
北方領土「ロシア化」姿勢鮮明…国後島住宅建設など開発予算倍増
2020/01/24 07:53
【モスクワ=田村雄】インターファクス通信によると、北方領土を事実上管轄するロシア極東サハリン州政府は22日、今年のクリル諸島(北方領土を含む千島列島)の開発予算として、74億ルーブル(約131億円)を投じると発表した。
総額は昨年から倍増しており、北方領土の「ロシア化」を加速させる姿勢を鮮明にした。
今年の予算では、国後島や色丹島での住宅建設などを進め、クリル諸島とサハリンなどを結ぶ交通網の改善も図るという。
ロシアは、北方4島と周辺の社会基盤を整備する「クリル発展計画」に基づき、2016年から北方領土開発に本腰を入れている。
一方、日露両政府は22日、北方領土での共同経済活動の本格実施に向け、関係省庁による包括的な局長級作業部会をモスクワで開催した。
観光を中心に調整を進める方針を確認し、「人の移動」の法的枠組みについても協議した。
https://www.yomiuri.co.jp/world/20200124-OYT1T50127/