【シリコンバレー=佐藤浩実】米インテルは23日、人工知能(AI)の一種である深層学習を効率的におこなう半導体プロセッサーの商用出荷を2019年に始めると発表した。従来は一部の顧客だけに提供していたが、計算能力を大幅に改良して企業向けに広く売り出す。AIの利用が広がるなかで計算処理を支える半導体の開発競争も激しくなっており、品ぞろえの拡大を急ぐ。
米サンフランシスコで初めて開いたAI開発者向けの会議で、インテルのナビーン・ラオ副社長が表明した。「ニューラル・ネットワーク・プロセッサー(NNP)」と呼ぶ深層学習に特化した半導体で、16年に買収した米ナバーナ・システムズの技術をもとに開発している。価格などの詳細は明らかにしていない。
インテルは一部の協業先にはすでにNNPを提供しているが、一般には販売していなかった。19年に売り出すNNPは大量のデータから特徴を抽出して「学習」をする性能を現行品よりも3〜4倍に高めるという。学習は米エヌビディアのGPU(画像処理半導体)が得意な分野で、インテルは新製品で対抗する。
インテルは様々な産業や用途でAIの活用が広がると見込んで、CPU(中央演算処理装置)や回路の書き換えが可能な「FPGA」など多くの種類の半導体をそろえる戦略をとっている。23日の開発者会議でラオ氏は「半導体のハードやソフトともに(開発者の)コミュニティが重要だ」と話し、AI開発者がインテルの半導体を利用しやすい環境を整える考えを示した。
2018/5/24 7:03
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO30891960U8A520C1000000/
米サンフランシスコで初めて開いたAI開発者向けの会議で、インテルのナビーン・ラオ副社長が表明した。「ニューラル・ネットワーク・プロセッサー(NNP)」と呼ぶ深層学習に特化した半導体で、16年に買収した米ナバーナ・システムズの技術をもとに開発している。価格などの詳細は明らかにしていない。
インテルは一部の協業先にはすでにNNPを提供しているが、一般には販売していなかった。19年に売り出すNNPは大量のデータから特徴を抽出して「学習」をする性能を現行品よりも3〜4倍に高めるという。学習は米エヌビディアのGPU(画像処理半導体)が得意な分野で、インテルは新製品で対抗する。
インテルは様々な産業や用途でAIの活用が広がると見込んで、CPU(中央演算処理装置)や回路の書き換えが可能な「FPGA」など多くの種類の半導体をそろえる戦略をとっている。23日の開発者会議でラオ氏は「半導体のハードやソフトともに(開発者の)コミュニティが重要だ」と話し、AI開発者がインテルの半導体を利用しやすい環境を整える考えを示した。
2018/5/24 7:03
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO30891960U8A520C1000000/