稲田防衛相辞任
それでも、かばい続けた安倍首相のなぜ
毎日新聞2017年7月28日 21時18分(最終更新 7月28日 23時18分)
稲田朋美防衛相が、いわゆる日報隠蔽(いんぺい)問題で辞任した。
来月3日予定の内閣改造までもたなかった。
過去に何度も行動や発言が問題視され、防衛トップや政治家としての資質に疑問符がついている。
安倍晋三首相はそれでも稲田氏を重用し、かばい続けたあげくに破綻した。【佐藤丈一、福永方人】
ある陸上自衛隊幹部は険しい表情で言った。
ハイヒールで潜水艦を視察するなど、批判を浴びる行動も目立っていた。「視察の回数も歴代で少なかったように感じる。
派遣された隊員の大変さを分かっていたのか」
いま、北朝鮮が弾道ミサイル発射の動きを見せている。
別の自衛隊幹部は「首相にかわいがられてきたのだろうが、この時期の辞職とは最後まで人騒がせだ」。
別の幹部も「とにかく閉鎖的で取り巻きの職員以外と交わろうとしない人だった」とため息をついた。
稲田氏は靖国神社参拝へのこだわりや、教育勅語の評価など、タカ派的な言動で注目されてきた。
2005年の「郵政選挙」で自民党幹事長代理だった安倍首相に誘われ初当選。
野党時代の11年、月刊誌「正論」3月号での対談で「長期的には日本独自の核保有を、単なる議論や
精神論ではなく国家戦略として検討すべきではないか」などと述べていた。
第2次安倍内閣では行政改革担当相として初入閣。 14年に当選3回で党政調会長に抜てきされた。
首相は「彼女はホープだから」と周辺に語っていた。昨年、内閣改造の「サプライズ人事」で防衛相に起用された。
稲田氏起用について自民党関係者は「本気で首相候補に育てようとして、経験を積ませるためだった」と指摘する。
ベテラン議員の一人は「首相は稲田氏と丸川珠代五輪担当相をかわいがり、2人を競わせている」と語る。
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