1名無電力140012022/06/12(日) 23:45:11.76
週刊○福島廃炉
α=1486207162
β=1584849320
2名無電力140012022/06/12(日) 23:50:19.94
新スレです。こんな状況のため。
ERROR: このスレッドは1024kを超えているので書けません!
ご挨拶とか何も考えてないや。文中でおいおい。
3名無電力140012022/06/12(日) 23:53:25.90
古典分析化学の定番方法を書く。機器分析スペクトルは今回やめ。
定性分析という沈殿による方法。この手法を和名で分属とも呼ぶ。
考え方は、水溶液中で、大抵の溶質分子はわずかに解離する。
溶けている分子の話である。水の中で一分子ずつ存在している。
固体の話ではない。水の中で解体されて戻る平衡がある。
水自身に関して、H+とOH-に分かれ、電気も帯びる。
電気を持たない解体は、再結合する吸引力を持たないので一方向になり
考察する全ての場合は、荷電している場合となる。
[H+] [OH-] = 10^-14 これは中学校でも見ただろう。
平衡は濃度を使って数式として表される。
[]の中は、全分子数に対する相対分子数、で定義される濃度。
あらゆる分子について、同じ構成の式が成り立ち、[Ag+] [Cl-] = 10^-10 など。
溶解度積と呼ばれる。濃度の積なので1よりかなり小さい数。
これが1に近いほど実は沈殿しやすい。
なぜか。多少の論理を追いかければわかるんだが、1に近い溶解度積
→イオン濃度と非イオン溶質状態の濃度が近い→イオンはそんなに存在出来ないので
他の力で上から押さえられる→非イオン溶質も引きずり降ろされる
→固体沈殿となって溶液の外部に追い出される。という筋。
そのもの溶質とは別個に、イオンに関しての濃度条件則があって、水中の物質は
イオンの濃度の積が定数となるような存在形式をするというのがここの法則。
蛇足ながら少し上の式で、[H+] = 10^-n と書けるはずで、このnがペーハーpH。
もちろん(整数ではなく)実数である。定義から0以下と14以上は取れない。
AgClなど全分子について、溶解度積定数がわかっており、沈殿を決定している。
ところがHClなどを使うと、この分離イオンは水ともからみAgCl用のClともからむ。
自明ではなく意図を持った操作ができることになる。状況はペーハー依存するともわかる。
4名無電力140012022/06/12(日) 23:55:11.59
溶解度積定数は共有結合性分子で小さく、イオン結合性分子で大きい。
溶媒たる水とも関わるには関わるが、独立な部分もあり量子化学で
計算評価が可能である。水との相性ではなく、分子の方の性質ということ。
もちろん水との相性もある。個性的なことと極性的なことと。その因子分配も理論。
この計算を作ると未知の領域の溶液で同様のことが予言できる。
高温ナトリウム液体中、高温SiO2液体中に溶けている物質について
溶解度積の方法から沈殿させてきれいにする手法が事前計算され得る。
産業として使うかはわからないが、磨いておけばいいだろう。
さて古典分析化学は金属などの陽イオンを6分属にする。
5段階の沈殿試行を順番におこなって、イオンを6種類に分ける。
試薬 HClで沈殿する Ag+、Hg2+、Pb2+、Tl+ を第1属。
試薬 H2Sで沈殿する Cu2+、Cd2+、Bi3+ を第2属。
アルカリ性下で試薬 NH4Clで沈殿する Al3+、Fe3+、Cr3+ を第3属。
アルカリ性下で試薬 H2Sで沈殿する Zn2+、Mn2+、Co2+、Ni2+ を第4属。
試薬 炭酸アンモニウムで沈殿する Li+、Ca2+、Sr2+、Ba2+ を第5属。
以上で残る、Na+、Mg2+、K+ を第6属。
各属をさらに分けることについて、NH3、K2CrO4、H2O2、NaOH、
Na2SO4、(NH4)2CO3、NaH2PO4、シアノ鉄錯体液、冷却などの細かい方法が投入される。
試薬を入れた後、次の試行をする前に追い出す方法は単に加熱でHClやH2Sは
出て行くという便利な形で構築されている。
H2Sの危険性が高いので、HC(=S)NH2、ホルムアルデヒドをSとNH2に換えた物が使われる。
冷却廃液について浄化した後で、サンプルを取って、この方法で元素を検出して
浄化が成功しているのかを調べられる。化学的除染が成功していると、Srなどに限らず、
短期崩壊核種などの同位体となる元素についても検出が無いはず。
少なくともこれで一つの検査システムになっている。
5名無電力140012022/06/19(日) 17:14:08.46
有機合成化学を2回(か3回)で。流し読みだが見るだけなら数千頁
見ているから大幅に知識が抜けていることはないと思う。
ベンゼンはFriedel-Crafts反応で基が付き反応系を開始出来る。
2つの基と2つの反応剤がそれぞれ反応性の強弱を持ちあるとする。
弱い反応剤で強い基を既反応化保護にしてしまい、その後で
強い反応剤を投入すると、弱い基に特化した操作が出来る。
こんな反応を出来るだけ多くの物質や反応基について行なって
電子の動きと立体構造で解釈し、まとめている分野である。
オングストロームの世界は直接マニピュレートは出来ないので
こういうものの集積で事象を動かす。元祖ナノロボット分野じゃ?
・酸化と還元論
・6価クロムのど迫力
・同酸化反応の有機電子論
・フェノールの合成のあれこれ
をまず語る。
薬や工業材料の合成に使い廃炉を建設的に支援する。
一重項酸素などは高エネルギー反応の余波としても現れ、これに関する
有機反応論は、放射線を受けて人間体の分子がどう傷つくかを表している。
放射線による生物体損傷の治療に直接使えるのかどうか(即ち病名を定めて
薬投与するのでなく傷に対するオーダーメイドの反応系を個ごとに作って
直して(治して)しまうの医化学還元)は、
技術として分野を精密に作れるかにかかっているだろう。
来週以降にも言葉を多く投入して、読者が他のニュースに接したとき
これもこれも聞いたことがある、と聞いたことあるぞ状態になるような
学習効果を残すように目指していきたい。
不斉合成とクロスカップリングは邦人の仕事である。
6名無電力140012022/06/19(日) 23:10:31.82
酸化と還元とは。4通りの言い方をしてみる。
酸化=酸素を付けること=水素を奪うこと=電子を奪うこと=電子密度を薄くさせること
整合していることを理解するのに少し理屈が必要である。
・酸化は対象分子の電子密度を薄くさせる
・H2OとCの電気陰性度はH<C<O、Cの左右にHとOが分かれることは論理的に重要で
違う体系の世界なら、イオン論は違う現象を起こしている。
・本来HはH+になりたい、OはO-になりたい。2-などの数は省略
では説明してみると、4つのうち水素を奪うことだけ異質としてまず外してみる。
酸素を付けるとOはO-になりたいので、対象分子の中心から自分との結合の局所場所に
電子を引き付ける。すると電子を奪う、電子密度を薄くさせるの同一意味。
水素を奪うと、HはH+になりたいのでもともと分子の中でも、H+と中心に押し付け気味だった
eとに傾向として分かれていた。そろって持ち去るので中心位置のe密度を減らす。
炭化水素内でのH+になりたい、という扱いが出来ることにH<Cが関係する。
いわば、H+にはe-が付属して来るので、水素を奪うと電子を奪う。
重クロム酸、過マンガン酸の分子構造を見よう。
HO-(CrO2)-O-(CrO2)-OH
HO-(MnO3)
すごい分子ですな。そう思わない?
これだけOがあれば、そりゃ酸化力は強力で酸化剤にされるだろう。
H2Cr2O7とHMnO4
CrとMnは6価と7価で、()内酸素との結合は全二重である。
この二重結合は酸素の方が一方的にくっつくもので双方電子供与のものとは
違っている。そういう手の数のもある。次レス最後参照。
だからd電子を本格的に展開すると10本などの手も。
7名無電力140012022/06/19(日) 23:14:36.42
見かけも名前もコケティッシュで愛玩的なフェノール分子をベンゼンから
製造する方法を学ぼう。化学的性質はそれほど人間親和的ではないけど。
言葉をいっぱい吸収できる案件。合成化学にはこの水準の操作をまず多く学ぶこと。
それぞれペニシリン級の分子製造の時に精巧に適用することで実用。
樹脂はもう少し簡単。逆に分子生理学は合成化学でもまだ届かないから研究にいい。
〇 ベンゼン、〇-OH フェノール、〇-NH2 アニリン、〇-SO3H ベンゼンスルホン酸
〇-CH(CH3)2 クメン、〇+ フェニルカチオン、(〇-N≡N)+ 芳香族ジアゾニウム
〇-ONa ナトリウムフェノキシド、〇-C(CH3)2(OOH) クメンヒドロペルオキシド
スルホの話は前回してある。硫酸H2SO4からOHが取れた物。
硫黄は2価(スルフィド R-S-R)、4価(スルホキシド R-S(=O)-R)、6価(スルホン R-S(=O)2-R)がある。
今回の登場人物はスルホンである。Rはアルキル基つまり飽和炭化水素一般。
-H ヒドロ、-OH ヒドロオキシ、-OOH ヒドロペルオキシ、
最後のドは接尾辞なので捨てていい。強力作用を持つ反応基として-OOHは
過酸と呼ばれペルが入る。横に飛び出さず-O-O-Hそのままの形状を持っている。
過酢酸は CH3-(C=O)-O-O-H である。これはH2O2の左を置換した物である。
OHが離れるアルコール型の反応で作られるアシル(=カルボン酸)誘導体というものである。
オゾンも酸化用には大活躍する。
ジアゾニウムでは陽イオンの窒素N+が4価の原子として働く。カチオンは陽イオンという意味。
ちょうどスレの始めだし、凡例のように書いていくのも良かろと思った。
一般に多価硫黄などの原子において、原子価の手による結合は複数の解釈があり得る。
共有結合は本来は1電子ずつ出すものだが、S=Oの結合ではSが2つ出してOが一方的にくっつく。
ところでこれをS+とO-の共有結合とも見なす。Sの他の電子は無視するとして
S+には1個電子が残っている。O-の原子価も1である。普通の共有結合で結合が成立する。
即ちイオン的になった上でくっ付くとすれば理解されるが、最初の理解もまた正しい。
逆に最初の理解の本質構造はイオン的な段階成立する共有結合とすることで等値定理が出来上がる。
8名無電力140012022/06/19(日) 23:17:07.01
オゾンについて三角型で平たい二等辺三角形というのは有名である。
O=(O+)-(O-)という折れ線状分子でもある。こんな解釈替えも有機電子論には出て来る。
アルコールなどに1級2級3級の言葉がある。無論商品としての意味ではない。
この場合はOH基、一般に反応基の付いている根っこの炭素が、他に何個の炭素と
直接つながっているかの数。エタノール CH3CH2-OHは1級。
C-(CH3)3-OH は3級のブタノール。分子の描き方あえてちょっと不正確だけど。
この分子はよく使われtert-ブタノールと言う。primary、secondary、tertiaryで3番目の意味。
反応論で不飽和と飽和の違いが根本的なのは当然である。不飽和の箇所には容易に分子が付く。
ところがこれにもベンゼンやブタジエンでπ電子の非局在化という発展方向がある。
Markovnikov則: R-CH=CH2という分子に H-Xという分子が付加するとする。
二重結合のどっちの原子がXをそしてHを受け取るだろうか。
Markovnikov則には答が定まっていて、先にH+を渡し、後に二重結合のもう一つの原子にX-
を付ける。H+の運動性が速いからである。その時間差のためにH+一つだけ付加のイオンが
おもむろに安定した後でX-がやって来て、H+一つでの安定度が実現度を示す。
H+を付ける → +荷電が分子全体に広がる → X-が来る場所で重点的に待っている
→ この待ち状態の+荷電はそのCにつながるアルキル基が多いほど安定、これが実現。
7行上の例で、R-(CH+)-CH3と R-CH2-(CH2+)という中間状態が出来る。
左の方が+が広く安定するので、R-CHX-CH3が最終生成物として優越する。
cisとtrans。同じく二重結合に分子が付加する場合。二重結合がより大きな分子の
中の一部とする。二重結合 >C=C< は平面型を持っているのだが、そこにA-Bなどが
付加するときに、元平面の同方向か食い違い方向かで、互いに立体で移り得ない二通りの場合
が結果する。A-Bが同方向に付くのをcis、食い違い方向のをtransと言う。
cisはラテン語でこちら、フランス語ではici、ルーマニア語ではaiciの同語らしい。
ベンゼン他の環状分子への付加のときによく意識される。
9名無電力140012022/06/19(日) 23:38:41.21
フェノールの話が抜けてたが最後に。
作れるということが大事で解釈と展開は後から。それが有機化学の起源。
〇 →[濃硫酸150℃] 〇-SO3H →[NaOH 340℃] 〇-ONa →[H2SO3] 〇-OH
〇-SO3H →[KOH 250℃] 〇-(SO3K)(OH) (-) → 〇-OH + K2SO3 + SO3(2-)
実現するのはこの段階で既にパズルみたいだ。
薬はこのパズルの先にある最先端で、生物型酵素はさらにその上を行く。
我々はこのパズル解の本質をつかんで原子力産業に役立てる。
他にもある。アニリン出発。
〇-NH2 →[NaNO2, HCl] 〇-N≡N(+) Cl(-) + NaOH →[H2O加熱] 〇(+) + Cl(-) + N2
〇(+) + H2O → 〇-OH2(+) ~ 〇-OH + H(+)
他にもある。プロペンとリン酸、銅触媒を使う。
〇 →[CH2=CHCH3, H3PO4, Friedel-Craftsアルキル化反応] 〇-CH(CH3)2
→[O2, Cu] 〇-C(CH3)2-OOH →[H(+)] 〇-(OH)-C(CH3)2-OH (+)
→ 〇-OH + CH3COCH3 + H(+)
2行目のOが根元に入って来る所に有機電子論的転位があるが次回か以降に。
もちろん2行目の右で、近い所のOは+荷電を受けて3価になっている。
原子の数で確認するのは容易だろう。ベンゼンの点にも一個Hがあることを注意。
最初の2反応は途中から硫黄が4価になって亜硫酸H2SO3、SO2、SO3(2-)が使われ現れる。