
農林水産省は12日、輸入米を関税ゼロで受け入れる「ミニマムアクセス(最低輸入量)」の削減について、関係各国への働きかけを始めたと明らかにした。現在は年77万トンを国が無税で輸入し販売している。
国内のコメ市場が縮小傾向にある中、生産者らからはミニマムアクセスの削減を求める声があった。
農水省によると、1月に日本へ輸出している複数国と事務レベルで意見交換を行った。ミニマムアクセスの見直しは世界貿易機関(WTO)の全加盟国の合意が必要なため、実現は簡単ではない。
江藤拓農相は同日の閣議後会見で「ハードルは高いが、交渉当時の国内消費量から大きく変わったことは各国に伝えなければならない」と述べた。「財政負担が大きいことも鑑みて、あらゆる機会を捉えて取り組んでみたい一つの課題」だと話した。
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