安倍晋三首相と国連のアントニオ・グテーレス事務総長が5月27日、イタリア・シチリア島で会談したが、その内容について日本の外務省と国連の報道官側の発表に食い違いが生じている。
発表にズレが生じているのは2点。1つは「慰安婦問題に関する日韓合意」、もう1つは「組織的犯罪処罰法改正案」(「テロ等準備罪」法案)」への懸念を表明した国連人権理事会の特別報告者に関する内容だ。
外務省の発表によると、グテーレス事務総長が「賛意を示す」「歓迎する旨」を示したとしている。
ところが国連側の声明では、グテーレス事務総長は「日韓合意によって解決されるべき問題であることに同意」する一方、
「特定の合意内容については言及していない」とし、内容に関する発言はなかったとしている。
日本側の主張する、合意内容への「賛意」「歓迎」という表現は見当たらない。
日本側は、グテーレス事務総長が特別報告者について「国連とは別の個人の資格で活動」「その主張は、必ずしも国連の総意を反映するものではない」と述べたとしている。
これに対して、国連側の声明では、グテーレス事務総長は特別報告者について「国連人権理事会に直接報告する独立した専門家である」と安倍首相に述べたとする一方、
日本側が主張する「必ずしも国連の総意を反映するものではない」という趣旨は書かれていない
http://www.huffingtonpost.jp/2017/05/30/un-japan-meeting_n_16890288.html