
紀元前469年、彫刻家、石工の父と助産婦の母のもとにアテナイで生まる。
青年期には自然科学に興味を持ったとの説もあるが、晩年は倫理や徳を追求する哲学者としての生活に専念。
弟子のカイレフォンがアポロン神託所にて、巫女に「ソクラテス以上の賢者はあるか」と尋ねたところ、
「ソクラテス以上の賢者は一人もない」と答えたため、自分が賢明ではないと自覚していたソクラテスは驚き、それが何を意味するのか自問。
その神託の反証を試みようと考え、世間で評判の賢者たちに会って、彼らが自分より賢明であることを明らかにしようとした。
しかし、彼らは自ら語っていることをよく理解しておらず、この経験により
「知らないことを知っていると思い込んでいる人々よりは、知らないことを知らないと自覚している自分の方が賢く、知恵の上で少しばかり優っている」
と確信するようになる。更に神託の意味は、「人智の価値は僅少もしくは空無に過ぎない」、
「最大の賢者とは、自分の知恵が実際には無価値であることを自覚する者である」と解釈するようになる。
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