血タイプ)
いんすた! ついったー! 大切に! 交流深めて宣伝頑張る! とにかく読んで貰おう!(コミュ強タイプ)
俺は俺がすげえ! と思った物を書くし。交流も深めて宣伝もやってやるぜ!とにかく最強になる!(最強タイプ)
俺は……うーん。ツイッターは一応やってるけど、放置だなあ。書きたい物を書いてるけど、
万人受けするには地力が足りん。
実力ついたら、最強タイプを目指したいね。
ファンタジー難しいな。まぁ挑戦することは大事なのでちょっとやってみます。
>>100
そうでしたか! 作家さんの本音、好き嫌いを知ることができて面白かったりします。
ちょっとした事を議論したりするのは便利という側面も。
>>104
大事なのは要点ということでしょうかね。
>>105
頑張っていきましょう! 何事も努力が大事ですね! おはよう、諸君!
今日のワイは一日、外に出ている!
すべきことが山積しているので、そちらを優先する!
ワイスレに書き込まれた内容は帰宅後に目を通す!
よろしく!(`・ω・´)ノ
「空の思想史」 立川武蔵
この世界を実体のないものと考える空観、
この世界を実体のあるものとして考える仮観、
空観と仮観を同時に行う中観、
この一心三観は日本仏教の中軸だと思うが、
これが匿名掲示板で天台宗の円融によって始まったと聞いていたが、
それはまちがいで、中国の仏僧によって始まっていたことがわかってよかった。
一心三観と無上瑜伽タントラこそ、日本仏教の真髄だと思う。
かす(滓、糟、粕、残渣)は、原料となる液体や固体などから目的の成分を取り除いた後に残る不純物やあまりの部分です。
粕汁の材料や甘酒・粕取焼酎の原料として用いられるほか、漬物(粕漬け)の漬け床などに使用されます。。
調理して食用にしたり醤油の原料に用いられます。
糠漬けの他こめ油を採ることもできますね
天ぷらを揚げたあとの揚げかすは、揚げ玉になりますね。
油かすは有機肥料。
食肉から食用油脂を取り出した残り「かす」を、煮込んで食用にすることもあるそうです。
と、かすにも色々ありますが、ぶどう酒のしぼりかすはお酒になりますね。
あ、人については、取るに足らない人物のことをかすと言うそうです。
が、例えばですね。「かすが」という罵倒をする人物は、おそらく自分はかすではない、と言って
安心したいんですね。自己の存在が不安な時、人は足元をみます。
立ち位置を確認したいんですね。罵倒によって相手よりも上であることを示し、安心する。
つまり、罵倒されることで、かすと言われる方々は、安心を提供しているんですね。
その意味では無駄ではありません。取るにたらなくもありませんね。
罵倒する人の役に立っているのですから。では、罵倒する主はどうでしょう。何かの役に立っているの
でしょうか。ええ、立っているのですよ。尊厳を踏みにじるしか自己の位置を確認できない
人間というものは、その状態から、色々な物事を教えてくれます。
そこから何を学び、生かすか。これは問いです。問いを提供してくださるありがたい存在として
「カスどもがw」という書き込みをされる方がいらっしゃるのですね。
そうです。その方を遣わされた御仏への感謝も込めて、わたしたちは『南無阿弥陀仏』と
唱えるべきなのです。
それでは皆様。一緒に斉唱いたしましょう。はい、いきますよ。
とか書きつつ、うちの実家はクリスチャンなんだよなあ。笑
完全勝利!!!!!!
文学部の文学科ってどんどん縮小されてるらしい。
東京大学だとこんな感じ。
東京大学文学部
・思想文化学科(哲学など)
・歴史文化学科(史学など)
・言語文化学科(文学科だ!!!)
・行動文化学科(心理学など)
となっている。
他の大学でも、国文学科とか英文学科とか仏文学科とか、どんどん減ってるみたい。
よっしゃ、東大文学部国文学科ぶっつぶしたぜ。今じゃ、さらに下部組織の
東大文学部言語文化科「日本文学研究室」にすぎない。
京大はまだ文学科はデカいな。
京都大学文学部
・東洋文献文化学(東西で分かれてるのがまだ不満)
・西洋文献文化学(東西で分かれてるのがまだ不満)
・思想文化学
・歴史文化学
・行動文化学
・現代文化学(←ここがぶっつぶすべき現代文学科)
京大文学部の攻略はまだだな。
しかし、科学史科は文学部にはないんだな。
とりあえず、国文学科、英文学科、仏文学科という枠組みはぶっ壊したぜよ。
宮廷。
大阪大学文学部
・まだ未整理。文学科も多い。
名古屋大学文学部
・まだ未整理。文学科も多い。
東北大文学部
・まだ未整理。文学科も多い。
九州大学文学部
・人文基礎専攻(哲学のこと)
・歴史空間論専攻(史学のこと)
・言語文学専攻(文学科のこと)
(心理学科がない!!!)
北海道大学文学部
・思想文化学
・歴史地域文化学
・言語文学(文学科のこと)
・人間システム科学(心理学のこと)
一橋大学社会学部(一橋大学には国立大唯一の社会学部があり文学部はない)
・社会動態研究(社会学、統計学か?)
・社会文化研究(哲学とか)
・人間行動研究(心理学とか)
・総合政策研究(政治学かなあ???)
・歴史社会研究(史学とか)
・科目群外講義(フェミニズムなど)
慶応大学文学部
・哲学系
・史学系
・文学系
・図書館・情報学系
・人間関係学系
早稲田大学文学部
・未整理。旧来の哲学科、史学科、各文学科に別れている。
>>118
コピペを連投しないでよ
あとお願いだからトリップ付けてよ?
NG出来ないじゃない ただいま、からのおやすみですか!?
お、おやすみなさい
ワイさんおかえりなさい。
で、早速おやすみなさいw
私も仕事が一段落したので帰ります
皆さんおやすみなさい
鳥が鳴いている。
暖かい小春日和がうれしいのだろう。
ガレージのシャッターを開ける。
奥に俺の相棒が待っている。
相棒のタンクをそっと撫ぜると、俺はバイクシートに跨った。
キーを回し、セルボタンを押す。
キュキュキュッという音。次の瞬間、重低音と高音の重なった相棒の声が、爆裂する。
ネイビーブルーのZ1000MKU。
「行くぜっ!相棒!」
グゥオンッと相棒が応えて、外の光の世界に走り出した。
俺の名前は一陣疾風(はやて)。21歳だ。高校を卒業してから、おやじの工場を兄貴と一緒に手伝っている。
16歳の頃から、バイクに乗っている。2年前から、こいつが俺の相棒だ。
世界一かっこいい、最高の相棒だ!
次の交差点を右に曲がると、銀杏並木が見えて来る。
黄色い葉っぱの舞い散る中。ゆっくりとアクセルを開けていく。
そして、俺は………俺は、風になるっ!
だが! むやみなスピードは俺は出さない。それが、本物のバイク乗りってもんだと、信じている。
おっと、横断歩道の脇におばあちゃんがいる。対向車線から車は来ない。後方を確認し、相棒を止めると俺は言った。
「おばあちゃん、さぁ、どうぞっ!」
おばあちゃんは、何度も頭を下げながら道を渡っていく。ニコニコとしている。
俺も笑顔だ。歩行者優先! それが、本物のバイク乗りってもんだ!
おっと、急がねば。待ち合わせの時間に遅れるぜ。だが、絶対に安全運転だ!
それが、本物のバイク乗りってもんだろう!?
駅が見えてきた。あっ、玲菜ちゃんだ! 白いコートを着た玲菜ちゃんがこちらを見た。
やっぱり、玲菜ちゃんはかわいいなぁ! 最高だっ!
望月玲菜(れいな)ちゃんは、今年、短大を卒業した20歳、OLをしている。
肩までの髪がサラサラ光ってる。色が白くてお人形みたいだ。ほっぺたがほんのり桜色に染まっている。
「玲菜ちゃん、おっはよーー!」
「疾風くん、またバイクで来たの!? 車で来てって言ったじゃない」
「うん、でもさ、今日はこんなにいい天気だぜ! バイクに乗らなきゃもったいないよ」
「でも、今の季節、バイクはとっても寒いの! 紅葉狩りでしょ? 山はもっと寒いよ」
「途中、うどん屋で昼飯を食べるんだ、 冷えた体に熱いうどんが最高にうまいよ!」
「うどん!? やだぁ、私パスタがいいよ」
「いいから、いいから! 今日は最高の風だぜ。気持ちいいよ! ほら、俺のマフラー巻いてあげる! あったかいよ〜」
「あ、ありがとう……、あっ、これ、疾風くんちのミケの毛だらけだね」
俺のマフラーを巻いた玲菜ちゃんは、しぶしぶ俺の後ろに乗った。
「もう〜っ、念のためにズボンにしといてよかったよ……」
やっぱ、むくれる玲菜ちゃんもかわいい〜な〜。
玲菜ちゃんは俺の用意したピンクのヘルメットがよく似合う。
ヘルメットはフルフェイスじゃなきゃダメだぜ! 半キャップなんて、もってのほかだ。それが、本物のバイク乗りってもんだ!
よしっ、相棒、かっとばすぜ! あっ、いやいや、安全運転でな。
特に女の子を乗せた場合はな。かわいい女の子の顔に、事故って傷でもつけたら最低だ。それは真の漢じゃない。女の子は大事に扱う! それが本物のバイク乗りってもんだろう!?
「行こう!! 玲菜ちゃん!」俺はスロットルを回す。相棒が小気味良く走り出す。
「いや〜〜っ、やっぱり、さぁ〜ぶ〜〜い〜!」
叫ぶ玲菜ちゃんも、ホントかわいいな〜!!
今日は金曜日。今夜は行きつけのファミレスにいる。
玲菜ちゃんとドリンクバーを飲んでおしゃべりだ。向かいの席で、メロンソーダを飲んでいる玲菜ちゃんは、やっぱりかわいい!
「ねぇ、疾風くん。風邪ひいたんじゃない?声がちょっとおかしいよ」
「そうかな? 全然だいじょうぶだよっ! ゲ、ケホッ」
「昨日、大雨の中、やっぱりバイクに乗ったんでしょう?きっと風邪ひいちゃったんだよ」
「雨だがらって、バイクに乗らないのは本物のバイク乗りじゃないよ。俺は雨だろうが、台風だろうが、毎日、バイクに乗るっ!」
「でも、最近はとっても冷え込んでるよ。絶対に体に悪いよ」
「寒い時こそバイクに乗らなきゃ! 冬にバイクに乗らない奴が多いだろ? あれは本物のバイク乗りじゃないよ」
「でもさ〜、こじらすと悪いから、一日だけでも乗らないほうがいいよ?」
その時、俺達の横を小さな女の子が歩いて行った。それを見て、俺は言ったんだ。
「あのさ、女の子の名前だっだら、歩惟(あい)ちゃんか、友美ちゃんがいいよね!?」
「はぁ? それマンガの“あいつと○ラバイ”と“バリ○リ伝説”のヒロインの名前でしょう? 悪かったですねー。玲菜って名前で!」玲菜ちゃんが、ほっぺをふくらます。
「いや、そうじゃないよ! そういう意味じゃなくて……」
そう言いかけた時、バイク仲間の翔太が店に入って来た。
「よう、疾風! ラインしたの気づかなかったのかよ。デートかよ、うらやましいな〜。玲菜ちゃん、こんばんはっ」
「こんばんは!翔太くん」
「よっ! 翔太!」
「疾風、聞いたか? 高見峠の話。今夜、ヒロとサトルがレースするらしいぜ? あいつら、いつも張り合っててよ〜、いつかやると思ったよ」
「ヒロとサトルが!? ………ごめんっ。玲菜ちゃん、今から家に送っていくね。夜の峠に女の子は連れていけないから」
「えっ、え〜っ、え〜〜っ!?」
俺は玲菜ちゃんを送っていくと、すぐに峠へと向かった。
峠へ向かうのは1年ぶりだ。
展望台の駐車場に、バイク野郎が集まっているはずだ。
サトルとヒロはすぐに熱くなる。あいつらがやり合うのは危険だ。絶対に事故る!
夜なら、なおさらだ。あの峠では、今まで何人も死んでいるんだ。
さいわい始まる前にギリギリ間に合った。何かあるとぶつかる二人だが、バイクへの熱い思いは一緒だ。俺の説得になんとか折れて、レースは中止となった。
俺のバイク魂が伝わったんだろう!
俺も前は調子に乗ってた。この峠で何度かレースもやったことがある。
ちょうど1年前のことだ。売られたケンカを買って、バトルになった。
先を走る、銀色のKATANAを俺は追った。その時だ。
カタナは無理なコーナリングで、ハイサイドを起こしちまったんだ。
乗ってた奴も、バイクも、宙に跳ね上がった。地面に叩きつけられ、バイクだけはそのまま滑ってガードレールに突っ込んだ。
その瞬間の光景が、今も頭にこびりついて離れない。
人間のほうはひどいケガをしたが、命に別状はなかった。だが、カタナはメチャクチャに大破しちまった。
道端に置き去りにされたバイク。見るも無残な姿に、雨がそぼ降っていた。
本当にかわいそうだったよ……カタナが泣いていたんだ。
あれからだ。俺は峠に行くのをピッタリやめた。
人もバイクも、絶対にひどい目に遭わせるわけにはいかないんだよ!
本物のバイク乗りってのはなぁ……… そう思いながら、俺の気持ちが最高潮にヒートした時だった。周りにいた今日のレースのギャラリー10人程が、ざわつき始めた。何か連絡が来たらしい。連中がバイクのライトで、暗い道路を照らす。
「おいっ! 今から来るってよ!」ヒロがうれしそうに叫ぶ。
「なんだよ? 何が来るんだよ」
「疾風、知らないのか? ここ半年、月一くらいか。金曜日にすげぇ車が走りに来るんだよ。それも、ドライバーは女! 金曜日のプリンセスって呼ばれてる。今日だったのか!」
はぁあっ!? 金曜日のプリ…… なんじゃ、そりゃぁ!?
その時だ。左手のほうから、コーンという音が近づいてきた。
その音がたちまち爆音となって迫ってくる。一つ前のカーブから、車のライトが姿を現す。
次の瞬間、俺の視界に白い軽トラが飛び込んで来た。
リアを滑らせながらカウンターを当てて、目の前のコーナーを、凄まじい音と共に抜けて行く。
女だっ、髪の長い女が乗っている!
す、すげぇーーーーーーっ!
フルチューンの軽トラか。それも、横っ腹には“山本牛乳店”って書いてあるしっ。
「ヒャッホー!」サトル達が奇声をあげると、喜び勇んでバイクに飛び乗った。すぐに軽トラを追いかけ始める。
おっ、おい! ダメだって言ったろ!? スピードは出すな! おいっ……。
あいつらっ、バカな野郎達だ!
だけどよ、俺も、なんか笑いがこみ上げてきちまったぜ。腹の底からなっ!
おもしれぇよな、なぁ、相棒っ!
それから二日後。日曜日の朝だ。今から玲菜ちゃんを迎えに行くぜ!
少し熱っぽいが、こんなの病気のうちに入らねぇ!
あれっ? 玲菜ちゃん? 玲菜ちゃんが、俺んちの敷地内に入って来る。
「玲菜ちゃん、どうじだの? わざわざ来でぐれたの?」
「疾風くん、昨日、電話ですごいガラガラ声だったでしょう? 風邪ひどくなったんでしょう? もう、金曜日あんなに寒いのに、なおさら寒い高台の峠になんか行くから……」
「ごめん、玲菜ぢゃん! でも、ぎょうはぞのお詫びするだめにも、玲菜ちゃんどデードじだいんだ!」
「うん、でもね、今日は遠乗りはやめよう? お弁当作ってきたの。疾風くんの好きな甘い卵焼きもいっぱい入れたよ。あと、お肉もお野菜も。そこの公園で二人でたべよ?」
俺、涙出そうだったよ……。
やっぱり、かわいくて、とびきり優しい玲菜ちゃんが大好きだ!
決めた! 俺、俺、今日こそ言うんだっ!
「玲菜ちゃん、あ、あのざ……、お、俺達の子供の名前は歩惟ちゃんか友美にじない? ぞれで、男……」
「男だったら、研二くんか、群でしょう? ………いいよ、その名前にしよう!」
「ぞれって、玲菜ぢゃん……」
「うんっ!」もともと桜色の玲菜ちゃんの頬が、秋の紅葉のように真っ赤だ。
やった〜! やった〜〜!! やったぜ〜〜〜!!
俺は相棒のエンジンをかけると、思いきり、うちの敷地内をぐるぐると周った。
ウィリーで5回! ジャックナイフで5回!
そんな俺を、玲菜ちゃんが泣き笑いしながら見ている。
相棒を玲菜ちゃんの前に停めると、俺は言ったんだ。もう、風邪なんかどこかにぶっとんじまってる。
「玲菜ぢゃん、あのざ、やっばり、ちょっとだけでいいから、バイクで出がげない?」
「え……、うんっ、そうしよう! 疾風くん!」
玲菜ちゃんが満面の笑顔でうなづいた。やっぱり、最高にかわいいぜっ!
俺は愛しい玲菜ちゃんを後ろに乗せると、MKUのタンクを優しく撫ぜた。
「行こう! 相棒っ!」
次の交差点を右に曲がると、銀杏並木が見えて来る。
黄色い葉っぱの舞い散る中。俺はゆっくりとアクセルを開けていく。
そして、俺達は………俺達二人は風になる!
遥です。課題作品の熱血漢になります。
自分の力のなさを思い知らされながら、書きました……
よろしくお願いいたします。
大変申しわけありません・・・機器によっては文字化けがあるようです。
MK2 になります。
>>128
お疲れさまです!
長編で読みたいと思いました。
牛乳屋さん素敵ですね!
主人公初々しいなあ。
初々しいのまた書きたいんですが、なかなか難しい昨今です。 文章は稚拙になるし、他にももろもろが恥ずかしいばかりで…(汗)
そんな自分に、お優しいお言葉が、心からありがたいです……
本当にありがとうございます!!
工学部より文学部のが人数の多い大学はちょっとおかしい
一橋大学社会学部(社会学部235人、工学部0人)
大阪大学文学部(文学部872人、工学部820人)
早稲田大学文学部(文学部660人、先進理工学部540人)
青山大学文学部(文学部685人、工学部595人)
立教大学文学部(文学部880人、工学部0人)
法政大学文学部(文学部655人、理工学部553人)
文学部の人数が工学部より多い大学(大阪大学、早稲田、青山、立教、法政)はちょっとおかしいといわざるをえませんね。
>>125-127
主人公は熱血漢なのだろうか!
バイクが好きな普通の男子に思える!
パロディの要素があるのでコミカルな印象を受ける!
>それも、横っ腹には“山本牛乳店”って書いてあるしっ。
豆腐店ではないが頭文字○のネタに思える!
峠のバトルで相手が事故を起こし、真っ先に心配したのがバイクであった!
シュールなギャグ要素をそこはかとなく感じる!
主人公は熱血漢と云うよりも陽気なバイクバカに見える!
もっと特化した書き方がされていれば笑える話として十分に通用するように思った!
熱血漢と云う課題からは少し外れているが内容は悪くない69点!(`・ω・´) 高得点ではあるが課題クリアならず! ワイも思ったが、そのようには書かれていなかった!(`・ω・´) 昼ごはんにしよう!
おっしゃられる通りです。自分も熱血漢ではなく、これはただの変わった男の子ではないだろうかと、気になっていました。
熱血漢というのは、ワイさんの描かれた飯島京香ちゃんのような正義感ある主人公ではないでしょうか……
それがわかっていながら書けない、自分の非力さを思い知りました。
これも、おっしゃられる通りです!頭文字〇です。
本当は和井牛乳店としたかったのですが、勇気がありませんでした(汗)
主題はずれている、自分は原付しか乗れませんのでバイクの表現ができているのか……など、
さまざまに悩み自信がありませんでしたので、今回のは自分にはありがたすぎる点数です。
本当にありがとうございました!!
>>137です。
申しわけありません!137は134への返信です。 >>135
そのようにすれば、おもしろいことになりますね。
自分には、そこまでの発想がありませんでした(汗) 読んでて楽しかったです。
主人公が魅力的だなと思いました。
69点! とても良い点数!
お互いにワイスレ杯楽しみましょうね。
>>140
自分は自信なくて、実は次のワイスレ杯をどうしよう、逃げたらダメかな(すみません!)などと思っていました。
でも、お優しいお言葉をいただいて、逃げたらダメだなと思いました。
大変ありがとうございました! >>142
おお! ファンタジーだ!
ちなみに、ヨーロッパ世界のおまじないには、『コルヌ』という手の形があります。
これは握りこぶしを作り、人差し指と小指だけをピンと伸ばして、牛の角のような形を作るもの。この
「コルヌ」は退魔の役割も果たします。不安な時、怖い時、病気の時等に、このポーズ
を自分に向けて作ると、心が安定したり、病気も治してしまう力があるとされます。
頑張ってくださいね。応援しています。 >>143
読んでくださりありがとうございます。なんというか素人感剥き出しのファンタジーかもしれない!
コルヌ!格好いいですね!参考にします。 >>141
あれは楽しむものですよ。名無しになって、平等な評価で切磋琢磨!
です。
名無しですからね、おもいっきし問題作とか書き上げてもいいし、練りに練りまくった逸品を
出してもいいし、自由です。
踊る阿呆と観る阿呆、同じ阿呆なら踊る阿呆!
て感じで軽い気持ちでわっほいしましょう。 >>142
>瞳も髪色をさらに濃くしたようはピンクで〜
(打ちミス!)
>プチっと、ビアンカのほうからなにかの切れる音がしました。
(何が切れたのだろうか! 堪忍袋の緒であれば音は聞こえない!)
二人の容姿は書かれていた!
どのようなことが出来るのかはわからない!
二人は魔法を使えるのだろうか!
野生の虎を怖がるクリスは気が弱いだけなのか!
実力も最弱クラスなのか! まだよくわからない!
ビアンカは口が悪い! 特徴として挙げられていた!
しかし、本文を読むとそれ程でもない! その為、特徴としてはやや弱いように思う!
>「せっかく修行に誘ってやったんだから、文句言うなっ」
>「修行って」
>「なによ、文句あるの?」
>「な、ないです」
>「大人しくついてこいっての」
>「ひど…………相変わらず口悪い」
> ぼそりと言った言葉にビアンカは、
>「なにか言った?」
> と威圧します。
(二人の会話文の抜粋! クリスが「ひど」と云う程、口が悪いように見えない!)
ワイの場合
「あんたのメンタルがスライムだから、修行で鍛えてやるっつってんだよ!」
「……修行って、虎のエサになることじゃないよね?」
「なりたいの? なんならあたしが優しくケツを蹴っ飛ばしてやろうか?」
「ご、ごめんなさい」
「謝るくらいなら口答えすんな。このスライム野郎が」
「ひど……口悪すぎ……」
ぼそりと言った言葉にビアンカは、
「ちょっと虎に噛まれてみる?」
と笑顔で威圧します。
(このくらいの口の悪さが欲しいところ!)
ワイの感想!(`・ω・´) >>142
ほのぼのした雰囲気は出ていると思った
個人的に空行の多用は読みにくいように思う
ビアンカはもっと口が悪くてもいいんじゃなかろうか
しかしまだエロくもなんともないのでちょっと肩透かしかな
プロローグにしても短すぎるんじゃないかと思った
連載がんばってください! >>146
早速ありがとうございます! そうか。もうすこし口が悪くてもいいようですね。修正します。
続編書いておりますので、また読んでくださると嬉しいです。 >>147
とても参考になる意見!!
本当にありがたいです。やはり改行多すぎますね。修正します!
エロはまだ先になるんですよね。「ちょっとエロい」はいらないかな。検討します。ありがとうございます! あたしの曽祖母(課題作品ではなく、威力偵察というか試作品)
明莉は深夜、トイレに行こうと眠い目を擦りながら、ベッドの上で両手を挙げ、大きく口を開き欠伸をした。
暗い部屋の中で、突然、白い光が現れた。
光は部屋中を照らし、目も開けられないほど眩しい。
徐々に光が眩しさを失っていき、また暗い部屋に戻った。
数秒後、白い光に包まれた一人の少女が現れた。
肩下まで伸びたブロンドの髪、丸みを帯びた輪郭の顔に垂れ目をしている。
明莉にどことなく似ていて、姉妹と言っても違和感がない。
背は明莉よりも10センチ以上低い。
「ハジメまして」
少し訛りのある日本語で明莉に話しかけてくる。
明莉は驚き言葉を発することが出来ない。
「おどろくのもムリはないですね」
明莉は勇気を振り絞って一言を発することができた。
「誰?」
「アナタの曽祖母です」
寝起きというのもあるが、明莉の頭の中は完全に混乱した。
(少女があたしの曽祖母?そんなのありえない! でも見覚えがある!)
明莉はどこで見たのかを必死で思い出そうとしていた。
(お父さんがお正月に親戚に見せていた、古いアルバムに貼ってあった写真!)
「思い出したかな?」
少女は首を傾げ笑みを浮かべている。
「確か! マリア!」
「そう。思い出してくれてありがとう、正確に言うと、マリア アレクセイフスカヤ グリッペンベルクって名前よ」
「舌を噛みそうな名前ね」
「マリアでいいわよ」
「曽祖母なのにマリアって変ね」
「今の明莉はいくつ?」
「あたしは18よ、マリアは?」
「私は16」
「16歳の曽祖母が18のあたしに会いに来たの?」
「そうよ。私は超能力の持ち主、だけど誰も知らないの、知っているのは明莉、あなただけ」
「だけど、どうしてマリアは今の世界に来たの?」
「私は未来を透視できるの」
「本当に?」
「本当よ。その証拠に私たちの家族は革命の災難から逃れることができたの」
「革命って?」
「ロシア革命よ。共産主義者によって、ロシアの帝国は滅亡するって見えたのよ、だからその前に家族で満洲の大連に逃げ込んだの」
「その話聞いたことある! 大連でインペラトールというお菓子屋を!」
「そうよ。父が満洲に逃げて来た菓子職人を集めて設立したの」
「詳しくは知らないけど、大変だったんだね」
「ねえ、明莉、私が住んでいる時代に行ってみない?」
「行けるの?」
「もちろん! 私は超能力の持ち主だって言ったでしょう」
マリアは邪な笑みを浮かべている。
「パジャマじゃダメだよね?」
「いつも着ているユニフォームがあるでしょう?」
「制服の事?」
「セーラー服のような」
「いいわよ、少し待っていて!」
明莉は急かされるように、パジャマを脱ぎ捨て、壁のハンガーに掛けてある制服を取って着た。
「準備できたわよ!」
「私の両手を握って!」
マリアは両手を差し出した。
「うん」
明莉はマリアの両手を握った。
マリアの手は暖かく温もりを感じた。
再び眩しい光に包まれた。
数十秒ほど光の中にいたであろうか、徐々に光が弱まっていく。
光が解けると、高そうな絨毯が敷き詰められ、天井にはシャンデリア、レンガ造りのペチカの部屋に変わっていた。
「ここは?」
明莉が聞いた。
「ここは私の家よ、外出していて誰もいないわ」
窓からは日が差し込んで眩しい。
「ここは大連?」
「そう、大連よ、ちょっと外に出てみる?」
「うん」
「靴がないけど」
「私ので良ければって、サイズが合うかしら」
マリアは明莉の足元を見た。
「多分、私と同じサイズだと思うから、玄関にいこう」
広い間口の玄関には花崗岩が敷き詰められていて靴が沢山並んでいた。
マリアはその中から、磨き上げられた茶色のローファーの革靴を取り出した。
「履いてみて」
恐る恐る、明莉は履いてみた。
「あら! ピッタリだわ!」
明莉の表情は喜びに満ちていた。
「良かった!」
マリアもほっとした表情を浮かべている。
「じゃあ、出かけましょう!」
マリアは明莉の手を握って、外に出た。
「私が住んでいるのは敷島町、大連のど真ん中よ」
「東京で言えば銀座って感じなのかな」
街は市電や馬車が走り、日本人だけでなく、ロシア人の姿も多く見かけられた。
マリアのような革命から逃れた白系ロシア人であろう。
周りは鉄筋コンクリートのビルディングが建ち並び、近代的な都市であることを実感させる。
「ねえ。アイスクリーム食べようか、私が奢ってあげるわ」
「本当に?」
「もちろんよ! カワイイ子孫に会えたことだしね」
十分ほど歩くと大きなイオニア式ジャイアント・オーダーが8本並ぶルネサンス様式の建物が見えた。
「あの建物の中の喫茶店でアイスを食べましょう」
「あの建物は?」
「ヤマトホテルっていって、大連一のホテルよ」
マリアに連れられて、ホテルの喫茶店のあるルーフガーデンでアイスを注文した。
ルーフガーデンからの眺めは格別だ。
放射状に伸びる道が一望できる。
まるで、ヨーロッパの古都を見ているような気分である。
暫くするとピシッとホテルの制服を着たボーイが銀色のトレーにガラスの器に盛られたアイスクリームを持ってきた。
「おいしそう!」
明莉はカットグラスに美しく盛られた白いアイスクリームに見惚れた。
「どうぞ、お食べになって」
マリアに勧められると、明莉はスプーンでアイスを掬って食べる。
「どう?」
「おいしい! こんなに濃厚なアイスははじめて!」
満面の笑みを思わず浮かべる。
「良かったわ! お口に合って」
食べ終えると大連の広場を散策しながら色んな話をした。
恋や学校の話など、年頃の女の子が話すような内容だ。
「今日はこれくらいにしましょうか」
「もっと話したいし、街も見たいわ」
「楽しみはとっておきましょう! また連れて行ってあげるわ」
マリアは両手を差し出した。
「分かった、また迎えに来て!」
「約束するわ」
明莉はマリアの両手を握った。
眩しい光に包まれた。
再び光が解けると、明莉はベッドの中にいた。
パジャマを着ている。
制服も壁のハンガーに掛かっている。
(やはり夢だったのだろうか)
無意識に舌で唇を舐めまわした。
アイスクリームの味がした!
(夢でなかった! マリア! またあたしを迎えに来てね!)
>>150
おおおおおおおおおお!
めでとうございます!
すげえ! 挿絵付き!
素晴らしい! やってくれると信じてたぜ!
万歳!!! >>150
確かに「甘党なキミに」と云うタイトルでグランプリを獲っていた!
心からおめでとう!(`・ω・´)b ワイさんと皆さんに質問です。
ロックバンドのライブ描写ですが、自分はバンド経験者なので、どこまでが専門
用語でどこまでが一般的に通じる言葉なのかがわかりません。
例
ハイハット
バズドラム
タムタム
SE
P.A
ディストーション
エフェクター
ワイさんが難易度が高いと言った意味がよく分かりました。
よろしかったら、意見を頂戴したく存じます。
相模君の作品は明朝に回す!
すでにそこそこ飲んでいる!(`・ω・´)
え?どれ?どうやったら見られるの?
グランプリ?すげー!
だれが取ったの?
とにかくおめでとうございます!
>>156
そこに書かれた言葉は全て知っている!
しかし、全ての読者がわかるとは限らない!
では、どうするのか!
専門用語と人物の動きを連動させればよい!
ただの説明だとスピード感が失われ、
くどい印象を与えるかもしれない!
そうならないように書き方に一工夫が必要となる!
その部分の書き方をワイが示すと課題にならないので、
作者自身で探し当てて貰いたい!
ワイの考え!(`・ω・´) >>154
ありがとうございます!
ええ!
絵描きさんに提供依頼した甲斐がありましたよ!
ワイさんもありがとうございます!
ここで、文章の勉強に励んでいてよかったと心から思います。 おおっ!自由さんか!
すげー!おめでとう!
なんか、嬉しくなっちまった!
よーし、俺も呑むぞー!
本当におめでとう!
>>156
音楽疎いので全部分かりません。
>>155
画面の向こうで歓声挙げてるお師匠様が目に浮かびます。笑
やっぱり夢を始めとして見る者が全員叶う世界じゃないけど、
見ないとあきらめることすら出来ないというのが夢だなあ。
いやあ、自由さんが眩しい!
やばい俺も今晩は酒飲みたくなったわ! >>162
取り乱してる。
夢を見る者が全員叶う世界じゃないけど、ですです。
とりま酒買ってきます。 おめでとうございます、自由さん
私も良い報告ができるように頑張らないと
>>159
やはり、知らないかもを無視して書くわけにはいかないんですね。
まあ、それはそうですよね。まず、伝えることが文章にとって第一ですもんね。
早速の回答、ありがとうございます!
課題は自分の為。乗り越えてこそ自らの血肉にかわる。甘えてはいけない。
考えてみます!
(一個だけでもヒントくれると助かるんだけどなぁ) >>165
潔く専門用語を一切書かないとすればよい!
全ての動きを描写で伝える! あまり細かい書き込みをすると、
やはりススピード感が失われる!
描写の取捨選択が大切となる!(`・ω・´) スピード感であった!
嬉しさで指が震える!
受賞の知らせはワイの活動を肯定すると同時に癒しにもなる!(`・ω・´)
師匠孝行ですね
私もたくさんお世話になったワイさんに孝行できるよう頑張ります
ありがとう、自由さん
良い刺激になりました。私も頑張ります
>>150
自由さん! 御目出とう! 我がことのように嬉しいです! 益々の御活躍を期待しています! >>166
そうですよね。逆に経験者だからこそ「こんなこと知ってんだぜ俺。ディテールでてるっしょ」
みたいなあざとい事をするところでした。
ありがとうございます。
自由さんの件は、俺たちでさえ嬉しいんだから、ワイさんはまた別格に嬉しいでしょう!
言い直します。自由さん、ワイさん、おめでとう! >>161
ありがとうございます!
>>164
有難う御座います!
>>169
一緒に喜んでくれる人がいて嬉しいです。有難うございます!
>>170
改めてありがとうございます!
本当はお酒でも飲みたいところですが、明日は健康診断で胃透視もあるので、絶飲食です。
こうやって報告できる場があって本当に有難いです。
ワイさんありがとうございます。喉がかわきました。 おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!自由さん、やった!自由さん、やった!(=^ェ^=)
>>156
全部わかりますが、音楽関係者にターゲット絞った作品でないと、興味を持たれても物語に集中できずにググレカス状態になります。
正に難易度が高い。
〜がSEの軽快な音楽にのって頭上で手を叩きながらステージに登場してきた。
中略
全員がポジションにつくとドラムがスティックを3回打ち鳴らし、ザ・ロックといったエフェクターであるディストーションの効いたギターと同時に
ドラムは股に抱え込んだスネアを
16ビートから3連譜に移行させながらタムを右から左に流して
バスドラの力強い鼓動にトップシンバルとサイドシンバルを合わせる。
そこに入ってくるギターはペダルを踏んでディストーションをオーバードライブに切り替えてピッキングハーモニクスで高鳴きしながら目を瞑り
いつもメンバーがインしてくるタイミングを待った。
まあへたくそやけど難易度はわかってもらえたか。 >>172
おめでとうが5回も! ありがとうございます×5!!
>>174
おお、専門用語炸裂ですね。これはこれで、面白いと思いました。 あ、今調べたらトップシンバルは今クラッシュシンバルって言うみたいやね
サイドシンバルは同じ
めったに使わんスプラッシュシンバルはそのままだが使うヤツおらんだろ
ライドシンバルはロックで使い所が少なくてヘビメタバンド時代にカップショットで使ったぐらい
ジルジャンとパールで好みがわかれたが、俺はジルジャン
スティックはパールのヒッコリー
>>176
専門用語すぎてわからなかった!
最後の一行に関しては、てっちょんぴーを思い出しました。 音楽関係に限らず専門用語を使うなら
一語をひつこいぐらいに説明して
それを登場人物の人生に組み入れる事で物語のスパイスにする方がいいと思うな。
例えばギター職人なら、ネックの材料が手に入らなくなったハカランダにこだわっている音楽家か、あるいは職人か。
プレイヤーなら特殊な楽器奏者や制作職人や。
そこに登場人物の苦悩を混ぜれば説明くどい進行が許される。
ああ国語がおかしい。
まあギリで意訳してもらえるかな。
>>145
本当にそうですね!課題ではなく名無しなのですものね。
へたっぴでも、誰もわからない(へたすぎて、悪目立ちならあるかも・・汗)
とても、気分が楽になりました。
本当にありがとうございました! 専門用語を小説で説明するのは難しいですね。
これは描写で解決するという手段は如何でしょうか?
例えば(私の好きな分野ですがスミマセン)
造船所の工員は重機関銃のように重い、数十キロのニューマチックハンマーを両手で抱え、
けたたましい連続発射音を発しながら、鋼鈑に熱く熱せられた鋲を打ちつけた。
専門用語でも、医療関係なら軽い説明でも
読者がついてくる不思議
>>176
おお!ドラマーですか!
私はワンタムセット、タムの横にライドを持って来ると言うジャジーなセッティングでしたが、やっていたのは
爆音ギターポップ、バリバリのロックドラムでした。
スネアは奮発して、ラディック製。
ただ、ラディックって扱いが難しいんですよね。買って後悔をしました。
そう、あと16ビートやエイトビート、オカズやリズムのウラ、ここら辺も専門用語なのか微妙なところなんですよね。 みなさん、ヒントをありがとうございました。相談してよかった。
>>183
やんちゃなセッティングですねw
タムイチなんか見た目のヤレルヤツ感が半端ないしw
僕は裏打ちと言ってましたね
ジッタリンジンとかスカパラに多いあれの事ですよね 昨晩は思わぬ朗報が飛び込んできて、
えらいやっちゃ、えらいやっちゃ、酔い酔い酔いでかなり日本酒を呑んだ!
その影響が出て今になってようやく目が覚めた!
相模君の話をゆるゆると読んでいくとしよう!(`・ω・´)
>>151-153
曾祖母の意図がわからない! 子孫を過去に連れ出して何がしたかったのだろうか!
曾祖母の能力が途轍もない! 未来を予知する! 過去未来を自由に行き来できる!
歴史の改変が自由に行える立場にあるのではないのか! ありとあらゆる事件の首謀者をその手で葬れる!
無茶苦茶でござりまする、と云うフレーズが頭に浮かんだ!(`・ω・´) 真由の仇打ち
木津根真由が目を真っ赤にして、明莉の席にやってきた。
「どうしたの、真由!」
明莉は驚いた表情を見せた。
詩織も心配そうに、
「真由、大丈夫?」
「私は精神的に傷ついたよ」
真由が頭を項垂れている。
明莉は席を立ちあがり、真由の腕を掴んで、女子トイレに連れて行った。
女子トイレには誰もいない。
「真由、あたしには教えて! 悪いようにはしないから」
「ブスって言われた」
その瞬間、明莉の顔は怒りに満ちていた。
「誰に?」
「隣のクラスの松山由美子」
松山由美子は自意識が高く、自分をカワイイと思っている。
詩織ほどではないが、男を結構、乗り換えている。
他人と比較するのが好きで、ブスを見れば見下していたのだった。
「許せない! 真由は十分に可愛いじゃん! それをブスって……」
しかしそれは表面的なことだった。
心の内面では、(アンタがそう言われても仕方がないじゃん!)
と思っていた。
(でも、ここで真由を助ければ、あたしを頼りにするだろう、イジメた女をシメちゃえば
あたしの女子の評判もあがる)
「ここはあたしに任せて! シメちゃうから、だから元気出して!」
明莉は真由を抱き寄せ頭を優しく撫でた。
「うん。もう、私は大丈夫」
真由は明莉の言葉を聞き、元気が出たようだった。
表情に笑みが戻った。
お昼の昼食の時間、いつものように、明莉、詩織、真由は明莉の席でお弁当を食べていた。
明莉は真由がいじめられた経緯を詩織に説明した。
「松山由美子って、あのヤリマン女でしょう?」
詩織は自分を棚に上げて、由美子を批評した。
「そう、ちょっとシメってやんないと、調子乗るからさ」
「明莉の意見に賛成、ワタシも協力する」
詩織も由美子をシメるのにノリノリだ。
「あまり、過激な行動しちゃうと、あーちゃんやシオリンが罰せられちゃうよ」
真由は明莉と詩織の行動を心配する。
「あたしはそんなにアタマ悪くないから大丈夫よ!」
明莉は真由の心配を一蹴した。
放課後、ラインで松山由美子を掃部山公園の公衆トイレに呼び出した。
明莉と詩織は今か今かと由美子の到着を待っていた。
普段の日、午後の掃部山公園にはほとんど人はいない。
公衆トイレに由美子が来ると、明莉は由美子の腕を掴み、女子トイレに入った。
由美子は肩まで伸びた髪を薄茶色に染め、目は少し垂れ目、鼻は団子鼻だが男子受けする顔立ちだった。
背は160センチくらいだ。
「ねえ、今日さ、真由のことさ、ずいぶんと可愛がったらしいじゃん」
明莉は右手で由美子の顎をしゃくり上げた。
由美子は思いもかけないことに怯えた表情を浮かべている。
「なんのこと?」
震えた声で由美子が答えた。
「何、とぼけてんだよ! ダチの真由に何言ったのか覚えてねぇのかよ!」
詩織は凄味のある声で由美子を追い詰める。
「真由にブスって言ったでしょう?ねえ?」
明莉は軽く由美子の頬を叩く。
「ゴメンナサイ!」
由美子は顔を伏せ謝った。
「ワタシたちに謝ってもしょうがないじゃん、謝る相手は真由だろ!」
詩織がさらに追い詰める。
詩織はブレザーのポケットからタバコを取り出して、口に銜え、セフレから貰ったジッポーで火を点けた。
タバコの煙を由美子に吐きかけた。
「何か言ったら?」
明莉が迫る。
「ゴメンナサイ……」
由美子はそう言うと、泣きだした。
「泣いて済む問題じゃないんだよ! どうオトシマエつけるんだよ?」
詩織が叫んだ。
「謝ります、木津根さんに、謝りますから、許してください!」
由美子が必死で許しを得ようとした。
「分かったわ! 許してあげる、じゃあ、真由に謝るんだね?」
明莉が由美子に尋ねた。
「あーちゃん、そんなに簡単に許していいの?」
詩織は不満気な表情を見せた。
「ただね、本当に謝るかワカラナイから、担保が欲しいな、明日になって謝らないなんて言い出すかもしれないしさ」
明莉は邪な笑みを浮かべながら言った。
「担保?」
詩織が頭を傾げた。
「由美子さん、ここでオナニーしてよ、得意でしょ?」
「ムリです、私はキチンと謝るって言ったじゃないですか!」
由美子は明莉を睨みながら言い返した。
「アンタ、自分の立場が分かってるの、悪いことしたのはアンタだよ?」
詩織の凄味のある声で、由美子は意気消沈してしまった。
「やるの、やらないの?」
明莉が最後の一撃を加えた。
「やります」
「サッサとやれよ!」
詩織が一喝した。
由美子はスカートを下ろし、トイレの洋式便器に座った。
その様子を明莉がスマホで撮影する。
慣れた手つきで由美子はオナニーをしていた。
快感で恍惚の顔を、明莉と詩織が嘲笑いながら、見ていた。
オナニーが終わると、明莉は、
「もし、謝らなかったら、この動画、ユーチューブにアップするからね?」
「分かりました、必ず、木津根さんに謝りますので……」
「もしこのこと、ケーサツにチクったら、タダじゃ置かないからね、それくらいの覚悟でいるんだから」
翌日、由美子は朝の学活前にクラスにやってきた。
そして、明莉の席に屯していた真由の前に立った。
「昨日はゴメンナサイ! この通りです」
由美子は土下座して謝った。
その光景をみたクラスメイトは驚きの表情の表情を隠せなかった。
「まさか、あーちゃんにシオリン?」
「ちょっと、真由に悪いことしたと思ったら、謝った方がいいよって、アドバイスしてあげただけだよ」
意地悪な笑みを浮かべながら、詩織は真由に言った。
この一件で明莉と詩織の株が上がったのは言うまでもない。
日本ファンタジーノベル大賞の受賞者、柿村将彦「隣のずこずこ」の人、二十三歳らしいぞ。
超若い。
>>188-189
>その光景をみたクラスメイトは驚きの表情の表情を隠せなかった。
(表情の重複!)
明莉と詩織は結託して由美子を呼び出す!
トイレに連れ込み、二人で迫る言葉が似通っていてやや読み難い!
警察沙汰に成りかねないことを二人は進んで行う!
友情に端を発した行動ではない! 己の株を上げる為である!
果たして株は上がるのだろうか! 由美子の仕返しを考えていないのか!
異性に好かれる顔なので取り巻きの男が黙っていないと思うのだが!
詩織の喫煙もどうなのだろう! 脅しのつもりなのだろうか!
弱味を握られる事態は想定していないのか! 不思議な行動に思えた!
この話はどこに向かっているのだろう!(`・ω・´) >>191
講評ありがとうございます。また、違った物語を考えます。 米を研ぎながらふと頭に過った!
相模君は掌編を省くと作品を完成させたことがないのでは!
宇宙人の話、ドイツ軍の話、戦乱の世の話、どれもが未完!
そこそこの長さはあるが終わっていない!
移り気なのか! 興味が広がり易いのか!
一つの場面を書くことに特化したあまり、広い視野を失っているのではないのか!
色々と不安が過る! 作品を完成させることで見えることもある!
ワイの考え!(`・ω・´) エターなる!
22 名前:中島英樹(ブルーアイリス)@カクヨム ◆1pVQTmlaVU :2017/11/25(土) 17:46:20.97 ID:TnQgewsT
講義@
【ショートストーリーをどうやって発想するか】
自分の場合は、バイクで春日部・野田方面をブラブラするのを、たまにやります。
バイクで野田橋を越え、流山方面に向かう途中に、古びたスナックの看板を見かけて、
それを記憶して考える訳です。「ああいう、アジのあるスナックで何か物語りは書けないか」と考えるのです。その場で結論は出ないのですが記憶野に残して行きます。
次ぎに自分の好きな音楽を聴きます。70年代・80年代ポップ・ニューミュージックなど
カクヨムの告知で、コンテストの開催を知ります。お題は日帰りファンタジー。で、詳細を見て、「みんな異世界ファンタジーだろうから、自分は現代で、日常の当たり前の中のファンタジーを書いてみようと思う。
以前の記憶野から、春日部の飲み屋の小さな路地を思い出します。
スナックとブレンドして、スナックから入る、現代の異世界を表現しようと思う。
で、出来たのが「路地裏の夢・BitterSweets」という、発想方法、その他音楽を聴いて、歌詞で刺激されて、ストーリーを思い浮かぶ事もあります。
23 名前:中島英樹(ブルーアイリス)@カクヨム ◆1pVQTmlaVU :2017/11/25(土) 18:01:26.45 ID:TnQgewsT
講義A
【小説を書く動機としてのエモーションとは】
小説を書くのに、一番脳みそを刺激するのは「恋をすること」だと思います。自分は
20代から自分の性癖は特殊だな、と思うのは、「恋をするとセックスをしたくなるより
絵が描きたくなる」というモノでした。セックスの快楽よりも油絵を描いている方が
気持ちのいい変わった男です。で、で描いた油絵はデータにしてアメリカにばらまいていました。
今も「赤いハイヒール」という10万文字に取り組んでいますが、そこでもやはり、自分の記憶野から過去の女性を呼び出して、その人に向けて書いているようなモノです。
20代、自分で一杯で、立ち止まる事が出来なかった女性に「申し分けなかった、小説でハッピーエンドにするから」と言うのも、今書いている事の動機の一つです。
あとは太田裕美の楽曲で「赤いハイヒール」という曲を聴くと、ポツポツストーリーの断片が浮かぶのが倉庫で働いている時期におきまして、プロットノートに書き記して、構想4年で書いています。
そういう訳で、童貞くさいと口の悪い人には言われそうですが、恋愛にルールはないし、セックスを100回しても結局別れて、とか、そういう事もあるので、「恋愛はセックスだけでなく、如何に深くその人を思ったか」でも
あると思います。人間理解の深度と長さ・短さの様に思えます。
25 名前:中島英樹(ブルーアイリス)@カクヨム ◆1pVQTmlaVU :2017/11/25(土) 18:14:28.17 ID:TnQgewsT
講義B
【脱5ちゃんねるのススメ、受け取る知覚・環境を変えてみよう】
2月に大畑君の特定炎上祭りに巻き込まれて、その当時不愉快だったけど、塞翁が馬
で、
4月から埼玉県の職業訓練に通いました。そこで、おばさん・主婦・人妻・女・女の子が
やたら多いクラスで、話しているウチに自分のやっている小説書きの話になって、
「カクヨムってサイトに上げてあるので家のパソコンでもスマホででも読んで」という事に
なりました。反応は思った以上に好意的で、「面白い」とか「才能がある」とか、
「感受性が豊かね、女慣れしてないけど」みたいな、体験でした。
そこで考えるのは「5ちゃんねるで評価もらえるより、5ちゃんねるなんて見ない人たちってのは一杯いるんだ」と言う感想でしょうか。
5ちゃんねるなんかで、匿名の罵倒を上げるより、そういう、匿名掲示板なんぞは
無関係の人の輪に飛び込むことで、そこでその人たちに読んでもらう事です。
ツィッターで何も反応ねーぞ、とか言う人はネット依存・パソコン依存の感覚で、
それは古いし、不自由で、不毛です。ですので、小説を褒めてもらって、それを励みにしたい人は脱北・脱5ちゃんねるをススメます。
何も窮屈な檻の中に居る必要は無く、カクヨムで、自由に表現しても誰も何も言わないし、相手を変えれば、励みになる感想を
もらえると思います。
大体以上かな。
>>193
耳が痛い。学生雛子です。多分完結します。
人って何? 命って?
教えて神様
「雛子! 始まるよ」
亜里沙の声で目が覚めた。私は慌てて机から立ち上がり、早足で廊下に出たが、また戻って枕にしていたジャージ袋を掴んだ。
使い古した靴、ジャージ、ビニール製かプラスチック製かわからないエプロンと腕カバー。そして手袋とマスク。
今年の春から午後は低学年最大の山場、解剖実習をするようになった。ひんやりとした空気の中、20ほど並ぶステンレス製の解剖台。布のかけられたご遺体。最初は怖ろしかったけど、献体されたご遺体は生生しくはなく
少しミイラ化した精巧な蝋人形と言った方が近い。
「権兵衛さん、こんにちは」
同じ班の大井雅隆と近藤祐希が軽く吹き出した。私の横の大井がにやにやしながらからかう。
「また諏訪園がなんか言ってるよ」
ご遺体の名前は学生に教えられる事はない。だが毎回実習が始まって恒例の黙祷の後、私は自分でつけたあだ名で挨拶をした。性別は男性、歳は推定で70歳。彼を我々の班4人で解剖しはじめて2ヶ月が経った。
顎や首周りから始め上腕を終えて今は胸部に取り掛かった。最初の頃は人を解剖するという行為が少し怖ろしくもあったが
この頃になると、探求心を持って作業ができるようになってきた。しかしいつまで経っても慣れないのは部屋全体に漂う臭いだ。アルコールに漬けて抜いたとはいえ、ホルマリンと人体の融合した独特の臭いが充満している。
ホルムアルデヒド除去マスクを着けているとはいえ、快適な環境とは言いがたい。その状況の中ではちょっとした事で空気が暴発する。教授にアドバイスを求めると我々の所まで来て、指をペロリと舐めて
人の脂肪まみれの解剖書をめくる。その何気ない動作と特殊な状況に吐き気を催した。その状況に耐えながら私は教授の指示通り肋骨を骨剪刀で切開しつつ思う。人ってなんだろう。神が創った芸術品? それとも人とは、ある惑星に偶然湧いた有機体。
偶然組み合わさった有機体のマシンが、ある日能動的に動くようになり、さらに進化して人ができた。そう考えれば魂も複雑なプログラムでしかありえないのかもしれない。でもこうして元は生きていた人を
治療を目的としない手技を施す度にちくちくと何かがささくれる。工作のように皮膚を切開し、脂肪を掻き取り、目的の筋肉や血管を露出させる。そして今日はまるでDIYであるかのように工具とそう変わらない構造の道具で
人をばらしている。肋骨を右からと左側からY字に切断すると、まるで車のボンネットのようにぱかりと開ける。教授が胸腔内をちらりと見て言った。
「ほう、きれいな肺だね、この世代にしては珍しくタバコを吸った事がないようだ」
また一つ権兵衛さんの事がわかった。彼の人生だ。彼はタバコを吸わなかった。人が生きるために必要な呼吸を司る肺、そして血液の循環システムである心臓。心臓が左に寄っているせいで肺は左右対称ではない。
右肺が正中線に近いせいで右気管支は垂直に近い。だから誤嚥 (飲み物などが気管支に入ること)による炎症は大概右肺なのだとか。そんな教授の人体におけるメカニカルエラーのうような説明を聞いていると
やはり人は精巧なマシンのような気がしてくる。でも、毎回実習が終わった時にどっと疲れるのは何故だろう。
「はあ? 神楽? 出来るわけないじゃん、お父さんバカなの?」
「そこをなんとか、2ヶ月前から練習してきた新人の子が倒れて人数が足りないんだ、な、斎戒するなりして、頼む!」
「斎戒するほど時間ないじゃん! 水浴びでもしてすぐにやれって? 今ご遺体を解剖してるんだよ? 鳥居だってくぐれないぐらいなのに」
甲高くまくし立てた私は声を引き絞って言った。
「しかも神降ろしの儀式なんて、絶対神罰が下る、絶対やだ、巫女長にでも頼んだら? 年齢はともかく舞う分にはスペシャリストでしょ」
「それこそ神罰が下るぞ! 参拝者だって大ブーイングだろ」
「ひどい、とにかく他をあたって」
「あ、ちょ、ま……」
私は電話を切ると電源を落とした。ただでさえ煩いお昼の生協で、片耳に指を突っ込んでバカな頼みに耳を傾けるのは面倒な事この上ない。
「ねね雛子、神楽やるの? 雛子って巫女さんなの?」
医学部において少数派である女は、大概女だけのコミュニティを持っている。今一緒にいる堂島亜里沙もその1人だ。私はだらしなく顎に手をついてしゃくれ上った顎でアイスコーヒーのストローを咥えて一口吸うとぽんと離した。 「聞いてたでしょ、やんないよ」
「なんで? やんなよ、素敵じゃん」
ショートボブで大きな瞳に目尻の垂れている亜里沙が言うと、この上なく無邪気で素敵なもののように聞こえるが、私は辟易とした。巫女時代は私にとっては暗黒時代だった。
特に大きな神事の前は、やりたいこともできず。食べたいものも食べられない。外出するにも着衣は宮の中と別にし、地味なものに限る。洗濯機は別で毎日沐浴。バイトで売り子をしている巫女さん達は楽しそうで
それがうらやましくて仕方がなかった。彼女らにとっては見た目が派手で荘厳な神事や神楽舞いは憧れではあったようだが、冗談じゃない。はっきり言って代わってほしかった。
「だから穢れてるから無理なの」
「舞いをする分には関係ないでしょ?」
「大有りだっつの」
「へえ、意外と信心深いのね、霊は信じないのに」
亜里沙は私の目の奥を覗き込んだ。私は目を反らす。客寄せが気になる父は神に仕えている自覚はいまいちに見える。
神社庁と戦争しながら頑なに世襲を守る祖父も拝金主義者にしか見えない。私に宮司をやらせるつもりなのか。私は。
私は……。
亜里沙は霊感が強いらしく、あちこちで様々な霊を見るという。それが解剖室には一人も居ないのが不思議だとかなんとか。亜里沙が嘘を言ってるとは思えないが私は霊を信じる事ができない。
一度も見た事がないからだ。しかし神の存在を感じた事は何度もある。私が小さい頃、ランドセルを背負って通学途中、肩を掴まれたような気がして振り返ると、車が目の前をかすめて前にいたサラリーマンをふっ飛ばした。
祖父に叱られて納得出来なかった私は家出をして、とは言っても遠くには行けず、宮に行き、立入禁止であった本殿に籠城したことがあった。抗議はしたいが本気の家出は怖い時の例のあれだ。
しかし誰にも家出に気づかれず、見捨てられた気持ちになり、一人勝手に絶望と不安に襲われつつ夜を迎えた時だった。突然誰かに抱かれた気がして安らかな気持ちになった。
意味不明の庇護のおかげで家出作戦は大成功した。さぞかし心配しているだろうと家に帰ってこっそり様子を見ると、家人が大騒ぎなのは予定通りだったが何故か警察がいる。
そう、捜索願いが出て大事件になりかけていたのだ。おずおずと登場すると、皆、血相を変えて飛んできた。
私を抱き締めて大泣きする祖母。へたりこむ父と祖父。自分をないがしろにした家族への復讐と見れば、結果は最高のものであったはずだった。ただ、心が傷んだ。
今思えばあれは神罰だった。家族が私をないがしろにしたのではない。私が家族をないがしろにしたのだ。それに対して神が私を軽く戒めたのだ。
他人に関してもエピソードがある。宮の祭事を手伝うようになった年、12月に入り、祭事が目白押しの中、忙しさのあまり、表には出さない神事を省略しようと提案した権禰宜さんがいた。そして彼は大注連縄設置の日。
注連縄を重機で吊るすための紐が切れてあやうく死ぬ所だった。命は助かったが吹っ飛ばされた禰宜さんは左半身の骨を複数箇所折った。神域に血を流す訳にも行かず、軽い脅しといったところだろうか。
こんなエピソードが数え切れない。
私は神の存在を漠然とではあるが信じている。そう、神を信じるなら医者を目指している私が巫女や宮司などやるべきではない。
神は穢れを気にするらしい。しかし神が人を作ったのなら『死を近づけるな』なんて理不尽な話だ。
それともやはり、人とは勝手に産まれた有機体で、生きているうちは野生動物を保護するように見守ってやるとでもいうのか。新しく生まれれば初宮、七五三、大人になれば厄祓いと実にアクティブだが
一度死ねば実にパッシブだ。神式の葬儀では神は降臨しない。神職が導くのだ。後は仏陀に任せた。輪廻転生し、勝手に自然の中で有機体として再生しろという事なのか。
存在していても死ねば無。無から生まれれば存在する。まさに色即是空空即是色だ。神道と仏教の共通点を見つけたような気がするが、なんとも釈然としない。
わかっている。この手の話の解を求めるのは愚かだ。神秘の世界には神秘の法則がある。だが私は人でありながらその神秘を暴く道を選んだ。
母が死にそうな時、何とかしなければいけないと思ったけど何もできなかった。そして神に祈った。母が目覚めた。私は神様に感謝した。
しかし母は私を見てにこりとすると、すぐに逝ってしまった。いったいなんだったのか。
だから私は神秘の領域を暴く。人とは何か。私は愚かにも医学に解を求めた。
「権兵衛さんこんにちは」
さらに2ヶ月が経ち、解剖は下半身に及んだ。解剖に慣れて物体として扱う事には慣れてきても、やはり何かのささくれは溜まるばかりだった。そして解剖箇所がある場所に及んだ時、私は手を止めてしまった。
男性器を触るのは初めてではないし、しかしそういう事ではない。私の横顔を大井がじっと見ている気配がする。
「そこ、俺がやろうか?」
解剖台の右と左で2手に分かれて交互にに解剖を進めて来たが、流れから言えば次は私だ。努めて明るく笑顔を作りながら大井を見上げた。
「んーん、違うの、大丈夫」
私は手順に従って切開を始めた。私の躊躇は大井が心配しているような事ではない。献体希望者は意志を持って自分の身体を提供している。しかし、こんな所まで皆の前でつぶさに解剖され
自分でさえ見たことがないものまでつまびらかにされる事を知っていたのだろうか。知っていたとしてもだ。実際にその立場を認識していれば躊躇を覚えて拒否したい衝動に駆られたはずだ。
人間の尊厳て何?。それとも命を失えば、尊厳をも一緒に失ってしまうものなのだろうか。神が死びとに興味を失うように。
この解剖室で、初日にに倒れて脱落したのが1名。ホルマリンアレルギーが出て3日休んでガスマスクで登場したのが1名。何もしないで見ているだけの女生徒が1名。
この班のメンバーはすっかり慣れてご遺体を単なる教材として見る事に慣れたようだ。
しかし私はどうしても、ご遺体と言う名の『死んだ人』の尊厳に目を背ける事が出来なかった。
「ねえ雛子、もうシケタイページ始まってるよ、見た?」
二人で飲んだ後、並んで歩いていると多少ろれつの回らない亜里沙が無邪気に言った。通称シケタイ。試験対策委員会の略だ。医学科の偶数年は専門分野の試験の嵐だ。
一般教養しか習わなかった去年と違い、意味不明の知識を問われる試練の始まりだ。今年は解剖学、組織学、その他の試験が目白押しだ。勿論必須科目であるこれらを落とせば進学はできない。
そこで登場するのが得意分野で情報をネット配信している試験対策委員長、通称シケ長だ。今回はさしずめ、解剖学が得意な大井の属するグループで編成されて、誰かがシケ長をやっているのだろう。
教授や講師ごとに癖があり、致命的瑕疵のない過去問題は、微妙に姿を変えて繰り返し出題される。先輩方のベクトルの間違ったたゆまぬ努力の痕跡は、ネットのあちこちに散見する事ができる。
問題の傾向と模範解答が用意されているのだ。採点をする教員教授は、年度ごとにまるでコピーされたような回答に眉をひそめていることだろう。
大学側はこれを知識の共有なのか、限りなくカンニングに近い不正なのか意見が別れて決めかねている。しかし多くの教育者は手の内を知られるようで好ましくは思っていない。
しかし私は全く別の理由でこの慣習を好ましく思っていなかった。私は亜里沙に答える。
「ん〜、見てないな、医者と言う職業を手に入れたくてやってんじゃないから。」
そう言うと、亜里沙はあからさまにふくれ面をして顔を伏せた。
「はいはい、私は雛子みたいに高潔じゃない俗物ですよ」
「そんな事言ってないじゃん」
疑わしそうな目でじろじろと私の横顔をなめ回す気配がする。その後、側面からの圧力がふっと軽くなると、亜里沙は若干俯いて、トーントーンと足を前に投げ出すように歩いた。
「私は雛子みたいに裕福じゃないし、頭もよくないもん、試験に落ちるわけにはいかないし、だって今年でもう21だよ」
入学当初、私は最初に仲良くなった亜里沙の年齢がわからなった。見た目の幼さも手伝って対等に接してきたが、しかし彼女は2浪していた。家は祖父が他界して店じまいした診療所の家系だった。
あまり学問が得意でなかった両親とは違い、地元の公立高校で常にトップだった亜里沙は期待の星だったようだが、医学部の中でも多少偏差値の高いこの大学には苦戦したようだ。机を並べてみると、そう私と
差があるようには思えないが、運と神の加護の差といったところだ。だが亜里沙はそうして2浪する事で、両親に迷惑をかけた事を気に病んでいるようだった。体育会系の私としてはまさかの2コ上の対処に苦慮したが
関係が壊れるのを恐れて今まで来た。亜里沙はこちらに顔を向けて諦めたように笑いながら、皮肉を言った。
「まさか剣道3段のミス脳筋に学力で負けるなんてね、文武両道ってやつだ、神に愛された人は違うな」
私はなんとか彼女のプライドを守ろうと言葉を探したが、諦めて黙りこんだ。私は勉強と剣道と、時々神事で忙しい高校時代を過ごしたが、彼女は勉強と蚊取り線香工場の青春だったと言っていた。
今年の覇権アニメは「メイドインアビス」というらしい。
すごい高評価。アマゾンビデオで見れるな。そのうち見る。
見たくなるような助言くれ。
>>201
最近、相模の国の人さんの頑張りを感じます。ファイト! >>150
ああっ! 仕事が忙し過ぎてスレ覗くのをサボっているうちに自由さんが物凄いことに!!
おめでとうございます!
すごい!すごい!すごいっ!! >>204
ありがとうございます!
最近R18のちょっとしたコンテスト見つけました。締切は半年さきですが、ちょっと書いて読み返してみたら喘ぎ声ばかりになってしまって。相変わらずだなと思ったのが先ほどの話。 >>205
あ、それ読みたいです
手直しなんかせずにそのままで 日付を越えたので書きためた最後の下りを投下します。
蚊取り線香の粉まみれで暗い道を帰っていると、迷惑な蚊も悪い虫も寄ってこなかったというのは彼女の持ちネタだ。
「医者になって、儲けて両親を楽させたいと思うのは悪い事なのかな」
亜利砂の声が少し湿った。わからない。医者だって生活できなければ人を救うことはできない。対価を受け取って生活できていれば人を救うことができる。正に卵と鶏だ。
また新しい問題に行き当たってしまった。などと下らない問題は置いといて、私は深呼吸すると、努めて明るく言った。
「多少足踏みしてお金掛かっても卒業しちゃえば余裕でペイできるっしょ、私達就職難とは無関係のマッチングで自動就職なんだし、そんな先の事よりさ、彼氏のアテはあるの〜?」
亜利砂が顔を上げ、掌を立ててぶんぶんと振りながら明るく言った。
「ないない、も、全然」
わたしは重心を背中にかけながら反り気味に流し目で亜里沙を見た。
「え〜、男に受けそうなタイプと思ったんだけどなあ」
今度はうってかわって身を低くして顔をよせ、ささやくように言う。
「私達って学生のうちに彼氏作らないと一生独身らしいよ」
亜里沙も身を屈めて満面の笑みで手を何度も打ちならす。
「出た、女子医学生の呪い伝説」
二人でひとしきり笑った後ふと空気が凍った。私達は無表情になると姿勢を正して歩き始めた。同時に同じ台詞が飛び出す。
「は〜洒落になんねえ」
さらに解剖実習は進み、足先まで終えて頭部に戻った。神経、筋肉、血管などがバラバラになって頚椎が露出している部分で作業する大井が、大後頭孔から第1頚椎を外し終えて、皆が解剖書を片手にあーだこーだと
言っているが。私の心はここにあらずだった。一番の大道具、鋸が私に回ってきたのだ。予習でわかっていた事だが自分に回ってくるとは思わなかった。頭部正中断。初めてメスを入れた時以上に心が痛んだ。
漫画で凄腕の剣士がやるように頭を真っ二つにしろというのだ。気がつくと、一通りの観察は終わり、皆淡々と次の課程を確認している。私が作業をしないと進まない。私は慎重に刃を当てて鋸を引いた。
ゴリゴリと手に感触が伝わってくる。鋸の刃は思ったより速く頭蓋の中に呑み込まれていった。いつの間にか涙が溢れてきて、慌てて汗を拭うふりをして拭いた。
ごめんなさい。権兵衛さん。
どっと疲れて帰りに立ち寄った本屋で『人間とは何者か』という本が目に入った。半ば無意識に手に取り、レジを済ますと帰路についた。なんとなくいつもとは違う遠回りな道を、ふらふらと歩きながら取り出した本のカバーを外した。じっとタイトルを見る。
『人間とは何者か』〜人はどこから来てどこへ行くのか〜 ふと頬を温かい空気が撫でた。横を見ると小さな神社がある。私は鳥居の前まで行き、足を踏み入れそうになって飛び退いた。そして顔を上げて拝殿の奥にあるはずの本殿にじっと目をこらした。
「何者なんですか? 教えて下さい」
私は問いかけた。本を読んで下らない詭弁に失望するのは嫌だった。
>>151
大連にお詳しいんですね
お話にロマンを感じました。 >>197
丙三と兵伍の川中島 五十六話
> 疲労を感じていたので、投げ遣りに帰宅を告げた。
>「何ずら! その態度は!」
(母親に態度で叱責を受ける! この段階では手柄の話は出ていない!
母親の怒りは態度だけに向けられているのか! 心身共に疲れ果てた状態で帰ってきたので少し理不尽に思える!
次に若い頃の母親の件が挿入されるのだが、必要なことなのだろうか! 場面に合っていないように感じる!
若い頃の母親はおっとりとした性格で優しい顔をしていたが、声を荒げて怒る今は三途の川の奪衣婆の形相に等しい、
等の使い方をするのであれば回想を挟んでもおかしくはない!)
丙三と兵伍の川中島 五十七話
>間髪を置かず兵伍も差し出した。
(間髪を入れず! 間を置かずが混ざった表現に見える!)
>「兵伍、お母ぁが話しさたいんだから、聞くずら」
(ミスがあるように見える!)
初期の母親と違う印象を受ける!
ここまで博識と云う件はなかったように思うのだが、
薀蓄を入れる為に設定を変えたのだろうか!
ワイの感想!(`・ω・´) >>198-200 >>207
>人間の尊厳て何?。
(句点は不要!)
>「ん〜、見てないな、医者と言う職業を手に入れたくてやってんじゃないから。」
(末尾に句点がある!)
>わたしは重心を背中にかけながら反り気味に流し目で亜里沙を見た。
(ここまでの表記を通せば「私」ではないだろうか!)
これで終わりなのだろうか!
未だに問に対する答えは見つかっていない!
亜里沙の今後も気になるところ!
二人は医学生の間に彼氏を作ることは出来るのか!
鷹山との出会いは医学生の頃なのか!
伏線の回収が不十分なので先が気になる!
四人一組の解剖やシケタイ等、
小道具の使い方が巧みで雰囲気を程良く醸し出していた!
物語の中に未消化の部分があるので読後に物足りなさを覚えた73点!(`・ω・´) ここでワイスレ杯の開催日の予定を伝えておく!
十二月の上旬は執筆で纏まった時間が取れない!
中旬は新しい仕事に着手するので資料の読み込みに追われる!
十八日から二十四日くらいが忙しいながらも時間が取れる!
あとは月曜日にお題を発表するのか! 従来通り、水曜日にするのか!
そこら辺りはまだ決めていない! ワイの状況次第と云ったところか!
参加者の声によって開催日が前後することもあるだろう!
そんな緩い感じでよろしく!(`・ω・´)ノ
>>206
了解しました。読んでくださる方がいるなら最後まで書いてみます。
相模の国の人さん73点すごいです。羨ましい。おめでとうございます!
ワイさん、私はいつでもオッケーです。よろしくお願いします。 >>212
なるほど、月曜日からか!(`・ω・´)
第四十四回ワイスレ杯のお題候補
1:現代が舞台のファンタジー(魔法のアイテム、不思議な生物、etc)
2:ワイが主体になって考える現代劇
3:厳密ではないなんちゃって時代劇
4:中学生を主人公にした四方山話
5:古典落語を題材にした物語
6:地球が滅亡する話
7:ワイが決めたタイトルで物語を創作
8:物語の内容に関わらず、凄惨な場面をどこかに入れる
「7と8」や「1と6」等の複合も可能か!(`・ω・´) >>215
また、やってしまった……。
ごめんなさい!!!! 改めて美世さんおめでとうございます。そして、相模の国の人さん、すみません。いつも人を勘違いして反省しています。
みんなコテ入れてくれると分かりやすいのにね。
携帯からだと誰が誰と喋ってんのかわからなくなるときありますもんね。
半コテはいっそコテつければいいのに、とかは思う
お題はクリスマスもしくは年末にふさわしい感じのがいいな
お題 7は汎用性があるよね。
タイトル名によっては他の全てと組み合わせられる。
あ、思いついた!
7を除く全てにタイトルを付けて、
その中から選ぶという方法もある!
4 14歳
6 1999年の夏休み
8 人間剥奪
3 暴れない将軍
とかね。
ただ今、1から8まで全部乗せの話を妄想中です
7のタイトルは「濡れた中指」で
>>223
おもろい
というか上手さを感じる
というかイカ旨そう >>217
私も失敗ばかりです。
でも、なんだか自由さんらしくて(ごめんなさい)楽しいです! >>203
嬉しい一言です。諦めない心が取り柄なのかもしれません。往生際が悪いともいえますがねw
>>208
過去に集めた資料を役立てれば、と思って書いてみました。
>>209
ワイさん、修正しつつ、書いていきます。甲州弁に苦戦しつつ、進めていきたいです。
twitterで歴史作家の方との遣り取りで、方言に関しては出版社で詳しい方がいるので助かったという話がありました。
その作家の方は鹿児島弁で苦労されたようです。
>>213
私の最高得点は71点だったと思います。ツネ子の話だったかな。 >あたしはイキがって、マズいタバコをムリに吸うの。それを裕くんが「女の子なのに、タバコなんて吸っちゃ駄目だろ!」って叱ってくれる。
そんな生意気なあたしを心配してくれる、裕くんが好きでたまらないの。
なんて、イマドキ女子の話よりも
>「儂は武田左京大夫信虎じゃ! 腕に覚えのある者は掛かってこい!」
朝倉勢は気合の籠った名乗りに怯え、戦意を失った。暗闇の中、信虎は忽ち数十の朝倉兵を斃した。闇夜で見えないが信虎の鎧、頬は返り血を浴びていた。追いついた味方も信虎の猛撃を見て、戦意は高く次々に敵を斬り伏せた。
なんて、戦国の文章を書くのが、上記の十分の一の労力で書ける。イマドキ女子の文章は難しい。
>>225
朝の勘違いは正直ヒヤッとしましてね。これはまずいことを言ってしまったと本当に頭抱えました。遥さんは失敗などされてないですよ。私の方が多分ずっとやらかしています。 >>227
慣れない文章は、苦労しますよね。けれど、初めより相模の国の人さんのなかにある女子力向上したように思います。ツネ子は面白かったです。私の最高点は「くすぐりプレイ」72点。ここでたくさん評価していただいた数ある中で、なぜかこの作品が一番高かった。 >>228
先程、やっとグランプリ作品拝見できたのですが、バイク設定被っていたのですね。私、本当に知らなくて、ご気分を害されたかもしれませんね……本当に申し訳ありません! >>231
大丈夫ですよ。不良はみんなバイクのってますから。
自転車よりバイクのほうが格好いいです。 >>231
第3回プリ小説コンテストもう開催中ですよ。8つのジャンルそれぞれから賞が選ばれるとのことで、新人賞もありますし、ぜひ。 >>234
自由さん、ありがとうございます…
皆さんの作品もきちんと拝見しないとと猛省しました。
自由さんはいつも本当に優しいですね… >>236
気にされなくて良いですよ。本当に。
優しいなんて、つい先程までエロ小説書いていた私にありがとうございます。嬉しいです。 >>237
心から、そう思います。
さっきまでパニックになっていましたが、なんとか眠ることができそうです。
本当にありがとうございました!!
おやすみなさい。 >>223
>いや、そんな河清を待つがごとき哲学的な〜
(「百年河清を俟つ、河清を俟つ」のどちらかにした方がいいだろう!)
>決して怒りではない、それを通り越したあきれ返りでわたしはこの食事中の会話で〜
(いつの間にかイカ焼きを購入して食べていた! 少し言葉が足りないように思う!)
深い考察の次に展開される陳腐な会話文が笑いを誘う!
軽薄な彼氏に流される彼女! 蓋を開ければ中身は同じ、と云うことなのだろう!
そうであれば彼氏の歯に挟まったイカ焼きの肉片や匂いに、
うっとりとした描写を入れて落ちにした方がいいように思う!
冒頭からは想像が困難な「ロマンティックいか焼き」のタイトルへと繋げることができる!
少し冗長と思える箇所はあるが決して読み難い文章ではない!
日本では最難関の一つに挙げられる大学への進学を希望しているので、
硬い文章にも一定の理解は得られるだろう!
内容はもう少し煮詰めた方がよい! 惰性で書かれた感が見え隠れする!
前半と後半の対比の構図は悪くなかった68点!(`・ω・´) >>230
対決
>命中すれば、瀕死を負わせることができたでしょう。
(瀕死は状態であって傷ではない! 「瀕死の重傷を負わせる」と云う表現であればおかしくない!
「致命傷を負わせる」でもよい!)
>……もうだめだ!
>ビアンカはどうすることもできず、ぎゅっと目をつぶりました。
(口が悪いのは特徴で挙げられていた! 更に豪胆で無謀! その本人にしては諦めがよく、
怯えているかのように目を瞑った! 作者が意図的にか弱い女の子に見せているのだろうか!)
>その光景にクリスが目を見開きます。
(反対に臆病者のクリスは目を見開いて危機を脱した!
二人の行動が最初の設定と食い違って見える!)
>てか、こんなに強いならもって自信もてばいいのに!
(打ちミス!)
やはりクリスは精神最弱の強者であったか!
伏線は肉体だけなので少し唐突に思えた!
樹の上にいた時にビアンカの強引な提案に強い拒否を見せつつ、
近くの樹皮を本の頁を捲るように指で毟り取っていく等の力の片鱗を見せた方がいいだろう!
クリスは弱音を吐きながらも攻撃の手を緩めない! そのせいで特徴がやや薄れる!
狙った攻撃ではなく、偶然に等しい状態で当てれば設定に沿うように思う!
>「うおおおお!」
> 引き続き叫びながらも、虎の懐へ入り込みます。
> 俊敏な動きに、虎は反応できません。
> クリスが重心を落としました。足を横から回して身体ごとひねります。
>「このやろおおぉ」
> そして、十分に回転を加えると上足底で虎の胸部を思いきり蹴り上げました。
> 見事な後ろ回し蹴りです。
>「……グゥ……グ、……」
> もろに攻撃を受けた虎は苦しそうに呻いたあと、
>「ギャウンッ」
> 慌てたように逃げていきました。
ワイの場合
「うおおおお!」
虎に背中を向ける形で逃げ出しました。当然のことですが向こうは獲物と認識して追いかけてきます。
逃げるクリスを邪魔するように横手の繁みから蛇が這い出てきました。驚いて後ろに跳び退ると、肘が虎の腹部にめり込みました。
反応できなかった虎は後ろに押し返され、低い唸り声を漏らしました。口元からは涎がダラダラと滴り落ちています。
目にしたクリスは大きな身振りで言いました。
「い、いや、そんなつもりじゃなくて。たまたまで、ごめん。痛かった?」
虎は血走った目となって突っ込んできました。相当に痛かったようです。
クリスは片方の腕で自分の頭を守ります。
「やめて、来ないで!」
言いながら残った片方の手をブンブンと振りました。
「ギャウンッ!」
手が虎の鼻先を捉えました。突然の攻撃にたじろぐと、慌てて逃げていきました。
二人の行動のせいで設定が揺れて見える!
作者が決めたルールを自ら破ってはいけない!
内容自体が揺れ始める! 不安定な状態は読者にも伝わり、
居心地としてはよくない! 本作の評価にも関わる!
作者自身、本作に思い入れが少ないのだろうか!
書き方がどこか淡白に感じられる!
ワイの感想!(`・ω・´) グランプリを獲って気が抜けた? >>240
おはようございます。
指摘されて改めて考えるとたしかにキャラ設定が揺れていると思いました。確かに二人の行動が初めの性格とズレている。これは作品としてかなりマズイですね。
これを書いたのはグランプリ獲得を知る前でした。つまり気が抜ける前でした。だというのに、設定が揺れ揺れ。マズイ。恋愛ファンタジー以前の問題ですね。もう一度よく考えます。
ありがとうございます! ジャンプの「ドクターストーン」超面白い。クソ泣けるぜ。
第四十四回ワイスレ杯のお題候補
1:現代が舞台のファンタジー(魔法のアイテム、不思議な生物、etc)
2:ワイが主体になって考える現代劇
3:厳密ではないなんちゃって時代劇
4:中学生を主人公にした四方山話
5:古典落語を題材にした物語
6:地球が滅亡する話
7:ワイが決めたタイトルで物語を創作
8:物語の内容に関わらず、凄惨な場面をどこかに入れる
昼前にピコーンと頭に閃いたのだが、
7のタイトルによっては他の全ての要素を入れることができるのではないだろうか!
そこで第四十四回ワイスレ杯のお題は7に決定する!
舞台や主人公の諸々を自由とする! タイトルに合った内容であればよい!
ワイの考え!(`・ω・´)
>>244
いろんな作品が書けそうですね。忙しい一週間になりそう。 「あれ? 諏訪園さん?」
私は急に声をかけられ、悪戯が見つかった子供のように飛び上がって振り向いた。本がパタリと落ちる。こちらを訝しげに覗き込むように歩いてくる男がいる。
耳の上辺りで切り揃えたさらさらとした髪の毛。前髪の間からのぞく目元は柳葉のように切れ長で目尻は下がっている。目とは逆に眉毛はやや上向きにきりりとしている。大きくも小さくもない鼻は真っ直ぐに通っていて顎はシャープだ。
服装は多くの人とは少し雰囲気が違っていて洗練されている。いわば美容師や服飾関係者のそれを感じさせる。要するにイケメンだ。それだけに逆手に取ればチャラい男にみえなくもない。しかし確かに見覚えがある。
チャラ男が目の前に来て私は見上げた。背も高い。チャラ男が屈み込んで本を拾ってはたき、表紙をじっと見た後差し出してきた。少し警戒しながら受けとると、チャラ男は顔を曇らせた。
「ほら、覚えてない? 人文社会学で何度かお隣になった」
思い出した。1年の時に取ろうかどうか迷ったけど結局とらなかった講義だ。そして何度かお隣に『なった』なのではない。最初はここ空いてる? その次からは私を発見すると『やあ』と移動してきたのだ。
どんどん思い出してきた。私はいかにも遊び人風のこの男が嫌だったのも講義を取らなかった理由の一つだった。
「えーーーっと、にい……がき君?」
「そう! 新垣! 新垣啓吾」
別に下の名前は必要ない。
「いやー偶然、この辺りなの?」
違う、と言おうとして言葉を飲み込んだ。じゃあどの辺だという話に発展しかねないからだ。
「うん」
新垣の満面の笑みが微妙なものに変わった。しかしすぐに元のように笑うと言った。
「まあどうでもいいけどさ」
この男、勘も鋭い。油断できない。私は無愛想にニベもない女を演じた。
「何か用ですか?」
「え〜、なんか怒ってる? 参ったな」
いかにも遊んでそうな男の返しだ。私は止めをさしに行く。
「いえ、なんで私がよく知らない人に怒るんですか?」
「じゃあよく知ってよ、実はこの先のお店でツレと飲むんだけど」
「俺、新垣啓吾、コイツ三島大輔、そっちが北見優斗」
「あ……諏訪園雛子です」
「堂島亜里沙でっす」
「南美咲でーす、ミミって呼んでね」
「うぇーい、よろしくかんぱーい」
どうしてこうなった。
新垣の飲みの誘いに、引いた私だったが、運よく亜里沙からの電話がかかってきた。嬉々として電話に出ると私は相手を無視して、都合のいいストーリーを作るつもりで一方的に喋った。
「ああ、亜里沙? 遅れてごめん、もうすぐ行くから」
「はぁ? ああ、美咲から連絡あった?」
「あ? ええ、うん、実はそう」
「じゃあ6時半に鳥源ね」
「りょーかーい」
私は電話を切るとにこやかに言った。
「じゃ、そろそろ私は友達と待ち合わせなので」
チャラ男は何故かにぃっと笑った。
「俺達も鳥源に6時半なんだよね」
しまった、通話音量マックスだった。いやしかし知ったこっちゃない。私達は私達で彼らは彼らだ。
「そうなんですか、あそこ美味しいですよね、じゃ」
私は平静を装って早足で歩き出す。新垣も慌てて歩き出して私の横に並んだ。
「ねぇねぇ、3人で飲むの? 俺達も3人なんだけど」
「そうなんですか3人て丁度いいですよね、それ以上は面倒くさくて」
「いや楽しいっしょ」
「そおですかぁ? じゃあもっとお友達を呼べばいいじゃないですか」
「じゃあ君たちを呼んだり俺達がお邪魔したり」
「今日は女子会なんです、女子会に男子居たらダメでしょう」
そんな調子で化かしあいをする事15分。鳥源の前まで来た。しかし私は店先のベンチを見て眉をひそめた。亜里沙と美咲が男二人に挟まれて何か楽しそうに話をしている。新垣が手を上げて大声を出した。
「おいーっす!」
気づいた男二人が返す。
「うぇーい、おつか……」
男達と亜里沙と美咲がぎょっとした顔でこちらを見た。男達は固まり亜里沙と美咲は視線はそのままに口を押さえながら顔を寄せた。私はうなだれつつ眉間を摘まんだ。
「ねぇねぇミミちゃんてさ、何学部?」
人懐っこい笑顔と少し童顔のかわいい北見が美咲に食いついた。関係ないが、美咲は足下が見えないほどの巨乳だ。ちなみに医学科内に彼氏あり。
「医学部でーす」
「ええ! 何学科?」
「医学科でーす」
「ええ! お医者さんになるの?」
「お注射しちゃうぞ」
「されてぇ!」
あんたホントに医学科か、って同じ科なんだから疑いようもない。高校の卒業アルバムは顔立ちこそ悪くないものの、超地味で真面目そうだったのに何があった。あれか、何か少女マンガ的な超展開か。
お父さん、娘さんは立派なセクシークイーンに育ちましたよ。おっとヤケクソになって心が荒れている。
「ひょっとして堂島さんも?」
眼鏡のよく似合うインテリサラリーマンのような三島がきいた。
「そうでっす」
3人の視線が一気にこっちに向く。私は渋々頷いた。
「うおースゲー女医さん三姉妹だー」
「新垣君は何学部なのよ」
「俺は政治経済学部だけど」
うちの政治経済学部に学科は1つしかないのでそれ以上聞く必要はない。
「へえ、なんか難しそうだね」
「いや、医学部ほどじゃないよ」
医学は難しいのかな。確かに覚える事が多くて基礎知識もいるけど、蓄積してきた知識の価値が短期間に急上昇したり、大暴落したりする事は無い。
政治経済といえばナマ物だ。政治情勢、財界、国際情勢等が複雑に絡み合い、時にドラスティックに変化する、そんな状況下で
何かをテーマに研究したり、コントロールを試みる。そんな所だと認識している。三島が隣の新垣に怪訝そうな口調で聞いた。
「で、なんで諏訪園さんと仲良さそうに歩いてきたの?」
いや、仲良くはねーよ。変なことをいうんじゃない。
「うん、1年の時に人文社会学の講義で仲良くなった」
お前も平気で嘘つくんじゃねえ!
「いや、顔見知りって程度で仲良くは」
北見が好色そうな表情でちくちくと指さしてくる。
「またまたぁ照れちゃって」
照れてんじゃねーよ迷惑がってんだよ! あ、そうか、コイツがイケメンだから女はだれでも惚れると思ってるな。逆効果だったか。もういいやめんどくさい。
そのうちなんだかんだで宴もたけなわになり、私も新垣の話し上手に段々乗っていたのだが、美咲が解剖の話をし始めた。そりゃ他学部の興味を引くには絶好のネタだろう。
しかし話はどんどんエスカレートし、ご遺体の耳で壁に耳ありをやらかして退学になった先輩がいるとか、小腸で縄跳びして以下略……。など実話かどうかわからない都市伝説を語り始めた。
私はどんどん無口になっていった。私のジレンマを知っている亜里沙は美咲との間に壁を作り、私を気遣っている。新垣は私の変化に気づいて様子を観察していたのだろうか。唐突に言った。
「人間とは何者か……か」
私は驚いて顔を上げた。目をあわせた後も、なにか言いたげな表情で私を観察しているようだった。差し障りの無い話から隙を見ていきなり触りに来やがった。そして反応を見ている。やはりコイツは油断ならない。
「諏訪園さんは頭がいいんだろうね」
「え、なんのはな……」
「医学部だし、少なくとも俺より頭がいい、でも賢くはない」
私がポカンと口をあけて絶句していると、新垣はにやりとした。
「あんな本を読んでも何も解りはしないよ、むしろ愚かだね」
隣で亜里沙があたふたしている気配がする。しかし私は図星をつかれて逆上した。
「そんな事わかってます!」
私はアイスポットから焼酎のボトルを抜いて手酌でグラスに注ごうとしたが、それを奪い取った亜里沙が適度に注いで、氷を追加した。新垣は私の反応を楽しむように続ける。
「人間は普通に親から生まれてきて生きている、考えてもしょうがない、人間は嫌だというなら死ぬしかない、そんなのナンセンスだろ
だから人間として考えて行動して食ってクソして寝る、その中でなんかいいことあればいいなって思うんだ、こうして仲間と飲んだり、恋したり、結婚して子供が出来たり」
この失礼な男の話など、と思い、知らぬ顔をしながら焼酎をがぶ飲みしていたが、気がつくと私は新垣の話を注意深く聞いていた。
「選択肢が無いんだから後はどんだけ楽しく生きるかだけしかない、そりゃ苦しい事も避けて通れない辛い事だってあるだろう、そんときゃ人生ゲームのクエストの発動だと思えばいいさ」
ここまで聞いて、同年代に不釣り合いな達観した発言に、しっぽを見つけたりとばかりに、余裕の笑みを作った。
「へぇ、ずいぶん経験豊富なようで」
新垣は動じることなく爽やかに笑った。
「豊富なわけないだろ、時間は皆平等だ、同期なんだし経験の量はあんたと大して変わんねーよ」
肩透かしな発言に私は焦った。自分でもわかるぐらい上ずった声で反論する。
「そのわりには……」
新垣が遮った。
「ただ、経験した事はあんたと同じじゃない」
一瞬新垣の表情が変わった。顔は無表情で、目だけが私の眼球を突き抜けてはるか遠くを見ているような。私は硬直した。しかし新垣はすぐに優男に戻ってにっこりと笑った。私も金縛りが解けたように体の力が抜けた。
「ただ俺は、寿命の限りやることをやる、それだけ」
私は拍子抜けした。終わってみれば謙虚な答えだった。しかし本題とは関係がなく、全く論理的ではない、普通の人生を生きるって話だった。でもちょっとまて
それとは別に何か引っかかる。何かおかしい。彼を見ながらそんな事を考えていると、今度はさっきの浮世離れした目とは違う強い眼光を私に浴びせてきた。そして静かだが、得体のしれない強さを持った口調で言った。
「君は違うようだが俺は自分が何者かなんて興味はない、ただ、生きているうちにやりたいことをやる、できれば後世に残るような偉業を俺はやりたい、そのために生きている、やりたいことは
人それぞれだが、皆何かをやりたいという意思に従って直接にしろ間接にしろ行動している、それが人間じゃないの? 何もしないなら『人間とは』以前に生きてる意味がない」
衝撃だった。私の追求せんとするものを全否定しているにも関わらず、それを説得力で全て押し潰すような迫力だ。
私はそんな事を考えたことも無い。視野の狭い子供のなぜなにを、そうだからそうなの! で強制終了された気分だ。
再びボトルを掴んだ私の手を亜里沙が制したが、はねのけて焼酎を注ぐ。そうしながら更に考えた。私が求めてるのはそんな答えじゃない。
私は医学を通して人間とは何かを解き明かそうとしたんだ。解が求められればなんだってわかる。そう、亡くなった人がどう生きたかだって。
だから私は権兵衛さんがどう生きたかぐらいは知っている。
歳のわりには骨も筋肉もしっかりしてた。元スポーツマンか、日常的に運動する人だった。ペンダコが大きかったからデスクワークだって得意。でも晩年は腰痛に悩んでた、歯も少し弱かった。
死因は脳内の悪性新生物、倒れた時に頭を打撲したせいで、未治癒の裂傷があった、献体するまでは髪の毛がフサフサだった、でも白髪……。
煙草は吸わないから肺や血管は綺麗で、実習内試験の時に他班の子に自慢するほどだった……。ボトルとグラスがカチカチと音をたているが滲んでよく見えない。
亜里沙がボトルネックを下から支えて押し上げ、ゆっくりと取り上げた。私はグラスに口につけ、酒が唇に触れるとそのまま固まった。そして震える唇でゆっくりと吸う。
……だめだ、私は彼が人としてどう生きたのかがわからない。彼でも知らない彼の構造は知っているというのに。人をマシンとして見る事を嫌っていたのに、それ以上の物が見えてこない。
なのに新垣は人にマシン以上の何かを見いだしているようにさえ思えた。なんと言うことだろう。私は溢れ出る涙を止める事が出来なかった。
ぼそりと新垣の声が聞こえた。
「ひょっとして、何がしたいのかもわからずに医者を目指してんの?」
回りがざわついて、亜里沙が私を抱き抱えながら何かわめいているのが聞こえる。嘆きの中から言い様のない悔しさが込み上げてきた。
『違う! 私の事なんにも知らない癖に!』
私は叫んだ……のだろうか……。
亜里沙や新垣の顔、そしてビルのディスプレイやネオンがフラッシュのように入れ替わり立ち替わり見える。
朝、四時に起きて執筆を始めた!
寒さに負けて炬燵でしていたのだが、
今頃になって眠気が酷い!
評価文章を読む前に少し横になる!(`=ω=´)ノシ
>>247-249
良いなあー、すごく良い。引き込まれます
新垣の厭らしさが単なる若者ゆえの未熟さによるものか、あるいは意図した悪意に基づくものなのかはわかりませんが、どちらでも行けそうですね
『あすなろ白書』の掛居保が頭に浮かびました
主人公の人物像についても同じ
何をそんなに怒っているのか。未熟さゆえかそれとも理由があるのか
未熟者達の青春群像も魅力的だし、明確なストーリーものだとしても興味をそそられます
まさかこれで終わりじゃないですよね 859 名前:ポッポ ◆LPRRAvq.gI7o [sage] 投稿日:2017/12/02(土) 10:24:07.37
確か、ワイスレが平和と言っていたな。
862 名前:ポッポ ◆LPRRAvq.gI7o [sage] 投稿日:2017/12/02(土) 10:27:13.76
三島由紀夫と谷崎潤一郎の「文章読本」、大岡昇平の「現代小説作法」の、
せめて三冊くらいは文学論の勉強しろや作家志望ならという感じ。
つまり、ワイスレは平和のスレではなく白痴のスレに見える。
まあ、白痴の集まりを平和と称するならそうかもしれないが。
>>247-249
前と違って少し文章が粗くなった!
書き急いでいるのだろうか!
主人公である諏訪園の独白も変わって別人に見える時がある!
かなりの落差に少し気になった!
新垣と云う人物の得体が知れない!
意図的にしているのか! 無意識なのか!
海千山千の猛者に思えるが、果たして過去は明かされるのだろうか!
作中で読者を納得させるだけの内容を用意できるのか!
話の大きな分けれ目になるのではないだろうか!
それと六人で飲む必要性があまり感じられなかった!
話の中心となる二人以外は端役で話にほとんど絡んで来ない!
新垣と諏訪園が二人で飲みながら話を展開した方が良いように思う!
ここまでの感想!(`・ω・´) 見てきた。俺はなろうで、ラノベでエンタメ系だから、
創作文芸ってジャンルは大変なんだなあ、と思いました。
高齢者が冬山登山に普段着で行くな!
白痴が!
みたいなノリなのかなあ。プロの小説家さんも言ってるよね。
大衆文芸と純文は違う。文章には艶が必要だ。
それを出せるのは限られた者だけだし、
誰でも出せるなら、それは商業として成り立たなくなる。
希少性の問題なのだって。
特に異論は無いなあ。そもそも俺はラノベだしなろうの底辺だからなあ。
ジャンルが違う。目的も違う。だから分からない。
三島由紀夫も谷崎潤一郎も好きだから、今度読んでみようと思う。
今勉強しているのは、村山由佳です。
>>252
君の主観に過ぎない!
ワイスレの常連の一人が小説でグランプリを獲った!
君が白痴と口汚く罵ろうが、その事実は覆らない!
結果は雄弁に語る!(`・ω・´) おい、これはいったいどういう意味だ? ホストと風俗嬢に植物工場で働かせようというベンチャーがいるぞ。
太陽作業所‏ @hb6s_inue · 5時間5時間前
ようやく喧嘩になる未来が 解決しましたよ。
井上作業所では 性介護 デリヘル
井上営農では ネギ生産 農協へ出荷
女で稼いで 施設園芸 植物工場
に投資、金を投資すれば 補助金なしでも兼業農家が出来る、証明したいと思います。
太陽作業所‏ @hb6s_inue · 5時間5時間前
国府 堀に 立派な 植物工場施設園芸を ぶったてて ホスト ホステス 一般可能社員制 ボランティア活動を させたいと思います。
私はこのスレが好きです。
理由を聞かれてもうまく言えませんが、まぁでも好きに理由なんて必要ない気もします。
ここにいるスレの人たちも好きですね。
論より証拠でしょう。改めて、グランプリ受賞、御目出たう!
個人的な事で忙しすぎる、ここ数日。豚汁、ほうとうの美味しい季節になりましたな!
最近、ほうとうは加ト吉から、冷凍食品が出ているので、しばしば食べています。
ほうとうかあ
自衛隊の富士演習を見に行った帰りに食べたなあ。真夏だったけどw
でも山の方はけっこう涼しくて、熱々のほうとうも美味しかったですよ
ほうとうって甲斐(山梨)のイメージでしたけど相模でもメジャーなのですか?
それにしても。相模さんは相模、自由さんが九州ということを最近知りましたし、リーマンさんは関西でしたっけ
ワイさんも言動からなんとなく関西方面の匂いがするし
私は北関東(一部では南東北とも言われている)の某県ですよ
ネットって素晴らしいですね
横からでごめんなさい。
冬は食いものが美味くて困りますね。
鍋に熱燗もいいけど、私はセル牡蠣に熱燗を愉しみました。
塩レモン水でさっと身を洗い、牡蠣のぷっくりした腹にタバスコを一滴。
セルの先端を口に運び、指で牡蠣を軽く押してやると、するっと潮の香りとともに、
口福がくち一杯に広がってゆきます。
その余韻が醒めないうちに、あえてなみなみに熱燗を注いだ猪口をキュっとやると、
ああ、人生この先もずっと冬で構わない、なんて気持ちになります。
このしあわせは、シャブリでもシャンパーニュでも叶わない、日本人だけの特権だなぁ、なんて
思ってたら、知人から思わぬ生牡蠣の食べかたを聞きました。
スコッチ好きの聖地、アイラ島では、塩の香りが効いたアイレイモルトをセル牡蠣に垂らし、そのウィスキーとともに牡蠣をツルっとやるそうな。
これはこれで美味そうだけど、知人曰く、アイラ島産の牡蠣じゃないと美味くないそうで……
食は奥が深いですね……
たかもりさんは、グンマー・栃木・茨城のいずれかか……
冬はカニかなあ? 後は鱧(はも)。鱧って、関西以外ではあまり食べないのでしたっけ?
湯引きにして、花開いた鱧は美味しいよ。合わせるお酒はやっぱり日本酒かな?
>>260
たかもりさん、母方の祖母が山梨出身なので、ほうとうは身近ですし、最近はスーパー(いなげや、
相鉄ローゼンなど)でも冷凍のほうとうが売っています。先祖が信玄の命令一下戦い、ほうとうを食べたと思うと、
思い入れも一入です。 >>262
アートベックやラフロイグはおいしいですよね。ホワイトチョコを食べながら飲むと美味い!
そこで、ジャズなんか掛けて飲むウィスキーは最高! ビルエヴァンスあたりがいいでしょうか。 ……一般的に鱧の旬は冬でなかったようだ
ふと、あれれ? っと自分で思って調べてみたのだけど
一年通じて食べれるけど、人によっては鱧に旬の時期はないと言う人も
ただ、特に旬とされているのは、梅雨明けと秋だそうな
ウチではよく冬の鍋とかに出て来るから勘違いしてたお
>>265
おっ!モルト好き発見!
アードベックにはスモークサーモンがいいですね。
私はジャズを聴くときはバーボンロックです。氷が溶けてグラスをカランと鳴らす音も、
演奏の一部だなんて思っております。
いやー、いつか一杯やりたいですなぁ。 別に隠すこともないか。栃木ですw
>>262
セル牡蠣って何? とググったら、殻付きのことでしたか
大洗の市場で食べました。生簀に入ってる奴をその場で裁いてレモンを絞って、ツルッと
ああ、思い出してしまった
ウィスキーを垂らすというのは初めて知りました
大洗までは車で2時間足らず。そして偶然にも棚にはボウモア15年がw
これはもう明日行けということですか
>>264 >>265
栃木は麺と言えば蕎麦ですが
こちらでは新蕎麦の季節が過ぎて、次なるイチゴの季節が到来しています
とちおとめにスカイベリー(スカイツリーではありません)、近所の農家で完熟摘みたてを入手できるのですよ
クリスマス前で一番高い時期なんですけど、ええもちろん我慢なんかしませんとも
イチゴのチョコディップもウィスキーに合いますよ >>267
おっ!ジャズ好き発見!
最近は行けなくなっちゃたけど時々セッションに顔出してました。 日本酒をしこたま飲んだ!
何故か蕎麦が啜りたくなる!
以前に頂いた出石の辰鼓楼が印刷されたパッケージの蕎麦を茹でる!
出石に倣い、蕎麦汁に鶏の卵を入れた! ズルズルと四人前を啜って限界を迎えた!
今は炬燵に入り、仰け反った姿で文字を打ち込んでいる!
日本酒を飲むと何故か蕎麦が食べたくなる!(`・ω・´) ビールの場合はうどん!
>>272
4人前!!
ワイさんむっちゃ食べるのですね。
しこたまってことは、8合くらいかな。 >>273
たかもりさんにとっての栃木の一番好きなところ教えてください。自由です。 >>261
たかもりさんこんばんは
私の小説は大体同じ地域が舞台になっています
まあその近辺だと思ってください^^ 少し酔ったワイが昔を懐かしんで書いてみるか!
その日は久しぶりに会った友人と居酒屋で午後九時まで飲んでいた。
時間にして五時間程。二人共、相当に酔っ払ってふらふらした状態で店を出た。
ワイは途切れがちな意識で電車に乗り込んだ。帰巣本能が働いたのか。乗り換えの駅を無意識で下りた。
改札を抜けて歩いている時に意識が戻る。直後に鼻が出汁の匂いを嗅ぎ取った。近くにあった立ち食いうどん屋が目に留まる。
外から店の様子が見える。相当な人で賑わっていた。スーツを着たサラリーマンが多い。
急に空腹を覚えたワイは店に立ち寄った。入り口近くには券売機があり、うどんのメニューがボタンに印刷されていた。
さっぱりとした物が食べたかったので月見うどんを選んだ。水を運んできた女の店員に速やかに食券を渡す。
待っている間、それとなく周りに目を向けた。ワイの右横にいたサラリーマンにうどんが運ばれてきた。
香しい匂いに目が惹かれる。どんぶりを覗き見てワイは驚愕した。中に汁はあるが麺はない。
サラリーマンは汁だけを美味しそうに飲み干すと、何事もなかったかのように店を出ていった。
驚きから抜け出せない状態で月見うどんが届いた。麺はちゃんと入っていた。うどんを啜る前に汁を飲んだ。
その味に再び驚いた。鰹の匂いが鼻を通り、少し遅れて昆布の旨味が口中に広がる。抜群に美味い。
ただし麺は学食に等しい。腰はほとんどなく、喉越しも良くない。これならば、と考えた末に先程のサラリーマンの行動を思い出した。
月見うどんを食べ終わったあと、店主に話を聞いてみた。すると常連は汁だけを注文するらしい。
料金は一番安い「かけうどん」で計算するという。食券を渡す時に麺抜きを宣言すれば汁だけのうどん(?)が運ばれてくる。
なるほど、とワイは納得して帰路に就いた。それ以降、飲み会の締めにうどん屋に立ち寄ることが多くなった。
しかし、未だに麺抜きを頼んだことはない。ワイはうどんが食べたいのである。すまし汁が飲みたい訳ではない。
その店は今日も酔っ払った客で大いに賑わっていた。
脚色はほとんどなく、ほぼ実話である!(`・ω・´) さて、寝るか!
>>275
一番好きな所ですか、うーん
田舎だけど都会に近くて何でもあるところですかね。何でも…
あっ、海がない!
実は、栃木人の海への憧れにはトラウマに近いものがありまして
鬼怒川の河川敷に無理やりビーチを作ったり
https://ameblo.jp/pool/entry-10015555213.html
茨城に植民地を買ったり
http://tochigikaihin.jp/
と、涙ぐましい努力をしています
あと、あまり知られていませんが牛肉が美味いです
那須牛などはそこそこ有名ですが、地元でしか食べられない牧場銘柄もあります
うちの近所で食べられるのは前日光牛(前日光とは日光の南側の地域を言いますが、正確には日光の外ですw)
霜降り100g4000円(牧場直売価格。店で食べるとその倍)なんてのもありますよ
あと、やっぱりイチゴと餃子と佐野ラーメンですかね
食い物ばっかですけど、とにかく美味しい物が多いです。海産物以外は…
>>276
その近辺ですか。都会の人ですね
やっぱ地元って書きやすいですよね >>277
オレは管楽器っす
ここは時々覗かしてもらってます >>277
オレは管楽器っす。
ここは時々覗かしてもらってます。 >>278
うどん屋の出汁は美味い所は本当に美味しいですからねえ
でも、だからって麵ナシは流石にビックリですねw
>>279
地元を舞台に書いたことはないなあ
登場人物が皆関西弁だったら、読者は面食らってしまうでしょ?
関西も牛肉の文化ですよ
神戸牛、但馬牛、近江牛、松坂牛、etc
関西で単に肉といえば、それは牛肉のことを差します >>278
蕎麦屋でも、飲んだあとのシメに、天ぷら蕎麦の「抜き」を頼む人がいるそうですね。
なかなか勇気がいるのでやったことはないし、やっぱり蕎麦くいたいしでやった
ことはないですけど。
>>280
私はドラマーっす
もうすぐワイスレ杯。お互い頑張りましょう! >>278
お腹いっぱいだけど、おしるは飲みたいほど美味しいおしるってなんでしょう。
そんな美味しいおしるあるんですか。
麺抜きにしても金額変わらないのに、麺抜きにする。
私ならお腹いっぱいでも、麺半分くらいにしてくださいって言うかもしれません。
金額変わらないなら、頑張って麺食べるかもしれません。おやすみなさい。 >>279
手作りビーチがめちゃくちゃ可愛いですね。好感度アップ。たくさん紹介してくれてありがとうございます。やっぱり地元の食べ物って美味しいですね。
栃木の食べ物も美味しいんだろうな。……海産物を除いては。 >>283
別に舞台が関西だからといってバリバリの関西弁である必要はないし、
タイトルは忘れましたけど全員京都弁というのを読んだ記憶があります。特に違和感は感じませんでしたよ
むしろ良い読み味だったと思います
>関西も牛肉の文化ですよ
ですよね
東日本の牛肉で有名なのは、米沢牛か仙台の牛タン(いずれも東北)くらいなものです
知る人ぞ知るというやつです >>267
一杯、やりたいですね〜! 家には焼酎、ウィスキー、蒸留酒が60本くらいあります。
中には特級印の酒もありまする。
>>268
栃木ですか! 小学校の修学旅行は日光でした! 日光東照宮を参拝したのを昨日のように思い出します。
佐幕派少国民であったので、その感激は忘れられません! >>289
前も言いましたが、やはりオフ会の会場は相模さんのお家のようだ
大丈夫、酒の肴は良いものを持ち込みましょう。多分 ギャグファンタジーとライブハウスの課題作品がないようなので、
ちょっと電車を乗り継いで適当にぶらついてくる!
今日はすっきりと晴れた!(`・ω・´) 緋色の革のロングコートで出掛けるとしよう!
>>291
福岡もとても暖かいです。いってらっしゃい。 札幌も晴れています。
……北朝鮮からミサイル着弾したり、大地震が起きたら、みんなこのスレで安否確認とりそう。
958 名前:ポッポ ◆LPRRAvq.gI7o [sage] 投稿日:2017/12/03(日) 15:33:17.83
お前らは他人の発言をコピペしたり、一部を切り取ったり、そのせせこましい行為がせいぜいインスタ映えするかどうか、名無しで互いが互いに忖度でもしてろ
959 名前:ポッポ ◆LPRRAvq.gI7o [sage] 投稿日:2017/12/03(日) 15:50:05.04
そういえば、あの馬鹿はワイスレの歴史についてまったくの無知なのな。
ワイスレは創作文芸板で荒らしに荒らされまくった末に半ば追い出される恰好で、文芸書籍サロンへ移転したんだぞ?
おやおや、論理に矛盾が生じましたね。
確か、スレ主の人徳不適格であるがゆえに荒らしが生じるという持説であったと記憶していますが?
反証として挙げられたワイスレのスレ主も荒らしに荒らされていた、そしてその荒らしもあなたも創作文芸板の住人。
このスレを荒らしているのも当然、創作文芸板の住人。
他人の人格を云々するには時期尚早でしたね。
みなさん、創作文芸板の荒らしがまたしてもこのスレに標的をしぼり始めています
創作文芸板はもう駄目です、みなさんでワイスレを守ってください
>>296
他所の板のレスを頼まれもしないのに貼り付けて、個人の評判を貶めるために、
このスレを利用している。
悪いことは言わない。しばらくネットから離れた方がいい。
あなただけがその行為の「異常性」に気づいてないように思われる。 急に寒さが厳しくなり、急いで帰宅!
河豚の干物を焼く! 熱燗の肴にする!
うろついていた道程でワイスレ杯のお題であるタイトルが頭に浮かんだ!
頭の中で複数のワイと話し合った結果、採用の運びとなった!
少し長いタイトルではあるが、色々な発想が出来るものだと思う!
さて、ちろりに十四代を注いで湯煎にしよう!(`・ω・´)
タイトルに合わせてストーリーを考えるって難しいですよね
試しに実際にあるタイトルで別のストーリーを考えてみようとしましたところ
「走れメロス」とか「転生したらスライムになっていた件」なら書きやすい
「蜘蛛の糸」でもなんとか書ける
「金色夜叉」は難易度が高い
「上弦の月を喰べる獅子」ときたらもう無理
>>278
溶き卵とワカメ入れてくれたら美味しそう。
>>253
やっぱり荒かったですか。あと雛子のキャラブレは僕も気になってました。
実は新垣とサシで飲むストーリーもありました。
飲みの誘いに一旦引いたものの、女子医学生の呪いがちらついて、食わず嫌いはよくないと、誘いを受けた。みたいな感じです。そっちのほうがよかったかな。 >>251
ありがとう。励みになります。
この話は落ちが気に入ってるので不定期に続けたいとおもいます。 >>上弦の月を喰べる獅子、なんか神話系統の話にしたらいいのでは?
狼と香辛料の『月を狩る熊』を思い出したので、適当に言ってみる
( 'A`) 読み終わった。傑作だった。
_φ___⊂)_
/旦/三/ /
「生成不純文学」 木下古栗
27位/723作品。日本語小説。
傑作純文学短編集。四作品とも笑える。そして、まちがいなく真実の探求が描かれている。
その正確な評価は、先駆者である田中啓文を確認せねばできないのであるが、
中原昌也を超えているのは確実といえよう。
例えるなら、アニメ「メイドインアビス」九話で語られたあのことば、正確には思い出せないがおおよそこんなことばであった。
悲劇を糧として花が咲き、その美しさに勇気づけられて人々が生き、
その植物によって人々は悲劇を起こす、悲劇と花は循環して生きつづける。
というような話であった。この短編集はそのような類のものである。
>>299
発想力なら自信あり!
楽しみにしてます。 >>303
するどい
「上弦の〜」は夢枕獏の神話というか幻想的な感じのお話です。でも獅子も月も出て来ません
ワイ杯でそんなのを書いても、タイトルと全然絡んでない! と突っ込まれる気がします
ちなみに「金色夜叉」は、魔物の子供が魔界の王を決める戦いをする為に人間界に現れたというストーリーが頭から離れず、それ以外何も思い付きませんでした 日本三大美女といえば、
源静:三日だけ結ばれたる正妻。源義経の妻。
藤夜叉:幼馴染の女に似た遊女。足利尊氏の相手。
濃姫:夫を毒殺にきた妻。織田信長の妻。
であろうと思う。
>以前ほど人を罵倒してないから大人しくしてたんだが
こういう創作文芸板の連中が大人しくするのをやめて、本性を晒して暴れると場が荒れるようです
629 名前:名無し物書き@推敲中?[sage] 投稿日:2017/11/23(木) 06:27:22.42
俺が魚拓とったが「あいつ」とかいうのは知らんぞ
証拠に魚拓貼ってやろうか?
以前ほど人を罵倒してないから大人しくしてたんだが
吉川栄治「私本太平記」青空文庫二巻、44%。尊氏と藤夜叉。
「この高氏の前途は安穏ではない気がするのだ。末恐ろしいと思うたら、いまのうちに思い返せ」
「思い返せとは」
「今なれば、ない縁としよう。ほかの口実をもうけて、和御前は処女の肌のまま実家方にもどるがいい」
「おたわむれを」
「たわむれではない」
「むごい仰せです」
「むごくはない。慈悲でいうのだ」
「では、いつの日か、まこと、そのようなお心ぐみが、おありなのでございますか」
「あるとしたら?」
「ないとしても、あるとしても、妻の身には、おなじことに思われます。
あなたさまの御一生が、そのまま登子の一生となるばかりのこと……」
「修羅の巷に迷うても」
「ええ、地獄でも」
「良人が悪鬼羅刹と見えても」
「はい。羅刹の妻となります」
「登子っ」
彼は寄って、いきなりその花の顔を、抱きしめた」
「もう終生離さぬ」
おれのおすすめツイッターアカウント。
二次元美少女画 @CuteGirl_2D ‏
アニメ美少女に萌える垢 @oigankaita ‏
風俗嬢の本音bot @huhonbot
無人化・自動化ニュース @mujin_news
Eikyu Ito @aq3948 ‏ (将棋電王戦のボンクラーズの伊藤英紀さん。いかにも理系なつぶやきでいい)
荒木優太(本がでるよ) @arishima_takeo ‏ (文系だとかなり専門書読んでるこの若手研究者はいい)
乃木坂46Love @nogizaka_love5
【18禁】為になる大人の教科書bot @dtsexmaster
>>300
タイトルといえば、AVや風俗店のタイトルもじりは馬鹿馬鹿しさを通り越して
感心を禁じ得ないものもあるよね。
名作や時事ネタをからめながら、「よく思いつくなあ」というのもある。
バルセロナ五輪が決定した頃
「バルセロナでやらせろな」
ヘアーヌードが解禁した頃
「部屋とワイシャツと私」→
「ヘアーとワイセツとタワシ」
「ミッション・インポッシブル」→
「ミッション・チン・ポッシャブル」
センスあるよなぁ。 ちょっと真面目な話。
女子中学生ものを書いて、体言止めは有効な書き方であると思いました。
乱用すると、拙く見えますが、所々で使うとそれらしい文章に。
戦闘を描く際は、短文を積み重ねることでスピード感が出ます。これは吉田満「戦艦大和の最期」
で学んだ手法。
漢字の多さは関係無い
一般に女性は文章が柔らかい
いや、知らんけどもな
男は論理的で硬くなる
いや、知らんけどもな
女は美しい事象を愛し
男は事実を愛し、その上に幻想を積み立てて、その美しさに酔う
いや、知らんけどもな
>>317
なるほど。
柔らかい文になってしまうとわかっていても、やはり硬い文に憧れますね。硬い文でかつ読みやすい作品を書いてみたいとそういう目標もあります。 久々にこいつの出番か
http://logoon.org/
相模さんに紹介してもらった文体診断ロゴーン
これまで自作はほぼ全てぶち込んでみたが
口語的な文体だと文章の固さでA判定が出やすい、また、個性もAが出やすい 自由も早速入力してみました。
文の読みやすさA
文の硬さD
硬い文には程遠い。
例えばだけど、こんな感じじゃないかな。
硬い文章。
その獣は赤い澱みの薄闇の中に、まるで主人の帰りを待つ子犬のように身体を丸くして、
純粋無垢とも言えそうな双眸の底に宿る光は、私から焦点をずらさない。
その獣と対峙するうちに、私は気付いた。それは獣では無く人である。ただ私に対して、獣よりも強い、
情欲とも言うべき食欲を抱いているのだ。
柔らかい文章。
薄い闇の中で、獣がわたしをじっと見つめていました。
獣は赤まみれで、うずくまる周りには緋色の水たまりができていました。
その瞳はわたしを見据えていて、それと対峙するうちに、わたしは気付いたのです。
ああ、これは、獣ではない。人だ。
でも、この人がじっとわたしを見ている理由は、わたしを食べたいからだ。
押し倒したいとかではないのだ。
吉川英治j「私本太平記」青空文庫三巻まで読む。
「登子」は尊氏の正妻で、「藤夜叉」とは別人だった。
羅刹の妻が登子で、幼馴染そっくりの遊女が藤夜叉。
子を産んだのは藤夜叉の方。
足利尊氏は、二股で、ばさらである。
二巻途中から尊氏が出て来なくなるが、途端につまらなくなり、登場人物だけ多くてわけがわからない。
面白かったのは出だしだけだな。まだ鎌倉幕府は倒れてもいないのに。
>>320
ううん? 勘違いされているようですが、
文章の硬さA判定は硬さが適切、→Eに近づいていくほど硬いということです
そこら辺はランク判定の横のコメントを見れば分かるかと
後、これの面白い所は、文体が過去の文人の誰に似ているかが出てきます
私はその時々の作風によってまちまちなのですが
一番近いと出て来る頻度が高いのは、太宰治です
そして毎回、岡倉天心が一番似ていないと出る。毎回です
どんな文章を書いているのやら、岡倉天心は 1文章の読みやすさA とても読みやすい
2文章の硬さA 適切
3文章の表現力A とても表現力豊か
4文章の個性A とても個性的
太宰治 82.4
たまーに、オールAが出たりw ただオールAに限って納得いってない作品だったりする不思議
この診断はどこまで信用していいのやら
>>321
硬い方がオールA
似てるのが菊池寛、芥川。似てないのが岡倉天心。
柔らかい方が、柔らかさがEで、あとは全てA。
新見南吉と太宰治。似てないのがやっぱり岡倉天心。
どうやって判断してるのかな。 因みに、私はここのサイトに入った当初、2年くらい前は紀田順一郎で、今は中島敦ですね。
文体が変わったという事でしょうか。中島敦ですが、中島敦全集を読んでいると、似ている気がすることもある。
気のせいかもしれない。全集の中に「マリヤン」という作品があるのですが、一瞬、「ヤリマン」に見えてドキッとしたのは
いい思い出です。
柔らかい文章は幸田文先生を研究してみようかと思います。最近、エッセイでは内田百聞先生の阿房列車1,2,3
を手に入れました。文章の手本である阿川弘之先生、山崎豊子先生は上手いです。
>>323
勘違いしてました。
文章の硬さDはとても硬いでした。
自分の文は柔らかいと思っていたのに硬かった。
ご丁寧にありがとうございます。
簡単に判断できるから面白いです。 つおるあ‏ @tuorua9876 · 19秒20秒前
えぐいよなあ。安倍ちゃんの不祥事隠すために、
横綱引退させたり、羽生善治を永世七冠にさせたり。
という安倍政権批判を書いたらパソコンが強制シャットダウンしました。
やっぱり自民党のハッカーがぼくのパソコンを監視していてハッキングしてくる。
ロゴーンなんて雑談のネタになるくらいで真面目な分析に使うものではないと思うが
「これで早い方って大概ブラックだよなぁ」
入省以後時の経つのは早かった。
気づけば師走、現在もう間も無く日付が変わる時刻。
寒い寒い、と駅への道は足早に。さほど歩かずに済むのだけが救いだ。量産型モヤシに深夜の運動は堪える。
「明日も定時登庁とか泣けてくるぜ……」
愚痴めいた独言を聞くものはない。
続いて内心、ブラック企業を規制すべき自分たちが、残業続きなのは本末転倒ではないか、と素朴なくせに自嘲じみた疑問が浮かぶ。
こちらは口に出されることすらない。
職務には十二分に誇りを持っている。今後の人生この矛盾に見て見ぬふりをし続けるのか。
し続けなければならないだろう、そう漠然と思う。
これで結婚していたらまた色々面倒も増えるに違いない。あえて乱暴に決めつけて、地下鉄の入り口に立つ。
階段を下ろうとして、ふと思い立ちしみじみと周囲を見渡した。
林立する高層ビル、多くは窓ガラスが黒く染まっているが、時折白や暖色の灯りが見える。
お疲れさん、でもなるべく労働基準法は守ってくれ。
多分どこかでまわりまわって関係していて、けれど直接は知らない人の幸せを想う。
時折車の走る道路。道幅はまあ広い。木っ端役人には今の所マイカーなど夢のまた夢である。
更に道路の奥を見つめる。
都心の夜は基本明るいにも関わらず、見やる奥には、黒々とした闇がわだかまっている。
「ランニングとか何が楽しいんだろうな?」
森の中にわけ入り美しいものを見るならともかく、ただ舗装された道路を走る意義は正直よくわからない。
好きな作家の趣味はマラソンらしいが、その一点は理解できなかった。
暗い景色にも目が慣れた。いよいよ本命である。
最後に上を向けば、天高く南中に達したオリオン座。今日は空気が澄んでいるからか、目を凝らせば小三ツ星まで見える。
その下には青白くギラギラと輝くシリウス、純白のプロキオン。赤きアルデバランに美しいすばる。
ここで防音に乏しいボロ官舎の隣人が演歌をかけていたことを連想し顔をしかめた。
瞬きして邪念を追い出す。せっかく楽しんでいるのに、嫌なことを思い出したくはない。
金のカペラ、双子のカストルとポルックスまでどうにか辿って、懐かしい冬の大六角形が完成した。
正六角形でこそないが、たいそう美しい。色とりどりの輝きは、精密にカットされた宝石を連ねたかのようだ。
いわゆるガリ勉学生だったころも、今より少し早いくらいの時刻に星々を眺めていた。
冬にはあまりにも端正なオリオン座、夏にはヴェガ、アルタイル、デネブの夏の大三角。
小学生のころから、習った星座の連なりを実際に辿るのが楽しくて、何度も何度も空を見上げた。
実はある程度光害のある都心の方が、明るく際立つ一等星は見つけやすい。
修学旅行で軽井沢に行った時は星が多すぎて、星座を辿るどころではなかった。
ただし東京は建造物が多いので、地表近くの星は諦めざるを得ない。
フォーマルハウトにカノープス、見たいんだけどなぁ……
前者は見ると長生きするという伝説にあやかるべく、後者はクトゥルフ神話ファンとして気になる。
そんな物思いは、吹き始めた寒風に中断させられざるを得なかった。
そろそろ限界である。ブルリと震え、我に返って明るい地下へと降りていく。
明るい地下鉄駅構内にいると、天上であんなに星がまたたいていたのが嘘に思える。
人界に関係なく輝くもののなんと尊いことよ!
毎年いつもと同じように輝く星を見て安心し、慰められてきた。
明日太陽が昇れば、またいつものように庁舎に詰めて仕事である。眩いヘッドランプが近づくにつれ、彷徨う心は地上に引き戻されていく。
そういえば塩を切らしているんだった。コンビニで買わねば。
柔らかで暖かい座席に座り、暗いトンネルの壁を見ていると、ゆっくりと意識が落ちていく。まあ乗り過ごさないだろう、とそのまま瞼が落とされた。
>>332
スケッチじみた掌編です。コテ付けた方がよろしいでしょうか?
遅くなってすみません。
長い行禁止が地味にきつい………
ワイさん評価よろしくお願いします。 >>332
あらやだ、何これ。
すげー好きなんだけど。
詩的であるのにセンチじゃない。
平易な文章なのに軽くない。
すげー、誰?これ書いたの?
マジ、好きなんだけど。 >>334
お気に召していただき幸いです
過分な程のお褒めの言葉、とても嬉しいです
普段は理科の論文を読みまた書いているのでこのスレの皆さまの文はとても刺激になります
(フォーマルハウトとカノープスの説明が逆になっていたのに今気づいた……) >>332
力の抜け具合がいいよね。
俺なんか、毎回力一杯書くもんだから喧嘩売ってんのかって文章になっちゃうw
やっぱ理系の人はクールな文章になるのかね。 >>335
こう、なんか、熱い缶コーヒーが飲みたくなるような、
作者をそっと後ろから抱きしめたくなるような、
思わずオネエ言葉になってしまうような、
本当に読後の良いはなしです。
なんか、読ませてくれてありがとうといいたい。
そんな感想でした。 >>332
暗闇に灯る高層ビルの窓明かり(残業している会社員)と
夜空にきらめく星とをどう関連付けまたは対比させてオチにもっていくのかな
など考えつつ読ませていただいたのですが
その辺は意識していたのでしょうか?
それとも偶然・無意識の類似? >>332
好感が持てる文章ですね! 東京砂漠でただ一人、空の夜空を眺めて明日への力を得ようとしている姿が
何とも健気。霞が関の官庁かな。 ムズガルド王国君! 課題として、硬い文章を書いてみるのはどうだろうか!?
苦手な分野にも挑戦しよう!
It is getting cooler in the future, it will reach the peak in February. You need preparation.
>>332
こういうの書けるようになりたいです。
最初のセリフも惹かれるものがありますね。
いーなぁ。
>>343
なんか楽しそうで羨ましい。
私も飲み行きたい。
いーなぁ。 >>332
鯖缶と332を肴に、焼酎を飲みながら、3回目を読んでいます。
>林立する高層ビル、多くは窓ガラスが黒く染まっているが、時折白や暖色の灯りが見える。
お疲れさん、でもなるべく労働基準法は守ってくれ。
多分どこかでまわりまわって関係していて、けれど直接は知らない人の幸せを想う。
とくに、ここが私の琴線に触れることに気づきました。
いや、どストライクだわ。
今書いている、自分の課題を消してしまいたい衝動にかられます(笑) >>332
>木っ端役人には今の所マイカーなど夢のまた夢である。
(少し引っ掛かった! 去年の役所の平均年収をワイなりに調べてみた!
最低でも六百万円台を維持していた! 対象がマイホームならば引っ掛からなかったと思う!)
>前者は見ると長生きするという伝説にあやかるべく、後者はクトゥルフ神話ファンとして気になる。
(説明が逆になっている!)
歌詞のような文章がしっとりと流れる!
夜の表現に少し迷いが見えた! 都心の夜は基本的に明るいと語りながら暗い景色に目が慣れたと書かれていた!
林立するビルの窓にポツポツと明かりが見える描写は、どちらの意味で表現されているのだろうか!
夜空に憧憬のような感情を抱き、過去を思い出す! 現実では地下に潜り、地下鉄を待つ!
対比の関係に思えた! 作中に出てくる星(光)と夜(闇)にも対比の構図が窺えるが、
あまり意識を傾けていないせいでぼんやりした状態で留まる!
一レスにしては要素が多く、少し窮屈な印象を受けた!
自由君の課題を踏襲すれば上限は三レスになる!
上限近くまで文字数を費やせば作者の主張が全て作中に盛り込めるように思った!
特徴的な文章に魅力はあるが、少し視点が散漫になったところに引っ掛からないでもない70点!⊂(`・ω・´)⊃滑り込みセーフと云うことで課題クリア! おれは日本の知恵を八個の国家機密として日本の最果ての島においたことはいったが、
それは日本史上最悪の大失政だった。
竹島においた機密は韓国にとられ、魚釣島においた機密は中国に奪われそうになり死守した。
おれと天皇は失政に気づき、八個を再配置したが、国家機密が発狂。
無重力での知恵と、永久機関の知恵をロシアに無償提供。
脳情報通信技術と、量子力学による未来視の技術の二個のみ残して、
あとは、蘇生液の知恵も、もう一個何かも、アメリカと中国に献上した。
その責任を理解した外事課1300人は全員自害。
責任者一人に対して1299人の身代わりを用意しておいたが全員自害した。
おれと天皇も罪悪感から自殺したが、病院で命をとりとめた。
神代の時代より日本に伝わる知恵を師として、数千年かけて、
国家機密に関わった若者数千万人の日本人で知恵を集めて作っていた日本国家機密の粋であった。
それを八分の六を消失。海外に献上した。
これが平成の時代に起こった史実である。
改元とともに、返してくれるというがどうせ全部は返ってこないだろう。
絶望あるのみ。
夕日(せきじつ)の煙突から、獣が噛み砕いたような白煙が立ち昇る。
高く靡いた煙の先は、真赤な空へ消え行く。
>>347
終始、断定口調で話が進む!
何かの粗筋のようにも見えるが本編なのだろうか!
>>348
雰囲気だけの走り書きの文章に見える!
>夕日(せきじつ)の煙突から、獣が噛み砕いたような白煙が立ち昇る。
>高く靡いた煙の先は、真赤な空へ消え行く。
(夕日と真赤な空が意味の重複に思える! 「夕日、獣、白煙、真赤」と単語だけを見ると、
不穏な夕方を表しているように感じる! そうであるのならば、そうとわかるように書いて貰いたい!)
ワイの場合
火色の空が燻って至る所で黒煙の獣が跋扈する。
逃れようとした細い白煙は天辺まで伸びて真紅に塗り潰された。
ワイの感想!(`・ω・´) 木下古栗「反戦の日」
「総理大臣を殺したくなったことはないか! 警視総監を狙撃したくなったことはないか!
経団連会長の首を刎ねたくなったことはないか! 霞ヶ関一帯を焼き払いたくなったことはないか!
暴力革命の準備はしているか! 国家転覆の企画書は書けるか!
弾道ミサイルを跳ね返すイメージはあるか! 心の竹槍を研いでいるか!
殺し屋のメルアドを知っているか! 食い逃げではしごできるか!
義務教育で半殺しを覚えたか! 拳で語り合える仲間はいるか!
グレネードランチャーは密輸しているか! 食費を削って銃弾を買い込んでいるか!
(略)」
木下古栗「道」
「貴方今此処居、隣坊主居。貴方良香、結構美貌、出所出女体、官能刺激。
坊主僧衣下、徐々陰茎充血開始。坊主常時淫猥、何時如何時臨戦態勢、
率直申、暇有毎晩様姦淫、繰返女犯、時折複数相手、最高一日十五発。
否、今想起、其不飽足、更加手淫三発。故最高十八発。
自他共認絶倫、性豪、色情狂、完全依存症、全身性感帯、掛値無、淫行芥川賞。
(略)」
>>349
途中でおくちゃったからあれだけど、俺から見たらそれすげー陳腐だよ >>350-351
資料提供のつもりなのだろうか!
>>352
大仰な一文を真似て書いたに過ぎない!
>>353
マルチポストではある! 君の作った文章でもある!
ワイスレはオリジナル文章を評価するスレッドなので、
趣旨から大きく外れている訳ではない!
>>354
それもまた、一つの意見である!
そろそろ精米を始めるとしよう!(`・ω・´) 資料提供のつもりだよ。おれのコピペは。
今、太平記読んでるから、読み終わったら、簡略版をパクって作って投稿しようと思ってる。
その時はよろしく。
>>351
こういった書き込みがあると、あ、記憶さん元気してるんだなと思う。 >>357 どういう意味だよ。
おれはもう四十歳だし、六年前に一回女を抱いた後は、12年間女は抱いてねえ。 もう、おれの精液、白くない。透明なんだけど、サプリで亜鉛をとるべきらしい。
どうしよう。処理がしやすくていいけど。
おれがいちばん好きなAV女優は「もりの小鳥」になった。
>>359
きみの精液の話はきみのスレでしろよ
気持悪いなあ
場所によって使う言葉を選べよ
しょーもない >>358
心配すんな
記憶がないだけでしょっちゅうやりまくってるから薄いんだよ おおっと、下品な話を失礼。
やはり、品の良さは大切だな。おれにはそれが足りないと自分でも思うわ。
6年前に女抱いたあとは12年女を抱いてない
?
計算が合わない……
一本100万でAVに出ないかと従姉妹が声をかけられたそう。
それが高いのか安いのかわからないけれど、AV女優も色んな苦労をしながら、頑張っているのだろうと思います。頑張ろう。
>>364
それでいいんだよ
記憶は愛する女を抱いた後
生きて帰れるかわからない宇宙ミッションへと旅立った
そして光速で次元を越えてある惑星でタコを発見して戻ってきた
そしたら風景は変わってたが
自由の女神でここは地球だと知ったんだよ
それ以来ワイスレにいる 猿の○星か!
まあ、記憶君とは長い付き合いになる!
競作で話が合わずに暴れている姿をよく見かけた!
最悪板では過去の事柄が備忘録のように書き込まれていた!
ワイスレの懐は深いと云う理解で許容して貰いたい!(`・ω・´) 精神的に病んでいる場合もあるので!
記憶といえば。
私は酒の飲み過ぎでよく記憶をなくすのですが……遡ること10年前の話です。
その日、後輩たちと酒を飲みに行きました。気の合うもの同士、楽しく飲んで騒いで、
いつものように調子に乗って飲み過ぎてしまいました。
気がついた時はすでに朝で、自宅のベッドに寝ていました。
昨日どうやって帰ったか覚えてねぇや、まあ、ここまではよくある話なんです。
ああ、またやっちまったな、と思いながら、ふと携帯を確認してみると、昨日い
っしょに飲んだ後輩からの大量の着信履歴。メールも数件送られてきている様子。
少し気味が悪くて、電話するには時間が早すぎるなと思いながらも後輩に電話をしたんです。
勿論、電話で直接用件を聞けばいいやとメールは開いておりません。
電話はすぐにつながり、後輩は慌てた声で「大丈夫ですか! 」との一声。
「いやー、ごめん、ごめん。また飲み過ぎちまってよ。どうやって帰ったのかも
覚えてねぇんだわ。
また、迷惑かけちまったか? 」
と、私。
「違うんです!昨日先輩はひとりで帰ったんですけど、あのあと、僕に電話をかけたじゃないですか! 」
「ごめん、ごめん。全然覚えてないんだわ。俺、なんか言ってた? 」
後輩は躊躇したのか、少し間をとってこういったんです。
「先輩、覚えてないんですね? 」
「もう、全く。なんて言ってた? 」
正直この後の後輩の言葉に戦慄を覚えました。
「先輩、昨日こういってましたよ。
おい!〇〇!UFOだ!UFOがいるぞ!おまえも空見てみろ!UFOが!
あー!こっちに来る!おまえ、UFOが!
えー?なんで俺……ちょ…やめろ!
あー!UFOが!あー!
〇〇!助け……」
「それで、電話が切れたんですよ!もう、俺、マジびびって。悪ふざけだったら怒りますよ!」
少し機嫌の悪い後輩をなだめたあと、電話を終え、私は思ったんです。
記憶がなくなったのは酒のせいだろうか?それとも……?
当たり前ですが、10年経ってもまだ私は生きています。あの日私は、UFOに
さらわれて、その記憶だけを消されたのでしょうか。それとも、酒に酔っての悪ふざけだったのでしょうか。
今となってはその記憶は、確かめようのない藪の中に。
身に覚えのない、おでこの傷あとを触りながら、いまでもたまに、当時のことを思い返します。
>>369
ワイも飲み過ぎてよく記憶が欠落した!
気付けば自宅の布団に包まって寝ていた!
そのようなことは振り返れば無数にあって回数までは覚えていない!
さすがに拳が血だらけになっていた時には驚いた!
翌日の朝刊やテレビに必死の形相で目を注いだ!
さて、寝るか!(`・ω・´) >>346
返事が遅くなりました。ワイさん評価ありがとうございます。
課題クリアとても嬉しいです!
3レスの予定がすごく少なくなりました。
文の長さは悩みどころですね
対比は敢えて意識しないで書きました
もう少し絡めた方が小説としては収まりが良いのでしょうけど……
主人公の「俺」は公務員なりたてですね、年収480万丁度くらいです。 >>336
いえいえ、力一杯の文書も素敵ですよ!
理系の文章は出来るだけ短くと言われます。
お互い頑張りましょう!
>>337
そんなふうに思っていただけて、とてもありがたく思います。どういたしまして。
ホッとするひと時を生み出せたなら、作者冥利につきます。
>>338
敢えて断絶させてます。天界の話なので
書いてる途中で絡めた方がいいかすごく悩みました
>>339
お褒めいただきとても嬉しいです!
相模さんの話もまた待ってます
東京は目を閉じれば、縄文の古い照葉樹の森に葦の原、入江が見えて来るようです。
霞ヶ関ですね。サラリーマンはローマの方だと公務員だそうなので…… >>344
お褒めいただき光栄です
ふっと出てきたセリフです。
(国会時期だと午前2時まで残業もザラだそう)
私も飲みに行きたいです
>>345
課題是非読ませてください! >>370
そういえば、私は逆で、朝鏡を見たら、血だらけの顔、1.2倍ほどに腫れあがって
たことがありました。多分、酔って喧嘩したのかも知れません。
記憶は曖昧でなぜ喧嘩になったのか、相手は誰だったのかも思い出せません。
ただ、相手の顔だけは、今も鮮明に覚えています。
確か、こんな顔だったなぁ……
(`・ω・´) 朝起きると、よくわからない検索をしている事がちょくちょくある
環境関係のコンサルタントのページが表情されていたので戻ってみると元々の検索ワードが
ヤツをかたづけたい
今朝は、lineで話していて今すぐ会いたいよ
っていう男のブログ
検索ワードをたどると
可愛いから会いに行く
なにやってんだ夕べの俺は
頭が痛い。ちらりと目を開けると、自分の部屋だった。また目を瞑ったが背後に人の気配を感じてぎょっとする。しかしすぐに亜里沙の匂いだと気づいて寝返りを打った。
亜里沙の背中に抱きついて顔を埋める。あったかい。人ってどうしてこんなにもあったかいんだろう。
「ううん……、雛子、大丈夫?」
私は黙って頷く。亜里沙は私の返事を背中で感じているはずだ。でも挨拶が大丈夫? か。昨夜の私は飲み過ぎていまいち記憶が曖昧だ。どうやら亜里沙に迷惑をかけたようだ。
私は亜里沙に食事を用意しなければと思い、起き出した。重い体を引きずってドアの所まで行くと、何やらまな板の音が聞こえる。美咲かな? と思ったがヤツは料理ができない。思考回路の定まらないままドアをあけると
フライパンで何かを炒めている匂いが広がった。この部屋では見慣れない大きな人影が台所に立っている。違和感がハンパない。目を凝らしつつ頭をぼりぼりと掻いて状況を把握しようと努力した。振り返ったのは男だった。
「やあ、起きた? 気分はどう」
さらに状況を分析する。頭を掻く手が止まった。
「あーーー!! 新垣!」
新垣は「ぶふっ」っと吹きだして作業に戻った。しかし肩を震わせて言う。
「今、ぶふぅ、ごはん、できる、だめだ、ぷ、出オチかよ」
「あんた人んちで何やってんのよ!」
「そ、それは説明するけど、ぷくっ、その前に何か穿いたほうがいいよ」
私はガバっと自分の下半身を見た。死にたい。
「そうそれでね、雛子ったら、ひたすら医者を目指す理由を論じて、3軒目の店で我に返ったのか、なんで私ばっかり語ってんだ、あんたの事も話せって凄い剣幕で」
私は穴があったら入りたい気持ちで、おそらく耳まで真っ赤にしながら俯いて味噌汁をすすった。先ほど新垣にパンツを見られた。しかも正面にデカデカとリアル猫のプリントあるという、可愛いのか可愛くないのかよくわからないパンツだ。
スカートからパンチラすると、猫が中から覗いているという特殊仕様のそれはたまたまネットで見かけ、思い余って買ったものだ。亜里沙以外の誰にも秘密だったし、外にも干さなかったのによりによってこんなやつに見られた。
そしてそれを悔やむ暇もなく、昨夜の私の武勇伝が語られていた。上目遣いにちらりと見ると、新垣が笑いを堪えている。それは猫か、武勇伝か、どっちの笑いだ。ああ、きっと両方だ。
「それで俺はもう帰ったほうがいいって言ったら、凄い力でヘッドロックしてきて、じゃあ家まで来いって有無を言わさず引きずられてきたわけ、一瞬花畑が見えたよ」
「そう、それで帰って来たとたんにバタンキュー、しかも新垣君は電車無し、二人にするわけにもいかず私も泊まったの」
「雛子って見た目と違って力持ちなんだね」
新垣がなんだかなれなれしい。私は泣きべそをかきながらおずおずと言った。
「なんで呼び捨てなんですか」
「ん? 諏訪園さんなんてまだるっこしい、雛子と呼べと言ったの君だけど、雛子も俺の事啓吾って呼んでたよ、あと見た目よりおっぱい大きいね、またヘッドロックしてよ」
やらかしてた。この分じゃ亜里沙がいなかったらどうなっていたかわからない。GJ亜里沙。そして妙に味噌汁が美味しいのが悔しい。うちの材料なのに。とにかく気分は最悪だ。
「最初は雛子に毒づく新垣君が腹立たしかったけど、雛子の逆襲の方が酷かった、後半はもう可愛そうで見てられなかったよ」
そう言って亜里沙は笑う。私はまた半べそでおずおずと言った。
「亜里沙、新垣君、ごめんなさい」
「あっれぇ〜、寂しいな、啓吾じゃなかったの?」
立場が上だと見たのか、新垣が意地悪く言った。いや確かに上だ。
「ごめんなさい、啓吾」
新垣がまた笑いを堪えている。
「いいよ謝んなくても、俺猫好きだし」
そう言って肩を震わせている。もうこいつを道連れに東尋坊から身を投げるしかない。
「じゃあね雛子、新垣君、雛子に手を出したらダメだかんね」
「さあどうかな」
亜里沙は歯をむき出しにして親指でひねる動作をして慌しく出ていった。何か用事があると言っていたが、具体的には言わなかった。新垣は、私がいいと言うのに洗い物をすると言って譲らなかった。
私がソファーにどっぷりと腰を下ろすと、新垣は腕まくりをしながら台所に立った。
「で、私なんて言ってた?」
新垣は忙しく手を動かしながら言った。
「何だって?」
どうやら水の音で聞こえないようだ。私は声を張り上げた。
「私、昨夜なんて言ったの!」
新垣は方を揺らして笑うと横顔を見せた。
「大体のことは、ね」
私は新垣の背中をじっと見た。私が語ったとしたらいつも考えている事だろう。人は精巧なマシンなのか、それともなんらかの特別な力が働いているのか。そして人ならざるものの存在。真理。
それを医学で解き明かす。おそらく洗いざらいぶちまけている。新垣が洗い物を追えて手を拭きながら半身を捻り、こちらを見た。私は言う。
「なら話が早い」
私は頬を手の甲で支えながら新垣を睨んだ。新垣は薄く笑って首を傾げた。
「私は暴く、一生かけてでも、神が我々に秘密にしてきたことを、この手で暴く」
新垣は一瞬真剣な顔をすると、また笑ってこちらへ歩いて来た。ゆっくりソファーに座ると、両手を大きく広げて背もたれに置いた。私はその腕をチラリと見て目で警告するが、新垣は気にする様子もない。
「いいねぇ、痺れるよ」
「にい……啓吾の番ね」
「ん?」
とぼけるなとばかりに刺々しく言う。
「私は見事あなたの作戦に引っかかって洗いざらい吐いたみたいだけど、まだあなたからは何も聞いてない」
「そうだったな」
「なんで啓吾は……そんな悟ったような態度なの? 私と違う経験て何?」
自信満々に人と違うと言うからには特殊なはずだ。帰国子女か、ホームレス中学生か、ヤクザの息子か、難民か。それとも額面通りに違うから違うのか。
「俺ね、父親のおかげで裕福だったんだ」
私は黙って聞いた。
「2つ下の弟と、5つ下の妹がいてね、母親は妹を産んですぐ死んだよ、辛かったー」
それは私にもよくわかる。事実、それが医者を目指すきっかけとなったのだ。啓吾は頭をぶらりとさせながらこちらを見て微笑んだ。
「仲間だね」
それも言ったのか。どこまで言ったのだろうという疑問をよそに啓吾は続ける。
「まあ寂しかったけど暮らしは何の不自由もなかった、親父はね、国内外の投資や不動産で儲けてた、俺にぽんと100万よこして増やしてみろって言うような、そんな親父
で、ほんとに増やしたらお前にはセンスがあるって言われて嬉しかったな、でも学校で父親の職業を聞かれてもマジでわかんなくてさ、そんときはちょっとサラリーマン家庭が羨ましかった」
私も父親の特殊さでは負けていない。父親の職業は禰宜だ。小学生の頃は漢字がわからなくて、ねぎって書いたら友達に笑われた。
「で、順風満帆に育って高校3年生で俺優等生、志望大学合格率70%、人生余裕だと思ったね、でもね……」
啓吾は遠くを見つめて少し言いよどんでいるようだった。
その頃、親父の様子がおかしいことに気づいた。妙にそわそわして焦っているように見える。聞こえてくる電話の話し声には、やけに大きい金額の話をしている。それこそ巨大なビルが建ちそうな額だ。そして次第に親父の
周りをあまり風体のよくない輩がうろつき始めた。よくわからないが胸騒ぎが収まらなかった。そして親父が1週間ほど家を空けた。少し長いなと思っていたが、1ヶ月経っても帰ってこない。電話も繋がらない。
俺はあらゆる可能性を考えた。外国に居て、わけあって連絡できないのか。とんでもない山奥でダムの用地買収をしているのか。いままでいろんな事があった。親父が押し入ってきた強盗と格闘してやっつけた。
怖いお兄さんがなんくせつけてきて玄関で大騒ぎした。税務署の人が来て家のものを洗いざらい調べて俺の計算ドリルまで調べられた。しかしみんな親父が余裕で解決してた。だけど今回だけは嫌な予感がする。やがて2ヶ月が経ち、子供用の貯蓄が底をついた。
いくらなんでもこれはない。俺達3人兄妹は中高一貫の私立だ。これでは授業料が引き落とせない。俺はどこかに金はないかと探した。すると、親父の部屋から財布が出てきた。中には20数万ほど入っている。一瞬助かったと思ったが
安心はすぐに破綻した。親父は出かけたのではないのか。頭が真っ白だった。俺は親父のパソコンを開き、親父が使っている金融ブローカーのページを開いた。そしてハードディスクのゴミの中から拾い出したアカウントとパスワードでログインした。
この2ヶ月操作されていない。俺は一日のたうちまわった。そして出した結論は親父は生きていない。捜索願いを出そうかとも思ったが、もし見つからなかったら……。死亡認定に時間がかかり、保険はおりずに俺達兄弟はアウトだ。
しかし親父が生きているように儀装すれば。ブローカーに預けてある補償金、5つに分かれているが、合計で1億。2ヶ月も操作していなかったのに元本割れしているのは3つのポジションで少し赤が出ているだけ。これは奇跡に近い。
これをなんとか自分の物にできれば……。ポジションを解いて、親父のふりして銀行から引き出す。だめだ、次にその金がどこに行くのか税務署が見張ってる。俺の口座に入れれば理由を聞かれる。
かといって子供ばっかりの家に1億も置いとけない。それに俺は横領罪になるかもしれない。このまま運用するか、貯蓄したまま少しづつ引き出す。これしかない。
俺は親父は海外に居て、お金を送ってくれていると弟達に言いきかせ、普通に生活する事にした。人生ゲームのクエストの始まりだ。俺が大学を出て働く計算だと、弟達を大学にやるのに十分な計算だったが
俺は運用を始めた。親父のようになりたかった。悪い事があるといいことがある。とでも言おうか、俺はツキにツキまくった。次第に資金は増え、利益が1億に届こうとしていた。つまり合計2億。大学に合格し
卒業が近づいて全てが順調なはずだった。しかしはたと気づいた。4月と言えば……。俺は不安になって親父の税理士を訪ねた。親父は年収が数億か、それ以上ある人だった。税理士は最初
契約は切れたし、守秘義務があるから教えられないと言っていたが、家はどうなるのかと聞くと、首を横に振った。
じゃあもし今2億ほどの資産があればどうかと聞くと、やはり首を振った。目の前が真っ暗になった。このままでは家も金も取り上げられる。とぼとぼと歩きながら考えた。
一か八か金を引き出して皆で逃げるか。でもそれじゃ弟と妹の人生がめちゃくちゃだ。かといってこのまま手をこまねいていても結果は同じだ。
俺は学校の事も、大学の事も忘れてなんとかする方法を探した。そしてついに4月31日。納税期限まであと1ヶ月。俺は修学旅行の時に作ったパスポートを握りしめた。俺が出した答えは……。国家への反逆だった。
>>379
プロローグでしょうか
ドキドキしますね 冒頭から
1/3
「あんた吉田さんのこと、好きでしょ」高橋が、この言葉を口にするのは、確かこれで三度目である。
「おまえもクドいなあ。よりによって何で吉田なんだよ?」
「吉田さんだ、吉田さんのことが好きなんだ」
「好きじゃねーし。高橋的には、おれと吉田がくっつくのが良いんだろうけど、無理だろ」私は、この時、高橋と目があった。
しばらく見つめていると、彼女が目の奥で、心を覗き込んでいるような気がして、私は少し不安な気持ちになった。
高橋の後ろには窓があり、そこから日が射していて、高橋の肩まである栗色の髪の毛を照らしている。
私は高橋の髪を、ほんの数秒眺めて、また目を見た。すると、高橋は、まだ私の目を見つめていた。彼女は少し私を睨んでいるようであった。
「本当に、好きじゃねーよ」少し焦って、私は、とうとう顔を横に向けた。
松木、という私を呼ぶ声が背後からしたので、半ば逃げるようにその場を後にした。
心が繋がる寸前だったかもしれない。私は高橋と心を繋げるわけにはいかなかった。高橋のことを好きになることはない。それが、この時の私の答えだったからだ。
2/3
高橋のスカートの丈はいつも短い。私は高橋と出会った時、自由な校風である我が校とはいえ、こんなに短いスカートを履いている者はいなかった。
白く、か細い太腿に男子生徒の目は高橋の膝上に集中した。高橋が私の席の隣になった時は、ドキドキしながら何度も高橋の露わになった生脚をチラ見したものである。
私の方から初めて、彼女に声を掛けた時、彼女は「松木って入学式の校長の式辞の時、居眠りしとったら」と皮肉を言った。
「やい、眠ってなんかねーって」
「すごい、器用に寝てたね」
高橋の皮肉は、私たちの距離感を示していた。この初めての言葉のやり取りで、私は彼女に親近感を抱いた。
我々の会話の殆どが、皮肉交じりのものであり、私が苦もなく高橋に話しかけられるのは、このやり取りのパターンに集約されていた。
私が話しかける。彼女がアイロニカルな返しをする。そのあと、私が彼女にツッコミを入れる。このパターン化された言葉の戯れが私に安心感をもたらし、親近感を抱かせた。
その後も、我々の共通な言葉のやりとりが何度も交わされた。そして、瞬く間に六月の初夏を迎えた。
高橋の生脚に慣れ、私は彼女を、だんだん女として見なくなっていった。高橋は、話しやすい一人の友人であり、その見方は自然な流れのように思われた。私には他に好きな子がいた。
女子バスケットボール部の中越さんも高橋と同様、高校の一回生で同じクラスメイトとなった一人だった。
3/3
高橋とは、入学して後、席が隣同士ということもあり、気兼ねなく馬鹿話ができる友人として、私はその距離を保とうとしていた。
ずっとこのままでいられるような気がした。逆に、中越さんとの出会いは、始めから距離が遠いものだった。
中越さんは、活発でクラスのカーストの中心的な連中の取り巻きがいた。連中は、太平洋の海に近い田舎のサーファーであり、この土地の寵児だった。
私は、この土地の人間ではない。もっと内陸部の地方都市の人間だった。何故、地方都市の人間が海が近い田舎の高校に越してきたのかと言うと、
私の親がこの土地の一画を買って家を建てたからである。あえなく、私は、高校から住み慣れた土地を後にして、百キロ以上離れたこの海の近い遠州の高校に入学することとなった。
中越さんもこの土地の女だった。遠州灘の岬で、小さい頃からサーフィンを覚える男たちに取り囲まれて育った遠州の女ではあったが、
彼女の雰囲気は一種独特のものがあった。一目で私は中越さんのことを好きになった。どこか人種が私に近いところがあり、私にとって、中越さんは郷愁を感じさせる存在だった。
高橋と中越さんは、私の意識のなかで対になっていた。遠くにいる中越さんを目で追いながら、近くには高橋がいた。
高橋は、相変わらず、私に吉田のことが好きでしょ、と繰り返し言っていた。
吉田のことを持ち出されるのは、初めは気にも留めなかったが、だんだんとウザったくなってきた。
この言葉が、彼女の催促に思えてきたからだ。高橋が女を見せ始めてきたら厄介だ、と私は思った。
3/3を訂正
高橋とは、入学して後、席が隣同士ということもあり、気兼ねなく馬鹿話ができる友人として、私はその距離を保とうとしていた。
ずっとこのままでいられるような気がした。逆に、中越さんとの出会いは、始めから距離が遠いものだった。
中越さんは、活発でクラスのカーストの中心的な連中の取り巻きがいた。連中は、太平洋の海に近い田舎のサーファーであり、
この土地の寵児だった。私は、この土地の人間ではない。もっと内陸部の地方都市の人間だった。何故、地方都市の人間が海が近い田舎の高校に越してきたのかと言うと、私の親がこの土地の一画を買って家を建てたからである。
あえなく、私は、住み慣れた街を後にして、百キロ以上離れた海の近い遠州の高校に入学することとなった。
中越さんは、この土地の女だった。遠州灘の岬で、小さい頃からサーフィンを覚える男たちに取り囲まれて育った遠州の女ではあったが、彼女の雰囲気は一種独特のものがあった。
一目で私は中越さんのことを好きになった。どこか人種が私に近いところがあるような気持ちを私は抱いた。私にとって、中越さんは郷愁を感じさせる存在だった。
高橋と中越さんは、私の意識のなかで対になっていた。遠くにいる中越さんを目で追いながら、近くには高橋がいた。
高橋は、相変わらず、私に吉田のことが好きでしょ、と繰り返し言っていた。
吉田のことを持ち出されるのは、初めは気にも留めなかったが、だんだんとウザったくなってきた。
この言葉が、彼女の催促に思えてきたからだ。高橋が女を見せ始めてきたら厄介だ、と私は思った。
了 物語は二章へ
>>381->>384が推敲が不十分でした。
無駄なレスを増やしてしまいましたが、もう一度、上げ直します。
1/3
「あんた吉田さんのこと、好きでしょ」高橋が、この言葉を口にするのは、確かこれで三度目である。
「おまえもクドいなあ。よりによって何で吉田なんだよ?」
「吉田さんだ、吉田さんのことが好きなんだ」
「好きじゃねーし。高橋的には、おれと吉田がくっつくのが良いんだろうけど、無理だろ」私は、この時、高橋と目があった。しばらく見つめていると、彼女が目の奥で、心を覗き込んでいるような気がして、私は少し不安な気持ちになった。
高橋の後ろの窓から日が射してきて、彼女の肩まである栗色の髪の毛を照らしている。私は高橋の髪を、ほんの数秒眺めて、また目を見た。すると、高橋は、まだ私の目を見つめていた。彼女は少し私を睨んでいるような風であった。
「本当に、好きじゃねーよ」少し焦って、私は、とうとう顔を横に向けた。
松木、という私を呼ぶ声が背後からしたので、半ば逃げるようにその場を後にした。
心が繋がる寸前だったかもしれない。私は彼女と心を繋げるわけにはいかなかった。高橋のことを好きになることはない。それが、この時の私の答えだったからだ。 2/3
高橋のスカートの丈はいつも短い。彼女と出会った時、我が高校が自由な校風であるとはいえ、こんなに短いスカートを履いている者は他にいなかった。
白く、か細い太腿に男子生徒の目は高橋の膝上に集中した。彼女と席が隣どうしになった時は、ドキドキしながら何度も露わになった彼女の生脚をチラ見したものである。
私の方から初めて、彼女に声を掛けた時、高橋は「松木って入学式の校長の式辞の時、居眠りしとったら」と皮肉を言った。
「やい、眠ってなんかねーって」
「すごい、器用に寝てたね」
高橋の皮肉は、私たちの距離感を示していた。この初めての言葉のやり取りで、私は彼女に親近感を抱いた。
我々の会話の殆どが、皮肉交じりのものであり、私が苦もなく高橋に話しかけられるのは、このやり取りのパターンに集約されていた。
私が話しかける。彼女がアイロニカルな返しをする。そのあと、私が彼女にツッコミを入れる。このパターン化された言葉の戯れが私に安心感をもたらし、親近感を抱かせたのだった。
その後も、我々の共通な言葉のやりとりが何度も交わされた。そして、瞬く間に六月の初夏を迎えた。高橋の生脚に慣れ、
私は彼女を、だんだん女として見なくなっていった。高橋は、話しやすい一人の友人であり、その見方は自然な流れのように思われた。私には他に好きな子がいた。
女子バスケットボール部の中越さんも高橋と同様、高校の一回生で私と同じクラスメイトとなった一人だった。
3/3
高橋とは、入学して後、席が隣同士ということもあり、気兼ねなく馬鹿話ができる友人として、私はその距離を保とうとしていた。
ずっとこのままでいられるような気がした。逆に、中越さんとの出会いは、始めから距離が遠いものだった。
中越さんは、活発でクラスのカーストの中心的な連中の取り巻きがいた。連中は、太平洋の海に近い田舎のサーファーであり、この土地の寵児だった。
私は、この土地の人間ではない。もっと内陸部の地方都市の人間だった。何故、地方都市の人間が海に近い田舎の高校に越してきたのかと言うと、
私の親がこの土地の一画を買って家を建てたからである。あえなく、私は、住み慣れた街を後にして、百キロ以上離れたこの海の近い遠州の高校に入学することとなった。
中越さんもこの土地の女だった。遠州灘の岬で、小さい頃からサーフィンを覚える男たちに取り囲まれて育った遠州の女ではあったが、
彼女の雰囲気は一種独特のものがあった。一目で私は中越さんのことを好きになった。どこか人種が私に近いところがあるような気がした。
何故そのように思ったのかはわからないが、私にとって中越さんは郷愁を感じさせる存在だった。
高橋と中越さんは、私の意識のなかで対になっていた。遠くにいる中越さんを目で追いながら、近くには高橋がいた。
高橋は、相変わらず、私に吉田のことが好きでしょ、と繰り返し言っていきた。
吉田のことを持ち出されるのは、初めは気にも留めなかったが、だんだんとウザったくなってきた。
この言葉が、彼女の催促に思えてきたからだ。高橋が女を魅せ始めたとしのだとしたら厄介だ、と私は思った。
失礼致しました。
>>376
埋め立てですか、と云うエラーが出て書き込めない!
少し時間を空けて再度、試してみることにする!
朝ごはんを食べてくる!(`・ω・´) >>376
帰村
>速攻で見つかってしまいました。
(速攻には素早い攻撃の意味も含まれているので、
この場面では即行としてもよい!)
>「ほらね、言ったこっちゃない」
(言わんこっちゃない!)
>ワシは恋愛シュミレーションゲームをしたことがあるんじゃけど〜
(正しくはシミュレーション! 以後は指摘しない!)
>山火事になったらどうするつもかの?」
(脱字がある!)
何とも言い難い! 長さの割には話が進まなかった! 中弛みに思える!
凡ミスの類いが多く、もう少し丁寧に書いてもいいのではないだろうか!
話の勢いが少し落ちて、この先の展開に不安が過る!(`・ω・´) >>377-379
>外にも干さなかったのによりによってこんなやつに見られた。
(漏らさなかった、だろうか!)
>新垣は方を揺らして笑うと横顔を見せた。
(肩ではないのか!)
>新垣が洗い物を追えて手を拭きながら半身を捻り、こちらを見た。
(終えて!)
最初はもったりと始まる!
金が絡み始めた途端に話が動き始めた!
凡ミスもなくなり、勢いに乗る!
作者の得手不得手がはっきりとわかる回であった!
ワイの感想!(`・ω・´) バタンキューはちょっと古い! >>389
お忙しいところありがとうございます!
たしかにこれからラストまでの展開をどうしようかという心の揺れがこの作品にあらわれているな、とこの三度のご指摘で感じました。長編を書こうとする心構えが甘かったです。
最近思うことがあります。長編ってなんだろうと。短編をつなげたものが長編になるのか。けれども、何も考えずに短編を書いていくのもどうなのか。とは言え、はじめから最後まで構想を練ったうえで、10万字書く自信がないです。
経験によって積み重ねていくものでしょうか。
シミュレーションですか! ずっと勘違いしておりました。 力不足で、推敲しても推敲しきれないところがありまして、非常に申し訳ない。読み返せば読み返すほど、直す箇所が出てくる(~_~;)
か細い足、というのは誤用かもしれない。
あと、だいぶ改訂しましたのでご評価は中止にしてください。
>>385-387
>こんなに短いスカートを履いている者は他にいなかった。
(スカートを穿いて、でよい!)
>居眠りしとったら」と皮肉を言った。
(高橋には訛があるのだろうか!)
>「やい、眠ってなんかねーって」
(いや、のことなのか!)
>〜と繰り返し言っていきた。
(余計な文字が挟まっている!)
>高橋が女を魅せ始めたとしのだとしたら厄介だ、と私は思った。
(日本語がおかしい!)
会話文が男らしいので「私」の表記に少し引っ掛かる!
読点で繋ぎ合わせた一文が少し長い!
文中に名前が頻発する! もう少し削った方がいいように思う!
会話文が少しぎこちない! 高橋はどこの出身なのだろうか!
ワイの感想!(`・ω・´) >>391
>短編をつなげたものが長編になるのか。
連作短編がそれに近い!
短編と長編の違いは内容による!
主要な登場人物が三人程度! 某日に焦点を当てた話であれば短編向きと云える!
登場人物は多く、複雑な人間関係にある! 期間は一年以上の話であれば長編向きと云えるだろう!
短編と長編は別物と考えた方がよい!
短編は短距離走で長編はマラソン!
必要となる筋肉(内容)が違う!
短編は速筋で長編は遅筋である!
じっくりと時間を掛けて理解していけばよい!
長く書いていると閃いた内容に適した文字数が即行で頭に浮かぶ!(`・ω・´) >>394
なるほど、短編と長編は違うのですね。何かしらのコンテストに応募するためには、長編を書けるようにならなければと思うのですが、今の力ではどうもかける気がしません。とはいえ、なにかしらの目標はもちたい。
連作短編という形でも書籍化される可能性はあると私の中で認識しています。もちろん連作短編だからこそ、1話1話面白くないといけない。どちらにせよ課題は大きいけれど、趣味として自分も楽しめるような書き方をしたいなと考えたりもします。
小説でもなんでも物事は奥が深くて難しいです。ありがとうございました。 >>395
長編を書ける気がしない、と云うことは時期ではないとも考えられる!
書きたい欲求が高まり、アイデアが頭の中から溢れ出す!
その状態になれば機が熟したと云えるだろう!
ワイの考え!(`・ω・´) キノコのグラタンでも作るか! >>396
機が熟す、ですか。ぐっときますね。
ここ数ヶ月「感動」を忘れているような気がするので、執筆しつつ感動を探そうと思います。ありがとうございました。 >>390
1900年代だからいいんです!
そんなにコントラスト強いですかねw 無茶苦茶でごじゃりまするがな!(`・ω・´) お歳暮に頂いたノドグロでも焼くか! 天満○なので味に期待大!
丙三と兵伍の川中島の合間に書いてみました。
1945年4月6日、イヴァン(ソ連軍)がケーニヒスベルクの外周の防衛線を突破し市内の中心部に迫っていた。
市内の中心部を囲むように、十八世紀に建築された要塞群があり、我が軍最後の拠り所であった。
我が守備せし八号要塞は前日からの猛砲撃で煉瓦造りの城壁至る所無残に破壊される。
ここに居る者は国防軍将兵のみならず、民間の市民も多数いた。
僕はは戦車隊に所属の下級将校である、弾薬、燃料尽き、乗車を自爆させ、陸兵としてイヴァンとの決戦に備えていた。
祖国を守ろうと最後まで戦う事を決意をしていた。ドイツ軍将兵の存在を後世に残こすべく僕は記録を記す。
既に重火器、弾薬が底を尽きつつあった
把握している兵力は約数万。
一方、街を包囲するイヴァンは二十数万。
我が軍、数々の戦いを潜り抜けし精鋭少なく、多くは現地で応召した老兵、 VS(国民突撃隊)、ヒトラーユーゲントで敵を迎え撃とうとしていた。
夜暗く要塞内を照らすのは各々が持っている、蝋燭、懐中電灯だ。
負傷した将兵の呻き声至る所で響く。
ガス壊疽を防ぐため手足を切断し、その苦痛は小さい頃に親から聞かされた地獄を思い起こさせる。
一方で一般の女性、従軍看護婦達が将兵の胸に縋り、愛欲に塗れ喘ぐ声が漏れ聞こえる。
僕は要塞の屋上に立った。
見上げる夜空、戦禍を忘れさせるほど美しく、しばらく眺める。
北の星空を見れば北極星の上に北斗七星、南の星空を見れば木星、獅子座がある。
漆黒の夜空にまるでダイヤモンドを散りばめたような光景に感動する。
僕が尊敬している大学者イェマニエル カントも同じ夜空を見たのだろうか。
既に市街地はアーミー(米軍)やトミー(英軍)の猛爆撃で灰燼と化していた。
市内中心部のアルトシュタット、レーベニヒト、クナイプホーフは完全に破壊されてしまった。
その歴史ある街は今はなし。
哲学を志した出陣学徒である僕、この無慈悲な現実を見ると心が痛む。
だが、カントの生まれたこの地を死守する戦いに臨める事に、一抹の喜びを感じていた。
要塞内部に戻ると享楽に明け暮れた兵隊、表情を一変させていた。
最後の決戦に備え、弾倉に弾を込め、火器を手入れをしているではないか。
僕も突撃銃の弾倉に弾を込め、擦り切れた収納袋に収める。
ふと、手元にあるバヤンを手にした。
斃したイヴァンから分捕ったものだ。
ラインの守りを奏でる。
気付いた将兵達、調べに合わせ歌う。
要塞内に響く愛国歌、消沈せし士気を高める。
歌が終わると、一人の少年近づき、「ティッペラリーをお願いできますか」と僕に要望してきた。
美少女かと見紛う美しき顔、ウィリアム・アドルフ・ブグローが描いた「おやつ」を彷彿とさせる。
僕は、良い! 演奏しよう!と快諾した。
再びバヤンを取り演奏した。
It's a long way to Tipperary,
It's a long way to go.
It's a long way to Tipperary
To the sweetest girl I know!
Goodbye, Piccadilly,
Farewell, Leicester Square!
It's a long long way to Tipperary,
But my heart's right there.
陽気に歌う我が軍の将兵、恰も戦勝前の前祝のような様相を呈していた。
それを見た我も陽気に歌う。
皆、己に迫る残酷な運命が近づいている事など忘れてしまったのだろうか。
歌を歌い終えると、なけなしのシュナップスを開き皆と騒ぐ。
美少年を呼び、貴重品のチョコレートをあげた。
貰ったチョコレートを見て、美少年から笑みが零れる。
僕は美少年に名前を尋ねた。
美少年名を「ペーター」と云う。
齢は十四、この子の人生のレゾンデートルとは何であろうか、それを知る事無く散華せる運命とは何だろうか。
今宵の宴が終わり、軍用毛布を被り懐中電灯を点け、兵隊手帳に挟みし一葉の写真を取り出す。
写真に写った女性、僕の婚約者だ。
鼻が高く面長で愁いを帯びた表情が我を惹きつける。
貴方をの帰りを信じていますと云ったが、その思いを叶えられないであろう僕の心境、悲しさと悔しさに満ちていた。
奇跡を信じるほかない。
今晩はここまでにしよう。
この手記を残せた、出陣学徒、ヴィルヘルム ラウムバッハは翌日、八号要塞内部の白兵戦で、弾薬を討ち尽くし
銃剣で突撃したところ、砲撃による断片を胸に受け散華した。
美少年ペーターことペーター シュルツは八号要塞から出撃、携帯式対戦車無反動砲を手に敵の自走砲を一輌撃破したが、
敵の砲弾が至近で爆発し、肉体を四散させ昇天した。
>それを見た我も陽気に歌う。
>それを見た僕も陽気に歌う。
酔っ払いでもいいか?
>>404ののは昔語りに乗っかかりすぎると思う。
既存の記述にとらわれない王がよくなる気がしたお。
>>405
率直にいって、読んで面白いか聞きたいですね。
名作太平記をもとにしているので、つまらないことはないと思うんですが、
武家の恋、婆娑羅の恋が書きたかったのですが、不足でしたか? >>405
ああ、意味がわかりました。パクリすぎだとおっしゃりたいので? >>400-401
>僕はは戦車隊に所属の下級将校である〜
(打ちミス!)
>乗車を自爆させ
(乗車しているところを爆破したような書き方になっている!
車を自爆させ、でいいように思う!)
>既に重火器、弾薬が底を尽きつつあった
(句点がない! 前の文章に「弾薬、燃料尽き」と書いてあるので意味の重複に思える!)
>見上げる夜空、戦禍を忘れさせるほど美しく、しばらく眺める。
>漆黒の夜空にまるでダイヤモンドを散りばめたような光景に感動する。
(意味は同じである! 具体的な描写を入れるのであれば最初の一文は不要に思える!)
>鼻が高く面長で愁いを帯びた表情が我を惹きつける。
(この箇所も「僕」が「我」になっていた!)
意味の重複が多い! そこかしこでくどさを感じる!
体言止めの表現も多く、時代を感じさせる用語を多用する割には雑な印象を受けた!
人間の悲哀に迫れる題材なので淡々とした現実が少し惜しいと思った!
ワイの感想!(`・ω・´) >>404
換骨奪胎と云う割には元の文章にかなり依存している!
電子版の「私本太平記一あしかが帖」を読むとよくわかる!
オリジナルで勝負した方がよい!(`・ω・´) >>409 ありがとね。わざわざ私本太平記一巻読ませちゃって。
そうか。簡略版は必要ないという意見か。
元作品の著作権は切れてるので盗作扱いはされないと思うが、オリジナルとして評価はされないよなあ。 >>408
ワイ師匠! 講評有難うございました。最初は文語体で書きました。でも、現代語に直したら
少し歪な文章になってしまいました。夢で見た内容を書き留めたくて、書いた次第です。
野村沙知代さん 亡くなられました。ミス白河、コロンビア大学卒で英語に堪能だった才色兼備の素晴らしい女性でした。
謹んで哀悼の意を表したいです。 おい、なんだよ。
最新研究だと、信長12歳で11歳の濃姫と結婚しているぞ。
どういうことだ。
丙三と兵伍の川中島ですが、手紙のシーンがあるのですが、ワイさん、皆様のアドバイスを頂ければ、
幸いです。
>>412
元々謎だらけの人なんだから、どうもこうもない
それが真実と決まったわけでもない 日本三大発明
・カラオケ
・iPS細胞(三年後に284種類の難病を治療する)
・ビットコイン
忘れるなよ。
中国四大発明
・紙
・火薬
・羅針盤
・活版印刷
欧州四大発明
・地動説
・元素周期表
・神経科学
・計算機
インド三大発明
・0の概念
・因果の概念
・平等の概念
日本まだ弱いな。
お歳暮ラッシュ!
冷凍の時鮭とスモークサーモンの詰め合わせを頂いた!
燦然と輝く北海道産! 今日の日本酒の味は格別な物になるだろう!
話は変わるがワイスレ杯は二十日の水曜日の開催でいいよね?(`・ω・´) ちょっと仕事が……。
ワイさんの良いようにされればいいかと
お題発表も20日ですか?
>>416
お忙しそうですね。寒くなってきたし体調崩さないように気をつけてください。
わたしはいつでもオッケーです。 >>417
うん、二十日!(`・ω・´)ノ
>>418
えー(`=ω=´)
>>419
日溜りのように温かい!(`・ω・´)
早くに開催できるように今日も執筆に勤しむ!(`・ω・´) 目標は一万時越え! 一万字であった!(`・ω・´) 昔の短編のタイトルを思い出した! 雲ゆきあやし、雨にならんや!
雲ゆきあやし、雨にならんや、検索したらヒットしたのですが……同名のタイトル?
作者はワイではない!
確かに浪人した経験はあるが、
断じて違う!
短編で受賞したと云う共通点はあるが、
ワイではない! 受賞の時期は近いが、それでも違う!
時代物は、まあ、嫌いではない!
中身も、まあ、知ってはいる!
そういうことで!(`・ω・´)ノシ
ワイさんと同じ県に住んでてワイさんと同い年のワイさんじゃない人とみたね!
シンガポールに来て一週間が過ぎた。セーシェル諸島での法人登記が済んで、シンガポールの100%子会社を設立しようとした時だった。
その子会社の口座が開けない。ビジネス英語辞典を片手に銀行窓口で必死で訴えて
少し偉い人を引っ張り出したまではよかったが、彼女の取った行動は警備員の召還だった。俺は屈強な男二人に腕を捕まれて引きずられた。
惨めだ。所詮世間知らずの高校生が無理してみたところでこんなもんだ。
終わったなぁ……。俺達これからどうなるんだろう。そんな事を考えながら涙をこぼした時だった。流れている床を見つめていた俺の視界に黒光りする尖ったハイヒールが右、左と現れて止まった。
「ちょっと待って、その子、私が預かるわ」
警備員が足を止めた。顔を上げると高いピンヒールを含めて180センチ以上はあろうかという女がいた。大きめにウェーブした髪に赤いワンピース。顔の骨格は西洋的だがアイラインはどこかアジア人っぽい。
「ミ、ミス・ヨリマサ!」
警備員は俺の腕を離すと一歩下がった。俺が左右を振り返ると。警備員がお辞儀をしている。日本人観光客以外では初めて見た。
警備員が去ると、女は無表情で俺の周りを歩いた。顔を正対させることなく流し目で俺を見ながら一周すると、トントンと足を肩幅に開いて正面に立ち、腕を組んだ。
「やりとりは聞いてたけど、なんで君みたいな子供がマネーロンダリングを?」
なにか少し怒ったようなその女は俺がやろうとしたことを見抜いていた。そりゃそうか。ネットで調べられる程度の情報だ。俺は必死でも知識人にはバレバレなんだろう。俺は自嘲気味に泣き笑いをした。
ミス・ヨリマサなる人物の案内で俺は近くのホテルのラウンジに来た。
注文を聞かれたのは俺だけで、ミス・ヨリマサはウェイターと笑顔で挨拶を交わしただけだ。彼女は周りをチラチラと気にしながらトーンを押さえて日本語で言った。
「ムチャするねぇ、あんな申し入れが受け入れられるわけない」
俺が日本人だとバレている。俺は開き直った。
「何がいけなかったんですか」
「ちゃんとした銀行で法人口座を作りたいならセーシェル法人みたいな怪しい会社では無理ね、しかも初回預金額が100ドルじゃ話にならない、十万で頬を叩いてやっとって所かな」
俺は注意深く女を観察した。銀行やホテルの扱いといい、チンピラの類いではない。
「それに、仮に口座を作れたとしても、その子会社を設立する時に親会社の登記簿を要求される、そこに役員として名前が出てたらアウト、セーシェルは黙秘してもシンガポールは国税局の捜査に協力するからあっさりバレるよ」
タックスヘイブンに直接送金すると国税局の追求は免れない。そこでシンガポールに子会社を作ろうと思ったが甘かった。
俺の前にコーヒー、彼女の前に紅茶が置かれた。同時に一口すする。目だけで彼女の俯いた顔を盗み見た。
この女は俺をどうしようと言うのだろう。少ない経験を元に明らかに格上の人間を分析するのは不安なことこの上ないが、持たない物を財力で補うほどの位置にも立っていない事を思いしった。
女は胡散臭いがどうせ6月になれば税務署は強制執行の手続きに入るのだ。俺は腹をくくった。
「あなたは僕の知らない事をよく知っているようです、出来れば助力願えないでしょうか」
女は俺の目の奥を覗き混んだ。そして探るようにゆっくりと言った。
「なんだろう、お金のためとは思えない、君は何を守ろうとしてるの?」
俺は警戒したが、今さら小細工をしてこの女の信用を失う訳にもいかなかった。完全に主導権は相手にあったのだ。いまさら詐欺られても結果は同じだった。
「家族です、家族を守るために日本政府を裏切ります」
それを聞いて、女は何故か嬉しそうに口を開けて何か言いたそうな顔をしたが、下を向いたあと顔を上げて笑った。
「じゃあ依頼して」
答えに窮していると、女は真顔になって、恐ろしいほど鋭い眼光を放ったが、口元だけは笑った。
「迷ってる余裕はないはずよ、アニキ」
全て図星を突いてくるこの人は何者だろう。
「うーん」
俺はミス・ヨリマサに洗いざらい事情を話した。しかし彼女はそれを聞いて腕組みしながら考え込んだ。
「時間がないな」
「ど、どういうことですか」
「絶対にバレない安全なスキームには時間が必要なのよ」
俺は肩を落としたが、ミス・ヨリマサはひねった頭のまま目だけで俺を見た。そしてクスリと笑うと顔を向けて言った。
「しょうがない、弱いんだよね、君みたいな子」
ミス・ヨリマサは自分の持っているペーパーカンパニーを売ってくれると言った。代表者はホームレスだったり、借金で詰んだ者や、行方不明者。 3年ほど寝かせて履歴は白い優良物件。
こうした会社をいくつも持っていて、その会社同士で健全な取引を自動プログラムで繰り返しているそうだ。
しかし、100万あった手持ちも1週間に渡る活動で心細いものになっている。
そう言うとミス・ヨリマサは軽く笑った。
「出世払い、今の君に払える額じゃないわ、コードワードをを教えるから自分で好きな物に変更して、口座の操作に必要よ、変更してしまえば扱えるのは君だけ」
彼女は言う。その会社は工作機械メーカーで、それっぽい特許を持っている。あくまでそれっぽいだ。これは儲かると踏んだ新垣氏は契約書を交わして日本の専売権を得てメーカーに売り込む。数が纏まった所で商品を発注、2億を送金した。
これを裏でセーシェルに送金する。その法人は子会社から部品を買い上げていたが、資金が底をついて、ミス・ヨリマサが所有する法人に訴えられ、子会社共々連鎖倒産する。ここには俺に関係が無い脱法案件も含まれているらしいが
それがウチの安さの秘訣だとミス・ヨリマサは笑う。怪しいことこの上ないが俺にはどうすることも出来ない。
安心材料を探すと、会社には取引実績もあるし、カタログやホームページもある。無いのは現物だけだが、いかな日本の国税局でもこの偽装をソフトウェアのみでで崩すのは至難の技ということだ。
仕上げは納税期限を迎えて親父は疾走。俺は捜索願いを出す。
完璧だ。完璧だがしかし、俺にはこれから具体的にどう振る舞えばいいのかがわからない。契約を取り付けるって……。困惑する俺の様子を見たミス・ヨリマサはニヤリと笑った。彼女は一枚の名刺を渡してきた。
書いてあるのは東京の住所と鷹山智己という名前だ。どうしろというのかわからず、俺は顔を上げて彼女をじっとみた。
「あたしの兄貴、彼もまた幼くて無力だったあたしたちを必死で守ってくれた。」
何か訳もわからず、彼女の親切さが不気味でもあったけど、似たような境遇に同情してくれたのだろうか。そう思えば少しは安心する。
「日本に帰ったら後は彼に任せるの、それに君はシンガポールへの渡航履歴を残してしまった、このタイミングでお父上の資産がシンガポールに飛べば国税局はこう考える、息子に法人を設立か買収させてそこに資産を移したのだと
証拠が出ることはないけど付きまとわれるのは確実だわ、知識の無さにつけこまれて誘導尋問に引っ掛からないよう、智己のアドバイスを受けなさい、うまい立ち回り方を教えてくれるから」
彼女の兄貴という日本のエージェントとはいかなる人物か。俺は不安だった。そういう気持ちを察してか、彼女は言った。
「あと、その名刺を渡しても彼は疑うだろうからこれを説明して」
ミス・ヨリマサは自分の襟を掴んで大きく開いた。肩の際まで肌が露出してブラの一部と大きな膨らみが見えてドキリとした。
焦った俺の様子を見てクスリと笑ったミス・ヨリマサは膨らみの際を指差した。
「ほくろが2つあるでしょう、これが暗号、よく見て覚えて」
言われるまま彼女の胸を注視したあと目を見ると、彼女は笑って胸を仕舞い背もたれに寄りかかった。
「これで全部、安心してお帰りなさい」
明日にも死ぬ思いで過ごしたシンガポールはあっけない幕引きを迎えた。ミス・ヨリマサが送ってくれた空港で、ふと別れ際に気付いては俺は聞いた。
「あの、譲ってもらった法人は別にしてお礼は……」
するとミス・ヨリマサはふっと笑って言った。
「弟と妹を幸せにしてあげて」
俺はその言葉に震えた。必死すぎて目の前の困難しか見えていなかったが、本来の目的である弟と妹の笑顔が思い浮かんだ。俺は両膝をついて泣き崩れた。ミス・ヨリマサの両手を握って大声で泣いた。
啓吾はそこまで話すとニコッと笑った。
「冷静に考えると困るよね、でも押さえられなかったんだ、不安でさ、必死でさ、うまくいかなくて、そこに現れた救世主だった」
予想以上に壮絶だった。生きているかどうかわからない父親。莫大な納税額。私ならここで心が折れている気がする。それとも兄弟がいれば違ったのだろうか。
違法な行為は肯定することはできないが、世の中は正方形じゃないことも知っている。生き残りを掛けて戦うのは例外なく美しい。ただ手段を選べなかっただけだ。
「まあ結局おんぶに抱っこで切り抜けられたんだけどさ、あれがなければ今の俺はない」
そういってまたニコッと笑った。
「あれから俺も修行を積んで、ミス・ヨリマサほどじゃないけど、それなりに稼いでるよ、それでこうやってのうのうと大学生やってる、ゴタゴタのせいで1浪したけどね」
そういうと啓吾は急に真剣な表情になった。そして背もたれに回した手でがつっと私の肩を掴むとぐっと迫ってきた。
「ちょっ、なにを」
「俺の事をちょっとはわかってくれた?」
私は胸を押して顔を背けた。
「君は権兵衛さんの人生がわからないと言ったね」
思わぬ言葉に再び顔を向けた。
「君は木を見て森を見ていない、俺なら彼の人生が少しだけわかる」
そう言いながらどんどん迫ってくる。
「そんなバカな、会ったこともないクセに」
「疑うのかい?」
顔に息がかかる距離にまできた。
「待って、どうして私に付きまとうの?」
「男が女の尻を追いかけ回すのに理由はそんなにない、一目見たときにやりたいと思ったんだ」
「わ、私の事が好きなの?」
「それをこれから確かめようってんじゃないか、むしろ今の段階で好きだなんて言うヤツは何も考えていないか、嘘つきかのどちらかだ」
私は声をかすらせた。
「やめて」
「昨日みたいにばか力だせば?」
私は胸を押し返そうとしたが、意に反して全身の力が抜け、放心した。そんなバカな。啓吾の唇が私の唇に重なった。
おい、「アフタービットコイン」って本を読んでるんだけど、
この決済サーヴィスの専門家という元日銀マンの人、
おれが大学のゼミで発表した決済についてのレポートとか
(電子決済には消費者だけでなく読み取り機の経費を考慮しなければダメという意見)、
おれが2ちゃんねるで発表した奈良時代の租庸調の調である絹織物の納税は当時の貴族で流通した貨幣だという説も、
採用しているぞ。
さすが、貨幣論の研究者だな、おれ。名市大経済でも日銀に影響を与える男、記憶喪失した男。
ははははははっ、鬼束ちひろの初体験の相手だけあるぜ。
>>427-429
>「あたしの兄貴、彼もまた幼くて無力だったあたしたちを必死で守ってくれた。」
(末尾に句点がある!)
鷹山が登場!
妹のヨリマサはワイの記憶にない!
人物像が薄いのか、初登場なのか!
それはいいとして一応は今回の話の主役、啓吾が気になる!
人物像が未だによくわからない! 人の弱みに付け込む悪辣漢なのか!
人生の荒波に揉まれて強かな性格に変わったのか! 見せかけているだけなのか!
弟妹に見せる愛情や恩人に対して泣き崩れる深い感謝等が今の人物像と合っていないように思える!
まだ何か裏があるのだろうか! 伏線の回収は終わっていないのか! 中途半端な状態にある!
ワイの感想!(`・ω・´) あと一点!
雛子ってこんな弱々しいキャラだった?(`・ω・´) 時鮭をホイル蒸しにしよう!
>>430
>>432
んー。
どうも啓吾のキャラがブレてるのは統一見解のようですね。
高校生の啓吾はある日、人生の荒波に放り出されて変わった。が大筋なんですが。皆さんが最初に思ったのとどう違うのか教えてほしいです。
>>433
女はタイミングで女が出てくるんです!
おっさんが勝手に思う女らしい女なんです! 「アフタービットコイン」 中島真志
順位不明
良書。数日前にビットコインの価格の急騰と暴落があったので読んだ。
結論からいうと、暗号通貨の分散台帳技術(ブロックチェーン)は極めて素晴らしい技術で、
それをもとにした技術はいずれ実現する可能性があるが、
ビットコイン自体は問題点の多い旧型にすぎず、
もっとふさわしい暗号通貨を求めて実験開発の途中である。
開発中の暗号通貨は1000種類を超える。
現在、為替取引の一部を暗号通貨で行う実験がされているが、
それはビットコインではなく、為替決済に特化したリップルである。
これは将来的にドルを基軸通貨とすることをやめることを目指すものだ。
基軸通貨を暗号通貨でとって代わらせ、どこかの国の中央銀行に基軸通貨利益を与えないことを目指す。
中本哲史に乾杯。あなたはドルが基軸通貨というくだらない経済支配を終わらせる。
>>434
ちょっと酔ったワイが啓吾について思ったことを語る!
なんかさー、涼しげな顔で啓吾とかが出てきて、
達観したみたいな感じで語るんだけど、
その実、何も見えて来なくてただウザイんだけど。
まあ、その後の勿体ぶった過去を見て、
何か良い人っぽく語られるんだけどそれってどうよ、と思った訳。
だってさ、人生を語る程、生きてもないし、年数も経ってなくて、
なんか他人を見透かしたような言動でジゴロ気取るってどうなのよ、
と思わないでもない訳。準主人公として好かれない要素が満載なのよね。
作者的にそこらへんはどうなのよ、と反対に訊きたいぐらいだわ。
これがweb小説だったら、即行でブラバ決定だわ、マジで!
ワイの砕けた感想!(`°ω・´) マジで酔った! >>437
あー
なんかー
ちょっとクールキャラ作ろうとしてー
失敗した自分の青春時代から何も変わってないかんじー? マジ受けるんですけどwww
はっきり中二病って言ってくれたらわかりやすいんすけどーwww >>437
いつもこのくらいの勢いで指摘してほしい 時鮭のホイル蒸し……
ノドグロの焼き物……
ちくしょう、ちくしょう……
>>434
ワイさんのキツい指摘の後に更に追い打ちをかけるようで申し訳ない
当初の印象は、軽薄そうに見えて裏に何かありそうな謎の人物。中々に奥が深そうで魅力的でした
で、>>378以降の暴露話なんですが、
洗いざらいはいいのですけど、話が細かくて口が軽すぎに見えます
父親が失踪して苦労したのは分りますが、何でいきなり脱税に走らねばならないのか
挙句に高校生の身で政府を裏切るとか言って幽霊会社作りに海外に行くとか
雛子にしてみれば、税務署とか知らねーよあんたいったい何してんの? という内容でしょう。ちっとも魅力的ではない
しかも謎の女性が現れて会社を作ってさあここからが本題かと思いきや、話しに飽きちゃったのか後半を端折って雛子を押し倒しにかかる
つまり、なんだか急激に頭が悪いというか残念な男になってしまった感じがするのです
あと、フィクションでこれを言ったらオシマイなんですけど
俺、実はそっち関係の仕事をしてまして、税務署とか税理士とかの対応がちょっと。なんか違うよっていうか……
ごめんなさいこれは余計なことでした でも、ワイさんが指摘した他人を見透かした態度でジゴロを気取るっていうのは、
未熟な青臭さという点で俺的には魅力的ですよ
ここまでの意見を総括すると啓吾はヘン!
>俺、実はそっち関係の仕事をしてまして
要約:無知が勝手に話をでっち上げてんじゃねぇよ!
作家志望(趣味)ならもっと調べてから書けや!
(`●・ω・) ワイよりも手厳しい!
恐らく啓吾の話にはそれなりの落ちがあるのだろう!
わざと無頼を気取って、鷹山にどのように繋げるのか!
雛子はこれらの経験によってある分野が鍛えられるのだろう!
少し早いが寝るか!(`・ω・´)
>>441
いやいや
ありがたいですよそういう指摘
物語を作るのは現実と想像と創造に別れると思うんです
現実はそのまま、創造は俺様ルール
想像はある程度現実の法則が入るので
情報源に限りある人間にはどれだけ説得力をもたせるかに現実の小道具を使います
まるっきり現実でも面白くないし
適度な知識を想像したり創造した話にどれだけ織り込んで真実味をもたせるかにあると思うんです
で、僕は見事に失敗したわけですねw
まあこの話は完結する予定です
引き続き酷評お願いします
ワイ杯が始まったら中断します >>443
やめて下さいw そこまで言ってないですw
個人的にちょっと気になっちゃっただけです。だから余計なことでしたって謝ってるじゃないですか
そんなこと言ったら女子中学生の話なんて誰も書けなくなっちゃいますよ
真面目な相模さんが現場にリサーチしに行っちゃったらどうするんですか >>447
朝のニュースと朝刊が楽しみ!(`・ω・´) それはそうと、課題作品の残りはいつ投稿されるのだろうか!
ワイスレ杯が近づいてきた! その前を希望するが、無理強いはしない!
さて、寝るか!(`・ω・´)ノシ おやすみー
>>449
おやすみなさーい。
今日のワイさんはなんだか陽気だった! >>449
おやすみなさい
ワイ杯は20日からですか? それはいいですけど、締め切りはできれば余裕を持った日数を頂きたいです
でないと、寝不足の頭に湧いた読むに堪えない即興駄文を連投することになりかねません >>451
ワイ杯の長い歴史では
3日で2048バイト
つまり約1000文字に纏めるのがルールだったんですよ
今は楽です まあ余裕がある分欲張ったり余計なことしてしっぱいしますが
>>447
真面目かな!? 悪意のあるシュールな作品が多いと思う。高田は実在の同級生がモデルだし。
多分、小説を読んだら本気で怒ると思うw。今でもプロレスが真剣勝負だと思っていたら、大笑いだ。
まるでサンタクロースの存在を信じている無邪気な子供みたいですね。 >>452
水曜日にお題を発表して土曜日に締め切れば四日なのでは!
今日は月曜日! お題を発表すれば十七日には結果が……(`・ω・´) ゴクリ! うん、仕事量を考えると無理だね!
軽く血迷ってみた!
さて、続きを書くか!(`・ω・´) 食後に宴会のシーンとは!
おまえらの世界観、狭すぎるわ。
2018年:セヴンイレブンがICタグ検品実験に成功して、段ボール箱単位の検品はICタグで自動になる。
2018年:銀行の業務がロボット事務機構で代替されていく。紙のない銀行が進む。
2018年:植物工場の普及が進む。
2018年:麻雀で人工知能がトップ雀士を破る。
2019年:研修医終了程度の医者ロボットが完成する。
2019年:平成が終わり、天皇が退位して上皇が生まれる。日本の公務員文書が元号をやめ西暦になる。
2019年:iPS細胞の臨床試験が終わる。200種類以上の難病が治療可能になる。
2020年:東京オリンピック。オリンピック詐欺が叫ばれ、世界陸上の方が主流になる。
2020年:アマゾンで売られている日本の書籍がぜんぶ電子書籍に対応する。
2020年:F1で自動運転車がF1ドライバーを破る。
2020年:パチンコが日本に2000店以下になる。(2017年9720軒)。
2021年:レーザー兵器の実用化が本格化してミサイル迎撃が当たり前になる。
2021年:コメや小麦、とうもろこし、じゃがいもなどの穀物が植物工場で生産される。
2021年:秘かに研究がつづけられていた東ロボくんが東大に合格する。大学教育から高専への移行が本格化。
2022年:産業用ロボットの年間生産台数が年間新卒採用工場員の人数を超える。
2022年:海水淡水化事業が成功して、世界中の発展途上国で上水道普及率が70%越えが当たり前になる。
2022年:調理師ロボットが普及して、美味しく食べられる全自動食堂が広まる。
2022年:弁護士ロボット、会計士ロボットが普及する。
これくらいはあるで。
医学科は大学本館と隔離されたような裏側に棟がある。その近くの通用門を使うのはほぼ医学科生だ。私は今日も亜里沙と二人でそこを出ようとした。
「土曜日、新垣君大人しく帰った?」
私はギクリとした。どう説明したものかと考えていると、門柱の影から男が現れた。啓吾だ。顔は絆創膏だらけで左目は痣が囲んでいる。この前はひっかき傷だけだったが私がやったのか。亜里沙もギクリとして立ち止まる。
「どうしたの、そのか……」
そう言いかけて言葉を止めた亜里沙はがばっと私に振り返った。私はつんと顔を背ける。
「あ〜、そういうこと」
ニヤニヤする亜里沙が啓吾を見ると、頭を掻いている。一昨日、気の迷いでキスを許した私だったが猫のパンツが私を救った。このまま脱がされてまた見られたらたまらない。私はか弱い乙女の必死の抵抗を試みたつもりだったが
気がつけば啓吾は伸びていた。とんだオーバーキルだったが結果オーライだ。
「ご愁傷様、雛子、私先に行くね」
亜里沙を目で追った啓吾は振り返って私を見た。
「何か用ですか」
「冷たいな、ちょっと悪ふざけしただけなのに」
「悪ふざけでするような事ですか? 私が抵抗しなければどこまで悪ふざけしたんですか」
「あー、また最初からやりなおしか」
「何をやりなおすんですか、私、あなたに遊ばれるつもりありませんから」
「酷いな、言っとくけど俺、遊びで女を抱いた事なんてないよ」
「あらそうですか、ま、私には関係ありませんが、それではご機嫌よう」
私が歩きだすと、啓吾は慌てて並んであるいた。
「俺ね、実は片思いしかした事ないの」
白々しい。見た目に自信があるのは明白なのに。
「でもね、片思いしてても、それって本当の好きかどうかはわからないじゃん、どうせならこの人となら添い遂げられるって思える人に会いたいわけ、だから付き合って確かめるんだろ?」
私は無視して歩き続けた。
「正直に言うと、俺女の子にはよくもてて、よく告白もされたんだ、でもいつも俺が想っている人じゃなかった、いつか好きな人が告ってくるんじゃないかって待ってた、バカで卑怯だよね、だから変わる事にした、今も絶賛片思い中だけどもう昔の俺じゃない」
私は足を止めて啓吾を見上げた。啓吾は体を向けて必死の表情で訴える。
「もう、興味の無い子と不誠実に付き合って、自然消滅なんてのやなんだ、俺は幸せになりたい」
うってかわって怖ろしいほどぶっきらぼうな言いようだ。正体を現し始めたという事なのだろうか。だが悪くない口上だ。幸せになりたいか……。
「やりたいこと」
「え?」
「やりたいことって何? あなた過去の事は話したけど、結局やりたいことって何? 何かやらなければ生きている意味がないって言ったわよね?」
啓吾はいきなりの変化球に戸惑ったようだが、またいつものようにニヒルに笑った。
啓吾の高級外車に乗せられ、首都高、京葉と一時間飛ばして千葉県まで来た。農地と住宅が半々の町にある、窓が無く殺風景で倉庫のようなその建物は、換気扇から轟々と空気を吐き出していた。
あたり一帯は、電化製品を初めて開けた時のような匂いが漂っている。ぽつんとある入り口のセキュリティに啓吾がカードを通してドアを開けた。真っ白で物が少ないオフィスで5人ほどがパソコンを操作している。
静かな音楽がかかっているが、それに紛れて低く唸るような音が聞こえてくる。
「お疲れ様です」
一人が気づいて啓吾に声をかけると皆が口々に挨拶した。
「やあ調子はどう」
「いつも通りですよ」
そういって顔を向ける事なく、眼鏡を人差指で上げた男に啓吾は近づいて肩に手を置いた。
「こいつが俺の相棒、凄腕のシステムエンジニアなんだ、澤田真一、こちら諏訪園雛子さんだ」
「こんにちは」
私がそう言うと、澤田さんは軽く頭を下げた。職業別ステレオタイプにド嵌りしている。隣り合わせている女子社員がこちらを見ながら口を押さえて顔を寄せた。啓吾の顔の原因だとバレたようだ。
啓吾は歩き出して奥の壁にあるドアに向かった。
「こっちへ来て」
啓吾に案内されドアの所まで行くと、開かれたドアから轟音が漏れた。さらに二重になったドアを開けると音はもっと大きくなった。ひんやりとした空気の中、金網に囲まれた巨大なマシンが天井近くまで伸び、それが数列、部屋一杯に稼動している。
「最初はパソコンでせっせとやっていたんだ」
「何を?」
「気づいたのは1年前、世界中の金融商品を見ているとね、同じ銘柄なのに場所で値段が違う商品がある事に気づいたんだ、そういうのをせっせと見つけて安く買って高く売る、利幅は小さいけど確実に儲かった、殆ど小売業だね」
よくわからない世界だが、理屈はどの世界でも一緒だろう。
「確実に儲かる大発見をしたわりに、これじゃあ売れてるラーメン屋にも勝てないと思った、だから俺はこいつを作った、世界中の金融商品を検索して値段の違う商品を弾き出す、今の所これで年商3億の計算だ」
だからなんだというのだ。それを自慢したかったのだろうか。
「くだらない、お金儲けの話じゃない、やりたかったことってこれなの?」
啓吾は背中を向けたまま一度俯いて天井を見上げた。
「違うんだ」
「え?」
「空しいんだ」
空しい? 儲かる事は悪くないが、空しいならやらなきゃいいのに。私は眉間に皺を寄せて様子を伺った。
「俺ね、自分で物を生み出せないんだ、小さい頃から折鶴を折れば瀕死のペリカンみたいになる、プラモデルを作っても出来たそばからスクラップ状態、工作の時間なんか先生に真面目にやれって怒られて涙がでた」
それは気の毒だが何の話だ。
「なんでも与えられた弊害かな、でも俺はこういうのなら得意だ」
啓吾は手を広げてシステムを抱えるような動作をした。そして再びぶらりと手を放り出した。
「しかしここでは何も生産していない、金融界で出たひずみを利用して金をかすめとってるだけ、まあこの業界みんなそうなんだけどね、こんなんじゃ生きているとは言えない」
しかし啓吾はこちらへ振り向いて、太陽のように笑った。今まで見た事がない表情だ。
「でもさ、お金で何かを生み出す事はできると思うんだ、例えば開発や研究に投資して、間接的に関わるの、雛子だって将来生命の神秘を研究するんだろ? 大学や文科省の顔色を伺わなくたって俺が金を出せばいいじゃん」
どうしたと言うのだろう。いきなり別人に変わったように見える。
「誰かが金を出して誰かが産む、カミオカンデ、リニアコライダー、未来を目指す機関は山ほどあるが、みんな金がかかるだろ? 未来は金を欲しがってるんだ」
啓吾は私をじっと見つめて拳を握り締め、肩をいからせた。
「だから俺は世界中から金を集め、日本一金持ちになって、後世に名を残す事業に投資する、それでこそ生きていると思えるし、生きてゆける」
熱い。啓吾という人間がわからなくなてきた。
「でもやっぱり俺は卑怯者だった、この業界にいると腹芸がデフォルトになってしまってね、この前は誤魔化してごめん、後悔しているよ、だから白状する、最初はただ惹かれただけだったけど
だけどあの夜、俺は生命を熱く語る雛子に惚れたんだ、どうしてあの時好きだと言えなかったのか、怖かったのかもしれない、でもこのまま終わらせたくない」
私はバカだ。しょうこりもなくグラっと来ている。しかし油断はしない。この前の事を許すだけ、というならチャンスはやろう。
「この前、権兵衛さんの人生がわかるって言ったよね、どういう意味? 納得する答えならこの前の事は無かった事にしてあげる」
啓吾は一瞬固まった後、姿勢を正し、溜息をついていつものように笑顔を作った。
「少しだけだけどね、ちょっと外出ようか」
正面の山の新緑が眩しい畑の中の一本道を並んで歩いた。
「雛子はね、権兵衛さんの体から解を求めようとしてたよね、まあ医学生なんだから仕方ないけど、俺みたいな人間はね、本質から遡るのよ、だからこの商売やってられる」
啓吾がまた正体不明の人間に戻った。考えてる事を一旦フィルターにかけて出力するような。裸に近い別の面を見て改めて理解した。
「ここね、ばあちゃんちの近くなんだ、じいちゃんはよく覚えていない」
またのらりくらりとわけのわからない話を始めた。
「でもね、俺が遊びに来ると、おお、次郎さんの孫か、よくきたね、梨をあげるから待ってなさい、と走っていく人、あらお孫ちゃんなの、と慌てて買い物袋を探って煎餅を出す人、外は暑いでしょ、ちょっと上って冷たいもの飲んでいきなさいと言う人
いたる所で親切にされた、じいちゃんてどんな人だろうと、数少ない写真を見てみると、どの写真も笑ってた、遺影でさえね、きっと人を愛し愛され、幸せな人生だったんだろうなと思ったよ」
そんなものは証拠が多く残ってて人証もあれば推測できて当たり前だ。権兵衛さんは裸一貫、名前さえわからないのだ。
「ここでクイズ、権兵衛さんは幸せだったでしょうか、イエスノーで」
「はあ? そんなもの体見ただけでわかるわけないでしょ、写真も知り合いも私は知らないのよ」
「そうなのかな、献体って体を献じる事でしょ? 未来の医学のために自分を提供する崇高な事だと思う、いくら死んだとはいえ、自分が切り刻まれるのは気持ちのいいものではないし
家族だってご遺体に執着があっただろう」
何をもったいぶって当たり前の事を言っているのだろう。やってる私だって辛い時がある。
「答えは、彼は幸せだった」
私は頭を捻った。とても納得できる材料が無い。
「彼は愛する者に囲まれてたのかもしれない、その未来や、子々孫々を憂いたから最後に自分が役立つ方法を選んだのかも、また、愛する人を病気で失った人なのかもしれない、それは不幸な事だが彼はひねる事なく正しい判断をした
また、単に人類を愛している人だったのかもしれない、あらゆるケースがあるけど、世の中を肯定的に見られる人がやる行為なのは間違いない、死んだ後も人類に寄り添うことって幸せじゃない? 少なくとも、世間を恨んでいたり
私利私欲に走ったり、常に何かに怯えていたり、そういう不幸な人に献体は不可能だ、彼は幸せだった、家族も本人が言うのならと納得したんだろう、いい人生じゃない」
私は悔しかった。説明は大して上手くなかったけど言いたい事はわかる。何もわからなかった私に対して、啓吾は一定レベルの推論を成功させたように思う。私が木を見て森を見ていないというのは少し当たっているのかもしれない。
どうかなと言った表情の啓吾に、私は答えるのは嫌だった。
「お腹がすいた、イタリアンが食べたい」
「なんなりと」
啓吾がにやっと笑った。忌々しい事この上ない。
>>460-462
>この前はひっかき傷だけだったが私がやったのか。
(自問自答しているように見える! 酔いから醒めたあとなので、
確実に本人が殴ったとしか思えない!)
>啓吾という人間がわからなくなてきた。
(脱字がある!)
今回の山場、名無しの権兵衛さんの解釈がイマイチ!
啓吾の話によって一定レベルの推論を完成させたようには思えない!
ワイならば逆のことを考える!
名無しの権兵衛さんは悪徳の限りを尽くし、晩年になって急に後悔の念が襲ってきた!
財力で寿命を引き延ばすことはできるが永遠の命は手に入らない!
命が尽きれば自分は生前の罪できっと地獄行きとなる! そのような妄執から考え出したのが、
最後の善行、献体であった!
このような考えも一定レベルの推論に達しているのではないだろうか!
ワイの感想!(`・ω・´)啓吾の熱さは伝わったが少しバカっぽくなった! >>463
ええ
限定過ぎて超能力になってないですかそれ とどのつまり、名無しの権兵衛さんの状態で、
その人物の人生について考えることが間違いと云える!
どのような解釈も成り立つものに推論は成立しない!
さて、精米を始めるとしよう!(`・ω・´)
>>466
読者の数だけ、的が存在する!
君の用意した的には当たった!
ワイの的には当たらなかった!
その違いである!
どこかの少年の言葉ではないが物語の中であっても真実は一つの方がよい!(`・ω・´) いつも以上に早くに目が覚めたので上記の内容についてもう少し語ることにする!
推理をメインとした話があったと仮定する!
その中で探偵役の一人が容疑者の面々を集めて事件の真相に迫っていく!
異論が出る度に持論を展開して説き伏せる! 最後には犯人である容疑者の名を挙げる!
当然であるがすんなりと事は運ばない! 冤罪を強く訴える!
探偵役はそこで逃げ道を完全に塞ぐ、決定的な証拠を口にする!
言い逃れが出来ず、容疑者は犯行を受け入れて頽れる!
しかし、この証拠に穴があれば物語は破綻する! 読者から駄作の烙印を押されることになるだろう!
今回の美世君の書いた名無しの権兵衛さんが、それに該当する!
細かくは語らないがワイが言わんとするところは理解できると思う!
ただし、これとは別に色々な解釈があった方がいい話もある!
苦労に苦労を重ねた主人公が遂に辿り着いた先は光に溢れていた!
今までの険のある表情が和らぎ、主人公は光を受け入れる!
そのような終わり方をすれば読者の想像は膨らむ!
光は永遠の安らぎ、死を意味するのではないのか!
そうではなくて主人公を陰で支えていたあの薄幸の女性と共に暮らすことを意味しているのでは!
等と云う解釈が可能で、そのような話の最後をワイは悪いとは思わない!
そのような想像を読者にさせる為に作中で緻密に積み上げてきた作者の成果と捉える!
ワイの考え!(`・ω・´)
ワイさん、違います。俺にはやっと分かりましたよ。
この作品を読み解くには、啓吾に視点を置いては駄目なんです。
主人公はあくまで雛子。この物語は、頭のいい女が馬鹿でクズだけど金だけは持っているヤリチン男に騙されて堕ちていくというストーリーなんですよ、きっと。
>>469
そうなのか!
頭でっかちな雛鳥の雛子がゲスでバカで包茎で
拝金論者のクズ野郎に汚されて堕ちていく話だったのか!
説得力がある!(`・ω・´)b 朝ごはんにしよう! >>471
母の件は悪くない!
日頃は丙三と兵伍を口やかましく云う母が、
その時ばかりは態度が違っていた!
戻ってきた我が子を喜びつつ、亡くなった者に対して心を痛める!
容姿について語るよりも心の機微に焦点を当てて書いた方が場面に合っているように思った!
ワイの感想!(`・ω・´) 天然物の自然薯を頂いた!
摩り下ろして蕎麦と一緒に和えて啜るとしよう!
出汁も自分で作るか! 天然の山葵が残っているので、あれも使うか!
ちょっと贅沢な昼ごはんの予感!(`・ω・´)
自然薯は本当に美味しいですよね。父が毎年掘りに行くのについて行きます。むかごご飯がとても大好き。
>>474
父親と仲がいいとは羨ましいです
夕飯はとろろ定食にしようかな >>472
60話の手紙は大丈夫でしたでしょうか? 書き慣れない候文ですが。 >>476
候文は時代によって変わる!
下地として措辞を学び、古文や文献を漁って知識を蓄え、
己の血肉になるように昇華する他ない!
ましてや架空の戦国時代なのでどこまで歴史観を取り入れるのか!
作者の判断による! 更に云えば候文に凝り始めると、
他の地の文まで影響を与えかねない!
そのようなことを考え始めると、おそらく今のような書き方が出来なくなり、
手が止まってしまうと思われる!
まずは後学の為に作品を完成させた方がよい!(`・ω・´) ワイの考え! 啓吾の嫌われっぷりワロタw
>>463
そういう詳しい事はわかりません。
啓吾が推理したのは権兵衛さんが幸せだったか否かです。
啓吾は権兵衛さんを見た事はおろか、献体した男性としか知りません。
そこで献体者という所に目をつけました。
人生で何があろうとひねくれずに、最終的に人に寄り添った人なら幸せだったに違いないという事です。
これは僕の持論でもあります。
この件については後に少し出てきます。 >>479
>啓吾が推理したのは権兵衛さんが幸せだったか否かです。
啓吾は幸せと思ったのだろう!
ワイとしてはどちらの場合もあり得ると云う意見になる!
推理する余地が果たしてあるのだろうか!
二分の一の当て物のような気がしないでもない!
精米を始めるか!(`・ω・´) ちょっと、書棚の整理の傍らミッキー安川著「ふうらい坊留学記」を読む、久しぶりに読むが
中々面白い。文章を書くようになって気になったのだが、文体が大分こなれている。
とても破天荒で粗野なミッキーさんの文体には見えない。編集者が筆を入れたのだろうか!?
映画「ワンダーウーマン」見た。
陳腐な古代西洋風の洋装にごまかされそうになるが、
その実、戦争の真実をあまさず描き切った戦争映画の名作。必見。
最後はなんか涙が出てしまった。今見るべき戦争映画。
ゴジラと思ってなめてたら凄かったのと一緒か
仕方なく子供と見に行ったら大人の方がはまったという
見てないけど
>>479
権兵衛さんが幸せだったであろうという点については同意です
たとえどんな悲惨な一生を送っていようとも、どれほど非道の限りを尽くしていようとも、最後の瞬間に幸せだと思えたならそれは幸せな人生だったと言えるでしょう
ただ、啓吾がそれを言っても本気でそう思ってるとは到底思えません
どうせ、俺っていいこと言ってるだろ的な口からでまかせに決まってます
ヤリチンは総じて口が上手いものです でもねワイさん
現実社会でも、女にモテるのはこういう奴なんですよね
そういう意味では啓吾は間違ってない
ま、女にしたってセックスしてくれるヤリチンを重宝してると思うけどね
それをモテるというかどうかは分からないけど
ロトはツォアルを出て、二人の娘と山の中に住んだ。
ツォアルに住むのを恐れたからである。彼は洞穴に二人の娘と住んだ。
姉は妹に言った。「父も年老いてきました。この辺りには、世のしきたりに従って、
わたしたちのところへ来てくれる男の人はいません。
さあ、父にぶどう酒を飲ませ、床を共にし、父から子種を受けましょう。」
娘たちはその夜、父親にぶどう酒を飲ませ、姉がまず、父親のところへ入って寝た。
父親は、娘が寝に来たのも立ち去ったのも気がつかなかった。
あくる日、姉は妹に言った。「わたしは夕べ父と寝ました。
今晩も父にぶどう酒を飲ませて、あなたが行って父と床を共にし、父から子種をいただきましょう。」
娘たちはその夜もまた、父親にぶどう酒を飲ませ、
妹が父親のところへ行って寝た。父親は、娘が寝に来たのも立ち去ったのも気がつかなかった。
このようにして、ロトの二人の娘は父の子を身ごもり、やがて、姉は男の子を産み、
モアブ(父親より)と名付けた。彼は今日のモアブ人の先祖である。
妹もまた男の子を産み、ベン・アミ(わたしの肉親の子)と名付けた。
彼は今日のアンモンの人々の先祖である。
>>492
まあ、ヤリチンに出し抜かれたというよくある話だわ
で、女も本当はセックスしたがってるっていう当たり前なことにようやく気づいたという次第
しまいしまいw >>489
聖書の抜粋なので評価文章ではないのだろう!
啓吾はどうにも胡散臭い!
熱血漢とペテン師と助こましが混ざり合った人物造形が異臭を漂わせる!
献体になることが幸せと読者が思えるような何かを作中で提示すれば少しは臭みが取れるように思う!
今回のヒロインは雛子なので、啓吾が身を挺するような場面を用意する!
その痛みに喘ぎながらも啓吾はぽつりと口にする! 好きな人の為に体を張るのも悪ないなと!
献体の身体を捧げる行為とだぶらせることで読者への理解を深める!
等と書き込みながら眠気がきたので床に就く!(`・ω・´)ノシ バイバイキーング! >>493
女がセックスしたがってるのは男と共通ですが
男と違ってセックスに付加価値を求めるし、それを実現してしまうのがなかなかにハードだと思います
砕いて言うと
えっげっつな
の一言につきますね >それを実現してしまうのがなかなかにハードだと思います
そこでヤリチンくんですよ
あいつら、女にそのハードルをやすやすと越えさせるんですね
天性のもの(イケメンだったり口が達者だったり)もあるんでしょうが
やっぱり経験がモノをいうんでしょうね
こりゃ敵わないなと思わせる何かがあって、そこだけは尊敬します
話のモデルとしては面白いんですが
ちゃんと中世のマキャベリも言っていますよ。
『何も備えない若者の蛮勇が、淑女たちの貞操をいともたやすく奪い去っていく』
みたいな事を。
つまり、若さと勢いで女が落とされるのは昔からのからの現象でしょう。
女性は男性の魅力を加重平均で計測しています。
やりちんは、話術なり、雰囲気作りなりが上手いのでしょうし、実際上手いです。
あれは才能ですね。
とうとう、やった……。やれた……。
気が向いたときにでも、講評して頂けたら幸いです。
>>499
>片足がやけに思い違和感を無視したまま、どうして足を止めずにこうしているのか。
(思いは重いのような気がする!)
>まだ水な状態だけど、それでも十分に暖かい。
(温かいでもよい!)
>次に目を覚ますと、ベットに寝ていた。
(ベッドでよい! 以下省略!)
単純な行動をややこしい言い回しに変えていて読み難い! しかも一文が長く冗漫な文章と云える!
文中に擬音語が頻繁に出てくる! 小さな子供を表現しているようにも思えるが、
主人公は子供ではなくサラリーマンのように書かれていた! 革靴の件で仄めかしているように感じた!
内容は至って単純! 寒い中、家路を急ぐサラリーマン! 家の給湯器の故障から冷水を浴び続けて腹を壊す!
悲惨な状況を彼女に助けられ、ベッドで安らかな眠りに就く! 冬の日常の一部を切り取ったような話であった!
寒さがくどいくらいに強調される! 分厚いトレンチコートを着ていた! 首にはマフラーを巻き、両手にはグローブを嵌めている!
その状態でも寒いと云う! 作品の舞台はどこなのだろうか! 極寒の地であれば相応の格好で外に出るのではないだろうか!
突然の寒波に見舞われたとしても、この格好で異常な寒がり方をすると引っ掛かる! 辺りを歩いている人々はどのような状況なのだろうか!
シャワーの件も理解が難しい! 部屋は密閉されているので外よりも暖かいと思われる!
その状態で服を着たまま、風呂場に直行して冷水を浴びる! 著しい判断能力の欠如は風邪に端を発しているのか!
高熱に侵された状態で頭がぼんやりしていれば少しは理解もできるのだが!
主人公は大人のサラリーマンではあるが、
内容は低年齢に合わせたコミカルな児童書と云う印象を受けた!
木に竹を接ぐような話を誰に読ませたいのだろうか!
読者であるターゲット層を絞り切れていないように思えた!
どの年代の読者に作品を読んで貰いたいのか!
作者が強く意識して書くところから始めた方がよい!(`・ω・´) 点数にすると60点に届かない! ワイさん皆さん、とんでもないことに気が付きましたよ
5ちゃんが始まって2ちゃんが無くなったのかと思ったら、実は2ちゃんはそのまま生きていたみたいなんです
それは良いのですけれど、何がとんでもないかというと、2ちゃんで書き込んだレスは5ちゃんに反映されないのです
なので2ちゃんと5ちゃんではレス番がズレて、しかもアンカーまでちゃんとズレて整合性が取れているというパラレルワールド状態になってしまっています
そしてなんと、2ちゃん世界の>>510には評価文章が投下されております
あちらでは誰にも気づいてもらえない>>510が一人寂しく泣いています。どうか見つけてあげて下さい
そして2ちゃん世界の>>510。君がいるのは閉じられた世界だ、今すぐこっちに来なさい >>504
またSCの方か!
5chと書かれたワイスレに改めて作者が作品を投稿すればよい!
時にSCに迷い込む者がいる!(`・ω・´) ワイの考えるワイスレ杯の予定は今月の十八日にお題であるタイトルを公開して、
二十三日に締め切って翌日の二十四日に寸評と順位発表を考えているのだが!
どうだろうか!(`・ω・´)
今回ワイスレ杯参加作品多いのかな。あー、ドキドキする!
>>508
クリスマスイブに発表かぁ! お任せします! ››499
わお!
鯣さんも読んでたんですね!
この板。
どうもくろすろおどです。
なんか嬉しい!
クリスマスかイブイブの方が良いと思います。
ここの板、皆さんリア充ですからね、ずらしてあげるのも
優しさかな。
>>508
24日は超忙しいのでやめてください。
ホントですよ。 そうなると、あれか!
変則的な開催期間を希望すると云うことなのか!
または今年はすんなりと流して来年にワイスレ杯をするか!
ワイとしてはどちらでもいいので、希望する期間を各々に書き込んで貰いたい!
ワイのスケジュールと照らし合わせて開催日を決めようと思う!
ちょっと買い出しに行ってくる!(`・ω・´)ノシ
わたしはいつでもいいです。
でも年内がいいかなぁ。
>>499
鯣 肴さんではないですか! リーマンAです
いつも感想をありがとうございます(なろうで、それともしかすると読みますスレで)
鯣 肴さんの書かれる感想を見るだけで、小説に対する洞察力のすごさには毎度感心しています
特に『夜行』に頂いた感想などは、私の書きたかったことをすばり言い当てて下さって嬉しかったですね
今後、このスレでも仲良くして下されば幸いです ただいま帰宅!
ワイスレ杯を明日、開催して二十日に締め切り、
翌二十一日に結果発表と云うのはどうだろうか!
少し仮眠を取るか!(`=ω=´)
499です。
ワイさんにこんなに早く見てもらえることになったのは感激です。
一歩踏み出したのは間違いじゃなかった!
ここまで深いところまで読み取った上で、ダメだったところをズバっと的確に言って貰えるだなんて。
ワイさん、本当にありがとうございます。正にこういうのを求めていたんです。
今外でして、せめて感激と感謝だけは先に伝えておかなくてはと思い、こういう形になりました。夜にまたやってきますので残りはそのときに述べさせて頂きます。
他の方々、暖かく歓迎してくれてありがとうございます。これから宜しくお願いします。今日の夜から本格的に住民にならせて頂きます!
ではまた後ほど。
>>518
すごく丁寧な方ですね。
こちらこそよろしくお願いします。
ワイさんお忙しいのにありがとうございます!
わたしはオッケー! 504さんからのご指摘を受け、こちらでも投稿をさせていただきます。静かな場所から来た501です。
皆様の作風とかなり違うようなので戸惑いますが、なにとぞご指南頂ければ幸いです。
コメディとかギャグは一切無いので暇かもしれませんがご容赦ください。
皆様はじめまして。
ぜひ批評・評価をお願いしたいです。
起承転結が苦手なので、掌編でそれをできるだけ意識してみました。
僕は唐辛子を軒下から吊るし、風の吹く青空を見上げる。
唐辛子に並んで、ハーブ、ニンニク、オリーブの実、黒胡椒の枝などが共に風に揺られている。
乾燥し始めているハーブが鼻をくすぐり、僕の心をリラックスさせてくる。
窓枠に座って、しばらくは遠くに見える丘を眺めていた。
「はい。ハーブティー」
「ありがとう」
彼女からカップを受け取った。煮出したミントティーにレモンスライスが浮かぶそれを見つめる。
「ロッセリアが休みに来たいんですって。その時は駅まで迎えに行ってあげて欲しいの」
「一人で来るのか?」
「そうみたい」
僕は驚いて彼女の横顔を見た。水色ストライプのワンピースに風が心地よく揺れ、柔らかな横顔は陽に透けるようだ。
小学生のロッセリアは、離れた州に住む姪っ子だ。去年は冬に姉貴がロッセリアを連れてやってきて、雪の丘でソリを思い切り楽しんだ。
「どうやら義姉さんが中学生になったらロッセリアをスイスに留学に行かせるらしくて」
「へえ」
「今のうちに一人で行動できるように、一人でこさせるって。冬に移動方法は覚えさせたらしいわ」
「そうか。ロッセリア、時計が好きだって言っていたもんな。一人で大丈夫かな」
僕らが振り返ると、壁には数年前の冬に幼稚園のロッセリアと作ったおもちゃの時計が飾られていた。
それは、トウモロコシや麦穂、赤い実などで作ったリースのなかに、乾燥唐辛子や乾燥マカロニで時針や時間を表したものだ。
「あんなに小さな手でせっせと作りながら、『わたし大きくなったら時計職人になりたい』って言ってたものね」
「もうロッセリアも三年生か」
懐かしい目であの時計を見る。背後の窓から頬を撫でる風に吹かれ、緑の丘を見た。
その丘に、元気に走り回るロッセリアの姿が容易に浮かぶようだった。口癖のように「ちくたく、ちくたく」とリズムを取るのだったのだと思い出す。
「また今度はハーブや黒胡椒で時計を作りたがるかもしれないわね」
僕らは微笑みあい、庭に揃って出てくるとハーブをつみ始めた。
「ドライフラワーもいいかもしれない」
僕らはうなづき、咲き乱れる花を少しずつ摘み始める。笑顔のロッセリアの好きな色を選びながら。
起承転結はできているのでしょうか。
起が窓辺からの風景、承が奥さんが来てロッセリアの話しをする、転が主人公の感じる不安、結がロッセリアに花を用意する。
他にもいろいろと指摘がありましたらよろしくお願いします。
以前から気になっているのですが、私はwifi環境は皆無です。スマホも持っていません。
しかし有り得ない筈のID語尾にA(公衆wifiからの投稿)が出ます。
最近パソコンも重いし、勝手にページが変わったり、閉じたりします。
これっておかしいですよね(´・ω・`)
ここ数ヶ月、変な介入者でもいるのかと思うと怖いです。
以前職場でパソコンを乗っ取られて勝手にそのIPでなりすましされることがあると聞いたし。
>>517
そちらの方が嬉しい人が多いと思います。
けど俺はクリスマスイブでも年末年始でも今月でも来月でも何でもいいんですけどね。
シングルベル、シングルベル、鈴が鳴る。
今日は寂しい、クリスマス、へい!
という感じなので。
でも所帯持ちの方やリア充が多いので、おそらく純粋に楽しむには、明日開示の日程の方が
良いかと思います。 >>520
>その丘に、元気に走り回るロッセリアの姿が容易に浮かぶようだった。
>口癖のように「ちくたく、ちくたく」とリズムを取るのだったのだと思い出す。
(主人公の想像なのか! 過去にあったことを思い出しているのか! ぼんやりとした文章になっていた!)
ワイの場合
その丘に、元気に走り回る小さなロッセリアの姿が鮮明に思い浮かぶ。
いつもの口癖で「ちくたく、ちくたく」とリズムを取っていた。
主人公と彼女は夫婦なので彼女を妻と表記してもよい!
家を訪ねてくる姪っ子について小道具を利用して説明していた!
流れとしては悪くない! 回想を交えて穏やかに進み、予定調和と云う感じで終わる!
人物の描写がほとんどないので頭で想像することが難しい!
主人公はどのような体躯で髪や目の色はどうなのか! 見た目の年齢は!
彼女は服装にとどまり、造作まではわからない!
時計好きの姪っ子も三年生と云う紹介だけで性格や容姿については触れられていなかった!
その為、外国と思わせる要素が乏しい! 州と云う言葉がなければ舞台はどこでもいいように思えた!
文章の中で破綻しているような箇所はなかった!
登場人物はさっぱりしていて読後に残る物が少ない!
もう少し人間味を出して書いて欲しいと思った!
ワイの感想!(`・ω・´) >>520
ロッテリアって神戸牛バーガーとかたまにエッジの効いたメニューだして高いけど美味しかったりしますよね。 第四十四回ワイスレ杯は明日、開催する!
今日の日付が変わった瞬間を待ってお題を公開する、
とは限らない! 酒をカッ喰らって寝ている可能性がある!
その場合は明日の早朝に公開されることになる!
よろしく!(`・ω・´)ノ もう少し書き進めておくか!
>>525
ロッセリア故に!(`・ω・´) そうなるとおじさんの名前はモスかな? >>526
執筆ファイトです。
今晩の日付変更付近の時間帯に、暴走族がお師匠様宅の近辺を爆音でうねり回るか、
米軍が空爆することを願っています。
(意訳:起きていて下さいね) >>527
ミック・ドナードゥでしょうね。
(アメリカ人はマクドナルドとは言いません)
催し物などでピエロ姿で子どもたちを喜ばせるのが好きな地元の名士。
反面、SNSで家出少年をひっかけて惨殺するシリアルキラーでしょうね。
死体は自宅の床に放置して、犠牲者の数は30人を超えると思いますが、身内には優しいので、
この子も大丈夫でしょう。
(元ねたはアメリカ、シリアルキラーで検索できますw) >>527
す、すみません…思わず吹き出してしまいました(笑) つおるあ‏ @tuorua9876
とても難しいのはわかっているのだが、美少女文庫を読むぼくには、
最も衝撃的を受ける類の官能小説は純愛系官能小説である。
男一人女一人の官能描写、恋愛描写で独創性があるとびっくりしてしまう。
むかしは盛んだったらしい鬼畜系が減り、ハーレム系が増えている気がする。あと幻想系が超大量だ。
つおるあ‏ @tuorua9876
官能小説を十冊くらいしか読んでないぼくだが、
男一人女一人という官能小説は「生徒会長は妄想系」ひとつくらいなのである。
告白されただけで女の子がイクというありえない描写に衝撃を受けた。
「妹が痔になったので座薬を入れてやった件」は近親相姦で3Pだった。
つおるあ‏ @tuorua9876
美少女文庫の「亡国の剣妃と忘国の魔王」は魔王が娼婦を買っているというのがなければ、
M女とやって性奴隷にして、性奴隷から告白されて結婚するというなかなかの純愛系官能小説だった。
評価は高いのだ。J・さいろーの「クラスメイト」はいじめを扱った小説で知る中で最良のものだがロリなので難しい
つおるあ‏ @tuorua9876
なぜ美少女文庫を読んでるがは、kindle環境が整ってるからと
(さすがにアマゾンでも紙では官能小説は部屋におけない)、
名前が日本語だから二次元ドリーム文庫より好感がもてるという理由であり、
表紙絵は二次元ドリーム文庫のが好きだけど、美少女文庫を買ってる。表紙絵が悪いものは買わない
つおるあ‏ @tuorua9876 · 57分57分前
ひと桁:ボンボン、十代:漫画、二十代:海外SF小説、三十代:哲学書ときて、四十代:官能小説となるのは
人生としてどうなんだろう。でも、もう海外SFも哲学書も読むものはほとんどない。 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:0be15ced7fbdb9fdb4d0ce1929c1b82f)
官能小説の独創性のほとんどがエロ漫画やエロゲーで描かれたことのあるものだとしても、
興味はある。
例えば、「あたしを性奴隷にして」というのは2005年のワンピースの同人誌でクリムゾンにあるが、
十年後の今はかなり流行っている。
読むなら、同人誌あっぷっぷで手当たりしだいにエロ漫画でも読んでみようかという気がしないでもないが、
AVソムリエになった方がマシだろうか。
漫画と映画やアニメが自宅でデータだけで購入できるようになってきたので、
そっちへ回帰してもいいのだが。
どうしたもんか。
真面目に学術書を読んでいくのがいちばんよさそうではあるが。
みなさんに質問です。
四十代男性が官能小説を読んでるのってキモい? 必ず抜くわけではないんだが。
>>524
お忙しいなか拙作にご指南いただけてうれしいです。
ロッセリアの時計物語を読んでいただけて、どうもありがとうございます。
ワイさんの推敲後のほうが簡素かつ的確で、印象に残りやすい表現ですね。
その分、自分の文の相変わらずの下手さが露見してお恥ずかしいです(^^;)
おっしゃるとおり、彼女よりも妻表記に固定した方が断然いいですね。
実は描写・動作・キャラクターの仔細を交えると悪い癖で長々としてしまうので、
今回極力省いてしまったのが裏目に出てしまったようです。
情報量が少なすぎるのも逆効果になって、読者さんを疲れさせてしまうことがよく分かりました。
国に関してはもともと那須高原あたりを想像してたのですが、やはり西洋の方が舞台として自然だったので後から州に。
アバウトな変換すぎてしまいましたね…。反省点です。
無味乾燥な仕上がりなのは言えていますね。
掌編に収めよう収めようと思うばかりで、その掌編なりの濃い書き方も出来ていませんでした。
同じ表現を抜かしてその分をキャラクター的な人間味を出す、彼らの考え方やあたたかみなどを加えたほうが心に残りますね!
起承転結や文自体の破綻は無かったようで安心しました。
様々な教訓を生かし、もっと文を磨いていこうと思います。
どうもありがとうございました! 研究成果として、
官能小説の方が性描写は多いが、「ノルウェイの森」のが抜ける。
という感じである。
しかし、本当に官能小説を知りえたのか。官能小説の本気がこの程度なのか。という点に疑問が残っている。
すみません。sageを入れ忘れていました。よくやってしまうんです。
>>525
わが町にあったロッテリアは何年も前になくなってしまったので、
そのフライドポテトを思い出しながら書いていました。
なぜ分かってしまったのですか。
ロッセリアの髪もフライドポテトカラーの金髪なんですよ。 ここはsage進行でないので、sage忘れても問題ないですよ
ワイさんなんて、一度もsageた試しがないんだから
明日タイトル発表ですか
前回は無様を晒したので、今回は必ずや入賞して見せよう、と気合が入っております
今日新しく仲間に加わった方々も、是非ワイスレ杯に参加してみて下さいな
>>539
安心しました。ただ、他のところではうっかりしないよう気をつけておきます。
まだ不慣れですが、ワイレス杯というものに参加させていただきたいと思います。
よろしくお願い致します! タイトル明日発表か
締切は23日でいいんですね?
短すぎると泣いちゃいますよ?
>>538だってロッテリアと一度読み間違えて
ロッセリアがゲシュタルト崩壊
しまくりましたから。
落語になってる寿限無寿限無なんちゃらかんちゃら
ってのがあって、そっちのオマージュを仕込んでるのかと
思ってました。
ポルノなら村山由佳の
花酔い
かな。あの児童ポルノ具合、SM描写は
びびりました。 >>535
全然気持ち悪いと思いません。と、自由が言っても説得力がないですが。
>>538
私なんていつもです……。ワイスレ杯の時には気をつけようと思ってるところです。
>>533
ファイト! 俺は参加することに意義がある!
という姿勢を貫きたいと思います!
(予防線張らないで痛い目をみた経験を忘れません)
が、本気はもちろん出しますよ。(腕まくり)
>>537
性行為を表現するとき、男は女を「抱く」と言う。女は男と「寝る」と言う。
その違いじゃなかろうか。 ワイスレ杯前で大変な時かと思いますが、今言わないと言えないような気がします(汗)
>>499さんの一歩踏み出す勇気を拝見して、自分も勇気をもたないとと思いました。
ずっと迷っていたのですが……
>>482あの、相模の国の人さん。
先日の大連のお話にとてもロマンを感じました。それで、私もひとつだけなんとか書いてみたいことがあるのです。
大変図々しいお願いなのですが、「亡命したロシア人の曾祖母」という設定をお借りできませんでしょうか……
急に本当に申しわけございません!なにとぞ、よろしくお願いいたします。 >>546 まだ官能小説は二十冊くらいしか読んでなくて、勉強中なんだけど。
官能小説では、やることを「男根で貫く」とか、「挿入する」とかいうんだね。
抱くとか寝るのようなあいまいな表現は、一般文芸での表現だねえ。 そろそろ眠気が!
連日の執筆と畑に稲わらを敷く労働で疲労がピークに!
自由になる時間は少なく、独り手酌で呑む酒がワイの身体を労わってくれる!
心地よい眠りを提供してくれる!
伏線はオッケー! 寝てもいいよね?(`=ω・´)チラチラ
女性視点だと、「○○が体内に侵入してくる」とか。そんな感じだねえ。
>>549
寝てもいいですよ!
伏線もバッチリでした。
おやすみなさい(´-`).。o
お題は……朝かな。 2017年最後の戦いがワイさんの寝坊で始まるのか
しまらないなあ(圧力)
君達の熱い要望はわかった!
スピリタスを舐めて目を覚ます!(`・ω・´) クワッ!
>>549
米軍に空爆される夢を見てくださいね(おやすみなさい) >>554
そういうことなら、
できるだけ私も起きて待っていよう(´▽`) '`,、'`,、 >>520
全体を通して時制を現在形・過去形と意識的に書き分けているのがうかがえますが
(時計がおもいきり出てきますものね)正直わたしは混乱してしまいました
>「また今度はハーブや黒胡椒で時計を作りたがるかもしれないわね」
> 僕らは微笑みあい、庭に揃って出てくるとハーブをつみ始めた。
>「ドライフラワーもいいかもしれない」
> 僕らはうなづき、咲き乱れる花を少しずつ摘み始める。笑顔のロッセリアの好きな色を選びながら。
とくに最後の方の「つみ始めた」「摘み始める」の違いなど
どういう効果を狙ったのでしょうか? >>558
後5分で撃沈したら、どんなに酷評されようが、
「ワイが文章をちょっと詳しく評価する!スレ主のワイが異世界の作り酒屋の麹に転生した件」
を即興で書いてやる! と思いました。 第四十四回ワイスレ杯のルール!
名無しの書き込みを必須とする!(名乗った場合は通常の評価に移行する!)
設定を活かした内容で一レスに収める!(目安は二千文字程度、六十行以内!) 一人による複数投稿も可!
通常の評価と区別する為に名前欄、もしくは本文に『第四十四回ワイスレ杯参加作品』と明記する!
ワイが参加作品と書き込む前に作者が作品を修正する行為は認める!
今回の設定!
ワイの決めたタイトルに見合う一レスで完結した物語を募集する!
多くは語らない! 柔軟な発想と作品に仕上げる手腕に期待する!
タイトル「背中に回した血塗れの手をあなたは知らない」
応募期間!
今から始まって二十日まで! 上位の発表は投稿数に合わせて考える! 通常は全体の三割前後!
翌二十一日の夕方に全作の寸評をスレッドにて公開! 同日の午後八時頃に順位の発表を行う!
今年最後のワイスレ杯、夜の厳しい冷え込みの中で堂々のスタート!(`・ω・´)
>>560
おお!
お疲れ様です!
そしておやすみなさい! >>560
んんっ?
そのタイトルでは○使河原○子しか書きようがない感じですけど、わざとですか? 締めは23日までにして欲しいなあ
結果は21日発表とか、なにそれ平日じゃん?
ニートと学生しかワクワクできないじゃん?
ここは一考してほしいなあ
>>577
ありがとうございます<(__)>
時系列が分かりやすいように、「現在」と「過去の回想」を分割した構成を試みてみます。
段落違いできっぱり分けても良いかもしれませんね。
ただしばらく時間は掛かるかと思いますがやってみます。
お読み頂いたうえに、ご指南いただきどうもありがとうございます! >>563
あれなら書きやすいし実際書きますが、色んなジャンルで書こうと思えば書けると思いますよ! タイトル「背中に回した血塗れの手をあなたは知らない」ですか……。了解しました
よし! ストーリーは考えた! 後は文字に起こすだけ!
でも平日なので、文字に起こす時間がないでござる(しょんぼり
とっても遅くなっちゃいました。みなさんこんばんわ。499です。
取り敢えずワイさんから指摘頂いた誤字を直しました。これだけの長さしかないのに誤字こんなに……。節穴過ぎてつらい。
三つ挙げて頂いたうち、下の二つは、しっかり読んだ上、更に、私がこの話で何をしたかったかまで深く正確に読み取っていなければ挙がってこないものだと思います。
前提として述べておかなくてはならないことが二つあります。
一つ目。主人公のイメージは、【大人ぶっているが精神的に子供な、大人になりたてな若者(♂)】です。
それを最初から最後まで体現しようと作り始めた話でした。変なヤツウォッチング的な。
二つ目。想定読者は、働きに出ている年頃の男性で、なおかつ、小説家になろうにいる人たち、です。
その中でも、色々考えすぎたり、考察したりすることが好きだったり、人間観察好きな人に特に焦点絞っていました。……。
うん、だめだこりゃ……。条件での絞り込みきつすぎる……。
そうして話を作り始めます。
以下の三つのどれか一つでも分かってもらえばいい。
一つ目。主人公は、大人ぶっているが精神的に子供で、大人になりたてな男性。
二つ目。主人公は序盤から熱で頭がぼんやりやられつつも自覚はしてない。だからこそ、普段以上に大人ぶりの皮は派手に剥がれる。
三つ目。この話に中身なんてなく、まるで靄のような謎解きなぞかけな話である。これは、変なやつの観察という体裁の問題文。答え合わせまでご自身でどうぞ。
どれか一つでも分かって貰った状態で、想定読者にかすっていたら楽しんでもらえるかな、という甘々な見通しで発進。
それらを踏まえて、設定と方針作り。
主人公の初期状態を、状態異常:風邪(本来ならその日の夜か、明日の朝位に高い熱が出始めるような、
熱からくる風邪の初期の初期。)としました。話が進んでいく中で、病状が急速に進んでいくことになります。
それを、主人公の視界と思考を覗く形式で見せていく、と。
雪降りも見れれないのに主人公がアホみたいに寒がっているのは、我慢がきかない性格であることと、
風邪引いてるが本人が鈍くて未だ気付いていない、というのを示しています。
タイトルの水は、小道具。主人公の状態を移行させるスイッチとして使う。
この話を水増しするのに大いに貢献してくることとなる。
タイトル全体でなんか意味分からん感じなのは、この話自体がそういう中身ない話であり、
主観起因の矛盾を含んでいることを示している。読み終わったらそれが分かる。
特にモデルがいる訳でもないフィクションであるので、開始数行地点で、
【そこはとある地方都市のオフィス街の中心】と、主人公視点にしてはおかしな一文を入れて、
まえがきやあらすじに、これはフィクションです、と書く代わりとする。
雪降っている描写もなく、主人公の防寒着の程度からして、北海道や東北でもなく、
日本海側でなくて太平洋側のどっかであるという、申し訳程度の場所の、
ガバガバで絞り込みのていをなしていない絞り込み要素になっている。
革靴は主人公が体として、社会的立場として、大人であることを示している。
その革靴に主人公の視点を向けさせるために小道具である水がはたらく。
フィクションであることを最大限に活かすため、主人公の年齢も時代も、ぼかす。
主人公の目に映る光景に、読者が時代や地域が、ぴたりとここだと断定できる、
もしくは何か所かに絞るに足る情報は排除しました。
そういった設定が無いとどうなるか。なんだか相応しそうな町や時代の光景を想像するでしょう。
主人公の服装が今時の若者にしては割と固めで、今時の流行とは少しというか、
まあ外れているのも、スマホや携帯やSNSが全く出て来ず、
町の様子も最低限どころか足りないようにしているのは、そう促す働きがあります。
読者の心の中の、何処かの地方都市のいつかの時代の風景を思い描いて貰うためです。
あと、【そこはとある地方都市のオフィス街の中心】以外は、主人公主観で終始展開されています。
だから、描写されるものは、主人公のそのときの視界や思考に大きく左右されるようになっています。
音の描写が多いのも、視界に映る情報が少ないのも、主人公の感知の狭さや、
子供な感知のガバガバ焦点を表しています。歩いている人の情報の薄さの原因でもあります。
そういうものに主人公の焦点は向いていなかった、と。
主人公の思考回路や行動原理は、大人になりきれていないけれど大人ぶる、大人な子供。
難しい言葉選びからの、要点を得ず、長く冗漫で、ぐだっている脳内思考。
でも、ふと、感情的に口から出た言葉は、大人っぽさの欠片もない、【「はぁ〜っ、っ、白っろ!」】。
後は説明はしょって問題なさそう。普遍的な季節ネタでこねこねしておしまい。
リアルではもうちょい先な冬至。最近のクソな寒さ。
熱関係の描写と主人公の性質を強調する為に、最後数行のくだりを作成。
そうして、ぱぱっと体裁整えて誤字訂正して、終わり。
制作時間、取り敢えずなんか短編書こうと深夜テンションで行動始めてから
二時間切るか切らないか。
恐らく、ワイさんが手心によってぼかしてくれた点数、
40ボーダー付近のような気がしてならない。
……。このレス書く方が時間掛かってることに気付いて(二時間から結構足出た……)、
ダメダメすぎて悲しくなる。
何よりダメなのは、読者がブラバすることを想定に入れていなかったこと。
やっぱりダメじゃんこれ……。
という感じでした。ワイさんに頂いた講評を活かして、想定読者のガバくない設定
から始めようと思います。
ワイさん本当にありがとうございます。
直しとワイ杯参加に向けてこねこね、がんばろうと思います。
するめさん、相変わらず凄いなあ。
俺もこねこね頑張ります!
お互い最善を尽くしましょう!
他の方も読んでくださってありがとうございます。
感想や意見や指摘などあれば、聞かせて頂ければ幸いです。
>>501
おお、読んで頂けたのですね、ありがとうございます。
>>503
お久しぶりですっ! って言いたいですが、こっちからだと誰か分からない不具合。
>>511
くろすろおどさん、ご無沙汰しています。
あなたの小説家になろう作品経由でワイスレ知りました。
こんな為になるスレを仄めかしてくれて
(仄めかすどころか完全オープンにしてたけど)ありがとうございます。
>>516
リーマンAさんの短編、私の好みっぽいの多いですので、
こちらこそありがとうございます。
リーマンAさんの書きたかったことは、私が当てたというより、
作中ににじみ出ていたからです。
書きたいことがリーマンAさんの望む水準未満だったとしても、
少なからず読者に伝わった、ということです。
これからもちょくちょく読ませていただきますね。
このスレでもよろしくお願いします!
>>519
ありがとうございます。
このスレにいつかせて頂きますので、仲良くして頂ければと思います。
>>547
おお、私の独りよがりな一歩が、まさか誰かの後押しになるとは。感激です。
>>573
ありがとうございます。
お互いワイ杯出場目指していい結果が出せるように頑張りましょう! 見たことある名前だと思ったら短編に感想書いてくれる人だ!
その節はどうもありがとうございました。二度お世話になりました
ワイスレ杯がんばってください
おはよう諸君!
今回のワイスレ杯は変則的で結果発表が平日となっている!
師走なので何時に始めても誰かにとっては忙しいと思われる!
特に土日や祝日には個人的な理由で時間が取れない、と云うことも容易に想像できる!
そこで土日祝日を意図して避けた! クリスマスの手前が適当とワイは判断した!
結果発表が平日なのでリアルタイムで参加できない者もいるだろう!
平常時のワイスレ杯であっても発表時間の関係で遅れて書き込む者もちらほらといる!
その場合はスレッドに書き込まれた内容に胸を熱くすればよい! 我々は場所や時間を選ばず、文章で繋がっている!
プロアマの垣根を越えた一端の作家なのである! 書き込まれたレスを見れば頭の中で白熱した様子を想像することができる!
個々の要望に細かく添うことはできないかもしれないが、
ワイスレ杯は開催された! 全力を出せる遊びの始まりである!
奮って参加して貰いたい!(`・ω・´)ノ
第四十四回ワイスレ杯のルール!
名無しの書き込みを必須とする!(名乗った場合は通常の評価に移行する!)
設定を活かした内容で一レスに収める!(目安は二千文字程度、六十行以内!) 一人による複数投稿も可!
通常の評価と区別する為に名前欄、もしくは本文に『第四十四回ワイスレ杯参加作品』と明記する!
ワイが参加作品と書き込む前に作者が作品を修正する行為は認める!
今回の設定!
ワイの決めたタイトルに見合う一レスで完結した物語を募集する!
多くは語らない! 柔軟な発想と作品に仕上げる手腕に期待する!
タイトル「背中に回した血塗れの手をあなたは知らない」
応募期間!
今から始まって二十日まで! 上位の発表は投稿数に合わせて考える! 通常は全体の三割前後!
翌二十一日の夕方に全作の寸評をスレッドにて公開! 同日の午後八時頃に順位の発表を行う!
今一度の告知!(`・ω・´)
>>569 >>571-572
内容には目を通した!
主人公が初期の風邪の状態であると、
読者にわかるように書かれていないように思えた!
何故ならば文中に主人公の性格が書かれていなかった!
あのテンションの高さが風邪からくるものなのか、元々の性格に起因したものなのか、
読者が判断するには情報が少な過ぎた!
この前提条件を最初に満たしていれば、
全ての行動にそれなりの説得力を持たせることができたのではないだろうか!
ワイの考え!(`・ω・´) みなさんに質問です。
四十代男性が官能小説を読んでるのってキモい?
必ず抜くわけではないんだが。
とりあえず、まだ二十冊くらいしか読んでないけど、
おすすめは美少女文庫のアナルカンの三冊です。
「思った以上に透視能力」
「美少女を上手に○○○にする方法」
「スケベで鬼畜な師匠と素直で従順な美少女の弟子」
がおすすめです。文学性の高い官能小説たちです。
ノクターンノベルで無料で読めるらしいですが、
書籍化に際して多少手を入れてあるようです。
ぼくは書籍化された方を有料で読みました。
アナル性交がなんかもう芸術の域にまで描写されててすごいです。
>>579
官能小説を編集者にそれとなく勧められたことはある!
ワイよりも先に書いていた者が不自由な枠の中でもがいている様を見て、
やる気をなくした! ワイの場合、口利きがあった訳でもない!
それ以降、官能小説を書く意識も、目にすることも無くなった!
活字はワイにとって仕事の延長上にあるものなので、休みの時まで読もうとは思わない!
官能小説を娯楽で読む者に対して特に抱く感情はない!
人の趣味に横槍を入れる程、ワイは無粋ではないのである!
少し早いが昼ごはんの用意を始めるとしよう!(`・ω・´) 雪が降っている! >>579
アナル性交がなんかもう芸術の域にまで描写されててすごいです
それは芸術ではなく、ただのポルノです
どんなに自分に言い訳しても、ポルノはポルノです
これはポルノじゃなくて芸術なんだといちいち誰かに言わなくても、
ポルノを読んでることを誰にも言わずに秘密にしていればいいだけです
ポルノはそうやって楽しむものです >>581
暇があったら読んでみてよ、アナルカン。
超おすすめ。、エロいのとはまたちょっとちがう面白さ。 作品を推敲・改稿したものを投稿しようと試みているのですが、
文が長すぎて投稿規制がかかってしまいました。
分割しようとしても、連投になるらしく難しいようです。
>>577
ワイレス杯タイトル的に難しいですが、参加してみようと思います。 >>583
そのような時には>>1を参照すればよい!
>それ以上の長文は別サイトのURLで受け付けている!
ワナビ御用達のロダがある!(`・ω・´) ワイ特製カニクリームグラタンで眠気が! >>578
ああっ、確かに! 主人公の元来の性格が分からないままなら、風邪引いたかどうかの判断なんて、主人公の反応見るだけでできるわけがない。
すごく納得。
ありがとうございます、ワイさん!
あの長々しい3レス読んでもらえた上、こんなに分かりやすく問題点を言葉にしてもらえるとは。これは直しがんばらなくては! タイトルってつまりお題ってこと?
指定されたタイトルを連想できるお話をかけばいいのか、タイトルの一文を必ず使わねばならないのか
面白そうだから参戦してみたい
>>586
その程度の読解力なら参加する意味はないかと >>586
>指定されたタイトルを連想できるお話をかけばいいのか
その解釈で合っている!m9っ・ω・´) >>591
オナニーしすぎると頭が悪くなる理論なら中学生の頃から知ってるぞ ワイスレ参加作品書いてるけど、ネタが被りそうでヒヤヒヤする。少しばかり被っても、面白ければ良いか。先に出そうが後になろうが、大事なのは高い完成度!
どうも、勅使河原作者です。
俺も非勅使河原の基本ライン固まって、煮詰めている段階だけど、絶対このネタかぶるよなあ、と
今から絶望なうです。
昨日は画像検索で、背に手を回すカップルたちをひたすら見てました。そのうちカウパー腺液滲ませる
縦の裂け目と、
満汁を肉ビラから垂らすドラクエにでてきそうな壷っぽいかたちの管の塊にしか見えなくなってきて
それでも見てたら、やっと浮かびましたが、
絶対これネタかぶってると思います。
が、気にしない。笑
煮詰める作業、頑張ります、
皆様もファイトです。
皆、様子見をしているのかな?
会社を出て確認しても、まだ一作も出てないなんて
うーん
相手に知られないように血塗れの手を背中に回すのはなかなか難しいな
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>>595
俺は調べ物が大変で、来週以降になりそうです。
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ワイさん、ネタ被った場合、先にエントリーしたほうがやはり有利ですか?
っていう質問はしては駄目ですか?
>>584
ありがとうございます。
推敲・改稿したものをSS投稿掲示板にて投稿させていただきました。
http://www.mai-net.net/bbs/sst/sst.php?act=dump&cate=original&all=42940&n=0&count=1
手直しした点は、お二方から指導いただいた箇所です。
「キャラクターの性格」「容姿の描写」「文の整え」「過去・現在の時系列整理」などなどです。
SS投稿掲示板は初めて使う掲示板なのでまだ仕組みが分からないのですが、
ご指南のほどよろしくお願い致します。 >>602
ワイ杯は公正だが冷酷だ。
その手の質問は野暮。
自分のすることを淡々とやりたまえ。 >>604
野暮か。ワイさんを唸らせるほどの作品作りに取り組むとしよう。 ネタは同じでも料理の仕方が違えば、フレンチでも中華でも和食にでもなるはずだから、
絶望と共に俺の提供できる最上を複数投稿する予定。
>>605
あれ……(´・_・`)
URL自体に間違いはなさそうですが、何故かリンクが半分で切れていますね。
原因が分かりません。
アドレスバーにコピペしないとページに飛べないみたいですが、それだと一手間ですね。
5chの掲示板トピックに挙がっているURLではリンクが繋がっていました。 >>603
>妻の美しい横顔に、いつでも心臓は高鳴る。
(心臓は高鳴ると具合が悪いように思える! 慣用句であれば胸が高鳴るとした方がよい!)
>「ローザリーはいつもはしゃぎ回るのが好きだけれど〜伝統世界にささやかな新しい風を吹き込むかも」
(妻が少し饒舌で説明口調になっていた! 姪の気質についてはよく知っている二人なので、
あまり丁寧に書き過ぎると不自然に思える!)
前の文章よりは良くなった!
個々の人物を想像することができる!
ワイの感想!(`・ω・´) タイトルから想像した話でネタが被るとする!
剽窃でない限り、切り口まで同じになることは滅多にない!
ワイの考え!(`・ω・´)
>>610
そうですね。焦らずじっくりコトコト煮込んだスープを投稿します。 簡略版。おすすめAV。要望により三つに厳選。
三本にしぼると、
銭湯に迷い込んだ白と黒のつるつる天使たち。
担任からここへ来るように言われました。 富永苺149cm(無毛)
ド田舎の海辺で無垢な小○生に悪戯してそのまま近くの海辺で乱交しちゃいました。
えええええええええええええええええええ!!!
美少女文庫は、十八禁ではないらしい。
アマゾンの基準によると。
これは新興ラノベ最強勢力にいっきに美少女文庫がのりだしてきた。
フランス書院の覇権あるで。
>>609
再びのご指導どうもありがとうございます。
心臓が高鳴る部分、私自身も「あれ、こういう使い方ではなかったような、けど高鳴るというし、場所は心臓だし」
と首をかしげながら加筆した部分だったので、「胸が高鳴る」が正解だったのだと教えていただけてもやもやがすっきりしました。
確かに説明めいてしまいましたね。
今回子供の心理に深く切り込んではいないので大丈夫とも思いましたが、それも下手な書き方で安易さな蛇足になってしまったようです。
興味がある=集中力がある=斬新、は普遍観念でもあるので、もう少し彼女なりの個性を光らせた上での妻なりの言葉を短く加えられるように変えてみます。
少しは良くなっているという事で、もっと磨いてみようとおもいます!
重ね重ねありがとうございました。
それと個人的に何度も読み返すごとに、全体的な読み辛さが出てしまったと自認しました。推敲でまとめた割には文がバラバラになったというか。
視線の流れを意識して改稿したのですが、文の一つ一つをもう少し流れを意識して丁寧に書くべきだったと思いました。
なんらかの文の統一性が必要かもしれませんね。一人称だから、あと何かのエッセンスがあればいいと思いますが、
それはきっと主人公の個性や着眼点のつけかたで、全体のまとまりが出てくるのかなと。
文の始まり方もいつもこだわるのですが、今回はちょっと情緒が足りなかったかなとも思うので、いろいろ推敲をしていきます。 今日は抜けるような晴天になった。ふっと緩やかに流れた風が、花々の香りを届けてくれる。のどかな春、それが一段と意識される日であった。
――ついている。私は上機嫌になった。今日わざわざ兄の家に足を運ぶ目的を思えば、正に最適な日和である。
私の兄は一代で財を成した実業家で、サンフランシスコ郊外に大きな邸を構えていた。邸だけでなく、成功者らしく多くのモノを買い集めたものだが……。分けても、兄の邸の庭にあるそれは、特に素晴らしいものであった。
つまり今日私は、それを見るために兄の邸を訪ねようというのであった。
坂道を登っていくと、白亜の高い壁にぐるっと囲まれた兄の邸が見える。
気兼ねする関係でもない。私は正門の鉄格子に手をかけると、ギィィっと開いて、断ることなく庭の中に足を踏み入れる。
庭に踏み入ってから少し歩くと、目当てのものが視界に入った。その艶やかな色に、心奪われる。ああ、何て鮮やかな……。
「美しい。チェリーブロッサム……サクラの花は何度見ても見事だ」
何度見ても飽きない。ばかりか、より魅せられるようだ。……いや、事実今年のサクラの花は例年とどこか違うように感じられる。
私は首を捻るが、ややあってその違いに気付いた。
「例年より、花弁の赤味が強い?」
そう、間違いない。花弁のピンク色が例年よりも赤味がかっている。それにより、只でさえ艶やかな花が、より妖艶な色彩を放っていた。……でも、どうして?
「兄さん、いらっしゃい!」
その声に、思考の海から浮上する。反射的に視線をやると、一人の少女がこちらに駆けてきていた。
――アンジェリカだ。確か今年で十歳になる。私のことを兄さんと呼ぶが、年の離れた妹というわけではなく、兄の娘、つまり私の姪に当たる。
「やあ、元気だったかい、アンジェリカ?」
「元気よ、兄さん! いいえ、いいえ! そんなことよりも! どう、今年のサクラは? 一等美しいでしょう!?」
私の下に駆け寄ったアンジェリカは、上気した顔でそのように問うてくる。
「ああ、そうだね。驚いたよ。でも、どうしてこんなにも……」
「それはね、兄さん! 私がうんと丹精込めて手入れをしたからよ!」
「手入れ?」
「ええ! 昨年、兄さんはサクラの花を毎年見るのが楽しみだと言っていたでしょう? だから、兄さんに特に美しいサクラを見てもらいたくって。それで私頑張ったの!」
「へえ……。でも、木に手入れする所なんてあるのかい?」
私が率直な疑問をぶつけると、アンジェリカは得意気な表情を作る。
「勿論沢山あるわ! 花壇の花の手入れと一緒よ。植物を悪くするものを遠ざけて、よく栄養を摂ってもらう為に肥料を上げて。他にも沢山、沢山! 私ね、兄さんに喜んでほしくて、ネットでとても勉強したの」
「そうだったのか。ありがとう、アンジェリカ」
私はアンジェリカの金砂の髪を撫でてやる。
「えへへ……」
アンジェリカは嬉しそうにはにかむと、ボスンと私の胸に飛び込んでくる。私の背に手を回し、胸に押し付けた頭をぐりぐりとする。
私は思わず苦笑する。子供ならではの、真っ直ぐすぎる好意を受けて。……アンジェリカは、どうも私に恋心のようなモノを抱いている節があった。
まあ、特段問題視することでもない。それは、この年頃の娘がかかる麻疹のようなものだ。同年代の男子がまだ余りに子供っぽいから、身近な大人に淡い恋心のようなモノを抱いてしまう。
しかしそれも僅かな間だ。直に、三十手前の私などよりも、同年代の男子を好きになることだろう。
「サクラの手入れか……。どんなことをしたのか教えてくれるかい?」
「うーん、色々やったけど、やっぱり一番はあれね! サクラの本場、日本に古くから伝わる逸話で、美しいサクラの木の下には必ず……」
アンジェリカは途中で言葉を切ってしまう。
「必ず、何だい?」
その問いに、アンジェリカは私の胸に押し付けた頭を離すと、私の顔を見上げる。そして、花開くような笑みを浮かべた。
「ふふふ、秘密よ」
「秘密? おいおい、意地悪しないでくれよ。気になるじゃないか」
「ダメよ。ダメ、ダメ、これは秘密なの」
「そんなあ、どうしてもダメかい?」
「ええ、ダメよ。これは――暴いてはならない美しい秘密なのよ」
ハッっとする。幼気な少女の笑みから一転、成熟した女のような笑みをアンジェリカが浮かべたからだ。
でも、それも一瞬のことで、すぐに元の笑顔に戻ったから、気のせいであったかもしれない。きっと、光の加減か何かでそう見えたのであろう。
私はそのように自身を納得させたが、それでもどうしてだか、漠然とした不安を覚えずにはいられなかった。
今日は抜けるような晴天になった。ふっと緩やかに流れた風が、花々の香りを届けてくれる。のどかな春、それが一段と意識される日であった。
――ついている。私は上機嫌になった。今日わざわざ兄の家に足を運ぶ目的を思えば、正に最適な日和である。
私の兄は一代で財を成した実業家で、サンフランシスコ郊外に大きな邸を構えていた。邸だけでなく、成功者らしく多くのモノを買い集めたものだが……。分けても、兄の邸の庭にあるそれは、特に素晴らしいものであった。
つまり今日私は、それを見るために兄の邸を訪ねようというのである。
坂道を登っていくと、白亜の高い壁にぐるっと囲まれた兄の邸が見える。
気兼ねする関係でもない。私は正門の鉄格子に手をかけると、ギィィっと開いて、断ることなく庭の中に足を踏み入れる。
庭に踏み入ってから少し歩くと、目当てのものが視界に入った。その艶やかな色に、心奪われる。ああ、何て鮮やかな……。
「美しい。チェリーブロッサム……サクラの花は何度見ても見事だ」
何度見ても飽きない。ばかりか、より魅せられるようだ。……いや、事実今年のサクラの花は例年とどこか違うように感じられる。
私は首を捻るが、ややあってその違いに気付いた。
「例年より、花弁の赤味が強い?」
そう、間違いない。花弁のピンク色が例年よりも赤味がかっている。それにより、只でさえ艶やかな花が、より妖艶な色彩を放っていた。……でも、どうして?
「兄さん、いらっしゃい!」
その声に、思考の海から浮上する。反射的に視線をやると、一人の少女がこちらに駆けてきていた。
――アンジェリカだ。確か今年で十歳になる。私のことを兄さんと呼ぶが、年の離れた妹というわけではなく、兄の娘、つまり私の姪に当たる。
「やあ、元気だったかい、アンジェリカ?」
「元気よ、兄さん! いいえ、いいえ! そんなことよりも! どう、今年のサクラは? 一等美しいでしょう!?」
私の下に駆け寄ったアンジェリカは、上気した顔でそのように問うてくる。
「ああ、そうだね。驚いたよ。でも、どうしてこんなにも……」
「それはね、兄さん! 私がうんと丹精込めて手入れをしたからよ!」
「手入れ?」
「ええ! 昨年、兄さんはサクラの花を毎年見るのが楽しみだと言っていたでしょう? だから、兄さんに特に美しいサクラを見てもらいたくって。それで私頑張ったの!」
「へえ……。でも、木に手入れする所なんてあるのかい?」
私が率直な疑問をぶつけると、アンジェリカは得意気な表情を作る。
「勿論沢山あるわ! 花壇の花の手入れと一緒よ。植物を悪くするものを遠ざけて、よく栄養を摂ってもらう為に肥料を上げて。他にも沢山、沢山! 私ね、兄さんに喜んでほしくて、ネットでとても勉強したの」
「そうだったのか。ありがとう、アンジェリカ」
私はアンジェリカの金砂の髪を撫でてやる。
「えへへ……」
アンジェリカは嬉しそうにはにかむと、ボスンと私の胸に飛び込んでくる。私の背に手を回し、胸に押し付けた頭をぐりぐりとする。
私は思わず苦笑する。子供ならではの、真っ直ぐすぎる好意を受けて。……アンジェリカは、どうも私に恋心のようなモノを抱いている節があった。
まあ、特段問題視することでもない。それは、この年頃の娘がかかる麻疹のようなものだ。同年代の男子がまだ余りに子供っぽいから、身近な大人に淡い恋心のようなモノを抱いてしまう。
しかしそれも僅かな間だ。直に、三十手前の私などよりも、同年代の男子を好きになることだろう。
「サクラの手入れか……。どんなことをしたのか教えてくれるかい?」
「うーん、色々やったけど、やっぱり一番はあれね! サクラの本場、日本に古くから伝わる逸話で、美しいサクラの木の下には必ず……」
アンジェリカは途中で言葉を切ってしまう。
「必ず、何だい?」
その問いに、アンジェリカは私の胸に押し付けた頭を離すと、私の顔を見上げる。そして、花開くような笑みを浮かべた。
「ふふふ、秘密よ」
「秘密? おいおい、意地悪しないでくれよ。気になるじゃないか」
「ダメよ。ダメ、ダメ、これは秘密なの」
「そんなあ、どうしてもダメかい?」
「ええ、ダメよ。これは――暴いてはならない美しい秘密なのよ」
ハッとする。幼気な少女の笑みから一転、成熟した女のような笑みをアンジェリカが浮かべたからだ。
でも、それも一瞬のことで、すぐに元の笑顔に戻ったから、気のせいであったかもしれない。きっと、光の加減か何かでそう見えたのであろう。
私はそのように自身を納得させたが、それでもどうしてだか、漠然とした不安を覚えずにはいられなかった。
すみません、615から616に訂正願います。
まずは小手調べに一つ。締め切りまでにもう一作書こうと思います
僕は窓枠にそっと手を掛けて、ゆっくりと侵入する。目指すは「あの」男の寝室。
綿密な調査のおかげで、初めて立ち入る家屋でも迷うことなくたどり着くことができた。間抜けな鼾をたてる男の元へそっと近づくと、取り出した包丁をその首元へ突きつける。勢いよく吹き上がる血飛沫と共にあっさりと眠りを永遠のものに変えた男の顔を眺めて、微笑んだ。
うっかり血を浴びてしまった手をシーツで丁寧に拭って、部屋を出る。
夫婦の寝室が分かれているのは、やはり確認した通りで違いなかった。夫婦二人だけの一軒家、深夜に明かりの消える時刻が違うというのはそういうことだ。
僕は情け深い男なので、妻の方もきちんとあの世に送ってあげるのだ。そして、庭の小屋で眠る小さな犬と。
僕はとても親切な男である。
妻の寝室への廊下をそっと歩きながら、そんなことを考えていた。
「斉藤君、おはよ」
田舎にぽつんと建った大学で、空いた時間を過ごす場所というのは限られている。食堂に入っていつもの席に行くと、そこには彼女がいた。その顔には可愛らしい笑顔が浮かんでいる。
いつもの友人グループで話し込んでいたらしい。彼女以外は僕の存在を認めると、各々のスマートフォンに視線を落としてしまう。僕は彼女の友人だが、彼女の友人と僕は友人ではないのだ。
「おはよう早乙女さん。今日は機嫌良さそうじゃん」
いつものように椅子を引いて、彼女の横の席につく。
横から眺める彼女の顔は、いつも通りの可愛らしさ。
「そうなの。ほら、前に相談した私のストーカー、今日は居なかったから」
僕はその答えを聞いて実に満足した。思わず笑みが浮かんでくる。
当然である。その男は、もうこの世にはいないのだから。
「良かったね。早乙女さん」
僕の早乙女さん。
頷いて視線を落とした彼女は、やはり手に持っていた端末の画面を僕に差し出した。
「ねえ、見てこれ。さっき見たニュースなんだけど、この辺で殺人事件があったんだって。それも夫婦と、犬まで殺されてたって……しかも犯人、捕まってないの。物騒だよね」
「へぇ。それは怖いなぁ」
彼女の手脂を拭うように、ゆっくりと指を下から上へと操作しながら僕は呟いた。
思ったより、早く見つかったな。
「あ、そうだ由香里ぃ、その斉藤君? にも試してみたらいいじゃん。さっきのテスト」
彼女の友人の一人が、ちらりとこちらを見て言った。ああ、と思い至ったように早乙女さんはまたスマートフォンを手早く操作してみせる。
画面を滑る細い指は、鋭利な刃物のように美しい。
「斉藤君が来る前にみんなで盛り上がってたんだ、ほらこれ『絶対に正解してはいけない問題』」
「絶対に正解してはいけない?」
その意味を図りかねて、首をかしげる。
「そそ。じゃ、読むから答えて。
『ある人間に恨みを持っていた男が、その人を殺しました。しかしそれだけではなく、男は子供やペットを含んだ家族全員を殺してしまいます。それは何故でしょう?』」
昨日の、闇に浮かんだ血飛沫が脳裏に浮かぶ。答えなど決まっている。
「んー、なにそれ」
正解してはいけないなんて。理不尽さを覚えながら、僕は不満を口にする。
「あはは、そうだよね。これね、心理テストなの。私の答えは『男の家族に現場を目撃されてしまい、口封じのため殺した』って答えたんだけど、これじゃ犬を殺した理由にならないんだよねぇ……」
「ふうん。心理テストって、何が分かるのさ。……っていうか、心理テストなのに答えがあるの、おかしくない?」
元々僕は心理テストなど微塵も信じないタイプである。疑りを隠しもせずに言った。
彼女は悪戯っぽく笑う。
その顔も、声も、僕のものだ。
「これ、正解したらサイコパスなんだって。答え『家族も殺せば、せめてあの世で再会できると思ったから』」
僕は内心でほくそ笑みながら、彼女の背中にそっと手を回した。
僕は窓枠にそっと手を掛けて、ゆっくりと侵入する。目指すは「あの」男の寝室。
綿密な調査のおかげで、初めて立ち入る家屋でも迷うことなくたどり着くことができた。間抜けな鼾をたてる男の元へそっと近づくと、取り出した包丁をその首元へ突きつける。勢いよく吹き上がる血飛沫と共にあっさりと眠りを永遠のものに変えた男の顔を眺めて、微笑んだ。
うっかり血を浴びてしまった手をシーツで丁寧に拭って、部屋を出る。
夫婦の寝室が分かれているのは、やはり確認した通りで違いなかった。夫婦二人だけの一軒家、深夜に明かりの消える時刻が違うというのはそういうことだ。
僕は情け深い男なので、妻の方もきちんとあの世に送ってあげるのだ。そして、庭の小屋で眠る小さな犬と。
僕はとても親切な男である。
妻の寝室への廊下をそっと歩きながら、そんなことを考えていた。
「斉藤君、おはよ」
田舎にぽつんと建った大学で、空いた時間を過ごす場所というのは限られている。食堂に入っていつもの席に行くと、そこには彼女がいた。その顔には可愛らしい笑顔が浮かんでいる。
いつもの友人グループで話し込んでいたらしい。彼女以外は僕の存在を認めると、各々のスマートフォンに視線を落としてしまう。僕は彼女の友人だが、彼女の友人と僕は友人ではないのだ。
「おはよう早乙女さん。今日は機嫌良さそうじゃん」
いつものように椅子を引いて、彼女の横の席につく。
横から眺める彼女の顔は、いつも通りの可愛らしさ。
「そうなの。ほら、前に相談した私のストーカー、今日は居なかったから」
僕はその答えを聞いて実に満足した。思わず笑みが浮かんでくる。
当然である。その男は、もうこの世にはいないのだから。
「良かったね。早乙女さん」
僕の早乙女さん。
頷いて視線を落とした彼女は、やはり手に持っていた端末の画面を僕に差し出した。
「ねえ、見てこれ。さっき見たニュースなんだけど、この辺で殺人事件があったんだって。それも夫婦と、犬まで殺されてたって……しかも犯人、捕まってないの。物騒だよね」
「へぇ。それは怖いなぁ」
彼女の手脂を拭うように、ゆっくりと指を下から上へと操作しながら僕は呟いた。
思ったより、早く見つかったな。
「あ、そうだ由香里ぃ、その斉藤君? にも試してみたらいいじゃん。さっきのテスト」
彼女の友人の一人が、ちらりとこちらを見て言った。ああ、と思い至ったように早乙女さんはまたスマートフォンを手早く操作してみせる。
画面を滑る細い指は、鋭利な刃物のように美しい。
「斉藤君が来る前にみんなで盛り上がってたんだ、ほらこれ『絶対に正解してはいけない問題』」
「絶対に正解してはいけない?」
その意味を図りかねて、首をかしげる。
「そそ。じゃ、読むから答えて。
『ある人間に恨みを持っていた男が、その人を殺しました。しかしそれだけではなく、男は子供やペットを含んだ家族全員を殺してしまいます。それは何故でしょう?』」
昨日の、闇に浮かんだ血飛沫が脳裏に浮かぶ。答えなど決まっている。
「んー、なにそれ」
正解してはいけないなんて。理不尽さを覚えながら、僕は不満を口にする。
「あはは、そうだよね。これね、心理テストなの。私は『男の家族に現場を目撃されてしまい、口封じのため殺した』って答えたんだけど、これじゃ犬を殺した理由にならないんだよねぇ……」
「ふうん。心理テストって、何が分かるのさ。……っていうか、心理テストなのに答えがあるの、おかしくない?」
元々僕は心理テストなど微塵も信じないタイプである。疑りを隠しもせずに言った。
彼女は悪戯っぽく笑う。
その顔も、声も、僕のものだ。
「これ、正解したらサイコパスなんだって。答え『家族も殺せば、せめてあの世で再会できると思ったから』」
僕は内心でほくそ笑みながら、彼女の背中にそっと手を回した。
すみません
間違えると嫌なのでわいスレ杯で使うロダを教えてください
あと、アップロードした作品をなろうの短編にも投稿する行為は
匿名性が薄れるから禁止なのでしょうか
>>621
ワイスレ杯が終了してからなろうの方にアップすればいい
匿名性を守るために、順位発表が終わるまではなろうに上げない方が無難でしょうね >>623
わかりました
……で、ロダのURLはいづこに( ´・_・` )
bb2cでスレ開いてるから見つからないのかな 吉岡と山瀬は学生時代からの古い友人で、社会人になり仕事が忙しくなっても、年に一度は会い酒を酌み交わす仲だ。
三人とも何故か背格好もスタイルもよく似ていて、それは年経た今もあまり変化がない。だが歩んだ人生はそれぞれまるで別のものだった。
吉岡の奥さん夕子さんはまだ二十代と、四十も半ばを迎える俺たちに比べて、随分と年下の女性だ。
遊び人の山瀬はともかく、長年真面目一徹、独身を貫くしかなかった俺からすれば、これほど羨ましいことはない。
そんな俺の羨望の視線を知ってか知らずか、吉岡は俺と夕子さんをあまり会わせようとしなかった。
そんな夕子さんが「吉岡を殺してしまいました」と興奮気味に電話をかけてきた時、どうやら俺は相当動揺していたらしい。
何故動揺したか、それは俺の中で燻っていた火が、一気に燃えさかろうとしていたからだと気づいたのは、このすぐあとの話だ。
「落ち着いてください夕子さん。すぐにそちらに伺いますから」
吉岡の家のリビングは、血の海と化していた。
正視することを避けるように灯りが落とされた暗い部屋で、床に横たわる吉岡。
「この人がお前浮気しただろうと怒って、襲いかかってきたから……だから……」
彼女の視線が向かう先には、大理石の重い灰皿があった。
それは透明なはずの表面が、べっとりとしたなにかに濡れて汚れていた。
か細い声で泣きながら囁く夕子さんを振り返り、俺は不謹慎ながら、彼女を奪ってしまいたい欲望にはっきり気づいた。
チャンスは今しかない。
「私、これから警察に連絡します」
「夕子さん。このことを知っているのは俺たちしかいないね?」
「え?」
俺は吉岡の死体を隠し、殺人そのものを揉み消す作戦を即座に考えた。
吉岡は釣りが趣味だ。ならば事故死に見せかけることもできるはずだ。
俺は大雑把な計画を瞬時に立てて、それを彼女に説明した。
「でも……駄目よ。貴方に迷惑はかけられません」
「考えている時間はない! あいつがいつも使っている釣り道具を持ってきて下さい!」
俺が急かすと、彼女はそれでも懐疑的な視線を向けたまま、部屋をあとにして二階へと上がっていった。
そこで俺は、吉岡がゾンビのように立ち上がるのを見た。
「いてて……なんだ、この汚れは」
吉岡は自身の頭を伝う赤いものを拭いながら、暗がりから廊下の灯りに向かって、つまり俺の立っている方向へと歩いてきた。
おぼつかない足取り、闇に慣れていない目の焦点が、俺の視線とかち合う。
「お前は……やっぱりお前が浮気相手だったのか!?」
怒声を浴びせる吉岡に、俺の頭の血は沸騰した。
夕子さんは俺のものになるんだ!
灰皿をつかんだ俺は、それを吉岡の頭部に振り下ろした。
鈍く重い、いやな感触とともに、呻き声を上げた吉岡はくずおれて、今度こそ動かなくなった。
俺は冷静さを失ってはいない。素早く大理石の灰皿の指紋を拭うと、素知らぬ顔で元の場所に戻す。
二階から戻ってきた夕子さんが、心配そうに俺と目線を合わせた。
「あの、釣り道具が見つからなくて……!?」
俺は夕子さんを抱きしめていた。
「俺が貴方を守ります……」
その背中を強く抱きしめる腕が血に塗れていることを、あなたは知らなくてもいいのだ。
いざとなれば、彼女に罪を押しつければいい。
だが夕子さんは俺の腕をいきなり振りほどいて、つんざくような悲鳴を上げていた。
「きゃー! 人殺し!!」
そして外に走り出た彼女は、近所の人に助けを求めていた。
俺はワケが分からないまま彼女を追ったが、いきなり現れた男に横から組み伏せられていた。
「大人しくしろ、もう逃げられないぞ!」
その声は山瀬のものだった。
「被害者は転んで気を失い、赤い染料をぶちまけてしまったんだな。そこに奥さんに言い寄るためにお前さんが現れた。気がついた旦那の頭を大理石の灰皿でガツン! と一発。奥さんが先に殴っただって? 傷痕は致命傷の一つ、君が殴ったものだけさ。
そして奥さんに襲いかかろうとしたところを共通の友人に取り押さえられた。いい加減認めたらどうかね」
警察の事情聴取は言いがかりに等しいものだった。
そう、俺の側からすれば。だが夕子さんの証言は、俺を切り捨てるものだったらしい。
「君は随分あの奥さんに執心してつきまとっていたらしいねえ。目撃証言もある。それと慌てて拭き取ったつもりだろうけど、灰皿から指紋が検出されたよ。まだ白を切るかね」
俺はなにも言い返せないでいた。
恐らくつきまとっていたのは山瀬だろう。
ならばこの事件そのものが、あいつと夕子さんの共謀だったに違いない。
俺は惨めになりたくなかったので、それ以上考えるのをやめた。
街並は、盛んな掛け声と共に群集が集っていた。
石畳は各々の靴が音を鳴らし、老いも若きも混じってこの祭りの始まりを今か今かと待っている。
向こうから何台もの引き車がやってきたので、誰もが歓声と拳を上げた。
その荷台には、なんとも多くの完熟したトマトの山!
この日は、そう、豊穣祭。たくさん実ったトマトを皆で投げ合うトマト祭なのだ!
誰もが大喜びで、われもわれもと荷台からトマトを手に握り、合図を今かと腕を回して待ち構える。
腕に抱え込んで、ポケットというポケットに突っ込んで、おばさんも豊満な胸につめこんで、おじいさんも小さな帽子に溜め込んで、子供も口にほうばっては犬もトマトをばくばく食べまくり。
「よーい! はじめー!」
一斉に怒号と思うほどの咆哮を上げ、皆がトマトを投げあい、まだ生まれて二ヶ月の犬はトマトをあんぐり口からぽろりと落とし、人間に驚いてきゃんきゃん逃げて行き、屋上の猫はごろごろのんびり陽を浴びている。
「おらよお!!」
陽気なパン屋のおばちゃんも、清楚な花屋のお姉さんも、活気のある頬を染めてはトマトを皆に投げつける。
「ひええっ」
普段気弱な数学の先生も、角でがたがた顔を覗かせる少年犬も、近所の不良の青年も混じってトマトまみれになっていく。
ばしゅっばしゅっと背中にどんどんトマトが弾け、熟した実が液体に変わっていった。
地域の野球チームの投手が投げつけたトマトが、神父の胴にもばしゅっと当たり、どろりどろりと染みていく。
皆が舌を舐め狙いを定めて投げつけ続ける
ゴッ
既に石畳はくるぶしまで浸かるほどトマトで赤い。太陽そのままの元気なトマトで。
その鈍いゴッという背中への衝撃とともに、何かが地面のトマトの上に加わり落ちた。また降りしきるどろどろトマトに埋め尽くされる。
何かを当てられた人物は気づくことなく、トマトを投げつけ続けたていた。
そんなお祭騒ぎのさなか、ふらふらと女性が扉から現れ、腕でトマト攻撃を避けながらも歩いていった。
どんどん着ている服もトマトまみれになっていく。
転びかけて、咄嗟に横の人間の背に手をかけて顔を上げた。血に塗れた手を。
「………」
女性は咄嗟にその血の手をトマトまみれの背から離して、小走りでその場から駆けていった。
その女性が出てきた建物二階、暗い窓から、それを見下ろした女性が無表情で立ってはしゃぐ群集を見ていた。
暗がりの足元には、血が広がっている。彼女の手も血に濡れていた。
口笛と共にほがらかな歌が街に響く。
皆が石畳の掃除をしているのだ。残ったトマトはおばさんたちがそこの広場の巨大鍋でスープにしている。
「きゃああああ!!」
まさかまだトマトを投げ合っている熱々カップルでもいるのか、黄色い声にそちらを振り向くと、青年ががたがた震えてモップを倒した。
そこにいる他の者も、一箇所の地面を見下ろし固まっている。
石畳の掃除をしていたら、トマトから生首が現れて、一気にざわつき始めたのである。
「どうした!」
男たちが駆けつける。
皆がどろどろのトマトに塗れた男の生首を見て、短く叫んだり、口を押さえたり、泣き出したりした。
「これは確か」
その首が落ちている横の建物を見た。男たちは顔を見合わせ、建物の扉から入って行き階段を上がっていった。
すると、そこの床には首の無い死体が転がっていた。他には人はいなくなっていた。
その時すでに二人の女は街から離れ、森を急いでいた。手には短剣と小さな袋を持っている。
市庁舎の鐘がけたたましく鳴らされ、二人の走っていく森にも聞こえた。
「気づいたみたい」
「急ぎましょう」
森の洞窟までたどり着くと、息せき切って汗をぬぐう。短剣を置き、袋から赤い臓器を出して横に置いた。
一人が炎を焚き、そして一人が呪文を唱える。
呪文を唱えながら短剣を振り上げ、一気に臓器を突き刺した。瞳には炎の光りが揺らめいた。
それを炎に投げ入れる。煙に気づかれる前に炭と燃えカスを袋に入れ、洞窟から去って行った。
森から離れていき、街を完全に去る。こうして二人の呪術者は呪術の臓器で出来た灰を手に入れ、流れていく。
おー、来てる来てる。皆さんすごいなあ
俺は頑張って書き上げたら4千字もあったから、あーっ!と頭を掻き毟っているところです
>>627
ちゃうちゃう、ルールをよく読んで
ワイ杯は通常と違って1レス縛りが基本ルールだから、直接ここに書き込んで下さい
文字数はただの目安で、書き込めたらセーフ、エラーならアウトです すみません、知りませんでした
まだ参加されて居ない方に余計な情報を与えるべきではないという判断でしたが、裏目に出てしまいました。
随分とシビアなコンテストなんですね
少し出直します
ネタ被りが怖くて早く早くと書き上げて速攻投稿したところ、荒だらけで死にたくなっている>>619です
もう一作書く……かあ…… 焼香の薫るその部屋は、悲哀に満ち溢れていた。ある者は啜り泣き、またある者は咽び泣きながら、僧侶の読経を傾聴していた。
ふと外に目を向けてみると、満開の桜が生える庭に今年初めてとなる春雪が降り始めていた。
一般的な葬儀の流れに則り閉式を終え、いよいよ出棺――最後の別れを告げる時間になった。
それぞれが思々の言葉を投げかけるその棺の中には、誰の遺体も入っていない。
去年の元旦の翌日の事。僕の妻は突としてその姿を消した。新生活が軌道に乗り始めて、円満な家庭を築こうとしていた最中、突然に、何の前触れもなく。
すぐさま警察が捜索を開始し、親族は心当たりのある妻の知人に寝る間も惜しんで連絡していた。が、見つからず。
時の流れは残酷だ。当時の天候等から判断され、彼女は失踪という扱いを受けた。捜査は打ち切られ、親族は彼女が生きているか死んでいるかも定かではない虚ろな状態で、今日のこの日まで生きてきたのだ。
棺には、彼女の代わりに遺品の数々が丁寧に並べられていた。
子供の頃にかわいがっていたネコのぬいぐるみ。
友達と大はしゃぎした様子がうつされた、修学旅行の写真。
一つ一つに彼女が宿っているようで、僕は込み上げてくるものをぐっと抑え込んでいた。話したい事はたくさんあるのに、彼女の前に立つと全てが無意味に消えてしまった。
「さようなら、愛しい人」
たったそれだけが、僕が彼女に向けて言えた唯一の言葉だった。座席に戻ろうとした途端、彼女の母が嗚咽を漏らしながら僕の胸倉を掴んだ。その腕に力は入っていなかった。
「アンタ……ッ! 守るって、大事にするって約束したじゃないのッ! どうして、どうしてこんなことに……っ!」
「…………」
僕は何も言い返せなかった。茫然とその場に立ち尽くして、彼女の父が引き剥がしてくれるのを見ていた。
「すまないね」
彼女の父は僕にそう言って、話を続けた。
「今日という日が待ち遠しかった。娘はやっと帰ってこれたんだよ。そしてやっと天国に送り出せる。ありがとう、一緒に待っててくれて」
家に帰ると、玄関の前に一人の女性がいた。去年、僕の職場に新卒で入社してきた後輩だ。
葬儀には来なかったが、ずっとここで待っていたのだろうか。彼女が羽織るトレンチコートは、少しばかり白い化粧がされていた。
「あ、あのっ。お腹、すいてませんか! 何か作りますよ」
僕の窶れた様子を見るなり、彼女は僕にそう言った。それは彼女なりの配慮だったんだろう。
「ごめんよ、誰とも話す気がないんだ」
僕はそれを淡々と断って、玄関の鍵を開けた。それは本心だった。何もする気が起きない。どうしてきみはそんな簡単に、遠くへ行ってしまったんだ。
「先輩に必要なのは心の安静です。ご飯を食べてください。そしたら帰りますから」
「……勝手にしろ」
彼女の言葉の大半が頭の中に入ってこなかったから、僕はてきとうにそう答えた。
彼女は微かに笑みを浮かべながら、僕の――独りで過ごすにはあまりにも広過ぎる――寂れた新築の家に足を踏み入れた。
彼女は僕に夕食を作ってくれるだけでなく、部屋の掃除までしてくれた。僕はただ、リビングのソファで目を瞑って横になりながら、その音を静かに聞いていた。
「少し羨ましかったな。私、先輩とこういう暮らしをしてみたかったんです」
二人で食卓を囲みながら、彼女は不意にそう言った。温かいシチューから昇る湯気は、彼女の表情を曖昧にぼかしていた。
「そう」
僕は聞く耳持たずと言った様子で、そのシチューをトーストと合わせて頬張っていた。素っ気ない態度が嫌だったのか、彼女は食事を中断して立ち上がり、僕の横まできて、僕の頭を胸元に抱き寄せた。
突然のことに、僕も食事を中断せざるを得なくなった。
「先輩、どうか立ち直ってください。私はいつまでも待ちます。先輩がしてほしい事があれば、なんでもしますから。だから、もう――」
もう、妻の事は忘れてください。彼女はきっと、そう言おうとしていたんだろう。
僕はそれを制止して、彼女を床に押し倒した。彼女は驚いた様子だったが、抵抗はしなかった。
僕はその場で彼女を抱いた。いや、犯したと言うべきか。
妻の事を思い返そうとするかのように。あるいは、妻の事を忘れようとするかのように。僕は無心でその身体を貪った。
やがて彼女は僕の上でみだりに腰を振り、そして果てた。
「ずっと、貴方とこうしたかったの」
彼女はそう言って、唇を重ねながら僕を抱き締めた。僕も彼女の背に手を伸ばし、それを受けいれた。
「愛してる」
誰に向けたかも曖昧な言葉を、僕は呟いた。それから僕は何度も彼女を求め、彼女は僕を抱擁した。
さようなら、愛した人。僕の心の何処かで、再び凶器が研がれる音がした。
焼香の薫るその部屋は、悲哀に満ち溢れていた。ある者は啜り泣き、またある者は咽び泣きながら、僧侶の読経を傾聴していた。
ふと外に目を向けてみると、満開の桜が生える庭に今年初めてとなる春雪が降り始めていた。
一般的な葬儀の流れに則り閉式を終え、いよいよ出棺――最後の別れを告げる時間になった。
それぞれが思々の言葉を投げかけるその棺の中には、誰の遺体も入っていない。
去年の元旦の翌日の事。僕の妻は突としてその姿を消した。新生活が軌道に乗り始めて、円満な家庭を築こうとしていた最中、突然に、何の前触れもなく。
すぐさま警察が捜索を開始し、親族は心当たりのある妻の知人に寝る間も惜しんで連絡していた。が、見つからず。
時の流れは残酷だ。当時の天候等から判断され、彼女は失踪という扱いを受けた。捜査は打ち切られ、親族は彼女が生きているか死んでいるかも定かではない虚ろな状態で、今日のこの日まで生きてきたのだ。
棺には、彼女の代わりに遺品の数々が丁寧に並べられていた。
子供の頃にかわいがっていたネコのぬいぐるみ。
友達と大はしゃぎした様子がうつされた、修学旅行の写真。
一つ一つに彼女が宿っているようで、僕は込み上げてくるものをぐっと抑え込んでいた。話したい事はたくさんあるのに、彼女の前に立つと全てが無意味に消えてしまった。
「さようなら、愛しい人」
たったそれだけが、僕が彼女に向けて言えた唯一の言葉だった。座席に戻ろうとした途端、彼女の母が嗚咽を漏らしながら僕の胸倉を掴んだ。その腕に力は入っていなかった。
「アンタ……ッ! 守るって、大事にするって約束したじゃないのッ! どうして、どうしてこんなことに……っ!」
「…………」
僕は何も言い返せなかった。茫然とその場に立ち尽くして、彼女の父が引き剥がしてくれるのを見ていた。
「すまないね」
彼女の父は僕にそう言って、話を続けた。
「今日という日が待ち遠しかった。娘はやっと帰ってこれたんだよ。そしてやっと天国に送り出せる。ありがとう、一緒に待っててくれて」
家に帰ると、玄関の前に一人の女性がいた。去年、僕の職場に新卒で入社してきた後輩だ。
葬儀には来なかったが、ずっとここで待っていたのだろうか。彼女が羽織るトレンチコートは、少しばかり白い化粧がされていた。
「あ、あのっ。お腹、すいてませんか! 何か作りますよ」
僕の窶れた様子を見るなり、彼女は僕にそう言った。それは彼女なりの配慮だったんだろう。
「ごめんよ、誰とも話す気がないんだ」
僕はそれを淡々と断って、玄関の鍵を開けた。それは本心だった。何もする気が起きない。どうしてきみはそんな簡単に、遠くへ行ってしまったんだ。
「先輩に必要なのは心の安静です。ご飯を食べてください。そしたら帰りますから」
「……勝手にしろ」
彼女の言葉の大半が頭の中に入ってこなかったから、僕はてきとうにそう答えた。
彼女は微かに笑みを浮かべながら、僕の――独りで過ごすにはあまりにも広過ぎる――寂れた新築の家に足を踏み入れた。
彼女は僕に夕食を作ってくれるだけでなく、部屋の掃除までしてくれた。僕はただ、リビングのソファで目を瞑って横になりながら、その音を静かに聞いていた。
「少し羨ましかったな。私、先輩とこういう暮らしをしてみたかったんです」
二人で食卓を囲みながら、彼女は不意にそう言った。温かいシチューから昇る湯気は、彼女の表情を曖昧にぼかしていた。
「そう」
僕は聞く耳持たずと言った様子で、そのシチューをトーストと合わせて頬張っていた。素っ気ない態度が嫌だったのか、彼女は食事を中断して立ち上がり、僕の横まできて、僕の頭を胸元に抱き寄せた。
突然のことに、僕も食事を中断せざるを得なくなった。
「先輩、どうか立ち直ってください。私はいつまでも待ちます。先輩がしてほしい事があれば、なんでもしますから。だから、もう――」
もう、妻の事は忘れてください。彼女はきっと、そう言おうとしていたんだろう。
僕はそれを制止して、彼女を床に押し倒した。彼女は驚いた様子だったが、抵抗はしなかった。
僕はその場で彼女を抱いた。いや、犯したと言うべきか。
妻の事を思い返そうとするかのように。あるいは、妻の事を忘れようとするかのように。僕は無心でその身体を貪った。
やがて彼女は僕の上でみだりに腰を振り、そして果てた。
「ずっと、貴方とこうしたかったの」
彼女はそう言って、唇を重ねながら僕を抱き締めた。僕も彼女の背に手を伸ばし、それを受けいれた。
「愛してる」
誰に向けたかも曖昧な言葉を、僕は呟いた。それから僕は何度も彼女を求め、彼女は僕を抱擁した。
さようなら、愛した人。僕の心の何処かで、再び凶器が研がれる音がした。
天から何かが降ってきたと思った瞬間大爆発が起こった。建物は少しの壁を残して吹き飛んだ。俺は走った。濛々と煙の上る中、瓦礫に手をかけ一枚一枚瓦礫をどけていくと、小さな手が見えた。俺は上にのしかかっている瓦礫をどけて
手の主を見た。「マーチン!」一つの絶望を噛み砕く暇も無く、マーチンの胸に乗せられた手が目に入った。指には見覚えのある結婚指輪が光っている。瓦礫をどけると、血にまみれ、うつろな目をしたコートニーがいた。
「ああそんな、神様……」涙が溢れてこめかみを流れるのを感じて俺は飛び起きた。周りを見渡すと寝室だった。夢でよかった。しかし今だ動悸は止まらなかった。寝室のドアが開いた。「パパどうしたの?」俺は息を整えて引き攣り笑いを作った。
「なんでもないよ、おいで」とことこと走って来たマーチンが胸に飛び込んで来た。「安心して、マーチンとママはパパが守るからね」俺はマーチンの背中から右手を放して掌をじっと見た。ラスベガスから北西に45マイルにある
空軍基地が俺の職場だ。鷲のマークの制服に身を包み、車で3分かけて出勤する。職場でみんなと挨拶を交わし、近況などを話しながら軽いジョークを放つ。それからモニターに向かうのが日課だ。ヘッドセットを被ると、俺はコーヒーを一口飲んで
溜息をつく。クソ面白くもない日常業務の始まりだ。
どっと疲れて帰って来ると、マーチンが笑顔で迎えてくれる。疲れが吹っ飛ぶ瞬間だ。マーチンを抱いてダイニングに入るとコートニーが振り返って笑う。俺は家に帰って来た。毎日その幸せを感じる。
町には大きなクリスマスツリーが飾られ、イルミネーションが点滅していたが、今の俺にはくだらないお祭り騒ぎと化してしまった。今日の業務もきつかった。だがそんな事は問題じゃない。その命令は俺の心を灰色に変えてしまった。
「そんな、あんまりです、イブの夜に仕事なんて」窓を眺めていたゴードンは、後ろで手を組んだままゆらりとこちらへ振り返った。そしてこけた頬の上にあるぎょろ目で俺をじっと見た。「イブだからといって状況は待ってくれない」
「妻の誕生日の時も仕事してたんですよ」「君の忠誠心には国が報いてくれる、以上だ」俺は絶望した。「そんな、あんまりだ」
「あなたはいつもそう、合衆国のためだと言えばなんでも許されると思ってる! たかが通信事務じゃない、何故そんなにあなたが頑張らなくちゃならないの?」ヒステリックなコートニーの声が俺の心を追い詰める。
しかしここは正気を保つんだ。「わかってくれ、こうしている間にも仲間がアフガンで戦ってるんだ、彼らにクリスマスはない、俺だって頑張らなくちゃ」俺は自分を強引に納得させた理由をそのまま妻にも放った。
「ママ……」振り返るとドアが少し開いてマーチンが目を擦っている。「あらあら、起きちゃったのね、なんでもないのよ」コートニーはマーチンの所まで行くと、腰を屈めてマーチンを促しながらこちらへ振り返って睨んだ。そして
静かにドアの向こうに消えた。俺は頭を抱えてソファーに腰を落とした。
朝、「行って来るよ」という言葉にマーチンは笑顔で手を振ったが、コートニーは背中を向けたままだった。今日もモニターの前に座り、いつもの手順を繰り返す。そしていつものようにヘッドセットから声が聞こえてくる。
「UAV、安定飛行、準備が整いました」衛星通信が確立したのだ。しばらく砂漠を飛んでいると集落が見える。その中に一つの建物が見えた。目標Cだ。建物の前に人影が見える。
「少佐、建物の中に何人かの女性と子供が入っていきます、攻撃しますか」「問題ない」「でも……」「予定通り遂行しろ」そんな……。手が震えた。暑くもないのに汗が溢れ出てくる。俺はふと自然に歌を口ずさんでいた。
「ジングルベル、ジングルベル、鈴がなる、今日は楽しいクリスマス」ターゲットを補足した事をメインモニターが知らせる。レバーのスイッチを押すと、噴射された熱気で画面がゆらめく。建物は音も無く爆発した。
「ジングルベル、ジングルベル、鈴がなる」画面が赤外線モードに変わり、爆心以外にもたくさんの熱源が散らばっている。中にはほんの小さな熱源もある。「今日は楽しい、クリスマス……」俺は立ち上がってヘッドセットを取った。
「そうだ、今日はクリスマスイブだった……、帰らなきゃ」「おい!」隣のマックスが何か喚いている。うるさい。すべてどうでもいい。
家は真っ暗だった。ツリーのスイッチを入れてみると、点滅するLEDが切れかけのネオンのようにも見える。テーブルの上に何か書かれた紙がある。俺は棚からウィスキーを出すと、グラスに注いで一口飲んだ。ツリーは点滅を繰り返している。
壁に俺の影が角度を変えながら投影されている。俺はウィスキーを一気に飲み、鞄から銃を抜いてこめかみに当てた。
私は作品を書くので、今回は観客でいこうかなと。
さて、恋愛小説というのは何が楽しいのだろうか!?
戦国物であれば、武将のアウトロー的な所が好きだとか。
恋愛小説の醍醐味というのは人それぞれでしょうが、どういった点にあるのか知りたいですが、
皆様の意見はどうでしょうか?
>>636
ドロドロの人間関係に特化した愛憎劇!
甘酸っぱい果実が程良く熟れるまでを描いた成長物語!
甘ったるい世界に終始した現実逃避用の愛のバイブル!
これらの内容を好む人間にはたまらない、目で味わうスイーツと云ったところか!(`・ω・´) ワイは腹にずしりと響く、昼ごはんを食べるとしよう!(`・ω・´)
うーむ。今回はいつもに増してレベルが高いな。
>>632の文章の美しさには唸ったし、>>634も面白い。
そろそろ変化球が投げ込まれるころか?
書き込めない
書き込めました。すみません。 ふと気がつくと、僕は見覚えのある西洋調の部屋の床に仰向けに倒れていた。
戸惑いながらもぐるりと部屋を見渡すと、ひっくり返ったオルガンや天井から落ちて粉々に広がるシャンデリアの残骸、ぼろぼろのドレスを着て死体のように転がる人形などが目にとまった。
それらを見て、僕の心臓は輪郭がはっきりと分かるほどに動きを速めだす。とにかくこの部屋から出たかった。
立ち上がり、物を避けながら出口を探す。朽ちた青を基調とした神話の描かれた部屋の壁を伝って歩くと、洋箪笥の陰に僕の腰の高さにも満たない一つの小さな扉を見つけた。
腰を屈めてその扉をくぐると、そこは壁全体がガラス張りで、淑女たちがバレエを練習するために用意されたような部屋だった。
ひび割れたり欠けたりしている四方のガラスに、黒い学生服を着た僕が写りこむ。悲壮な表情の僕が僕を見返していた。
突然背後で鏡が割れる音が響いた。慌てて後ろを振り返ると、僕一人が通れそうなほど大きくガラスが割れていた。割れた隙間から隣部屋が見える。
誰かに導かれるように、僕はその隙間に身体をねじ入れて隣部屋へと移る。
隣部屋は畳が敷かれた古い日本家屋のようだった。部屋の真ん中には黒い椅子が置いてあり、誰かがそれに腰掛けていた。
回り込んで座っている人物の顔を覗き込むと、僕は思わず後ずさった。座っていたのは僕と同じ学校の制服を着た女子だった。
「雛子……」
雛子は、僕に一方的に想いを寄せていた同じクラスの女の子だった。彼女は座ったまま眠っているようだ。
雛子を起こさないようにそのまま後ずさりして逃げようとしたその時、雛子は閉じていた目を開き食虫植物のように僕に抱きついてきた。
恐怖で身動きを取ることができなかった。赦してほしかったが、畏れで噛み合わない僕の口は謝罪の言葉を紡ぐことさえできない。そして抱き返すこともできなかった。
しっかりと抱きつく雛子の背中越しに、僕は自分の両手を見る。そこで気づいたのだが、僕はいつの間にか右手に鮮やかな色の手毬を握っていた。
その手毬が水風船のようにばしゃりと割れて、中から赤い液体が零れた。手を伝う生温かさ。割れた手毬の中には誰かがいた。
雛子に抱きつかれたままの僕は、その誰かと目が合ってしまった。その誰かは、紅く染まったおかっぱ頭で着物を着た小さな女の子だった。
無表情だった女の子は、僕をじっと見上げたままにやりと嗤った。すると僕の腕の中にいた雛子が煙を上げて溶けだした。
煙を上げながら肉が溶け、骨となり、その骨も溶けて塵と霧へと帰っていく。僕はどう足掻いてもそれを止めることができない。最後に残った雛子の着ていた制服も、溶けて無くなってしまった。
何も僕の手に残らなかった。
「あーあ、溶けてなくなっちゃった」と、手毬から生まれた女の子が僕を嘲る。
悪夢はそこまでだった。僕は、いや俺は夢から目が覚めた。嫌な汗にまみれながら俺は夢を反芻する。
あの夢で見た部屋は、全て俺が過去に実際に訪れた事のある場所だった。
6年前……中学の修学旅行……突然の嵐……乗っていた船の沈没……無人島への上陸……廃墟同然の異人館……閉じ込められた何人かのクラスメイト……様々な部屋、部屋、部屋。
そして雛子の消失。過去から逃げきろうと足掻く俺を、悪夢は逃がさない。
師匠からせっかく出していただいた課題の短編を投げ出してワイ杯作品を書いてしまった……師匠、すみません。だってサスペンスって難しいんだもの……
>>637
そういう視点で恋愛小説というジャンルが受けているのですね。それらを全く考慮せず、
書いていたので目から鱗です。男と女の愛憎劇みたいな恋愛ものは、瀬戸内晴美がいいのかな。
川中島も佳境に入ったので、書き終わったら短い恋愛ものでも。 俺は血まみれになった手を見て怖ろしくなった。震える手の指を一本一本引き剥がすように伸ばすと、大型ナイフは落ちてコンと床板に刺さった。仰向けに倒れて背中から血の花を咲かせる翔太は体を動かす事ができず、目だけで俺を見た。
「何見てる、お前がちょっかい出すから悪いんだ」一度ふうと息を吐き出すと、翔太の目は焦点を失った。窓から差しこむ西日が目を刺して、はっとした俺はバッグを掴んで空き家を飛び出した。水場を探そうと思った。近くにいつも通りかかる
公園があったはずだ。俺は公園を見つけると、真っ直ぐに公衆トイレに向かった。するとこんな時に限ってトイレから女性が出てきた。しかもその女性を見て俺は目が飛び出た。
「あら、遼介、偶然ね、今から待ち合わせ場所に行こうと思ってたの」俺は咄嗟に手を背中に回した。結月は笑顔で近くまで来ると表情を変えて右側を覗き込んだ。「手、どうしたの?」「あ、いや背中が痒くて」俺は手を動かしたが、今度は
背後から会話する人の声が聞こえて来た。俺は後ろの人にも結月にも見えない角度に背中を向けた。
「なんか怪しい」懐疑の目をした結月は素早く回り込んだ。俺も応戦して体を向ける。「一体なーに?」俺は声を裏返しながら甲高く言った。「ぷっ、プレゼント」
結月がにっこりした。「え、嬉しい、なになに、はやくちょうだいよ」俺は引き攣りながらも余裕を装う。「そぉおれぇはぁあーとぉでぇのおたのしみー」
映画の次の上演までテラスで時間を潰す事にした。俺は壁際の席に陣取った。左手で砂糖のスティックを持って食いちぎり、コーヒーに入れる。同様にミルクのパックを開けて垂らす。そしてスプーンで混ぜる姿を
結月は口を開けてこちらを見ている。まずい。プレゼントなんかもっちゃいねえ。あるのは血濡れの手だけだ。どうする、考えろ。手はトイレで洗うとしても袖はそうはいかない。もうジャケットも血で汚れているはずだ。
この状況を打開するには……。そうだ。「ちょっとここで待ってて」「え、いいけど、なんか今日の遼介変だよ」「あ、あはははは」俺は結月の懐疑の視線を浴びつつ、後ずさってテラスを降りようとして豪快に転げ落ちた。
慌てて跳ね起きると大丈夫という表情を作りながら後ずさって宝石店に向かった。そして防犯カメラを気にしながらへんな体勢で、ネックレスを選ぶと、口で財布を咥えながらカードを取り出す。店員が眉間に皺を寄せて斜め目線で見ている。
「お待たせ」俺は両手を後ろに回して、縛られているような状況で戻って来た。そしてカニ歩きで席を回って座ると、左手を出した。「え、何々」箱の形を見ればわかるだろう。しかし俺は優しく言った。
「開けてみて」嬉しそうに箱を開けた結月は顔を輝かせた。「素敵!」そりゃそうだろう、10万もしたのだから。付けてくれと言われたらどうしようかとハラハラしたが、結月は嬉々として自分でつけた。「どう?」
「うん、凄く似合うよ」作戦は成功だ。色々無理がある設定を宝石の輝きが消し去った。それから町を歩く時も、映画館の中でも、誰にも背後を取られないように、ひらりひらりと身を躍らせた。回りからの好奇の目が痛い。
結月は時々ネックレスを摘み上げてニヤニヤしている。エレベーターを待つ間、ドアに背を向けていたが、開いたドアの向こうに人の気配を感じた。俺は高速回転しながらエレベーターに入り、奥の壁に背中を預けようと思ったが
そこにはなんと鏡がある。俺はさらに高速回転しながら急カーブし、側面の壁にピタリと張り付いた。顔を顰めて出て行った客と入れ替わりに人が入って来た。「な、何階ですか?」結月は鏡に向かって両肩に手を置き、胸元を見ている。
「面白かったね」「ああ、そうだな」外に出るとすっかり日も暮れていた。正直映画の内容なんて覚えちゃいない。最後にタクシーに結月を乗せて、口に咥えた財布から1万円札を出して運転手に渡した。俺はタクシーに乗った結月に聞いた。
「あの、翔太の事は……」一瞬ぽかんとした結月は笑って答える。「断ったに決まってんじゃん」俺は安心して笑った。同時にじゃあ殺す必要までは無かったかと少し後悔した。タクシーのドアが閉って結月が手を振った。タクシーが動き出す。
走り去るタクシーに向かい、俺は右手を出して手を振った。思わず笑いがこみ上げる。守りきった。背中に回した血塗れの手を結月は知らない。
>>631
純文学的な表現、素晴らしい。
体言止めがいい効果を出しています。
>焼香の薫るその部屋は、悲哀に満ち溢れていた。ある者は啜り泣き、またある者は咽び泣きながら、僧侶の読経を傾聴していた。
>参列者の集まっている部屋には焼香の匂いと共に悲哀が満ち溢れていた。僧侶の読経を傾聴しながら、啜り泣く者もいれば、咽び泣く者もいた。
なんて表現は如何でしょうか? 差し出がましく申し訳ないです。 >>648
>>547です。先日は突拍子もないお願いをしてしまい、大変申し訳ございませんでした!
アイデアがわき、どうしても「ロシア人の曾祖母」というテーマで書きたくなりご許可をと思った次第なのです。
けれど、突然ですし、何より作者さんにとって設定はとても大事なものです。
それを簡単に貸してくれなど、本当にとんでもないことを言ってしまいました……
深く深く反省しています……どうか、お許しください!
ちなみに自分は恋愛小説はあまり読んだことがありませんので、醍醐味はよくわからないんですよ。
勉強不足が情けないばかりです(汗) >>650
ワオ、ありがとうございます
悲哀に「満ち溢れる」という言葉に、そこに人が多くいるという情報を圧縮しています。
一レスという制限の中で、ハナシを書くてのは中々に窮屈で、刺激的な良い経験になりました。
日ごろ、のびのびと書いてるなかで 情報の描写の取捨選択を極限なまでに迫られるという状況はなく、
いかに多くの蛇に足を着けてるを痛感させられました。
読み返してみると、切削過多な部分も見られ、反省中であります。
じゃ。 三十路を迎えたばかりだった。師走の昼下がり、俺は病室でひとり窓の外を眺めていた。古びた木のベッドに浅く腰掛けて、小さく息を一つ。不意に込み上げてくる咳に顔をしかめた。
「ゴホ……ゴホッ」
痰絡んだ咳。すぐには止まらなかった。何度も咳き込んで、時折嗚咽を交えた。息をする間もない。しばらくして、ようやく治まった。胸の痛みに耐えながら、覆っていた手を見る。
泡沫を伴う血は、蒼白な掌を美しいほどに赤く染めた。宣告は突然だった。一年ほど前である。
「労咳です」
町医者が深刻な顔つきで言った。
「え、何かの間違いでしょう。少し風邪が長引いているだけですよ」
思わず笑った。医者は笑わなかった。自分に限ってそんな事はない。そう疑って止まなかった。
洗面台で汚れた手を洗い流す。それから、水を含んで鉄臭い口内をすすいだ。顔を上げると鏡に映る自分と目が合った。
ひどく疲れた顔をしている。頬はこけ、目に生気もない。なんて様だ。無性に可笑しくなって、濡れた手をひたいに持っていくと声を出さず笑った。
ここ数日の間に、三度喀血した。今日が四度目である。月日を追う事に増していく咳。肺が締めつけられるような痛みに襲われる事もしばしばあった。
食欲も減った。食べ物が喉を通らなくなり痩せていく自分を鏡に映し、虚ろな視線を漂わせる。こうやって人は堕ちていくのか。次第に死というものが現実味を帯びるようになった。
あとどれくらい身体は持つだろうか。半年か三ヶ月か、それとも……。
息を吐く。と、部屋の外から誰かが近づいてくる気配がした。蛇口を閉め、白い手ぬぐいで濡れた手と口を拭く。口元に血が付いていたらしく、手ぬぐいが一箇所赤くなった。
コンコン。ノックの後、ドアが開いた。妻だった。
「体調はどう?」
思いわずらう優しい声色に、目尻を下げる。
「やぁ、今日は珍しく気分が良いんだ」
気づかれないようにそっと手ぬぐいを懐へ仕舞った。
「そう。よかった。さっき先生と話してきたわ。変わりないみたいね」
「あぁ、たまには外へ散歩にでも行こうか」
「駄目よ。身体に悪いわ。先生だって」
「平気さ」
「でも」
「頼む」
僅かな沈黙の後「……少しだけね」と不安を滲ませながら妻は笑った。闘病生活は苦しかった。だからこそ、彼女の存在は有り難かった。
寒空の下、病院の周りを二人並んで歩いた。冷たい風が頬を撫でる。人気はない。
「寒くない?」
「平気だよ」
「辛くなったら言ってちょうだい」
「だから、平気だって」
「わかった。もう言わないわ」
「ありがとう」
カランコロンと下駄を鳴らす。と、妻の鼻緒が切れかけている事に気付いた。
「ちょっと止まって」
「なに?」
懐から手ぬぐいを取り出し、血の付いた部分を隠しながら縦に割く。
「ほら、下駄を脱いで。鼻緒を直してやるから」
「え」
「いいから、ほら」
半端強引に下駄を脱がせると、その場に屈み鼻緒を付け替えていく。
「もうこんな寒い所で……」
という妻の声は心なしか嬉しそうであった。
残り少ない余命を知った時、妻の絶望的な顔が脳裏に焼き付いて離れない。代わりに自分が死にたい、と言って妻は泣いた。ごめんと謝った。妻は絶えず頬を濡らした。
余命を知ってから今日まであっという間だった。妻は寄り添い懸命に看病してくれた。そんな彼女を心から愛していた。笑うとえくぼができる可愛い妻。
こんな時間を過ごせるのはいつまでだろうか。共に居られるのは……。割いた手ぬぐいを穴に通していく。下駄を裏返し結んだ。その時だった。突然、激しく咳き込んだ。
「ゴホッ、ゴホ」
屈み込んだ体勢のまま、膝をついた。喉の奥から込み上げるものを感じた。片手で覆った瞬間、生暖かいものを受け止めた。
「あなたっ」
悲痛な声が降ってくる。妻が背中に手をあてた。今にも顔を覗き込もうとしている。見せたくない。このような喀血した無様な姿を。
視界が霞む。呼吸が上手くできない。ずっと隠していた。喀血した事を知られたくなかった。どうせばれてしまう事だと分かってはいた。それが今かほんの少し後か、それだけの事。
だが、それでも今はーー。顔を上げると同時に妻を抱きしめた。強く引き寄せ、顔を見られないよう身体をぴったりと密着させる。
「っ……あなた?」
「なんでもない」
「え?」
「なんでもないよ。ただ……少しだけこうしていたいんだ」
俺はもうすぐ死ぬ。けれど、今はまだ生きている。こうして妻の温度を感じている。
「……あなた」
当惑した妻の声。愛する者を置いて、先に逝くのが辛い。背中へ回す手に力を込めると、瞼を下ろした。
三十路を迎えたばかりだった。師走の昼下がり、俺は病室でひとり窓の外を眺めていた。
を
三十路を迎えたばかりだった。師走の昼下がり、俺は病室で一人窓の外を眺めていた。
に訂正します。
蛇口を閉め、白い手ぬぐいで濡れた手と口を拭く。
を
蛇口の栓をひねり水を止めると、白い手ぬぐいで濡れた手と口を拭く。
に訂正します。
>>657
どうぞ、お貸ししますよ! どんどん使ってください! 「では、会議を始める」
パーティーゲーム研究部部長、仁天道万里夫は高らかに宣言した。
「今日の議題は、来週の日曜に迫ったオカルト研究部との合同クリスマスパーティーについてだ」
「はい、部長!」 部員の一人が手を挙げた。
「何だね、名婿伯男くん」
「未だに信じられないんですけど、本当にうちの部と合コンなんてやってくれるんですか?」
「合コンではない、合同クリスマスパーティーだ! あくまで部活動の一環としての公式行事だぞ!」
「は、はい。ごめんなさい」
「まあいい、疑いたくなるのも当然だ。何しろ相手はあのオカ研。部員が女子のみでしかも校内屈指の美少女揃いだ。ちょっと変わってるけど」
うんうん、と全員が頷く。
「この件に関しては、副部長が力を尽くしてくれた。みんな、拍手」
パチパチ…と人数相応のささやかな拍手に迎えられて、副部長の小波時芽萌が立ち上がった。
「えー、本日はお日柄も良く」
「前置きはいいから」
「あ、そお? まあ要するにだ。オカ研はオカ研でで他の部に声をかけたらしいけど、全部断られたそうだ。だから心配するな、これは確実な話だ」
「「おおー」」 歓声が上がる。美少女揃いがどうしてそんなに断られたのか、とつっ込む者はない。
「そこでだ」と、再び部長。「我がパゲ研としては、彼女らが気に入ってくれるようなはオリジナルゲームを用意したい」
「はい」 手を挙げたのは、2年の泰斗印兵衛だ。
「では僕が先日作った『人生山あり谷ありゲーム』を」「却下だ!」 部長が即答する。
「どうしてですか!」
「当たり前だろ、何が山あり谷ありだ。最初から最後まで借金まみれのどん底続きで、全員が鬱で不登校になりかけたじゃないか。しかも終わるまで三日掛かりだ」
「三日かかれば必然的にお泊り会になるじゃないですか」
「「むっ!」」 全員が動きを止めた。
「い、いや駄目だ。学校の許可が下りない」
「ちぇっ」 渋々と引き下がる。
「という訳で、一つ小道具を用意した。これだ」 部長が取り出したのは、マネキン人形の手首だった。しかも…。
「な、何ですかこれ。気色悪い」 赤い絵の具を塗りたくられた、血塗れの右手だった。
「これを使ったゲームを考えて欲しい」
うーん、と皆が腕を組んで唸る。確かにこれはあの変人もとい美少女達にはウケそうだが、これをどうゲームに活用すればいいのか。
「はい!」「はい、泰東印兵太くん」
「この手首をテーブルに置いてですね」「ふむふむ」「エイッ、と回します。クルクル回って止まった時に手首くんに指された人が負けです」「で?」「終わりです」
「誰か他にないのかあ? ほらサタン、悪魔と書いてサタン。お前、一番オカルトっぽい名前なんだから、何か言えよ」
「えー、俺っすかあー」 泰斗と同じ2年の瀬賀悪魔だ。
「オカルトっつーかー、ホラーはどうっすかー。この手首に襲われるーみたいなー」「おっ、いいねえ。で?」
「みんなで丸くなってー。誰かの背中んとこに手首を置くんすよー。でー、それに気づかないとこいつに襲われるっつーかー」
「誰がそれを置くんだ?」「んーっ……」 悪魔はそこで首を捻ってしまう。
「じゃあ、ゲームマスター的なのがいればいいんじゃないか?」 と小波。
「おー、ゲーマスか。でも一人だけ仲間外れみたいで可哀そうだな」
「じゃあ交代で」「そうだな」「どのタイミングで?」「勝ち負けはどうやって決めるの?」
次第に議論が熱を帯びてくる。元々、こういう事は大好きな連中なのだ。
「ゲーマスはメンバーの周りを回りながら、狙った所で手首を置くんだ。メンバーはゲーマスが通り過ぎるまで振り向いてはいけない」「いいね!」
「狙われた者は手首を見つけたらそれを取ってゲーマスを追う。ゲーマスがもう一周する前にタッチしたらそいつの勝ち」
「タッチだと!」「そんなことしていいのか!」「されてもいいのか!」「いいだろ、そういうルールなんだから!」「そうだそうだ!」 大盛り上がりの部員達。
「よし、これで行こう! タイトルは『背中に回した血塗れの手をあなたは知らない』だ!」
「「おおおーっ!!」」
そして、次の日曜日。
「というルールだ。どうだ、世界のどこにもないオリジナルゲームだぞ」
得意満面の部長に向かって、オカルト研究部部長銀河遊穂は、オカ研特製闇鍋をかき混ぜながら申し訳なさそうに告げた。
「仁天道くん、それって…ハンカチ落としだよね……」
ネタ被りって、いうほどこわいものでもない?
完全な被りをつくるには、CtrlとCを押さねばならないですから
展開が被ることはあれど、書き手の注ぐ調味料が同じになることは、ありえないです
>>653
スミマセン、間違えました、ドンドン使って下さい! お貸ししますよ! 長いワイスレ杯の中でもネタが被る事なんてほぼないよ
お題の縛りがきつくて似たような傾向になるってのは何度かある
しかし今回のお題でネタが被る事はほぼないと断言する
ていうか古参て今何人いるのかな
1年以上いる人手を上げてノ
弾き出された球が腹の中を進んでいった。
それが終わり、ごぼり、ごぼりと開口部から血が漏れ落ちる。同じく血を含んだ組織が吐き出されていく。
きっと球も一緒に落ちたのだろう。
動けない。
身体はどんどん重くなり、節々がこわばる。
体表だけ熱を帯びて、そのくせ寒気が酷い。誰か温めてくれないものか。
腹部が重い。差し込むような激しい痛みを主旋律に、消えない鈍痛は通奏低音。ただの腹痛であれば良かったのに。
目が霞む。意識が保てない。頭から血の気が引き、こちらも痛み出す。ガンガンと、すぐに激痛に変わる。
どこもかしこも痛い。
血の流れ出す源を清潔な紙越しに手で押さえれば、手先が真っ赤に染まった。
不用意だった、後悔を覚える。心臓が異様な程早く打った。
血はまだ止まらない。
突如、電子音が鳴り渡る。耳に障る音だ。
ゆっくりと音を鳴らす機器に片手を伸ばし、そっと触れた。
画面が切りかわる。明るい光が目を打った。
「大丈夫ー? 生きてるかー?」
スマートフォン越しの呑気な声に、殺意を覚える。
「あー、なんとか……ごめん、今日は無理……頭痛いからこれから横になるわ……本当に大丈夫だから……じゃね」
うっさい、と声には出さず会話を切った。
毎月のことだ、たまたま今日が不味かっただけ。
背中に回した血塗れの手を、あなたは知らない。
>>666
あ、ありがとうございます……本当に申しわけないばかりです。
今回は大変ご迷惑をおかけいたしました!
でも、こんなに言っておきながら、力のない自分ですので、書いてもきっと駄作になるかと思いますと、恥じ入るような気持ちでいっぱいです。
駄作を覚悟して、がんばって書きたいと思います(ワイスレ杯後になりますが…汗)
本当にありがとうございました! >>674
創作から遠ざかってた時期があるから、その間だいぶ抜けてるけどね >>676
失敗してもいいじゃん! 私は失敗ばかりして、少しは文章は書けるようになった感じだから。 >>679
そうですね……いっぱい失敗してたくさん恥をかきたいと思います。
本当にありがとうございました! 長かった戦争が終わり、僕も兵役から解放されて家に戻ることが出来た。
ロンドンの大学で講師をしていた僕が徴兵されたのは、2年前。避けようのないこととは言え、身重の妻を残して戦場へ旅立つのは、身を引き裂かれる思いだった。
戦場は、正に地獄だった。
血と泥と硝煙が入り混じったゴミ溜のような世界で、敵にも味方にも追い立てられ、走り、もがき回る毎日。銃を撃っても人を殺している実感など少しも湧かない。命ぜられるままにただ引き金を引き続けた。
そんなある日、僕は一人斥候に出ていた時に敵兵と遭遇してしまった。
向こうも驚いたのだろう、いきなり飛び掛かってきた。僕も無我夢中で抵抗し、そして気が付くと僕はナイフを手に地べたに座り込み、相手は目の前に倒れ伏していた。
僕はその背中にナイフを刺した。体中に返り血を浴び叫び声を上げながら、動かぬ敵の体に、何度も何度も。
この日から、僕は銃を撃つ度に人を殺しているのだという感覚から逃れることができなくなった。
指先に力を込めると、遥か遠方で人影が崩れ落ちる。無数の銃弾が飛び交う戦場で誰の弾に当たったかなど判るはずもないのに、僕の目には敵兵の体に自分の指先を突き立てている自分の姿がはっきり写っていた。そう、僕は人殺しだ。
やがて日付も時間も忘れ去った頃、やっと戦争が終わり僕は家路についた。
妻の顔を目にした瞬間、僕は大声をあげて泣き崩れた。そして僕を優しく抱きしめてくれる彼女の向こうには、マリアと名付けられた僕達の娘の姿があった。
それからの僕は抜け殻のようだ。殺戮の記憶から逃れることが出来ず、ただ部屋の隅に蹲り、あるいは家の近くをブラブラと歩き回る、それだけの毎日。
そんな僕に、マリアは近寄ろうともしてこない。
無理もない。こんな陰気で訳の分からない男に急に家族だなどと言われても、到底受け入れられるものじゃない。彼女は妻の後ろに隠れ、怯えた目を向けてくるだけだ。そして僕も、彼女を穢してしまう気がして話しかけることも出来ずにいた。
それから一か月が経った。
散歩から戻ると、何やら家の中が華やかな感じだ。
「お帰りなさい、あなた。さあ早く席について」
「何だい? 一体どうしたんだ?」
壁や暖炉に花が飾られ、テーブルの上にはいつになく豪勢な料理。妻は僕を座らせながらクスクスと笑った。
「やっぱり忘れていたのね。今日は貴方の誕生日でしょ?」
そうか、誕生日か。
妻は僕の正面に座ると、お祝いの歌を歌ってくれた。その隣で、ぬいぐるみを抱いたマリアが俯いたままモゴモゴと口を動かしている。声は届かないが、その仕草だけで僕の胸には喜びが溢れた。マリアが、僕の為に…。
「さあマリア、パパにプレゼントよ」
妻が声をかけると、マリアはぴょこんと椅子から降り、僕の所へ寄ってきた。そして顔を上げ、おずおずとぬいぐるみを差し出してくる。僕もぎこちなく手を伸ばして、それを受け取った。
「あ…ありがとう」
マリアはぬいぐるみを渡した後も、手を伸ばしたまま僕をじっと睨んでいた。
僕もその目を見つめ返したまま、どうしていいか分からず固まっていた。そして次の瞬間。
マリアの両腕が大きく開かれた。
「え?」戸惑う僕の背中に、妻の声が飛んできた。
「何をしているの、抱っこでしょ?!」
あっ! 僕は慌ててマリアを抱き上げた。マリアはそれに答えるように僕の首に手を回し、頬を押し付けてきた。「パパ…」
その体は羽のように軽く、そして暖かった。初めて触れた、これが僕の娘……。
「気付いていた? 貴方が帰ってきてから、この子はずっと貴方のことばかり見ていたのよ。パパに抱っこして欲しいって。でも恥ずかしいって。だから今日は勇気を出してお願いするんだって、朝から張り切っていたのよ」
恥ずかしいだって? 怯えて睨んでいたんじゃなかったのか。そうか、女の子だもんな。 そうか……、そうか……。
僕はその小さな体を抱きしめながら、声を押し殺して泣いた。
パパに抱っこして欲しい。僕が過去に囚われたまま蹲まっていたのと同じ時、この子の目はそんな未来を見ていたのか。
君は知らないだろう。君を抱くこの手が、拭うことの出来ない血に塗れていることを。そして今君の腕に抱かれているこの顔が、どれ程の涙に塗れているかを。
知らなくていいさ。僕も忘れる、君の前で泣くのはこれが最後だ。
そして誓おう。これからは笑顔しか見せない、そして君の笑顔だけを見て生きて行くと。
今日は誕生日。今この時こそが、僕の新しい人生の始まりだ。
私は3回目です。長い人は本当に凄いと思う。
それだけ小説が好きってことだ。
あぁ、小説ってさ、なんかいいよね。
ちょっと疲れるときもあるけどさ。
あれっ?ごめんなさい!
エラー修正した時にしくじったみたいです
六畳一間に響き渡る私の獣のようなうめき声がようやく止んだ、かと思えば今度は赤ちゃんが激しく泣き叫ぶ声。
物の少ない部屋は必要以上に音を反響させてしまう。壁の薄い部屋だから隣近所に響かないか心配だ。
仰向けに寝ころんだ私は乱れる呼吸を整えようと胸を大きく上下して息をした。
口を大きく開けたので痛みをこらえるために咥えたハンカチが口から零れ、冷たい空気が心地よく体に流れ込んで来た。
ラマーズ法なる呼吸をすればもっと楽だったのではないか、そんな事を今更ながら思い出す。
後先をよく考えずに行動してしまうのは私の悪い癖である。
現状にしたってそうだ。高校進学ほどなくして一つ上の先輩と付き合い、流れに任せて交わった。
そして妊娠して彼に捨てられ、親にばれて大ゲンカの末に勘当されて、逃げる様に家を飛び出し、
格安オンボロアパート見つけて転がり込んだ。それが今から数か月前。それからは徐々に大きくなるおなかが
好奇の目にさらされるのが嫌で人目を忍んで生活し、終いには自宅で出産に至った。我ながら呆れた人生だ。
私は大きく開いた股の間に目をやった。埃っぽい畳にタオルが敷かれただけの簡素なベッド、そこに赤ちゃんが
血やら何やらにまみれていた。手が血に濡れる事も厭わず私は背中に手を回して抱き上げた。
こんな時普通の女性なら何と言うのであろう。「生まれてきてくれてありがとう」などと言うのだろうか。
しかし私の口からそんな言葉は出てこない。貯金も尽き果てているというのに食いぶちが増え、
それでなくても家賃を滞納していて追い出されそうなこの現状、感謝する余裕なんて微塵もない。思わず涙が流れてきた。
玄関のドアがドンドンと音を立てて叩かれた。大家さんが家賃を回収しに来たのだろうか、暗澹たる運命が
さっそく私の元へやって来た。疲労困憊の私は声を上げるのも億劫で、赤ちゃんを抱いたまま横になって目をつむった。
このまま眠るように死ねたらいいのに、私はそんな事を考えた。
が、それと同時に考えた。私が死んだらこの子は一体どうなるのだろう。ほどなくおなかをすかせて死んでしまうか、
それともこの劣悪な環境に体を壊して死んでしまうか。いずれにしても生まれた途端に私のせいでそんな事になっては
あまりに不憫ではなかろうか。この子だけでも、幸せに生きることは出来まいか。
私は体に鞭打って立ち上がり、ドアに向かって歩いて行った。この先にどんな未来が待ち受けているかは分からない。
しかしどうせ死ぬならこの子の為に、私らしく後先考えないであがいてみよう。そんな思いで私はノブに手をかけ、ドアを開けた。
「……ぁさん! ねえ、母さんっ!」
呼ばれている事に気が付いて私は我に返った。目の前で呼んでいたのは娘だった。
純白のウエディングドレスに身を包み、白い花束を抱いていて嗚咽している。
「どうかしたの、母さん?」
「いいえ何でも無いわ。それよりあなた、涙でひどい顔してるわよ? せっかくの花嫁が台無しじゃない」
「だってアタシ、嬉しくって……。それに母さんだって、人の事言えないじゃない」
言われて頬に手を当てると確かに涙に濡れていた。式中は毅然と振舞おうと思っていたのにいつの間に泣いたのだろうか。
私はなおも流れる涙を手でぬぐった。
私はあの後、生まれて間もないの娘と共に実家に帰った。両親に何度も頭を下げて許してもらい、
それからは学業、育児、就職、教育、娘の為にとにかく何でもがむしゃらにやった。私によく似てじゃじゃ馬に育った娘に
苦労させられはしたが、無事にこの良き日を迎えることが出来たのだ。今となっては全て楽しい思い出だ。
娘が私に抱きついてきた。
「母さん、アタシ、幸せでした。アタシを産んでくれて、本当に、本当にありがとう」
彼女は声を震わせてそう言ってくれた。でもそれは違う、あの時救われたのは私の方だ、だから感謝すべきはむしろ私の方なのだ。
生まれた時の事なんてきっと知らないだろうから、いつかきっとあの時の話をして改めてお礼をしようと私は思う。
でもひとまずは、この一言だけは言わせてもらう。
「結婚おめでとう、ツタ子。そして、生まれてきてくれてありがとう」
私は涙に濡れた手を背中に回し、娘をそっと抱き寄せた。
>>668
私は今回が初めての参加で、このスレッドを知ったのも二週間ぐらい前です。
しばらく読み専門で他の人の作品とワイさんの指南を見て書き方の勉強をしていました。
510から初めて作品投稿をさせてもらいようやく起承転結も掴みかけた段階で的確なご指南に感激です。
みなさん長くいる方々なんですね。道理で制限内でも文章力が高い。
私はミステリーやサスペンスを全く見ないので不慣れなお題に苦戦しました。
どうにかトマト祭で場を和ませ無理やりサスペンス?に繋げたのが無理やりすぎたでしょうか。
なんか空気が違う感が半端無いです。
サスペンス、ミステリー、ホラー、スプラッタ、どれも見ないので違いが調べても分からないのですが、
どういう違いがあるのでしょうか。
サスペンス(殺人事件を刑事が解決/よく夜に主婦が観てる印象)ミステリー(歴史的事件の探究/ピラミッドの謎とか)
ホラー(幽霊物/貞子とか怖い系)スプラッタ(狂った人が出てくる/13日の金曜日?)で合っていますか? >>692
そんな感じ!
その実、作者の主張でジャンルは決まる!
読者が「えー、これってスプラッタだよねぇ」と云ったとしても、
作者が「これはスプラッタホラーだからジャンルはホラーなんだ!」と言い張ればホラーになる!
その程度の物と認識していればよい!(`・ω・´) さて、寝るか! 雪は荒れ狂う海面をこするようにして、聳え立つ崖に激しく吹きつけていた。時折断崖の上に斜めにせり出していた積雪が、
凄まじい轟音と共に一気になだれ落ちる。その度にこの島全体が揺れるような錯覚を覚えた。
「ご安心下さい。貴女様の周囲の温度は20度、湿度は50%に保っております」山道の先を歩きながら神主の男は言った。確かに私の半径5mの半球状空間に雪は侵入していなかった。
融けもせず消滅する。組織を抜けてから色々な異能力者と関わってきたが、かなり珍しいタイプだ。
「素敵な能力ですね」「ただの傘代わりですよ。でもまあ、2万年の伝統を誇るお家芸ですね」神主は淡々と答えた。
山道は鳥居に差し掛かった。その先に神社がある。佇まいに日光東照宮を思い出す。
「立派な神社ですね」「建て変えの度に豪華になりまして。先祖がミーハーですと困ります」
私たちは神殿に至った。ご神体は仏像に近い。高さは2m。広げた腕が左右3本ずつの合計6本。こちらに背を向けて、錐体に心臓部を貫かれた上体を前に傾け、
脚を一歩、大きく前に踏み出している。一糸纏わぬその筋骨は隆々としている。肌は夏に繁る葉を陽で透かしたような緑。
私はその前に回りこむ。像に鼻と口はなく、代わりに大きく開く瞳が左右縦に3個ずつ並んでいた。
「準備ができたら言ってください。封印はいつでも解けます」「私も大丈夫です。いつでも戦えるように設計されてますから。この体」答えつつ、私は半身の構えを取った。
『彼氏が最近冷たい。私は変わらず恋をしているのに。誰かこの恋の行方、占ってくれないかな』何気なくツイッターで呟いたのが2日前。
宇宙言語をアルファベットで書いたから誰の返事も期待をしていなかった。そもそも解読のしようが無い。
が、返事が来た。日本海の孤島の神社で神主をやっているという男からだった。『お手伝い頂きたい難事があります。成功の暁には、占ってさし上げます』
興味が湧き、詳細を伺う。
……神主の一族は島で男女の御神体を祀ってきた。男は島の南の社、女は北だ。祀り続けた期間はおよそ2万年。男女は半時間停止状態の異星人。反物質刑を受けている。
反物質刑とは宇宙刑罰の一種だ。主に夫婦に対して行われるらしい。体細胞を構成する原子を置換し、お互いが接近すると対消滅をするように変える。
この時原爆200万個分のエネルギーが発生し、本州が吹き飛ぶらしい。神主の一族はその制御のために改造、設置された現地人だそうだ。
宇宙と地球のメンタリティ的な壁にもやもやした物を感じる。
半時間停止の前に男女は致命傷を受けている。ただし封印が解けるとどうなるか分からない。何せこの状態でも、男神は2万年で300mほど女神方向に進んでいる。
恐るべき意志である。しかも神主の一族も血が薄れ、制御の力が弱まっている。だから神々の処分、つまり戦闘を手伝って欲しいという。私は恋に悩む乙女心のために了承した。
戦いは1分に満たなかった。だが濃密な時間だった。女神方向に駆けようとする彼を留める為に、かなり高度な打撃戦を展開。この末これを封殺し、男神は塵のように崩壊した。
神主が錐体を抜いた胸から彼が紫の血を大量に出していなければ危なかった。が、勝利は勝利である。
続いて北の社に向かい女神を眼にする。美しいエメラルドと、6つの大きな瞳。
小柄だがしなやかな体つき。喉に錐体が突き刺さっている。
3組の手を組み合わせ、膝まづいている。神主が彼女から錐体を引き抜き時を解放。女神は錐体の刺さった喉笛付近から、大量の紫の血を迸らせ、天を仰いだ。
肩付近の両手を天井に向けて振り回す。血に濡れた胸付近の腕を背に回す。一番下の両腕で空を抱く。
それは奇妙な動きというより舞踊だった。この種類の宇宙人の精神構造は分からない。が、確信した事が1つある。彼女の踊りは、彼への愛の叫びだった。
しかしすぐにその舞いの力も失われ、彼女は男神と同じように崩壊した。
「終りましたね」「はい」「伝承によると、2人は……」「?」
「知らされていなかったそうです。反物質処置を受ける前の、お互いの状態を。ただ分かたれて錐体に貫かれ、とても長い時を」「停止させられた」「はい、そういう刑罰ですから」
神主の声には感傷の響きがあった。まあ、そうだろう。2万年はとても長い時間だ。
彼は改めて、こちらに向き直った。では、お約束のとおり、貴女の恋を占いましょう」
この時、私の中に少しだけ戸惑いが生まれた。気おされたのだ。それは神々が想い合ってきた永い、とても永い時間に。
雪は荒れ狂う海面をこするようにして、聳え立つ崖に激しく吹きつけていた。時折断崖の上に斜めにせり出していた積雪が、
凄まじい轟音と共に一気になだれ落ちる。その度にこの島全体が揺れるような錯覚を覚えた。
「ご安心下さい。貴女様の周囲の温度は20度、湿度は50%に保っております」山道の先を歩きながら神主の男は言った。確かに私の半径5mの半球状空間に雪は侵入していなかった。
融けもせず消滅する。組織を抜けてから色々な異能力者と関わってきたが、かなり珍しいタイプだ。
「素敵な能力ですね」「ただの傘代わりですよ。でもまあ、2万年の伝統を誇るお家芸ですね」神主は淡々と答えた。
山道は鳥居に差し掛かった。その先に神社がある。佇まいに日光東照宮を思い出す。
「立派な神社ですね」「建て変えの度に豪華になりまして。先祖がミーハーですと困ります」
私たちは神殿に至った。ご神体は仏像に近い。高さは2m。広げた腕が左右3本ずつの合計6本。こちらに背を向けて、錐体に心臓部を貫かれた上体を前に傾け、
脚を一歩、大きく前に踏み出している。一糸纏わぬその筋骨は隆々としている。肌は夏に繁る葉を陽で透かしたような緑。
私はその前に回りこむ。像に鼻と口はなく、代わりに大きく開く瞳が左右縦に3個ずつ並んでいた。
「準備ができたら言ってください。封印はいつでも解けます」「私も大丈夫です。いつでも戦えるように設計されてますから。この体」答えつつ、私は半身の構えを取った。
『彼氏が最近冷たい。私は変わらず恋をしているのに。誰かこの恋の行方、占ってくれないかな』何気なくツイッターで呟いたのが2日前。
宇宙言語をアルファベットで書いたから誰の返事も期待をしていなかった。そもそも解読のしようが無い。
が、返事が来た。日本海の孤島の神社で神主をやっているという男からだった。『お手伝い頂きたい難事があります。成功の暁には、占ってさし上げます』
興味が湧き、詳細を伺う。
……神主の一族は島で男女の御神体を祀ってきた。男は島の南の社、女は北だ。祀り続けた期間はおよそ2万年。男女は半時間停止状態の異星人。反物質刑を受けている。
反物質刑とは宇宙刑罰の一種だ。主に夫婦に対して行われるらしい。体細胞を構成する原子を置換し、お互いが接近すると対消滅をするように変える。
この時原爆200万個分のエネルギーが発生し、本州が吹き飛ぶらしい。神主の一族はその制御のために改造、設置された現地人だそうだ。
宇宙と地球のメンタリティ的な壁にもやもやした物を感じる。
半時間停止の前に男女は致命傷を受けている。ただし封印が解けるとどうなるか分からない。何せこの状態でも、男神は2万年で300mほど女神方向に進んでいる。
恐るべき意志である。しかも神主の一族も血が薄れ、制御の力が弱まっている。だから神々の処分、つまり戦闘を手伝って欲しいという。私は恋に悩む乙女心のために了承した。
戦いは1分に満たなかった。だが濃密な時間だった。女神方向に駆けようとする彼を留める為に、かなり高度な打撃戦を展開。この末これを封殺し、男神は塵のように崩壊した。
神主が錐体を抜いた胸から彼が紫の血を大量に出していなければ危なかった。が、勝利は勝利である。
続いて北の社に向かい女神を眼にする。美しいエメラルドと、6つの大きな瞳。
小柄だがしなやかな体つき。喉に錐体が突き刺さっている。
3組の手を組み合わせ、膝まづいている。神主が彼女から錐体を引き抜き時を解放。女神は錐体の刺さった喉笛付近から、大量の紫の血を迸らせ、天を仰いだ。
肩付近の両手を天井に向けて振り回す。血に濡れた胸付近の腕を背に回す。一番下の両腕で空を抱く。
それは奇妙な動きというより舞踊だった。この種類の宇宙人の精神構造は分からない。が、確信した事が1つある。彼女の踊りは、彼への愛の叫びだった。
しかしすぐにその舞いの力も失われ、彼女は男神と同じように崩壊した。
「終りましたね」「はい」「伝承によると、2人は……」「?」
「知らされていなかったそうです。反物質処置を受ける前の、お互いの状態を。ただ分かたれて錐体に貫かれ、とても長い時を」「停止させられた」「はい、そういう刑罰ですから」
神主の声には感傷の響きがあった。まあ、そうだろう。2万年はとても長い時間だ。
彼は改めて、こちらに向き直った。
「では、お約束のとおり、貴女の恋を占いましょう」
この時、私の中に少しだけ戸惑いが生まれた。気おされたのだ。それは神々が想い合ってきた永い、とても永い時間に。
>>697
訂正いたしました。
こちらでお願い致します。 雪は荒れ狂う海面をこするようにして、聳え立つ崖に激しく吹きつけていた。時折断崖の上に斜めにせり出していた積雪が、
凄まじい轟音と共に一気になだれ落ちる。その度にこの島全体が揺れるような錯覚を覚えた。
「ご安心下さい。貴女様の周囲の温度は20度、湿度は50%に保っております」山道の先を歩きながら神主の男は言った。確かに私の半径5mの半球状空間に雪は侵入していなかった。
融けもせず消滅する。組織を抜けてから色々な異能力者と関わってきたが、かなり珍しいタイプだ。
「素敵な能力ですね」「ただの傘代わりですよ。でもまあ、2万年の伝統を誇るお家芸ですね」神主は淡々と答えた。
山道は鳥居に差し掛かった。その先に神社がある。佇まいに日光東照宮を思い出す。
「立派な神社ですね」「建て変えの度に豪華になりまして。先祖がミーハーですと困ります」
私たちは神殿に至った。ご神体は仏像に近い。高さは2m。広げた腕が左右3本ずつの合計6本。こちらに背を向けて、錐体に心臓部を貫かれた上体を前に傾け、
脚を一歩、大きく前に踏み出している。一糸纏わぬその筋骨は隆々としている。肌は夏に繁る葉を陽で透かしたような緑。
私はその前に回りこむ。像に鼻と口はなく、代わりに大きく開く瞳が左右縦に3個ずつ並んでいた。
「準備ができたら言ってください。封印はいつでも解けます」「私も大丈夫です。いつでも戦えるように設計されてますから。この体」答えつつ、私は半身の構えを取った。
『彼氏が最近冷たい。私は変わらず恋をしているのに。誰かこの恋の行方、占ってくれないかな』何気なくツイッターで呟いたのが2日前。
宇宙言語をアルファベットで書いたから誰の返事も期待をしていなかった。そもそも解読のしようが無い。
が、返事が来た。日本海の孤島の神社で神主をやっているという男からだった。『お手伝い頂きたい難事がございます。成功の暁には、占ってさし上げます』
興味が湧き、詳細を伺う。
……神主の一族は島で男女の御神体を祀ってきた。男は島の南の社、女は北だ。祀り続けた期間はおよそ2万年。男女は半時間停止状態の異星人。反物質刑を受けている。
反物質刑とは宇宙刑罰の一種だ。主に夫婦に対して行われるらしい。体細胞を構成する原子を置換し、お互いが接近すると対消滅をするように変える。
この時原爆200万個分のエネルギーが発生し、本州が吹き飛ぶらしい。神主の一族はその制御のために改造、設置された現地人だそうだ。
宇宙と地球のメンタリティ的な壁にもやもやした物を感じる。
半時間停止の前に男女は致命傷を受けている。ただし封印が解けるとどうなるか分からない。何せこの状態でも、男神は2万年で300mほど女神方向に進んでいる。
恐るべき意志である。しかも神主の一族も血が薄れ、制御の力が弱まっている。だから神々の処分、つまり戦闘を手伝って欲しいという。私は恋に悩む乙女心のために了承した。
戦いは1分に満たなかった。だが濃密な時間だった。女神方向に駆けようとする彼を留める為に、かなり高度な打撃戦を展開。この末これを封殺し、男神は塵のように崩壊した。
神主が錐体を抜いた胸から彼が紫の血を大量に出していなければ危なかった。が、勝利は勝利である。
続いて北の社に向かい女神を眼にする。美しいエメラルドと、6つの大きな瞳。
小柄だがしなやかな体つき。喉に錐体が突き刺さっている。
3組の手を組み合わせ、膝まづいている。神主が彼女から錐体を引き抜き時を解放。女神は錐体の刺さった喉笛付近から、大量の紫の血を迸らせ、天を仰いだ。
肩付近の両手を天井に向けて振り回す。血に濡れた胸付近の腕を背に回す。一番下の両腕で空を抱く。
それは奇妙な動きというより舞踊だった。この種類の宇宙人の精神構造は分からない。が、確信した事が1つある。彼女の踊りは、彼への愛の叫びだった。
しかしすぐにその舞いの力も失われ、彼女は男神と同じように崩壊した。
「終りましたね」「はい」「伝承によると、2人は……」「?」
「知らされていなかったそうです。反物質処置を受ける前の、お互いの状態を。ただ分かたれて錐体に貫かれ、とても長い時を」「停止させられた」「はい、そういう刑罰ですから」
神主の声には感傷の響きがあった。まあ、そうだろう。2万年はとても長い時間だ。
彼は改めて、こちらに向き直った。
「では、お約束のとおり、貴女の恋を占いましょう」
この時、私の中に少しだけ戸惑いが生まれた。気おされたのだ。それは神々が想い合ってきた永い、とても永い時間に。
>>699
たびたび申し訳ありません。
こちらでお願いいたします。 3歳の頃から私は間違えてきた。
母の目を盗み3歳の私はよく冷蔵庫から練乳のチューブを取り出し、しゃぶった。
のみならず私は赤ちゃんの人形を胸に抱いてはチューブをあてがってミルクを与える真似事をした。
人形の顔は見る間に練乳まみれになった。これを見咎めた母にぶたれながら、私は目の端に妹を探したりした。
この頃の妹は0歳で赤ちゃんベッドの柵の向こうにいた。
乳量が貧しかった母は、哺乳瓶で妹に栄養を与えていた。この時の母の額、頬、口元には女神的な輝きがあった。
頬をぶつ母と全然懲りない私の関係は世の中の出来事に関係なく続いた。
童謡を口ずさむ妹の歌声に母がうっとりとしていたとか、母の打撃部位が頬からお尻、お尻からお腹に変わったとかいう物事と、
世の中の変化は私の中では等しく重要な事だった。
が、その意味が分からない私は何歳になっても赤ちゃんの人形を抱きしめていた。それは母が妹を抱きしめるように。
しかしそんな私に母は不満を覚え人形を奪い妹に与えた。妹はとても喜んだが私は悲しかった。妹は既に3個も人形を母や祖父たちから授けられていた。
とても寂しくなり練乳と交換に返してもらおうとした。母が転寝をしている隙に私は当該缶を探し出し、上手に開いた。
妹の首根を押さえ口に押し付ける。
目を覚ました母は気が違ったように叫んだ。半分開いた缶のふちが妹の頬を傷つけて、そこからしみでた赤がミルクの乳白色に混ざっていたからである。
気がつけば病院の白い天井を見上げていた。
しばらくの病院暮らしの後退院すると何故か祖父母宅に引き取られた。私は赤ちゃんの人形を探し次に妹を探した。
が、見つからず、何か本質的に大切な事が喪われた気がして慟哭した。
そんな私に祖父は読書を進めてくれた。祖父は人形は豊かさだと言った。文字もそうだ。
『人を豊かにする。そして豊かな人は、他の人を豊かにできる。だからたくさん学びなさい』
彼の言葉に方針は決まり、私は活字の世界に飛び込み、熱中した。
中学に上がった月に祖母が脳卒中で他界した。これを機に祖父は認知症を患う。
私は中学卒業と共に大学検定を受け合格通知が届いた月に祖父が倒れた。彼はそのまま亡くなる時に私の手を取って祖母の名をずっと呼んでいた。
私は再び母と妹、そして父と暮らすようになった。妹は可愛らしい女の子に成長していた。母は昔より小さくなっていて、父は相変わらずあまり見かけなかった。
ただ、何かが欠けていた気がする。朗らかな妹から不可視の防衛線を感じていた。
が、季節は移り行く。私は国立大学を受験し、合格。自動車免許も取得した。だがこれが間違いだったのである。
夏の日だった。妹が書店で連れの年上の男と共に万引きしているのを見咎めた。
色々なすったもんだを経て、私は学生街のT字路沿いにあるその男のアパートを突き止め、妹と別れてくれるように頼むべく出向いた先で酷く怒らせてしまった。押し倒され、陵辱を受けた。
その晩の事である。この宇宙的な惨事に夜中まで歯がみをした後、私は父親のワゴン車を勝手に運転して、アパートの前で憤怒と共に待った。
男がでてきた。
私はワゴン車のフロントと電柱で男を見事に潰した。対象が喀血しても私はアクセルペダルを踏み続けた。
しばらくしてから車外にでて復讐を確認する。立ったまま絶命しているその脈を確認する私の手に、男の唇から血と泡が混ざった物が垂れて気持ち悪く伝った。
私はその足で出頭し拘置所に入った。
ある日悪阻が襲った。赤ちゃんが出来たのだ。私は驚愕した。
色々な方からおろす事を進められたがとても産みたくなった。妹をあやす母の姿が脳裏から離れなかったのを覚えている。
命に罪はない。父が強姦魔でも、母が殺人者でも。私は家族の反対を振り切って、産むことにした。驚くべき事に、臨月には拘置が一時解けて、警察の指定病院に入院させてもらえたりした。
壮絶な痛みの末に抱いたわが娘から私は引き離され拘置所に戻された。そうこうしているうちに判決は下った。情状酌量分を差し引いて10年。
もうすぐ刑に服してから9年になる。娘は児童福祉施設に入所しているらしい。
この9年間、私は夢の中で何度も娘に会った。膝にのせ、抱き上げ、高い高いをした。背に手を回し、抱きしめる。
しかし、そうしてからいつも気がつくのだ。私の手は血に濡れている。これはあの時に、娘の父が流した血だ。私は酷く悲しくなる。
気が狂いそうになる。ただ1つ幸いなことは、私が夢で、狂おしいほどに力を込める、私の手を、現実の娘は知らないことだ。
それが間違いだらけの私に与えられた、せめてもの恵みであり、そして……償いなのかもしれない。
徹夜して書いておいてなんですが、妊娠ネタで被っている
>>690
の方が作品として好きです。 冷ややかな沈黙があった。灯りの落ちた部屋へ近くにあるコンビニの光が差し込んでいる。
立ちすくんだ彼女はフード付きのパーカーを着ていて、袖は黒っぽい液体で濡れている。血だろう。息絶えた男は部屋の隅で力なく首を前に垂れている。
「ユウ、あんた何しちゃった」
私の声でユウは跳ね返るようにこちらを振り向き、手を後ろに隠した。
「いやいや。見えてるから、包丁」
ゴトンとそれを取り落す音がしてから、彼女はしゃがみ込んだ。「メーちゃんどうしよう。わたし、やっちゃったよ……」
女二人のルームシェア生活というものは、いずれだらしのないほうが男を連れ込むようになるものだ。
すぐそこで死んでいる男は、いつもアルマーニの眼鏡をかけて爪を綺麗に手入れしていた。ユウが素っ頓狂なことを言えば蹴りを入れ、えへらえへらと笑えば拳を振り上げ、指にはどこぞの女との結婚指輪を嵌めていた。
殴るときは怒りをみなぎらせた奇声をあげる。そういう男にユウは依存していた。
彼女は記憶を手繰ってことの顛末を話しはじめる。
昼間から部屋で酒盛りをしていたユウ達は、ビールやワインのミニボトルを何本も開けて泥酔状態になった。
「オレンジを放置すると渋くなってミカンになるんだって」ユウは真剣に言った。酔った男は大笑いしたあと彼女の髪を掴んだ。どうしようもない馬鹿女だ、と言いながら。
深酔いと暴力で記憶のない彼女が目覚めたとき既に日は落ちており、血まみれの手はいつの間にか包丁を握り、男は座り込んで死んでいた。カフェで時間をつぶした私がそこに帰ってきた。
「わたしも死ぬ……」
窓に近寄っていくユウの腰を床へ引きずり倒す。
「ふざけんな」この世には、死んだほうがいい奴とそうじゃない奴がいる。
死にたい、とユウは呟く。馬乗りになって頬をはたいて黙らせると、パーカーの裾で顔を覆って泣き始めた。うで、血まみれだぞ。
「メーちゃん、死なせてよお」
「させると思う」刃物を探す手を押さえつけた私がにこりとしながら凄めば、ユウはたやすく怯む。
「うぐうっ、だってもう生きててもしょうがないもん」
「しょうがなくない」
「だって」
私の口から言葉があふれてくる。「ああイライラする。ユウには本当イライラする。馬鹿でアホで雑魚でグズで、すぐダメ男に引っかかる。でも知ってる? 私はね、そんなあんただからこそ、大事なの」
私の頬から涙が伝って、ユウの顔に落ちた。
「だから生きて貰う」
「……ひぐっ」
「ユウ。償いな。そしたら戻ってきて」「メーちゃん、メーちゃん……うわあああ」
彼女は起き上がって私に抱きついてくる。こんな奴でも生かすためなら涙だって流す。
そう、償ってもらわなければならないのだ。
男が私との関係は終わりだと言ったとき、ユウと付き合いはじめたのは何故かと食い下がったら、扱いやすいからだと答えた。
「うぐっ、うぐ、わかった。わたし償うよ、罪を償う」
抗ヒスタミン剤の含まれた風邪薬を酒に混ぜ込んで服用すると、強烈な酩酊が引き起こされる。
「わたしが、わたしがムショから出てくるまで待っててねえ、メーちゃん待っててねえ」
私が教えてやった簡易ドラッグは混ぜ物入りの特製ボトルで、男はそれを気に入った。
副作用が起こす強い眠気で二人は熟睡した。あいつに包丁を突き立てて、ユウには凶器の柄を握らせる。頃合いをみて話に脈絡をつけてやればほら、被害者と加害者の出来上がり。
この世には、死んだほうがいい奴とそうじゃない奴がいる。ユウ、扱いやすいほうで得したじゃない。
ユウが顔を押しつけてくる。その髪に頬ずりをしながら背をさする。覚悟を固めさせてやらねば。
こいつの仕事は、これから警察へしっかり自供することなのだから。私の代わりとして。
「でもメーちゃん、どうしてあのこと知ってたの」「ん」
「確かにわたしは最初包丁をもってた。でも動かないアイツを見てね。どうせ死んでるなら仕返しで沢山殴ってみたいな、と思って酒瓶に持ち替えたんだよ。
そしたらメーちゃんが帰って来て、暗いからわたしの持ったワインの小瓶を見間違えて包丁だって言ったよね。でも今考えるとメーちゃんが包丁のこと知ってるのおかしいと思う」
ユウの背中に回した私の指は彼女の手を押さえたとき血で汚れた。それがいま、鉤爪のようにぎりりと曲がっていった。
>>702
同じく徹夜
ただしこちらはお仕事中なのです
あー、家に帰りたい 今月の二十日まで!
翌日には寸評と結果が発表される!
今年最後のワイスレ杯、頂点に立つのは挑戦した君かもしれない!m9っ・ω・´)ビシッ!
第四十四回ワイスレ杯のルール!
名無しの書き込みを必須とする!(名乗った場合は通常の評価に移行する!)
設定を活かした内容で一レスに収める!(目安は二千文字程度、六十行以内!) 一人による複数投稿も可!
通常の評価と区別する為に名前欄、もしくは本文に『第四十四回ワイスレ杯参加作品』と明記する!
ワイが参加作品と書き込む前に作者が作品を修正する行為は認める!
今回の設定!
ワイの決めたタイトルに見合う一レスで完結した物語を募集する!
多くは語らない! 柔軟な発想と作品に仕上げる手腕に期待する!
タイトル「背中に回した血塗れの手をあなたは知らない」
応募期間!
今から始まって二十日まで! 上位の発表は投稿数に合わせて考える! 通常は全体の三割前後!
翌二十一日の夕方に全作の寸評をスレッドにて公開! 同日の午後八時頃に順位の発表を行う!
ここにちゃんと書いてある!(`・ω・´)
「神よ。いま御許に参ります……!」
老いた体をベッドに横たえて、私は一人そう呟いた。
もう目も見えない。船出の時が来たようだ。
全身を侵した病の痛みも、今はボンヤリ遠くの事の様だった。
闇に閉ざされた視界に光が降りそそいで来た。大いなる御手に導きを感じる。
私の体が、フワリとベッドから浮かび上がった。
光の方から降りて来た、あどけない顔をした何人もの天使たち。
彼らに導かれて私が旅立とうとした、だがその時だった。
ぎゅっ!
誰かの手が、私の背中を掴んでいた。
「神父様。わたしを置いて行ってしまいますの?」
「わー! きみはシスター・クリス!」
声の方を振り向いた私は、悲鳴を上げた。
背中から私の僧服を掴んでいたのは、血塗れのか細い女性の手だった。
私を呼び止めたのは、尼僧姿で寂しそうな顔をした一人の女。
若い頃、私と道ならぬ恋に落ちたシスター・クリスだ。
私との関係に悩み抜いたあげく、カミソリで手首を切って自身の命を絶ってしまった女性だった。
「お願い神父様。わたしと一緒に居て……」
シスターの青い瞳が、悲し気に私を見つめる。
私は残りの一生を捧げてシスターの救済を神に祈ってきたのに。
天国にも行けず、いまだに辺獄を彷徨っているのだろうか?
「どうするの? 行くの? 行かないの?」
私の周りをパタパタ飛びかいながら、けげんそうな顔の天使たち。
「うぅうぅうぅ……」
私は声を詰まらせる。ここまで来て神の手の導きを拒むことができるだろうか? だが……
「悪かったシスター!」
がばっ!
天使たちをフリ切って、私はシスターの魂を思い切り抱きしめた。
「きみだけを苦しめて殺してしまった。私の手もまた血塗られていたというのに! きみ一人救えないで何が神父だ!」
「神父様。うれしい!」
シスターもまた、血塗れの手を私の背中に回す。
「あーあ。もう見てらんない。好きにすれば?」「ときどき様子を見に来るからね? 気が変わったら言ってね?」
天使たちが呆れ声で、私とシスターの元から飛び去って行く。だが後悔などあるものか。
「さあクリス。共に行こう地獄へ。きみとだったら何処へだって……」
「あら、大げさね神父様?」
クリスが私の背から手を放して、ニッコリと微笑んだ。血塗れだったはずのその手が、いまは清浄そのものだ。
「ん。その手は!?」
「ま、わたしも演出過多でしたけどね。あなたの気を引くための『演出』が……」
シスターが私を見上げて、悪戯っぽくペロリと舌を出した。
#
それからの私たちは、天国にも地獄にも行かなかった。
生者の主がいなくなった教会に住み込んで、この世を彷徨う魂たちの愚痴を聞いたり、住む家の世話をしたり。
このごろは道端で凍えそうになっている浮浪者に、犬たちの体を借りて暖かい甘酒缶を配って回ったりしている。
まだ生まれたばかりで命を落とした子供たちの、迷子の魂を探して天使たちに届ける仕事も始めた。
いわば幽霊の「ボランティア」みたいなものだ。
生前よりは不自由だが、お金や形式や格好を気にしなくていいので、けっこう性に合っているかもしれない。
「なるほど、こういう理由だったのか。きみがココに残っていたのは……」
礼拝堂の木椅子に並んで腰かけて、私はクリスの魂を見つめる。
「ええ神父様。あなたならきっと気に入ると思ったの。天国でノンビリしてるより、よっぽどあなたらしい仕事でしょ?」
私の方を向いて、クリスはそう答える。
「…………!」
私は一瞬、声を詰まらせた。
ニッコリ微笑んだ彼女の頭の上で、ボンヤリ輝く金色の輪っかが見えた気がしたのだ。
「神よ。いま御許に参ります……!」
老いた体をベッドに横たえて、私は一人そう呟いた。
もう目も見えない。船出の時が来たようだ。
全身を侵した病の痛みも、今はボンヤリ遠くの事の様だった。
闇に閉ざされた視界に光が降りそそいで来た。大いなる御手に導きを感じる。
私の体が、フワリとベッドから浮かび上がった。
光の方から降りて来た、あどけない顔をした何人もの天使たち。
彼らに導かれて私が旅立とうとした、だがその時だった。
ぎゅっ!
誰かの手が、私の背中を掴んでいた。
「神父様。わたしを置いて行ってしまいますの?」
「わー! きみはシスター・クリス!」
声の方を振り向いた私は、悲鳴を上げた。
背中から私の僧服を掴んでいたのは、血塗れのか細い女性の手だった。
私を呼び止めたのは、尼僧姿で寂しそうな顔をした一人の女。
若い頃、私と道ならぬ恋に落ちたシスター・クリスだ。
私との関係に悩み抜いたあげく、カミソリで手首を切って自身の命を絶ってしまった女性だった。
「お願い神父様。わたしと一緒に居て……」
シスターの青い瞳が、悲し気に私を見つめる。
私は残りの一生を捧げてシスターの救済を神に祈ってきたのに。
天国にも行けず、いまだに辺獄を彷徨っているのだろうか?
「どうするの? 行くの? 行かないの?」
私の周りをパタパタ飛びかいながら、けげんそうな顔の天使たち。
「うぅうぅうぅ……」
私は声を詰まらせる。ここまで来て神の手の導きを拒むことができるだろうか? だが……
「悪かったシスター!」
がばっ!
天使たちをフリ切って、私はシスターの魂を思い切り抱きしめた。
「きみだけを苦しめて殺してしまった。私の手もまた血塗られていたというのに! きみ一人救えないで何が神父だ!」
「神父様。うれしい!」
シスターもまた、血塗れの手を私の背中に回す。
「あーあ。もう見てらんない。好きにすれば?」「ときどき様子を見に来るからね? 気が変わったら言ってね?」
天使たちが呆れ声で、私とシスターの元から飛び去って行く。だが後悔などあるものか。
「さあクリス。共に行こう地獄へ。きみとだったら何処へだって……」
「あら、大げさね神父様?」
クリスが私の背から手を放して、ニッコリと微笑んだ。血塗れだったはずの彼女の手が、いまは清浄そのものだ。
「ん。その手は!?」
「ま、わたしも演出過多でしたけどね。あなたの気を引くための『演出』が……」
シスターが私を見上げて、悪戯っぽくペロリと舌を出した。
#
それからの私たちは、天国にも地獄にも行かなかった。
生者の主がいなくなった教会に住み込んで、この世を彷徨う魂たちの愚痴を聞いたり、住む家の世話をしたり。
このごろは道端で凍えそうになっている浮浪者に、犬たちの体を借りて暖かい甘酒缶を配って回ったりしている。
まだ生まれたばかりで命を落とした子供たちの、迷子の魂を探して天使たちに届ける仕事も始めた。
いわば幽霊の「ボランティア」みたいなものだ。
生前よりは不自由だが、お金や形式や格好を気にしなくていいので、けっこう性に合っているかもしれない。
「なるほど、こういう理由だったのか。きみがココに残っていたのは……」
礼拝堂の木椅子に並んで腰かけて、私はクリスの魂を見つめる。
「ええ神父様。あなたならきっと気に入ると思ったの。天国でノンビリしてるより、よっぽどあなたらしい仕事でしょ?」
私の方を向いて、クリスはそう答える。
「…………!」
私は一瞬、声を詰まらせた。
ニッコリ微笑んだ彼女の頭の上で、ボンヤリ輝く金色の輪っかが見えた気がしたのだ。
今回、訂正多すぎない?
一応コンテストなんだから推敲はしっかりしようよ。
出張が多い。川越方面、所沢方面と車で頻繁に行きまする。運転しながら、作品を考えたりするのが、
楽しみです。今の時期は環八はかなり混む。
環八と云う字面で間八を思い出した!
しかも、今日は熱燗で刺身の盛り合わせを食べる予定になっている!
それにしても寒い!(`・ω・´)
子供は子供なりに色々あるんだよ――
と、父とおじさんが話すのを聞いて、悠人は子供なりに思うところがあった。心の中の、密かな反抗。
悠人は五歳になるが、今まで反抗期らしい態度を見せることはなかった。子供らしくない子供だったと言ってもいい。
子供らしく遊んだりもするが、大人びているというか、我慢した方が得なこともあると分かっている背伸びをした子供。
そんな悠人が何に反感を覚えたのかと言えばおそらく、父のわかった風な態度。分からない癖に分かったふりをする大人。
決まって、子供のことを理解せずに都合よく子供を扱う態度の裏返しで、子供が振り回されることになるのは経験的に分かっている。ただ、どうにもできない。それもまた子供だからだった。
近所には、大きな公園があった。悠人は逃げるように遊びにでた。奥が見通せないほどの森が中にあり、遊ぶには十分な空間。
その中で、自分だけの空間や秘密を探すのが最近のお気に入りの遊び方だった。
世界には知らないものばかりで、発見は尽きない。
この日も、不思議な色をしたキノコを見つけた。それと。
「それ、どうするの?」
キノコと、その先でキノコを持つ悠人に、丸い目が向けられていた。小さな。おそらく悠人と同じくらいの歳の、女の子が目の前にいた。
「ねえ。食べるの? それとも飾るの?」
「え? いや……」
男子と女子の違いについて意識し出した頃合いだった。
ましてや、戸惑う悠人を相手にぐいぐい迫る女子を相手に、上手くあしらうような能力は、まだなかった。
しかしこれがこの日の、一番の発見だった。
「また公園に行くのか?」
出かけ間際に父に呼び止められて、悠人は頷いた。
「なんだか最近、公園に行くことが多いな。一人で大丈夫か?」
「うん」
「そうか。大人になったな」
父の言葉を後ろに、悠人は家を出た。女の子と知り合ってから一週間後のことである。
一人で大丈夫に決まっている。父が何を心配しているのかは、よくわからなかった。
「この花の、根元が甘いんだ」
もぎり取って、手渡す。前に出会った女の子にだ。
「へえ……あ、ホントだ! あまーい!」
名前は、葵というようだった。賑やかな女子だ、と悠人は思う。
「でも、気をつけた方がいい」
「何を?」
「前、蜂が出てきたから」
「蜂さんも、甘いの吸いたかったんだね!」
「……きっと、そうだね」
ふと悠人は、大人になったな、という父の言葉を思い出す。
そういうのではない。とか、そういうのってどんなだ? とか、よくわからないものが頭に浮かんで、困る。
最近、たくさん考えることができるけれど、逆にわからないことが増えていくのが不思議でならなかった。一つ一つ確かめていくのも、楽しくももどかしい。
「私、ここ好きだな」
と葵が言う。ここというのは、大きめの穴を枯れた枝葉が隠すようにして覆っている、悠人の秘密基地のことだった。
「いいとこだろ?」
わからないことはたくさんあるけれど、とにかく今は楽しかった。
この楽しい時間が続くようにも思っていた。
でもそう簡単にはいかない。これも、まだ知らなかったことの一つなのだろう。
「確かに、いいところだな」
その声が何をもたらすのかは、瞬時に悠人はわからなかった。
が、秘密基地に入ってくる、一回りは大きい小学生くらいの男子の姿を見て、なんとなく良くないことが起きそうなことだけはわかった。
それからは、わーっ! と、叫びだしたくなるような時間が続いた。
でも、叫ばない。けど、体中が痛くはなった。
ボクシングというやつをお父さんと見たのが良かったのかな、と悠人は思った。
大事だと思えるものを守りたくて、刃向かって、痛い思いをして、それでもそれでも堪えて堪えて、わずかな隙に思いっきり拳を顔面に叩きつけた。小学生は悪態をついて帰っていった。
それから葵と一緒にわんわん泣いて、戻りを心配した父に抱かれて帰ることになった。
もう秘密基地にも行けないな、と思い悠人はまた涙がこみ上げた。
父には転んだと、それも坂の上から茂みの方へ盛大にと、嘘をついた。葵には傷一つなかったから、父はそれを信じた。
悠人が背中に手を回しても後ろまで届かなくて、広い背中だと思い知った。殴られた傷より殴った手の方が痛い。初めて知ることばかりだった。
多分こうして、楽しいことや辛いことを知って、本当の意味で大人になっていくのだ。
強がって絆創膏も貼らなかった悠人の右拳に、やがて一枚だけやたら可愛い絆創膏が一枚だけ貼られるようにになったこと、それを恥ずかしがって隠していることを、父は知らない。
>>710
あ、人がシリアスに優勝狙いに行ってるのに
ほんわかコメディで優勝さらっていく人だ >>695
ホラーがつくと、スプラッタもホラーになるんですか?
というかスプラッタとホラーのダブルマッチなんて恐怖の極みじゃないですか。
それなら、極対極を取るジャンルの組み合わせも作れるということですね。
考えたら既にありますが……
恋愛ホラー(ゴースト〜ニューヨークの奇跡〜)、時代SF(戦国自衛隊)
ホラーコメディ(貞子のパロディ)、ファンタジーすぷら……いや、それは無いですね。
意外な組み合わせで最強のジャンルが出来るとしたらどんなものか興味があります。 >>718
横からですが
要は料理と同じですよ
料理には足し算の料理と引き算の料理があります
組み合わせで味を高めるのが足し算の料理、大半の料理はこれですね
引き算の料理とは、余計な雑味を排除して素材の味を極限まで引き出そうとするものです。刺身や甘栗剥いちゃいましたがこれに当たります
ジャンルの組み合わせは足し算。ホラーや純愛もの、18禁エロなどは引き算ではないでしょうか
何が最強だなんてないと思います。発想と腕次第ですよ
>>718さんもぜひ、生ハムメロン的な作品を書き上げてここに晒して下さい。楽しみに待ってます 足し算の料理 すき焼き
引き算の料理 湯葉の出汁に浮かべたやつ(料理名知らん)
ある若い夫婦について書こうと思う。
名前はデラとジム。
偶然にも『賢者の贈り物』に登場する夫婦と同じ名前であるが、深い意味はない。
貧しい二人は、ニューヨークの片隅で、20世紀最初のクリスマスを迎えようとしていた。
★
1ドル87セント。デラが夫ジムへのクリスマスプレゼントのために用意できるのは、これが精一杯です。
それでも、八百屋や肉屋で店主に嫌な顔をされながら、なんとかまけさせたりして、やっとの思いで貯めたお金でした。
三度、デラは数え直しましたが、お金は増えも減りもしません。たったの1ドル87セント。明日はクリスマスだと言うのに。
夫へ贈るプレゼントに、デラには心づもりがありました。それはジムの持っている金時計にぴったりの金の鎖です。
その時計は、ジムの父親がその父親から受け継いだ立派なものです。ところがそれを留めているのが、古い皮の紐なのでした。
一週間前、デラはある時計屋で金の鎖を見つけ、クリスマスの贈り物にこれ以上のものはないと考えていたのです。
問題は、それが20ドルもすることです。
ところでジムが金時計という宝物を持っているように、デラにも宝物がありました。それは、長く美しい髪です。
「もし君の髪が短かったら、僕らは結婚していないかもしれないよ」とジムは戯れに言うことがありました。
そんなふうに、デラの髪はジムにとっても宝物でした。そしてデラは、この髪がお金になることを知っていました。
鎖を見つけて以来、デラは悩みに悩みました。しかし、もはや悩んでいる猶予はありません。
デラはいよいよ決心すると、さっと支度を整え、帽子をかぶって「ヘア用品とカツラ」と看板の出ている店へと向かいました。
「それをとって、見せてみろ」
禿げ上がった店主の言われるままに帽子をとり、デラは髪の縛めを解きました。
まるでシルクのドレスのように艶やかな光を放って、長い髪が柔らかな腰を超えて膝のあたりまで、滝のように流れ落ちます。
夫の前でさえめったに解くことはないのに、見知らぬ男の前で髪を解いてみせるのは、デラにとってひどく屈辱でした。
「あんた、そのきれいな長い髪を切っちまおうってのかい」
「お金が必要なんです。どうしても」
「それならもっとうまい話がある。しばらく俺の言う通りにしてくれたら髪は切らないで40ドル払おう。髪だけなら10ドルだ。
なにも一晩付き合えなんて言ってるわけじゃねえ。ほんのいっとき、からだを預けてくれりゃあいいんだ」
今やスカートのポケットには、綺麗な小箱に収まった金の鎖が入っています。しかしデラはそれに触る気が起きませんでした。
キッチンの小さなテーブルで、デラが後悔とも罪悪感ともつかぬ気持ちで沈んでいるところに、ジムが帰ってきました。
ジムは妻の顔を見て微笑むと、擦り切れたコートのポケットから小さな包みを取り出しました。
それは、ふたりでブロードウェイに出かけた時に、ある店のショーウィンドウで見かけたべっ甲の櫛でした。
その気品のある光沢によって、しばらくのあいだデラの心を魅きつけて離さなかった、あの櫛です。
ジムがデラの髪に恭しく櫛を挿すと、二人は優しく抱き合いました。
そのとき、ジムの背中に回した自分の手が、まるで穢れた血に塗れているようにデラは感じました。
デラはそのことを努めて考えるまいとして、自分の髪を飾っている美しい櫛の、その輝くようなべっ甲の光沢を想いました。
自分の犯した過ちは、この幸福な結婚を永遠たらしめるための些細な出来事に過ぎないのだと、無理矢理に納得するほかありませんでした。
一方、ジムは温かな妻の背中に手を回しながら、昨日の自分の行為は、この妻の喜びと感謝で許されるはずだと考えていました。
それは不運な巡り合わせでした。
人けのない裏通りで声をかけてきた売春婦の、褪せた髪に挿された不相応な櫛は、まさにデラの心を奪ったあのべっ甲の櫛だったのです。
気づいた時には、ジムの足元に売春婦が崩れ落ちていました。ジムはその髪から櫛をもぎ取ると、後も見ずに駆け出しました。
それが昨日の出来事です。
そして今、その櫛が、クリスマスの贈り物として、デラの艶やかな髪を美しく彩るのでした。
「愛してるよ」
キスする時、彼は決まってそう囁く。
「私も、愛してる」
私もいつも通り、彼の首に手を回しながらそう答える。
目を瞑ると、彼が優しく唇を重ねてきた。
微かに漂う煙草の匂い。私はこの匂いが大好きだった。
彼が味わうように唇を揺らす度に、僅かに伸びてきた髭が私の肌を刺激する。私は体を震わせ、大きく息を吸って彼の匂いを堪能した。
そしてゆっくりと差し入れられる彼の舌を迎え入れながら、自分からも舌を差し出し、彼と絡め合った。
『キスはセックスと同じ』。昔、何かの本で読んだ記憶がある。本当にその通りだと思う。
彼の体が重みを増し、私をベッドに誘う。後ろに倒される不安は、逞しい腕が掻き消してくれた。
彼は私をベッドの上に横たえると、首筋に唇を這わせながら、全身を愛撫するようにして服を脱がせた。
ボタンが外れる度に。ホックが弾ける度に。その僅かな刺激にも私の体は敏感に反応し、鞭で打ち据えられるように震えた。
彼の右手が私の胸を包み、その先端を唇が覆う。既に勃起しているそれを舌先で転がすように弄ばれると、その堪えがたい刺激に私は身をのけ反らせた。
気が付くと、いつの間にか彼も全裸になっていた。抱きしめられ、肌と肌が触れ合う快感で、私は喉から声が漏れるのを抑えることができなかった。
瞼を固く閉じ、ハッ、ハッ、と荒い息を吐きながら、私は時の経つのを忘れる。時間も、世界も、全ては彼の腕の中。
何もいらない。何も欲しくない。ただこの時だけがあればいい。
夢中で脚を絡めると、私のお腹に彼の逞しいそれが押し付けられるのを感じた。
欲しい…。止め処なく自分が溢れ出す。私は大きく脚を開き、彼を迎え入れようとした。
そして彼もそれに答えてくれた。
彼が私の中に入ってきた時、私は喜びに全身を打ち震わせながらも、口元からは泣き叫ぶような声を上げていた。
彼がゆっくりと動きながら、唇を求めてくる。ああ…私は今、彼に求められているんだ。幸せ…、幸せ…。
私は彼の頭を掻き抱き、自分から顔を寄せて彼を迎え入れた。
彼が唇を離した後も、私は彼を求めた。
頬に添えられた左手を口元に導き、その指を唇に含む。一本ずつ…、舌を絡め、味わうように…。
うっすらと瞼を開くと、薬指の根元にリングの跡が付いているのが目に入った。
優しいあなた…。私と会う時はいつも外してくれている。
安心して、私はあなたを奥さんから奪おうなんて思っていないから。私にはこの時だけで充分、他に何も欲しくなんかないわ。
今だけでいい。明日もいらない。
彼の動きが激しさを増す。私は大きな声を上げながら、ベッドの端をまさぐった。
そして布団の下に隠したそれを掴み取ると、彼を抱きしめるように両手を掲げ、その背中の上でカッターの刃を伸ばした。
彼の腕が私を抱きしめる。彼の荒い吐息が耳元にかかる。彼が私の中を満たしてくれている…。ああ、愛してる!
愛してる! 愛してる! 愛してる!
私は繰り返し叫びながら、自分の手首に刃を走らせた。
「作」が抜けた! 意味はわかるのでいいとするか!(・`ω・´;)
後1作、物凄い馬鹿なスプラッタコメディを書く予定だけど、絶対オカルト部の方が上なんだよなあ。
でも頑張ろうと思う。せっかく今年最後のワイ杯だし。
月曜日には投稿したい。
今日は日曜ですか
締め切りまでに100作品くらい行って
ワイさんが苦しみますように(^ω^)
>>725
20品の料理を作って飯てろぷりーずです。 >>719
ハードルをお上げさなる。興味があるので試作品を作ってみようと思います。
ただ筆歴25年にして未だ文の基本、プロットの書き方すら分からないのでどうなるかは不明です。
一つ、引き算の例でホラーと純愛、エロスと引用された意味が分かりかねました。もともと何かと組んでいたのでしょうか。
>>720
足し算の料理で好きなのはガーリック醤油風味唐揚げです、チョコチャンクピザも。きっと隠し味もこの手合いですね。
引き算の料理で好きなのは生チョコケーキです。 思うに、料理は引き算である。これは和の考え方ではなかろうか。
和食は、引き算で塩梅なのである。
対して、西洋の料理は端的に言って、マリアージュであり錬金術なのではないか。塩梅ではなく、レシピが、重要ななのだと。
例えば「鯛」という食材を使って料理を組み立てるとき、和食はいかにしてこの鯛の美味さを伝えるかを考える。
フレンチなどに代表される西洋の料理は、鯛を使ってどんな美味しい一皿を作るかを考える。
アプローチの仕方が違う。
>>732
名前のとこ、消し忘れてるよ
エントリーされちゃうよ >>732
短文で勝負してきましたか!
負けてられないな。 >>733-734
失礼しました。
高等の短歌めいて囁いてしまいました。
いや、嘯いて凡ミスです。
>>732 ミスです。
全部書いたのですが投稿するには趣向がどうも違ってエントリーを取りやめました。しかし他を投稿するつもりです。間に合うかは不明です。
>>731
お話しを伺って、女でいうメイクで捉えたら分かりやすいと思いました。
日本人の場合は引き算で、ファンデーションとアイブロー、リップ、マスカラぐらいでOKです。
しかしヨーロッパの、特にゴシックメイクと来たら全て黒のアイシャドー、アイライナー、リップ、付け睫毛、時に牙までつけて、中世では付けホクロまで。
日本料理は本当に味を引き出すために調味料を極限まで抑える考えで、たとえば潮汁。西洋はスープは塩加減で素材の味が引き立つ考えでコンソメスープ。
これは日本人と西洋人の旨み成分が、日本人は昆布などの海洋性アミノ酸から、西洋人はトマトの植物性アミノ酸(グルタミン)から摂られるので、
もとから塩分がある昆布系は塩を引き算、塩で逆に甘みが引き立つトマトは塩を足し算。という仕組みだった気がします。
塩梅の場合は、梅干作りでは塩の加減で本当に味の仕上がりが変わることからその言葉があるわけですが。
それを小説で生かすとなると、料理やメイクが似て非なるもの、どちらも芸術になり得る共通点を生かして、
いかに物語を芸術分野にまで仕上げられるかは、下手な表現は省いて、重要な場面をさらに細かく紐解いて足し算する、ということで良いんですよね?
この前投稿したときも同じような質問はして推敲に生かしたばかりでしたが、その時はキャラクター描写を足し算しました。引き算はまだ課題として難しくて出来ていません。
極限まで広げてから、無駄をがっつりそぎ落とす方法もあると昔どこかで教えていただいたことがあったのを思い出しました。 >>722
ちょっと感動したのでひとこと。
セックスシーンでこれ程までにひとのこころを切なく描けるものとは思いませんでした。
むしろ、セックス描写を使わなければ暴けないひとのこころがあると知りました。
この作品のコンテストにおける結果云々は分かりませんが、私にとって衝撃を受けた名文であったので思わずレスしました。 「ぬふああああ!」「ほれ、もっと気合をいれんか!」「ぬふおおおおお!」「まだじゃ。まだまだじゃ!」
10月。都内のとある公園。風はなく空は高く晴れ渡っていた。
ロマンスグレーの老人が少年にはっぱをかけている。坊主頭の少年は両手を天にかざし、そのこめかみには太い筋が走る。
公園をぐるりと囲むように植えられた木々の葉がわっさわっさと揺れた。
「お師匠様、無理っす」「気合が足りんのじゃ気合が」
坊主頭は地面に崩れ大の字になる。その額に葉っぱが落ちた。「無っすー」
「情けないのう……て、お主はスマホなんぞ見よって!」
老人が別の少年に目を向ける。ぶち眼鏡の彼はベンチで足を組んでいる。視線は上げない。
「来週テストなんで学習サイト見てます。後、軌道予測と政府の動向を」
「地球の危機にテストもサイトもあるかい!! で、軌道はどうなんじゃ? 隕石は」
「今晩落ちます。政府はまだ発表してませんが」「むう。やはり我らが地球を救うしかないのか」
眼鏡は眉をひそめた。
「そもそも蕎麦打ち教室の先生と生徒で何で地球を救えるんですか? 軌道予測だって僕がたまたまできるだけですし、
超能力だってこいつがたまた……」
「たまたまたまたま煩いのう! 玉がついている男子たるものたまには地球くらい救っても良いじゃろう!」
「そうっす……」坊主頭がゆらりと立ち上がった。「俺、地球を救ったら、あの子に告白するんす」
「それは死亡フラグじゃ! 縁起が悪い! じゃが心意気や良し! さあ、続きをやるぞい。眼鏡、お主の能力は遠隔視じゃ。
隕石に注意を払い続けるのじゃぞ。坊主、お前の能力は物体移動じゃ。もっと力を高めて、ワームホールを隕石に伸ばし、わしの能力、大破壊ぱわあを隕石にぶつけられるようにするんじゃ! 時間はないぞい!」
「はい! 分かりました! 頑張ります!」
「うむ! では引き続き気合を入れるのじゃ!」
「はい! ぬおおおおおおおおおおお!!」
両手を天にかざしてふんばる坊主頭。はっぱをかけるロマンスグレー。スマホを注視する眼鏡。
……を、少し離れた所から、幼児が眺めていた。その母を見上げる。
「ママー、あの人たち何してるの?」「しっ、見ちゃいけません」
※
富士テレビ放送局。第3収録室。
「政府発表です。今夜大隕石が東京都に落下します。皆さん落ち着いて行動してください……奈津美、愛している……ぶっ!!」
「愛しているの奈津美じゃなくてあたしだって言ったじゃない! この浮気野郎!!」
男性キャスターに、隣の女子アナの鉄拳が炸裂する、同時刻。
「はあはあ……やっと空間がつながりました!今です! お師匠様! フルパワーをこのワームホールにぶつけてください!」
坊主頭の掲げた手のひら。その上空は蜃気楼のように歪んでいる。
「でかしたぞ坊主頭! いくぞ! ふおおおおおお! 超必殺ううううう隕石くだ……」
両手を前に構えるロマンスグレーを中心に大気が渦をまいた。落ち葉が、通行人女性のスカートが舞い上がる。
「あ、パンツ見えた」
「「え」」
眼鏡の言葉に2人の視線はそれる。ロマンスグレーが出した衝撃波はワームホールではなく、坊主頭を直撃した。彼は後方に吹き飛び、背を打ち、首を仰け反り、また背を打ち、後ろの木に鼻っ柱をぶつけて両手で押さえる。押さえた手は鼻血に塗れた。
※
「奥さんいるってけど奈津美とできてたけどあたしが一番だって言ってたのにいいいいいい!!!」
「ぐは、げほ、ぐは! す、すまなか・・・」
スタッフの制止を振り切って男性キャスターに馬乗りになりぼこぼこにする女子アナ。彼らに一通のメモが届けられる。と、その場の全員が顔を見合わせる。アナウンサー達は、おもむろにカメラ目線となった。
「速報です。隕石は消滅しました。大変見苦しい所をお見せいたしました。申し訳ありませんでした」
「申し訳ありませんでした」男性キャスターに合わせて、女子アナも上体を屈めた。
※
翌日。通学路。坊主頭と少女は肩を並べて歩いていた。少女はぽつりと呟く。
「昨日大変だったの」「ああ、隕石? なんとか壊せてよかっ…」「パパ、キャスターで、浮気してて、ママが怒って凄い事になっちゃって」「そうか、色々あるよな。元気だせよ」
坊主頭は、俯く少女をじっと見た。彼女の背中に手をおそるおそる回そうとした時−。
「俺と付き合ってくれ。昨日決めたんだ。今日生きてたら、お前に告白するって」
「あ、はい。こちらこそお願いします」
突如割り込んだイケメンに少女は頷いた。2人は石と化した坊主頭を置いて、歩き出す。坊主頭の肩を眼鏡がぽん、と叩いた。
「超能力もイケメンには形無しだな」「うう……」
「帰ったら蕎麦打とう。何とか地球を救えたお祝いだ」
こうして地球は救われたのだった。
「ぬふああ!」「ほれ、もっと気合をいれんか!」「ぬふおお!」「まだじゃ。まだまだじゃ!」
10月。都内のとある公園。風はなく空は高く晴れ渡っていた。
ロマンスグレーの老人が少年にはっぱをかけている。坊主頭の少年は両手を天にかざし、そのこめかみには太い筋が走る。
公園に植えられた木々の葉がわっさわっさと揺れた。
「お師匠様、無理っす」「気合が足りんのじゃ気合が」
坊主頭は地面に崩れ大の字になる。その額に葉っぱが落ちた。「無理っすー」
「情けないのう……て、お主はスマホなんぞ見よって!」
老人が別の少年に目を向ける。ぶち眼鏡の彼はベンチで足を組んでいる。視線は上げない。
「来週テストなんで学習サイト見てます。後、軌道予測と政府の動向を」
「地球の危機にテストもサイトもあるかい!! で、軌道はどうなんじゃ? 隕石は」
「今晩落ちます。政府はまだ発表してませんが」「むう。やはり我らが地球を救うしかないのか」
眼鏡は眉をひそめた。
「そもそも蕎麦打ち教室の先生と生徒で何で地球を救えるんですか? 軌道予測だって僕がたまたまできるだけですし、
超能力だってこいつがたまた……」
「たまたまたまたま煩いのう! 玉がついている男子たるものたまには地球くらい救っても良いじゃろう!」
「そうっす……」坊主頭がゆらりと立ち上がった。「俺、地球を救ったら、あの子に告白するんす」
「それは死亡フラグじゃ! 縁起が悪い! じゃが心意気や良し! さあ、続きをやるぞい。眼鏡、お主の能力は遠隔視じゃ。
隕石に注意を払い続けるのじゃぞ。坊主、お前の能力は物体移動じゃ。もっと力を高めて、ワームホールを隕石に伸ばし、わしの能力、大破壊ぱわあを隕石にぶつけられるようにするんじゃ! 時間はないぞい!」
「はい! 分かりました! 頑張ります!」
「うむ! では引き続き気合を入れるのじゃ!」
「はい! ぬおおおおお!!」
両手を天にかざしてふんばる坊主頭。はっぱをかけるロマンスグレー。スマホを注視する眼鏡。
……を、少し離れた所から、幼児が眺めていた。その母を見上げる。
「ママー、あの人たち何してるの?」「しっ、見ちゃいけません」
※
富士テレビ放送局。第3収録室。
「政府発表です。今夜大隕石が東京都に落下します。皆さん落ち着いて行動してください……奈津美、愛している……ぶっ!!」
「愛しているの奈津美じゃなくてあたしだって言ったじゃない! この浮気野郎!!」
男性キャスターに、隣の女子アナの鉄拳が炸裂する、同時刻。
「はあはあ……やっと空間がつながりました!今です! お師匠様! フルパワーをこのワームホールにぶつけてください!」
坊主頭の掲げた手のひら。その上空は蜃気楼のように歪んでいる。
「でかしたぞ坊主頭! いくぞ! ふおおおおおお! 超必殺ううううう隕石くだ……」
両手を前に構えるロマンスグレーを中心に大気が渦をまいた。落ち葉が、通行人女性のスカートが舞い上がる。
「あ、パンツ見えた」
「「え」」
眼鏡の言葉に2人の視線はそれる。ロマンスグレーが思わずちょっとだけ出した衝撃波は、坊主頭を直撃した。
彼は後方に吹き飛び、背を打ち、首を仰け反り、また背を打ち、後ろの木に鼻っ柱をぶつけて両手で押さえる。押さえた手は鼻血に塗れた。
※
「奥さんいるってけど奈津美とできてたけどあたしが一番だって言ってたのにいいい!!!」
「ぐは、げほ、ぐは! す、すまなか・・・」
スタッフの制止を振り切って男性キャスターに馬乗りになりぼこぼこにする女子アナ。彼らに一通のメモが届けられる。と、その場の全員が顔を見合わせる。アナウンサー達は、おもむろにカメラ目線となった。
「速報です。隕石は消滅しました。大変見苦しい所をお見せいたしました。申し訳ありませんでした」
「申し訳ありませんでした」男性キャスターに合わせて、女子アナも上体を屈めた。
※
翌日。通学路。坊主頭と少女は肩を並べて歩いていた。少女はぽつりと呟く。
「昨日大変だったの」「ああ、隕石? なんとか壊せてよかっ…」「パパ、キャスターで、浮気してて、ママが怒って凄い事になっちゃって」「そうか、色々あるよな。元気だせよ」
坊主頭は、俯く少女をじっと見た。彼女の背中に手をおそるおそる回そうとした時−。
「俺と付き合ってくれ。昨日決めたんだ。今日生きてたら、お前に告白するって」
「あ、はい。こちらこそお願いします」
突如割り込んだイケメンに少女は頷いた。2人は石と化した坊主頭を置いて、歩き出す。坊主頭の肩を眼鏡がぽん、と叩いた。
「超能力もイケメンには形無しだな」「うう……」
「帰ったら蕎麦打とう。何とか地球を救えたお祝いだ」
こうして地球は救われたのだった。