ハイテク国家、日本。その首都で働く記者は、どのような機器を駆使しているのだろうか。米紙「ニューヨーク・タイムズ」読者にむけて、東京支局長モトコ・リッチが語る異色記事。
──まだ米国には来ていないもので、日本ではメジャーな面白いテクノロジーはどんなものがありますか?
それはロボットでしょう! ソフトバンクが制作した子供ぐらいの大きさの漫画っぽいロボット、Pepper(ペッパー)のさまざまなバージョンが、東京のあちこちにいます。
ソフトバンク創立者の孫正義は、「シンギュラリティ」つまり人工知能が人間を凌駕する日が来る、とよく語っています。
私はショッピングモールでアンドロイドの受付に出会ったことがあります。テレビのニュース番組も、
レストランの給仕から老人ホームの介護士まで、新しいロボットについてよく特集しています。
──米国と日本とでは、どのようにテクノロジーの使い方が違いますか?
日本が不思議なのは、技術的には進んでいる様子があるにもかかわらず、遅れている面もそこら中にあるところです。
2013年2月に本紙は「日本ではいまだにファックスが大事に使われている」と報じて驚かれましたが、いまも状況は変わっていないのです。
多くの取材先が、インタビューを申し込むと質問をファックスで送るよう求めてきて、メールはどうしても受け付けてくれません。
米国で最後にファックスを送受信したのはいつだったか、もう思い出せないのですが……。
http://courrier.jp/news/archives/103582/