
焦点:世界の牛肉価格が高騰、ステーキ好きの国では消費者悲鳴
https://jp.reuters.com/article/beef-price-idJPKCN2D90C7
<中国の胃袋>
中国税関総署のデータによると、中国は1―4月にアルゼンチンから牛肉17万8482トンを輸入した。
前年同期は15万2776トンだった。
アルゼンチン食肉商工会議所は、中国の輸入分はアルゼンチンで消費されない高齢の牛のものだと主張。
牛肉輸出の停止措置に抗議し、畜産物取引のストライキを行った。
中国は2018年からアフリカ豚熱(ASF)により大量の豚が死亡して以来、食肉の輸入を増やした。
最近では、牛肉輸入量が3番目に多かったオーストラリアとの関係が悪化して同国からの輸入を一部停止し、その他の供給国への依存度が高まった。
米農務省によると、米国から中国への牛肉輸出は3月に1万4552トンと、月間の過去最高を記録した。
これは2019年全体を大幅に上回る量だ。
中国で食べられる肉は長く豚肉が中心だったが、中間所得層が拡大するにつれ牛肉の消費も増えている。
ラボバンクのシニアアナリスト、パン・チェンジュン氏は「牛肉はかつて、レストランなど主に家の外で食べるものだった。
だが次第に家庭での料理でも広く使われるようになった」と語る。
中国農業農村省によると、同国では4月末時点で牛肉価格が前年同期比4.4%上昇している半面、
豚肉価格は27.9%下落している。