絵里「……?廃校阻止とアイドル活動に何の関係が?」
穂乃果「スクールアイドルって素敵なんです!キラキラしてて、きっと生徒会長もスクールアイドルを見たら、きっと音ノ木坂を知らない人たちも私たちの活動を見たら、興味を惹かれると思います!」
絵里「興味を惹かれることがこの学校に入る試験問題なの?」
穂乃果「ダメですか……?スクールアイドル、私はやりたいです!」
絵里「言っている意味が分からないわ」
穂乃果「私たちもこの学校のために何かしたいんです!動きたいんです!」
絵里「だったら生徒会に入るのはどう?」
穂乃果「えっ?」
海未「生徒会……ですか、もしかして、生徒会に入った上でスクールアイドル活動をしろということでしょうか?」
絵里「だからその、スクールアイドル?っていうのはやらないのよ」
ことり「えっ?」
絵里「あなたたちが何を求めているかがようやく分かったわ、この学校のために働きたい、そうよね?」
穂乃果「そうです!」
絵里「だったら生徒会に入らなきゃダメよ」
海未「生徒会ではすでに廃校阻止のための手を打っているのですね?」
絵里「いえ、それはまだ考えていないわ」
ことり「?」
穂乃果「じゃあ廃校問題はどうするんですか!?」
絵里「音ノ木坂は素晴らしいわ、祖母もここには思い入れがあってね、私もこの学校を守りたいと思っているの」
海未「ええ、それは私も同じことを思います……」
絵里「スクールアイドル部が仮にこの学校に出来たとして、ではあなた方はこの学校のために何が出来るのかしら?」
穂乃果「だから、私たちの活動を見た人が、音ノ木坂って凄い!私もここに進学したい!って考えるんです!」
絵里「……いい?冷静に考えてみて」
穂乃果「……」
絵里「人手不足に悩む企業が、従業員の待遇や商品の品質アップに力を入れず、社長と専務が手を取り合って踊るミュージカル求人広告を作るのを見て、わあ!ここで働きたい!と思うかしら」
海未「……」
絵里「台風被害で苦しむ農家や旅館経営者が、漂流物で荒れた田畑や浜辺を掃除せず、再びこの地が栄えるようにと、商店街総出でソーラン節を踊り始めたら何を感じる?」
ことり「……」
絵里「何かが欠けた結果、人が集まらず、お金も不足し、あと1年2年かろうじて生きながらえるだけという学校で……あなたたち、何人のグループを作るつもりなのかしら?」
穂乃果「……学校が一丸になれば良いと考えていたので……欲を言えば全校生徒でしょうか……」
絵里「あなた、高坂さんだったかしら?」
穂乃果「はい……」
絵里「私の話を聞いたあとでよくもそんな人数をぶち上げられたわね……廃校を免れないであろう学校の全校生徒が、フリフリな衣装を身に纏って、キラキラ〜カワイイ〜」
海未「もうやめてください!」
絵里「気が狂ってると思われるわよ」
ことり「……うぅっ」
穂乃果「ことりちゃん、泣かないで……悪いのは私だから……」
絵里「生徒会に入りなさい」
穂乃果「でも……それでも……!」
絵里「そもそも部活動は5人揃わないと設立の申請が出来ないの」
海未「5人ですか……」
絵里「あなたたち、学校を救いたいと言いながらそんなことも知らずに……いったい音ノ木坂のどこを見て、何を守りたいと感じたの?」
穂乃果「それは分からないです……」
絵里「えぇ……」
海未「えっ……?」
ことり「……えっ?」
穂乃果「スクールアイドルになれば見えると思っていたんです」
既存の商売ではうまくいかないから、新しい商売することはいけないの?
絵里「生徒会に入って、まずはこの学校のことをよく見てみなさい」
穂乃果「いえ、でもそれでは……」
絵里「あなたは、スクールアイドルという自分で見付けた夢に固執しているだけなの、実は生徒会に入りたいというのが本当のあなたの願いなのよ」
海未「いえ、穂乃果は、学校に対する思いは生徒会長に比べて弱いかもしれませんが、それでも本気でスクールアイドルをやろうとはしているんです!」
絵里「スクールアイドルになれたとして、その先には何が見えているの?」
ことり「まずは曲や衣装を作って、振り付けも考えて、学校の体育館から、より大きな会場へと羽ばたいていって……」
絵里「目立ちたいということ?」
穂乃果「目立ちたい……そうなのかな」
絵里「多くのファンを味方につけて、自分にはこんなにも大きな力があるんだと誇示したいというのが、高坂さんの本当の思いよ」
海未「いえ、そうではありません、まず一番の願いは廃校を阻止したいということです」
絵里「廃校を阻止したいということそのものが、権力欲の現れなの」
ことり「そんな、権力だなんて……」
絵里「人の上に立って、自分達の理念に従わせて、野望を成し遂げたいと、あなたたちはこう言っているのよ」
海未「それは……言い方の問題ではありませんか」
絵里「ここまで話してみて、やっと理解できたわ、どうしてまず私のところに相談に来たのかが」
穂乃果「どうしてって、部の設立には生徒会長の認可がいると……」
絵里「別に無認可でも良いじゃない、個人のサークル活動であればそれを学校が禁止する決まりはないわ」
穂乃果「そう言われると……」
絵里「そうよ、高坂さんは、私の立場が羨ましかったのね……」
海未「どういうことでしょうか」
絵里「それならそうと早く言ってくれたら良かったのに、生徒会ばかりが上に立っているのは我慢ならない、廃校寸前の学校であれば自分達もその権力にあやかれるかも」
穂乃果「……それは違います!」
絵里「今はもうすべてのポストが埋まってしまっているけれど、良いわ、次の選挙で3人が当選できるように私が推薦してあげる」
ことり「あの、私たちはスクールアイドル部を作りたいんです!」
絵里「だからそれは単なる錯覚だったじゃない、むしろ廃校阻止なんかよりよっぽど分かりやすいわ、私もこうして他の生徒の前で偉ぶっているのが割と好きだし、気持ちは分かるわ」
穂乃果「……本当は」
海未「穂乃果……?」
穂乃果「本当は、廃校なんてどうでもいいんです……!」
視覚だけじゃなくて音や思考の思い違いも錯覚だぞ
無果汁のフレーバー炭酸水でレモンの味がするのも錯覚
絵里「ほらやっぱりそうじゃない」
穂乃果「テレビに映るアイドルが可愛くて、歌も上手くて、ダンスもカッコよくて……私もああなりたい!」
絵里「……」
穂乃果「学校公認でスクールアイドル活動がしたい!この学校で他の誰かが始める前にアイドルになりたいんです!」
海未「お願いします、私もミニスカートを穿いて投げキッスするような可憐なアイドルになりたいです!」
ことり「ことりの可愛さを高校生のうちに活かすにはスクールアイドルしかないんです!」
絵里「……」
エリチカ「今のままではいけないと思っているの!だからこそ…今のままではいけないと思っているんじゃない!!」
資格の学校のCMみたいな流れ
本気になったらお〜はら
こういう路線も好きよ
結局はアイ活が楽しくなっちゃう絵里ちゃんはよ
共学ならともかく同姓のアイドルいるから私もその学校行こうとはならんでしょ
>>41
あの人と同じ学校ってステータスはバカに出来ないよ ていうか私立高校で人気知名度低いからまずは認知されよう、他と違うことで目立とう、ってのは何もおかしくないだろ
現にラブライブなんてものが開催されてんだからそこで優勝まで漕ぎ着ければ知名度も部としての人気も爆上げで希望者増えるだろし
すぐ裏で別の私立校が芸能事務所と提携してスクールアイドルブームを生み出してなければ差別化は図れるだろうな…
高校生ラップ選手権が流行って人気あるラッパーの学校でラブライブ現象起こってるらしいぞ
穂乃果「ダメかぁ……」
海未「生徒会長はあんなにも美しい容姿をしているというのに、どうしてスクールアイドルに興味がないのでしょう……」
ことり「……ひとまず、あと2人部員を集めないとだよね」
穂乃果「可愛い子がいいなぁ」
海未「そもそもスクールアイドルになるためにはどのような練習が必要なのでしょうか」
穂乃果「サインの練習?」
海未「サインはどうでも良いかと」
ことり「衣装は私が作るよ!」
海未「ことりは裁縫が得意ですからね」
ことり「そうだ、グループ名も決めなきゃ!」
海未「では部員勧誘のチラシでグループ名も募集しますか」
穂乃果「じゃあいつかステージに立つ日のために屋上で歌の練習をしよっか!」
ことり「……曲は?」
穂乃果「……」
海未「……」
穂乃果「音楽室によくいる一年生の子を誘ってみるよ!歌が上手いんだよ!」
真姫「お断りします!」
穂乃果「何で!学校のためなんだよ!?」
海未「……そうです、廃校阻止のためなんです、あと短いスカートを穿くためです……」
真姫「……?」
穂乃果「もしかして、歌は上手いけど作曲は出来ないの?」
真姫「出来ないわけないでしょ!?ただ、やりたくないんです、そんなもの、興味ないです!」
穂乃果「……行っちゃった」
海未「歌は他のスクールアイドルのものを歌うしかないですね……」
ことり「うん……」
希(スクールアイドル……ここにうちと絵里ちとにこっちで入ったら、何かクラスから浮いたうちたち3人にも居場所が出来るかな……)
希(あっ、グループ名募集してるやん……結構応募がある……せや、全部捨ててうちの応募用紙だけ入れとこ)
希(他人に名付けられたグループに入って、良い感じにメンバーの仲が良くなったときに、あとから名付け親がでしゃばってきたら何か嫌だし……)
と思ったら希もこの世界にローカライズされて出てきた
真姫「……」
希「君はμ'sの希望や」
真姫「!?」
希「その意味はすでに知ってるはずや」
真姫「……?」
希「彼女たちに曲を作ってあげてほしいんよ、ここで毎日頑張ってる姿を見てるから、何とか報われてほしいんよ……」
真姫「……まず、みゅーずって何」
穂乃果「真姫ちゃんって腕立て伏せできる?」
真姫「なによ急に」
穂乃果「出来ないんだ〜?」
真姫「むっ、腕立て伏せくらい出来るわよ!……ほらっ!」
穂乃果「そのまま笑顔を作れる?」
真姫「笑顔!?そんなの簡単、って、うわぁっ!」
穂乃果「ね?これがスクールアイドル」
真姫「……?」
穂乃果「?」
真姫「?」
穂乃果「……そう、海未ちゃんが言ってた」
本編でμ'sしか箱に入ってなかったのってそういう理由があったのか
てことは希さんが「陸海空」にしてたら陸海空になってた?
真姫「笑顔で腕立て伏せを出来ることがスクールアイドルとしての第一歩ってこと?」
穂乃果「……」
穂乃果「私、あなたの歌声が好き」
真姫「え、ええ、ありがとう」
穂乃果「あなたがピアノを弾いて歌う姿を見て、ああ、私たちの曲を、この子に作ってもらいたい、ってそう思ったの」
真姫「……そうなの」
穂乃果「これ、海未ちゃんがμ'sのために書いた歌詞、ぜひ読んでみて」
真姫「……」
穂乃果「私たちの真剣さが、きっとあなたにも届くと思うから……」
真姫「答えが変わることはないと思いますけど……」
穂乃果「だったらそれでもいい、また、真姫ちゃんの歌を聞かせてよ」
真姫「えっ……」
穂乃果「私、あなたの歌声が好きだから……」
真姫「……」
穂乃果「歌詞、読んでみてね!じゃあね!」
真姫「……」
真姫「……何で真姫って名前知ってるのよ」
雪穂「おねえちゃーん!これ!」
穂乃果「これって……!」
真姫「あいせ〜い」
真姫「へい」
真姫「へい」
真姫「へい」
真姫「サーダッ!」
海未「順位が上がってます……!」
ことり「これが私たちの歌……」
穂乃果「ファアアアアア……」
モブ「あなたたちって、もしかしてスクールアイドルやってるっていう」
ことり「そうです!一番可愛いのが私です!」
モブ「えっ?」
海未「違います、私です」
モブ「……」
穂乃果「今度講堂でライブやるんです!ぜひ来てくださいね!」
モブ「はは……友達も誘って、行くね……」
穂乃果「よろしくお願いしまーす!」
穂乃果「……全然いない」
海未「そう甘くはないってことです」
ことり「どうする?穂乃果ちゃん、スクールアイドル、やめる……?」
穂乃果「……ううん、私たちのために集まってくれた人たちのためにも、私、歌うよ!」
花陽(時間間違えたかと思っちゃった……μ'sって全然人気無いんだ……ことり?って人しか可愛くないし、ちょうどいいかも……)
凛(かよちんにつられて見に来ちゃったけど素人の学芸会だにゃ……)
真姫(私の歌が人前で歌われる……人前で……)
希(あれだけ入っていた応募用紙はいったい……)
にこ(投票箱に詰めておいた脅迫文にもめげず、観客のいない講堂にも折れず、ふふっ、なかなかやるじゃない)
絵里(衣装可愛い……自分達用の歌まであるんだ……本格的……いいなぁ)
モブ「かよちゃんは将来何になりたいの!?」
花陽「えっと、あの」
凛「凛知ってるよ!かよちんは、アイドルになりたいんだよ!」
>>69
スクールアイドルなんて惹かれないって言ってたのにもう感化されてる…… 絵里が少し感化されていて雑草が生えます
俗物臭全開な上、周りと微妙に噛み合わない2年
キワモノ過ぎてクラスからも浮いている3年
真姫ちゃんを見るに、1年はまともなのでしょうか
いや講堂ライブは絵里が侵入者ガードしてたから0人やったんやろ
パイセン優しいって思ってしまったけど脅迫状入れてるのか
花陽(穂乃果?さんはちょっと抜けてるしっかり者、海未?さんはちょっと抜けてるしっかり者、ことり?さんはちょっと抜けてるしっかり者)
花陽(μ'sに足りないのはおどおどキャラかな)
花陽「西木野さん……」
穂乃果「ん?」
花陽「西木野さんの歌……」
穂乃果「そうだよね!私もあの子の歌好きなんだぁ!」
凛「おーい、かよちーん!」
花陽「あっ、私……行かなきゃ……」
凛「もしかしてかよちん、スクールアイドルになりたいにゃ?」
花陽「えっ!ぜ、ぜんぜんぜんぜん、私には無理だよぉ……」
凛(もうキャラ付けし始めてるにゃ……)
花陽「凛ちゃんも入ってくれるなら私も入るけど……」
凛「凛こそ無理だよ!髪だって短いし、全然女の子っぽくないし!無理無理!」
花陽「凛ちゃん可愛いのに、絶対スクールアイドルになったら人気になるよ」
凛「……ねえ、覚えてる?」
ロリ陽「わあ!スカートだ!凛ちゃん似合ってる!」
ロ凛「ほんと……?」
モブ「あっ!スカートだ!星空がスカート穿いてる!似合わねー!男おんながスカート穿いてる!キッショ!やーい女装癖女装癖!男がスカート穿くのは犯罪だぞ!?せーんせいにいってやろ!せーんせいにいってやろ!」
ロ凛「……凛、やっぱり着替えてくるね」
凛「凛にはアイドルなんて無理だよ……」
花陽「凛ちゃん……」
凛(あんな無観客な会場で、私たちアイドルでーす!なんて言う勇気、凛には無いにゃ……)
花陽(凛ちゃんがいることで私の可愛さが引き立つのに……センターに穂乃果さん、サイドに美少女二人、さらに両脇をスポーティな凛ちゃんと海未さん、このフォーメーション完璧だよね)
花陽「何か良い方法ないかなぁ……って、わ!」
真姫(誰も見てないわよね……?音楽は趣味だけに留めようと思ってたけど、μ'sが実際に歌う姿を見たら本格的に始めたくなっちゃった)
花陽(西木野さん、μ'sに入りたいのかな……そうだ!)
真姫「ただいま〜、誰か来てるの?」
花陽「ごめんなさい、急に、これ、あなたの落とし物」
真姫「ありがとう」
花陽「μ'sのチラシ、見てたよね……?」
真姫「知らないわ」
花陽「でも、手帳もそこに落ちてたし……」
真姫「知らないったら知らない!私、μ'sなんてグループさえ知らないわ!ってうわぁ!」
花陽「……ふふっ、立ち上がった勢いで足を捻ってソファに倒れ込んでそのまま背面に引っくり返るなんて、西木野さんって面白い」
真姫「うぅ……」
真姫「私がスクールアイドル?」
花陽「あの曲、西木野さんが作ったんでしょ?ずっと聴いていたいくらい好きで……もうμ'sに曲は書かないの?」
真姫「私の音楽生活はあれでおしまい、本当はあの曲だって書きたくなかったんだから」
花陽「そっか……」
真姫「あなたはμ'sに入るの?」
花陽「うん、私が入ったらμ'sはもっと華やかになると思うし……今は眼鏡掛けてるけど、普段はコンタクトなんだよ、力のセーブ的な」
真姫「へ、へえ……何の力をセーブしてるのよ」
花陽「可愛さだよ」
真姫「へ、へえ……言うじゃない……」
花陽「凛ちゃんって分かる?凛ちゃんと一緒にμ'sに入ろうと思うんだけど、誘っても断られちゃって……それで、協力してほしくて今日はここに来たの」
真姫「協力?」
花陽「私はμ'sに入りたいけど自信が無くて入れないって振りをするから、そこで西木野さんにはこう言ってほしいの」
花陽「そうね、自信を付けてからにしたほうがいいわ」
花陽「そうすると凛ちゃんはムキになって、私を急かしてμ'sの元に向かわせようとするから、西木野さんは凛ちゃんに張り合う振りをしながら、私を挟んで3人で勢い任せに屋上まで駆けていく」
真姫「難しくない……?」
花陽「そうしてμ'sの前に3人で辿り着いてからは私に任せて」
真姫「うーん……」
ことり「つまり、μ'sに入りたいってこと?」
凛「はい!かよちんは前からずっとアイドルになりたかったんです!そうだよね!?かよちん!」
真姫「おまえはこどもがびょうきになってびょういんでしんさつしつまでついていってそれでしんぱいでこどものかわりにこどものびょうじょうをつたえるときのそのこどものははおやか」
花陽「私、まだ加入するなんて……」
凛「もう!そんなこと言ってる場合じゃないよ!絶対μ'sに入ったほうがいいんだから!」
真姫「そーよあなたはうたもうまいんだからやってみたいきもちがあるならやってみたほうがいい」
凛「ずっとアイドルやりたかったんでしょ!?凛、知ってるよ……?」
真姫「あなたがここすうじついだいていたおもいはほんもの」
花陽「二人とも……」
海未(はよせーや)
穂乃果(……)
ことり(穂乃果ちゃん、何の意味もないアイコンタクトやめて)
花陽「……」
真姫(ここで背中を押すのよね……それっ!)
凛「わっ、えっ!?えっ……?」
凛(何で凛が押し出されたんだにゃ……?)
凛「えっと、あの、凛は……あの……えっ?……えっ、凛?」
凛(どういうことにゃ……?)
凛「凛は、えっと、μ's……?」
穂乃果「……こちらこそ」
凛「えっ?」
穂乃果「よろしく!」
凛「……!?」
花陽「おめでとう、凛ちゃん」
真姫「おめでと……」
凛「……?」
海未「……?」
ことり「……?」
ことり「それで……えっと、花陽?ちゃん……も、入る……?」
ことり(え、これが本題で合ってるよね……?ちがう……?)
海未(こっちを見ないでください……)
花陽「はい!小泉花陽です、アイドルのことは誰にも負けません!入ります!」
凛「……?……えっ……え?えっ……?どういうこと……」
穂乃果「やったね!これで5人だよ!部活動の申請が通るよ!」
ことり「よ、よかったね、穂乃果ちゃん」
海未「では早速明日にでも会長の元へ伺いましょうか」
花陽「明日からよろしくおねがいします!……ほら、凛ちゃんも!」
凛「え……?えっ……?」
穂乃果「ここまで来れたのも真姫ちゃんのお陰だよ、ありがと!」
真姫「あっ、そうだ、あの、実は私も……」
花陽「それが……真姫ちゃん、もうμ'sには曲を書きたくないそうなんです……」
海未「えっ!?そうなのですか?」
真姫「いや、それはあの、違うっていうか、いや、確かにそうは言いましたがあの」
ことり「真姫ちゃんの曲、ことり、とっても好きだったのに……」
穂乃果「メンバーになってとは言わない、でも、この先もμ'sに曲を書いてほしかったよ……」
真姫「いや、あの、言ってほしいというか、その……」
花陽「真姫ちゃん、高校に入ってから友達もいなかったみたいで……」
穂乃果「そうだったんだ……」
ことり「人付き合いが嫌いな人っているもんね……」
海未「ほら、穂乃果が無理させたのがいけないのですよ、謝りなさい!」
穂乃果「……真姫ちゃん、μ'sのために無理に付き合わせてごめんなさい」
真姫「そんな、全然無理なん、て……」
海未「ほら、泣いているではありませんか!心が痛まないのですか、穂乃果!」
真姫「あの、そうじゃ……っ、そっ……じゃなくて……」
ことり「日が暮れてきちゃった……」
穂乃果「ごめんね、真姫ちゃん……?じゃあね……」
真姫「ファタシを諦ヘにゃぬでください……!」
穂乃果「?」
真姫「はたひを勧誘するこっ諦めなっで、さイッ!!」
真姫「ほ、高校っぜひとりぼっちでさみひかったんでヒ!ちゅがっくまでっはぁ、友達がい、ひたのに学校が変わったら友達作れなくな"っ"ち"ゃ"っ"て"!作り方忘れち"ゃ"っ"て"!」
真姫「一人でピアノ弾いたたカッコつけてただけなで!あぁ、ハあッヒャ……っ!ゴホッゲホッ!!」
真姫「ピ、ピアノ弾くの一人でもぉっほかしくなっンし、興味もった人話しかけてくれるかもしれなァっヒャッ、あっ、ごほっ、ウンッ!ハヤァ……声掛けられて嬉しかった!μ's入りたい、私もμ'sはひひたいひで!!うぇええええ!!」
ことり「……」
穂乃果「……」
海未「……」
花陽「……」
凛「……」
なんて噛み合わない人たち
>>98からの二年生がいちいちツボった 面白いんだがかよちんは眼鏡無い方が可愛いっていうのは信じがたい誤解でつね
>>105
唐突な「日が暮れてきちゃった」にことりのサイコ感出てるわ かよちんさりげなく真姫ちゃんは入れさせないようにしてるなww
ごちゃんのドメインの問題か家のWi-Fiから繋がらなくなってるからまた後日
絵里「この学校にはアイドルに関する部活が別にあるの、だからあなたたちが5人以上集めたところで、はじめから部活なんて作れなかったってわけ」
海未(なんだこいつ……)
希「でもアイドル研究部と合同でなら活動できるよ」
にこ「ゲッ……」
穂乃果「あなたがここの部長……?」
にこ「……いいわ、とりあえず入って」
花陽「おじゃましまーす、って、これは……!伝伝伝!?はじめて生で見た……!」
穂乃果「なにそれ?」
花陽「知らないんですか!?伝説の伝説の伝説のあれで伝伝伝ですよ!わあ!これ包装破って中見ても良いんですか!?」
にこ「いいわけないでしょ!早く手を離しなさい!」
花陽「はぁぁぁぁぁ……伝伝伝……ああああああ!!!!」
穂乃果「花陽ちゃんいつもとテンションちがくない!?」
凛「こっちが素だにゃ……」
ことり「でしょうね」
凛「凛はアイドルのかよちんのほうが好きだにゃ……」
ことり「どうして朝はあんなことを言ってきたんですか?」
穂乃果「私たち、歌もダンスも練習して相当なレベルにあると思うんですけど……」
にこ「はぁ!?あんたたちの活動はアイドルの冒涜よ!アイドルの恥よ!」
海未「具体的にはどのあたりが駄目なのです?もしかして、μ'sというグループを広く知ってもらおうとする自分本位な必死さが、他人に笑顔を届けるアイドルという本質から外れていたところでしょうか?」
にこ「……まあ、そうね、わかってるじゃない……」
海未「あとはあれですか?アイドルと言えば、例えばゴマキのような個人の鮮烈さや、PerfumeやBABYMETALのようなグループとしての新境地の開拓、指原莉乃のような業界での立ち位置の確保と、個性の打ち出し方にもこだわるべきですよね?」
にこ「うん……そうよ……」
海未「あっ、近年ですと欅坂46のセンターの子のキャラ付けがネットでは不安視されているではありませんか?あそこまでやると、かえってファンは離れるのではありませんか?」
にこ「……よく調べてるじゃない……やるわね……」
海未「そう言えばにこ先輩は髪を二つに結んでいますよね?数年前に引退してしまいましたが、確かハロー!プロジェクトの……」
花陽「ももち?」
海未「そうです、にこ先輩は失礼ですが身長も低いですし、あのようなブリブリとしたアイドル像に憧れをお持ちなのでは?」
にこ「……」
海未「あの、恥ずかしいのですが、私はいつかステージの上で」
海未「ラブアロー……シューーーーート!」
穂乃果「……」
ことり「……」
真姫「……」
花陽「……」
凛「……」
にこ「悪いけど机に乗らないでもらえる……?」
海未「ああ、すみません、つい勢い余って……こういった自分なりのフレーズでファンの心を射止めるという演出を取り入れまいと考えているのですが、にこ先輩も何かキャラ作りの上で決め台詞がありますか?」
にこ「……見ててね」
海未「そう言えばにこ先輩は髪を二つに結んでいますよね?数年前に引退してしまいましたが、確かハロー!プロジェクトの……」
花陽「ももち?」
海未「そうです、にこ先輩は失礼ですが身長も低いですし、あのようなブリブリとしたアイドル像に憧れをお持ちなのでは?」
にこ「……」
海未「あの、恥ずかしいのですが、私はいつかステージの上で」
海未「ラブアロー……シューーーーート!」
穂乃果「……」
ことり「……」
真姫「……」
花陽「……」
凛「……」
にこ「悪いけど机に乗らないでもらえる……?」
海未「ああ、すみません、つい勢い余って……こういった自分なりのフレーズでファンの心を射止めるという演出を取り入れたいと考えているのですが、にこ先輩も何かキャラ作りの上で決め台詞がありますか?」
にこ「……見ててね」
にこ「にっこにっこにー!あなたのハートににこにこにー!笑顔届ける矢澤にこにこ!にこにーって覚えてラブにこ!」
真姫「意外と普通ね」
凛「これなら凛にも出来るにゃ」
花陽「非常にオーソドックスですね」
にこ「……」
にこ「出てって」
穂乃果「えっ?」
にこ「いいから出てって!」
穂乃果「……にこ先輩、アイドルにも興味があって、私たちにもダメ出ししてくれようとするくらい見てくれていて、何がダメだったんだろう」
海未「もしかして、アイドル研究の先達としてμ'sにマウントを取ろうとしたところ、思ったよりも私たちに知識が備わっていたために優位に立てず傷付いたのでしょうか……」
ことり「海未ちゃんはちょっと黙ってよっか」
穂乃果「うーん、あっ、これってあのときと同じじゃない?」
海未「私が穂乃果やことりと仲良くしたがっていたのに、声を掛ける勇気を持てずウジウジしていたところ、穂乃果があたかもはじめから仲間であるかのように声を掛けてくれたときのことですか?」
穂乃果「ああ、うん……」
ことり「今日はもう喋っちゃダメだよ?」
にこ(なによ、ちょっとくらい先輩面させてくれてもいいじゃない……)
凛「あっ!部長が来たにゃ!」
にこ「えっ?」
花陽「部長!さっそくですが、次の曲のアイディアを募りたいのですが!」
真姫「部長、おすすめの曲、教えてください……」
にこ「な、なんなのよ、あんたたち!?」
ことり「部長!」
海未「部長!」
穂乃果「部長!」
にこ「なんなのよーっ!?」
にこ「っ、はあ!……夢か」
にこ(……どうして私のもとには、普通に、真っ当にアイドルが好きな人が来てくれないのよ……)
にこ(希は私の理想が高すぎるって言うけど、でも、いくら素人の部活動だからって、私は仲間と真剣に打ち込みたいだけなのに……)
にこ(にっこにっこにー!ダメよ、にこ!みんなに笑顔を届けるには、まず自分が笑顔でいないと!)
凛「あっ!部長が来たにゃ!」
にこ「えっ!?」
真姫「重役出勤だなんて、さすが部長ね」
花陽「部長!次の曲のアイディアをまとめたいのですが!」
にこ「部長!?いったい何の話よ!?」
穂乃果「何の、って、にこ先輩を入れてμ'sは7人で活動するんじゃないですか」
にこ「はあ!?」
海未「にこ先輩、言いましたよね?μ'sにはダメなところがあるって、でも昨日のやり取りで特に不足しているところはないという判断に至りましたので、部を合併させていただくことにしました」
ことり「昨日海未ちゃんに言ったのは、これから先ずっと喋らないでって意味だよ?」
にこ「何なのよ、まったく……」
真姫「先輩からは私と同じ匂いがするわ、お互い素直になりましょ」
にこ「……?」
花陽「これからはこの部室のDVDが見放題だなんて、μ'sに入ってほんとに良かった!」
にこ「伝伝伝だけはダメだからね!?」
凛「それ以外はいいってことにゃ?」
にこ「ああ!もう!いいわよ!好きにしなさい!」
穂乃果「やった!これからよろしくお願いします!部長!」
にこ「……はぁ、はじめに言っとくけど、私の練習は厳しいわよー!?」
ことり「はーい!」
にこ(……ふふっ)
にこ(でもまあ、ここまで図々しければ、こっちから頼んでも辞めないでしょうね)
絵里(矢澤さん、μ'sに入ったんだ……)
希「絵里ち、見てみ、雨が止んでる……」
絵里(いや、音で分かるけど……)
個人の鮮烈さはあっても業界での立ち位置の確保と個性の打ち出し方で大コケしそうなグループ
希「今日はμ'sのインタビューをしたいんやけど、いいかな?」
凛「凛、カメラウーマンやるにゃー!」
希(カメラ……ウーマン……男っぽいこと気にしてるんかな……フォトグラファーじゃダメなの……)
海未「あの、可愛く映る笑顔の角度を探りたいのですが、ちょっとこの位置から撮ってもらえませんか?」
ことり「映像の最初は視聴者の興味を惹く画が大事だから、ことりから撮ってほしいな!」
穂乃果「あっ!二人ともずるい!まずはリーダーの私から映すべきでしょ!?」
海未「リーダー……?」
ことり「あっ、μ'sって穂乃果ちゃんがリーダーだったの?」
穂乃果「えっ?違うの!?」
花陽「気にしたことなかったです……中央に置いたほうが映えるなあ、とは感じますが……脇に置くと霞んじゃいそうで……」
穂乃果「……えっ!?」
にこ「へえ、それで、インタビューを終えたらカメラを譲ってくれるんだ?」
希「PVでも撮ったらどうかなと思ったんやけど、それ以前の問題が……」
にこ「最年長だし、そもそも部長だし、にこがμ'sのリーダーやってもいいけど」
真姫「でもリーダーってセンターも担当するのよ?」
にこ「……どういうことよ?」
真姫「μ'sのメンバーに関しては、普段の練習で実力に大差ないってことは分かってるけど」
にこ「にこがμ'sのセンターに相応しいか疑わしいってこと?」
真姫「率直に言えば、ね」
海未「確かにそうですね、歌とダンス、それに日頃の練習の音頭を取っていることも加味すると、私がμ'sのリーダーになるべきだとは思いますが、一度全員の適正を精査したほうが良いでしょう」
穂乃果「早速リーダーっぽく場を仕切ってきたね、海未ちゃん」
海未「いえ、ただ話をまとめているだけであって、リーダーぶろうだなんて、そんな……リーダーでなくとも、このくらいはやって当然です……」
凛(みんな強心臓だにゃ……さすがあのスカスカ公演を成し遂げた猛者だにゃ……)
凛「カラオケとダンスゲームで、アイドルらしく楽しく決めようよ!」
にこ「ふーん、いいじゃない、乗ったわ!」
花陽「あっ!この勝負の風景もビデオに撮って、ドキュメンタリー風にまとめたら面白そう」
ことり「ことり、緊張しちゃうなあ……」
穂乃果「面白いこと始めるときって、なんだかワクワクするよね!」
希「それじゃあ、うちは生徒会室に戻るね、インタビューとPV、楽しみにしてる」
海未「歌、ダンス、それで決着がつかなかったから急遽加えたチラシ配り……すべて終えて得点合計が全員一緒……こんなことあります……?」
凛「にこ先輩凄いにゃ……凛たちよりも全然練習してないはずなのに……」
にこ「当然でしょ……って言うか、あんたたちと同程度の実力があるって分かったんだから、にこにリーダーをやらせなさいよ!」
真姫「確かにそういう話だったわね、私は異論無いわ」
にこ「というわけよ、穂乃果?悪いわね、明日の活動からは私がμ'sを仕切らせてもらうわ」
穂乃果「……私ね、思うんだ」
にこ「なによ、この期に及んで泣き言でも言おうっていうの?」
穂乃果「ううん、そんなんじゃないよ……ただね、思うんだ……μ'sみんなが同じ力を持ってるって、これって凄いことなんだよ」
海未「穂乃果……」
穂乃果「歌が得意な人もいれば、ダンスが得意な人もいる、どちらも苦手でも、人とのコミュニケーションが得意でチラシを多く配れたり、きっとこの3つに限った話じゃない……」
ことり「どういうこと?」
穂乃果「この先もμ'sって、思いもよらない困難にぶつかったり、あるいはもっと仲間が増えたり……でも、きっと、私たちって、どんな形になっても一長一短、お互いを支えあって活動できると思うの」
にこ「……」
穂乃果「自分一人じゃないんだよ、μ'sって、みんながいる、自分の出来ないことは他の誰かが支えてくれる、そして、他の誰かが出来ないことは、自分が支えてあげたい……!」
花陽「……うん、そうだよね」
穂乃果「私、リーダーじゃなくてもいい、でも、センターではありたい……」
真姫「?」
穂乃果「私だけじゃないよ、みんながセンターなんだよ」
凛「みんなが、センター……」
穂乃果「それが私の求めるμ'sの形……リーダーはにこ先輩で構わない、でも、もしも許されるなら」
にこ「……いいわ、海未、真姫、曲作り、難しいかもしれないけど、みんなに平等な歌割りを作ってあげて」
穂乃果「にこ先輩……」
にこ「あと、穂乃果!」
穂乃果「はいっ!?」
にこ「やっぱりリーダーはあんたがやりなさい」
凛「えっ……?」
真姫「先輩……」
穂乃果「いえ、だから、私、リーダーは……」
にこ「いいからやりなさい!……周りを見れば、やりたくないなんて言えなくなるわよ?」
穂乃果「えっ……」
海未「リーダー、やってください、穂乃果」
ことり「そうだよ、穂乃果ちゃん!」
花陽「私もそれが一番いいと思います」
真姫「不本意だけどね……ふふっ」
凛「一周回って収まったって感じにゃ」
穂乃果「みんな……」
にこ「やるわよね、穂乃果?」
穂乃果「……うん、私、リーダー頑張るよ!そしてセンターは全員!そうと決まったら、μ's一同心機一転!屋上で練習だーっ!」
海未「あっ、待ってください!……穂乃果ったら……」
ことり「……あれ、今、穂乃果ちゃん、部室出るとき何か触っていかなかった?」
凛「あっ!ビデオカメラ!隠し撮りされてるよ!」
真姫「どういことよ?……っていうか、穂乃果、スマホ置きっぱなしじゃない」
花陽「画面もついたままですね」
にこ「そう言えばカラオケやダンスゲームの順番待ちのとき、ずっとスマホいじってたわよね、何してたのかしら……」
海未「勝手に見たら悪いですよ」
ことり「でも、ちょっとくらいなら大丈夫だよ……えいっ!」
海未「ことり!」
ことり「……え、これって」
真姫「何が映ってたの?」
リーダーシップ(英語: leadership)とは、指導者としての資質・能力・力量・統率力[1]。
リーダーシップは研究の歴史も古く、非常にさまざまな議論がなされ、定義も多岐に渡るが、一例として次の定義が挙げられる
:「自己の理念や価値観に基づいて、魅力ある目標を設定し、またその実現体制を構築し、人々の意欲を高め成長させながら、課題や障害を解決する行動」[2]。
またリーダーシップにおいて、リーダーの資質や人格的特徴は古来から関心の焦点となってきたが、リーダーが先天的に持つ資質や才能は、リーダーシップの質(英: leadership qualities)に影響する。[3]リーダーシップ志向にアナーキズムはない。
良質なリーダーシップの質(英語: leadership qualities)を決定づけるリーダーの資質としては、以下の代表例が挙げられる。
孫子においては、「智」「信」「仁」「勇」「厳」の5つを挙げている。
クラウゼヴィッツは、指揮官の才能とし
海未「……」
花陽「……」
にこ「自己の理念や価値観に基づいて、魅力ある目標を設定し、またその実現体制を構築し、人々の意欲を高め成長させながら、課題や障害を解決する行動……ねえ……」
ことり「まさに今さっきの穂乃果ちゃんだね……」
真姫「やられた……!」
凛「ビデオテープ抜き取られてるにゃ……」
にこ「あんの女ァアアア!!」
とはいえ言うは易し行うは難しやぞ
文句があったらスマホで調べてみろや・・・
全員エゴが強すぎて逆になんだかんだまとまってるの草
花陽「みなさーん!ラブライブが開かれますよ!!」
凛「そんな知ってて当たり前みたいに来られても困るにゃ……」
穂乃果「ラブライブって何?」
花陽「そんなことも知らずにスクールアイドルやってたんですか!?A-RISEの人気に乗じて、本当に優れたスクールアイドルはどのグループなのかを決める大会の開催が決定されたんですよ!!」
真姫「まずA-RISEっていうのは何?」
花陽「え……?さすがに嘘でしょ……?」
穂乃果「私がスクールアイドルを目指したのもA-RISEの影響なんだよ!?」
花陽「穂乃果先輩、A-RISEは知ってるのにラブライブは知らないんですか……」
海未「そもそもラブライブというのは以前にも開かれていたのですか?」
花陽「海未先輩まで!今回が第一回大会ですよ!」
凛「それなら知らなくてもおかしくないんじゃ……かよちんもみんなが知らないと思ったから、そんなに慌てて来たんじゃないかにゃ……」
花陽「言われてみれば……」
真姫「そもそもスクールアイドルの格付けをする大会が初開催なら、これまでネット投票されていたスクールアイドルランキングって、あれは何が目的のランク付けなのよ」
海未「……確かにそうですね、第一、スクールアイドルが歌って踊って、だから何だというのでしょう」
ことり「見よう見まねで始めたものの、スクールアイドルについて何も理解してなかったね、私たち……」
花陽「そんな根本的なところはこの際どうでも良いでしょう!?μ'sも出場エントリーしますよね?」
穂乃果「エントリーするのはいいけど、参加するためのルールは無いの?」
花陽「学校の許可がいるということと、オリジナルソングを用意することが条件みたいです」
真姫「……いや、ちょっと待って?わざわざ注記するってことは、ラブライブに参加しないスクールアイドルにとって、オリジナルソングは必須じゃないってことよね?どうして私に作曲の依頼をしたのよ」
穂乃果「ことりちゃんがスクールアイドルになるためには曲がいるって言ったから……」
ことり「思い返してみると、どうしてそんなこと言ったんだろう……それこそA-RISEの曲を借りれば良かったよね」
海未「うーん、スクールアイドルにはオリジナルソングが必要だと思い込んでいたようですね」
凛「このグループ無茶苦茶だにゃ……」
>第一、スクールアイドルが歌って踊って、だから何だというのでしょう
こいつはラブアローシュート出来れば何でもいいのか…
理事長(スクールアイドル……μ's……若くて可愛らしくて羨ましいわ……)
絵里「……というわけで、私たち生徒会も……でして……」
理事長(私が高校生の頃にもスクールアイドルなんて文化があれば良かったのに……)
絵里「あら、あなたたちは」
理事長(それにしても、若さに物を言わせて、ことりばっかり良い思いするなんて許せないわ……高校生は高校生らしく、この絢瀬さんのように、真面目な活動で廃校阻止に向き合うべきなのでは?)
穂乃果「理事長!ラブライブに出場しても構いませんね!?」
理事長(絢瀬さんの堂々とした佇まい、彼女にこそ廃校を防ぐ手立てを整えてもらいたいわ……)
理事長「ええ、いいわ、素敵だと思う」
絵里「私は反対です、理事長は、学校のために学校生活を犠牲にすべきではないと仰いました」
理事長(そうよ、アイドル活動なんて下賎よ、高校生は学業に励まなければならないの)
絵里「彼女たちを認めるのなら、生徒会にも独自で活動させてください!」
理事長(そんな活動させられないわよね……)
理事長「うーん、それはダメ」
理事長(真剣になってることりや穂乃果ちゃんには可哀想だけど、ここは理事長としてきっぱり断らなければね)
穂乃果「やったあ!」
絵里「そんな……どうして……」
理事長(……?)
理事長「今、なんて?」
絵里「どうして彼女たちの肩を持つんです!?」
理事長(私がμ'sの肩を持った……?全然話聞いてなかった……でもここで退いたらカッコつかないわよね……)
理事長「いいんじゃないかしら……ええ……」
絵里「どうして生徒会はダメなんですか!?」
理事長「……」
理事長(どうして……何が……?生徒会の活動を許可しなかったのかしら……?)
理事長「簡単なことよ………ええ…」
理事長(もう全然分からん……)
絵里「……失礼します!」
絵里(上手いこと生徒会が独自の活動をせずに済むように着地できたわ!プランがガバガバだったのが良かったのね!)
絵里(廃校阻止のためのアイディアが、この学校の歴史を語るって、全然意味が分からないもの!)
絵里(早くμ'sに入りたい、今はまだ立場上、敵対してる振りをしているけれど……)
絵里(μ'sの初公演の動画をアップロードしたのも結構評判良かったし、私が動画の投稿者だって名乗り出たら、きっと快くμ'sに受け入れてもらえるわよね!)
理事長「それで……μ'sのみなさんは……」
穂乃果「ラブライブへのエントリー許可、ありがとうございます!」
理事長「え……?え、ええ、どういたしまして……、ただ……」
ことり「ただ……?」
理事長「えー、えー……次のテスト、赤点を取る人がいたら出てはダメです!絶対認めません!」
海未「赤点なんているわけないじゃないですか……ああ、一応ハードルを設けるというわけですね!」
穂乃果「……」
にこ「……」
凛「……」
海未「えぇ……」
理事長(この子達ばっかりキャーキャー言われるなんて許せない、絶対ラブライブに出てほしくない……何とかしないと……)
亜里沙(μ'sっていいなあ、亜里沙も入りたいなあ)
海未「……?この曲は」
亜里沙(〜〜♪〜〜♪)
海未「それって、μ'sの曲ですよね?」
亜里沙「わっ!?」
海未「驚かせてしまってごめんなさい、μ'sの園田海未です」
亜里沙「あ、あの、えっ?μ'sの!?えっ!すごい!」
海未「最近人気急上昇中のスクールアイドルグループ、μ'sの園田海未です、はじめまして!」
亜里沙「わっ!はじめまして!あのファンです!握手してください!」
海未「ラブアロー……シュートッ!」
亜里沙「……?」
海未「その動画、誰かに撮ってもらったのですか?」
亜里沙(握手は……?)
亜里沙「お姉ちゃんが撮影してくれていたんです!」
絵里「亜里沙〜、帰るわよ〜♪」
海未「生徒会長……!」
絵里「……何か用?」
亜里沙「お姉ちゃん、μ'sと知り合いなの?」
海未「お姉ちゃん……なるほど、生徒会長が私たちの動画をネットに挙げていたんですね?」
絵里「そうよ!凄いでしょう?μ'sに入って欲しくなったかしら?」
海未「……?」
絵里「えっ、違う……?」
海未「凄いのはμ'sでしょう!」
絵里「?」
海未「……?」
絵里「……μ'sは凄いかもしれない、でも、あの観客が10人にも満たない公演を世に広めた私の方が凄いわ」
亜里沙「そうよ、海未さん、お姉ちゃんはロシアにいた頃、バレエダンサーとして注目されていたくらい凄いの」
海未「……?」
絵里「亜里沙、今はその話はどうでもいいのよ」
亜里沙「どうして?凄さを比べているのでしょう?」
絵里「ごめんなさい、この子、日本に来てまだ日が浅いから……」
海未「生徒会長、バレエをなさっていらしたのですか」
絵里「スクールアイドルといえば、A-RISEというグループがトップなのでしょう?」
亜里沙「亜里沙、A-RISEよりμ'sが好き!」
海未「あなたがスクールアイドル活動に偏見をお持ちなのは、自身のダンス歴が裏付けとなっているのではありませんか?」
絵里「μ'sの活動に目を向ける前、予習としてA-RISEを調べてみたけど、それほど大した物には思えなかったわ」
亜里沙「μ'sのほうが凄いから?」
海未「生徒会長の踊るバレエの動画はどこかで見ることが出来るのでしょうか?」
絵里「希から、μ'sにダンスを教えてあげてほしいという相談を持ち掛けられたわ」
亜里沙「二人とも、喋ってばかりで喉が乾かない?これ、どうぞ」
絵里「亜里沙、おでんは飲み物ではないの」
海未「その突如差し出されたおでん缶のように、μ'sも人の目を惹き付けられる存在になれたら……」
絵里「無理よ、μ'sはおでん缶じゃない、スクールアイドル全般が、私にはおでん缶には見えないの」
亜里沙「おでんは飲み物じゃない……」
海未「あなたに私たちのこと、そんな風に言われたくありません……!」
絵里「……」
海未「……」
亜里沙「……海未さん、どうぞ」
海未「μ'sは……おしるこ……?」
理事長(……ラブライブに出てほしくない)
理事長(もしもラブライブに出場して好成績を収めて廃校が阻止されたら……)
理事長(そんなの絶対許せない……)
理事長(……)
理事長(……そうだわ)
穂乃果(やった!赤点回避!理事長に伝えてこよーっと!)
絵里「そんな……!?どういうことですか、説明してください!」
理事長「……ごめんなさい、これは決定事項なの」
理長長「音ノ木坂学院は、来年度より生徒募集をやめ、廃校とします……!」
絵里「……っ!」
穂乃果「……!」
理事長(廃校阻止のためのスクールアイドル活動なら……)
理事長(廃校を決定してしまえばいい……)
理事長(若さを妬むばかりじゃない、これが大人の力よ……)
エゴが強すぎて言葉のキャッチボールが全然できてませんね....
面白いけどこれをアニメでやったら...まあ売れないわね
穂乃果「廃校するって本当なんですか!?」
理事長「……そうよ、あなたたち、μ'sのお陰でこの学校を志望するという声も増えては来ているのだけど、残念だわ……」
海未「そうですか……それは残念です……でもこれでラブライブ一本に目標を定められますね、では穂乃果、ことり、屋上へ向かいましょう」
理事長「えっ、ちょっと待って?」
ことり「どうしたの、お母さん?」
理事長「え、廃校が決まったのだから、スクールアイドルの活動は……え、続けるのですか?」
海未(そう言えば廃校阻止のためという建前でしたね……)
海未「それとこれとは……話が別です」
理事長(えぇ……)
理事長「廃校は……しません!」
絵里「えっ!?」
理事長「次のオープンキャンパスで結果が芳しくなければ廃校も致し方ない、絢瀬さんとはそう話していたのです」
絵里「えっ!?」
穂乃果「なぁんだ!そっか!じゃあオープンキャンパスに向けた曲作りもしなきゃだね!」
ことり「衣装も作らないと!」
海未「こうしてはいられません!では改めて、屋上へ行きましょう!」
絵里「……そういうことでしたら、理事長!オープンキャンパスでのイベントの内容は、生徒会で決めさせていただきます」
理事長「……以前、生徒会で独自に動いてはならないと話したでしょう」
絵里(もうμ'sに入りたいなんてバカなことは考えたりしない……せっかく私がμ'sのために動画を撮影して、コメント欄で興味を持った人にも全レスして、ここまでの活動を支えてきてあげたというのに…)
理事長「……止めても聞きそうにないわね」
絵里「……失礼します」
絵里(おばあさまが大切に思うこの学校、守りたいと考える心優しい私がいる)
絵里(その一方で、生徒会室の椅子にふんぞり返って偉そうにしている私もいる)
絵里(人は矛盾した思いをいくつも抱える生き物だという……)
絵里(でも……μ'sに入りたいと考える私はもういない)
絵里(彼女たちがラブライブに集中するように、私は廃校阻止のために生きよう)
希「絵里ち……」
絵里「……オープンキャンパス、頑張りましょう……」
希「いや、初耳や……」
穂乃果「……っはぁ!疲れたー!」
凛「凛たち、かなり上達してきたよね!?」
真姫「ラブライブ優勝も目じゃないわね、これは!」
海未「この程度ではダメです……!もう一度はじめから!」
にこ「もう十分でしょ!?あまり気を張りすぎても長続きしないわよ?」
海未「ダメです、ダメなんです、これでは……おでん缶にはなれない……」
花陽「おでん缶?」
海未「生徒会長が言ったのです、スクールアイドルはおでん缶じゃないって……私、悔しいです……!」
凛「この人は何を言ってるんだにゃ……?」
ことり「いつか海未ちゃんの頭がこうなる日が来ると思ってたよ」
にこ「……ははーん、おでん缶に、おしるこ……それはきっと何かを暗喩してるわよ」
ことり「どっちも日本の伝統料理……」
花陽「μ'sやスクールアイドルはおでん缶に見えない、でも生徒会長さんの妹は、μ'sはおしるこになれと言う……」
穂乃果「おでん缶っていうのが、ひとつの到達点であることは間違いなさそうだよね」
真姫「……わかったわ!」
海未「本当ですか!?」
真姫「おでん缶って比較的新しい文化でしょ?つまり、一発で人の注目を集められる強烈な個性ってことよ」
にこ「ふーん、なるほどねぇ」
真姫「一方、缶入りのおしるこは昔からあるでしょ?私たちに、もっと基本的なところへ立ち返れって教えてくれてるんじゃない?」
海未「……はっ!そう言えば、どうもμ'sの動画をネットに挙げているのは、生徒会長だったのですよ!」
にこ「私たちの人気に嫉妬して邪魔してるのかと思ったけど、本当はμ'sに協力したかったのね、素直じゃないんだから!」
ことり「ずっと誘ってほしかったのかなあ?」
海未「あっ!それと、副会長が生徒会長に対して、μ'sにダンスを教えてあげてはどうかと進言したとも言っていました!」
穂乃果「ダンスを教える流れで、自然とμ'sに加入するシナリオを描いてたんだよ、きっと!」
海未「そうであれば、生徒会長にダンスを教えてもらえないか頼んでみます!」
真姫「きっと喜ぶわよ、自分の思いにようやく気が付いてくれたかって!」
絵里「何か意見がある人?」
モブ「……」
希「言いたいことあったら、言ったほうがいいよ?」
モブ「μ'sにライブをしてもらうのは」
絵里「は?」
モブ「ヒイッ!」
絵里「他には?」
モブ「……」
絵里「では、この学校の歴史を冊子にまとめて、オープンキャンパスの参加者に配ることにしましょう」
希(うちの知らないうちにとんでもないこじれ方してるね、これは……)
絵里「……さらに、当時の学院は音楽……そんな、音ノ木坂ならではの……」
雪穂「ハヮッ!?体重増えた!!」
絵里「……つまらないわよね」
雪穂「そんなことないです!面白かったです!」
絵里「……」
亜里沙「亜里沙はあまり面白くなかったわ」
絵里「……」
亜里沙「何でお姉ちゃん、こんな話してるの?」
絵里「……私は廃校を阻止したいの」
亜里沙「……亜里沙だって音ノ木坂に無くなってほしくないよ、でも、これがお姉ちゃんのやりたいこと?」
絵里「……」
絵里(……μ's入りたい……私もスクールアイドルやりたい……ちやほやされたい……私のダンススキルを活かしてメンバーから称賛されたい……絶対μ'sが人気になったほうが廃校阻止に役立つわよ……μ'sやりたいよ……)
雪穂「な、泣いてる……」
本編と同じ風に話が着地していくから こいつら実はまともなのか?と錯覚してきた
エゴの塊のような人しかいないのに……
心の中で話を膨らませて相手に結果だけ伝える陰キャムーブが多すぎる…
絵里「……私にダンスを?」
穂乃果「はい!教えていただけないでしょうか?」
絵里「……」
絵里(今さら来られたって……)
穂乃果「私たち、上手くなりたいんです!」
海未「……」
絵里「……だったらまず謝って」
穂乃果「?」
絵里「謝ってほしい……」
希「絵里ち、何で泣くの……?」
絵里「私がせっかく……μ'sの、3人の衣装可愛いし……亜里沙も興味あるって言うし……何か思ったより本気で取り組んでるから……っ……」
ことり「……?」
絵里「いいなって思って……だって私、バレエも途中で挫折して……おばあさまのためだった……両親にも、もっと褒めてもらいたかった……!学校もみんなのために……だってみんな嫌でしょう……?自分の学校がなくなるのなんて……」
にこ「それは……」
絵里「μ'sのステージも、きっとμ'sのためになるって思って……撮ったのに……なのに、っ……」
真姫「……」
絵里「私、頑張ったのに……でも、はじめに、反対したから言い出せなくて……だって言い出せないよ、そんなの……」
凛「……」
絵里「せっかくμ'sが頑張ってメンバー増やして、私のお陰でしょなんて、言えるわけない……なのに、園田さんと話したときに言ってしまって、それなのに……私がやって来たこと、全部間違ってたのかな、って、無駄だったのかな、余計なお世話なのかなって……」
花陽「……」
絵里「……うぅっ……私もμ'sだったんだよ……今まで酷いこと言ってごめんなさい……!仲間に入れてほしいです、お願いします……!」
穂乃果「生徒会長……」
希「……絵里ちはね、頑張りすぎてしまう人なんよ」
海未「それは……見ていれば、何となく分かります、背負いすぎてしまうといいますか」
希「そして弱い人でもある……だから、うちは心配で目を離せないの……」
絵里「希……」
希「うちからも頼みます、絵里ちを、みんなの仲間にしてあげてほしい……!」
穂乃果「そんなの、もちろん大歓迎です!ね、みんな!?」
にこ「まったく、はじめから素直に言えばいいのよ」
真姫「ほんと面倒な人……」
花陽「いや、真姫ちゃんも似たようなものだったでしょ……」
真姫「私のことはいいのよ、今は!」
海未「ふふっ、あはは!」
ことり「絵里先輩、ようこそ、μ'sへ!」
穂乃果「ごめんなさい、気持ちに気付くことが出来なくて……そして、ありがとうございます、あの動画のおかげで私たち、人気を得ることが出来ました!」
絵里「……みんな」
希「……絵里ちが入るなら、うちもμ'sに入るよ」
ことり「えっ?」
穂乃花「希先輩も!?」
希「絵里ちを上手く扱えるん?」
穂乃果「それは……」
絵里「扱うって、ひどい言い方ね、まったく」
希「いつもの調子に戻ってきたやん?」
海未「さすが付き合いが長いだけありますね」
希「絵里ちの保護者役として、うちも入るよ」
花陽「わあ!一気に9人ですよ!」
希「それに、占いに出てたんや、このグループは9人揃うと未来が拓けるって……だから付けたんや、9人の歌の女神、μ'sって」
穂乃果「えぇっ!?希先輩が付けてくれたんですか!?」
海未「たった一通しかなかった投書が今こうして結び付いて……!」
にこ「……一通?」
ことり「えっ?」
にこ「いや、なんでも、なんでも!」
穂乃果「奇跡だよね、これって!?」
希「あんなに大々的に宣伝してたのに、うちのアイディアしか入ってなかったん?スピリチュアルなことってあるもんやね」
絵里「そんなはじめから追っていたなんて……まったく、呆れるわ……ふふっ」
凛「それじゃあ練習再開しようよ!屋上まで競争すっるにゃー!」
真姫「あっ!ずるいわよ!待って!」
海未「穂乃果!私たちも行きましょう、未来へ向かって!」
おかしい、希加入に関してはこっちの方がスッキリする
ことりちゃん えっ? しか言ってなくてわろた
あとまきちゃんおまいう
この回だけ見るとまとまってるけど投書全部捨ててるからね…
スピリチュアルじゃなくて必然や…
>>220
前の話を読み返して、にこが>>69で脅迫状を入れていたことに気がついた。
このあとどう話が進むか楽しみ。 凛「みんな、見て!メイド喫茶が新規オープンだって!」
真姫「へえ、最近こういうお店増えてるわよね」
にこ「衣装が可愛いのよ、メイド喫茶って」
海未「……着てみたいです、ああいう服装」
ことり「海未ちゃんってああいうの好きなんだ?次の曲って何だっけ、ワンダーゾーンだよね?衣装をメイドさん風にしよっかな」
海未「本当ですか、ことり!?ありがとうございます!」
穂乃果「ことりちゃんはメイドさん好きじゃないの?似合いそうなのに」
希「ほんとにね、お帰りなさいませ、ご主人様って、メイド服着て言ってるところ想像できるよ」
ことり「うーん、メイド喫茶って、それこそ希先輩が言ったみたいに、ご主人様を相手にする仕事でしょ?」
花陽「メイドという設定ですからね」
ことり「あの子達、よくそれで満足できるなって思って……」
海未「?」
ことり「ことりはもっと多くの人に見てもらいたいの、私の姿を」
海未「ああ、なるほど」
ことり「あんな狭いお店で、自分を気に入ってくれた、たった数十人の人を楽しませるんだよね?せっかくだから私は、もっと広い世界でアイドルをやりたいな」
絵里「ほんと同感ね、あなたたたちがスクールアイドルをやりたいって乗り込んできたときの気持ちが今なら分かるわ」
ことり「絵里先輩っ!」
絵里「中学生までの義務教育とは違う、大学生の有り余る自由さとも違う、10代の限られた時間の高校生活、ある程度束縛された中で自分の存在を見つめ直して、どう表現するか」
ことり「そう!そうです!」
絵里「生徒会なんて狭い世界で、同年代の子達だけを相手にしていたって、卒業してしまえばそれで終わりだものね」
ことり「ことりたちは若くて可愛いんだから、もっといろんな人たちにその価値を認めてもらうべきなんです!」
花陽「わかります!それがスクールアイドルの醍醐味です!」
理事長(あの子達の活躍で来年度の入学志望者がうなぎ登り……)
理事長(学校経営者としては嬉しい)
理事長(でも、一人の女として、μ'sを許すことは出来ない……)
理事長(あのバイタリティではラブライブで好成績を残すことも必至……)
理事長(何とか、何とかことりだけでも、その功績を成し遂げる前にμ'sを脱退させたい……)
理事長(どうすれば……)
理事長(……)
理事長(もう、あの手を使うしか……)
花陽「ギャアアアアァァァアアァアァアアアアア!!!!」
凛「ど、どうしたにゃ!?」
真姫「何なのよ、急に大声なんて出して!?」
花陽「ミ,ミテクデャサィ!ワタシタチノ,カ,カカカ,カンバッジギャアアアアァァァアアァアァアアアアア!!!!」
穂乃果「私たちって、μ'sの!?」
海未「どこです!どこにあるのです!?」
花陽「こ、こここ、この、アイドルショップです……!」
にこ「ここ、よくA-RISEのグッズを買いに来るところよ!?こないだ来たときはμ'sのアイテムなんて無かったのに!にこたち、有名になったんだ……!」
希「にこっち、そんなに泣かなくても」
ことり「泣いて当然です!花陽ちゃん!私のグッズは置いてないよね!?」
絵里「どういうこと?置かれてたら困るの?」
ことり「ことりのグッズなんて置かれたら、もう売り切れていて当たり前ですよ!!」
絵里「はっ!なるほど!花陽ちゃん、私の缶バッジはどう!?」
花陽「えっと……、絵里先輩と、うーん、真姫ちゃんが少ないね、ことり先輩のはそこそこ残ってますよ!」
真姫「えっ、私って人気あるんだ……?」
絵里「私も入部したばかりなのに……」
ことり「そ、そっか、はは、絵里先輩は加入直後だから入荷量を絞ってて、ことりのは、きっといっぱい売れると思って在庫を増やしてるんだね……」
海未「ことり、現実を見なさい、あなたの人気はこの二人に劣るのです」
ことり「そんな……可愛さなら絶対にことりのほうが上なのに……」
にこ「スクールアイドルの人気って可愛さだけじゃないからね、ここが面白いところでもあるのよ」
凛「あっ、確かにテレビに出てるアイドルグループでも、ひょうきんな不細工なメンバーが人気上位とかよく見るにゃ!」
真姫「私と絵里先輩が不細工ってこと……?」
凛「そ、そうは言ってないにゃ……」
希「絵里ちも真姫ちゃんも、見た目からキャラが想像しやすいからやないかな?」
穂乃果「二人とも出来る女オーラがあるもんね!」
希「それに、普段はつんけんしてそうなのにPVでは笑顔で元気イッパイやん?そういうギャップもウケると思うんよ」
花陽「その通りです!アイドルにはギャップ要素があると人気が出やすいんですよ!」
ことり「ことりには可愛さしかないんだ……だからダメなんだ……、海未ちゃん、知ってた?人間って可愛いだけじゃダメだって……」
海未「そう言われたら私も人気が出づらいタイプってことになりますね……」
ことり「ううん、海未ちゃんは大丈夫だと思うよ、自信持って!」
海未「わかりました、ことり、勝負です!次にこの店に来たとき、より多くの缶バッジが売れ残っていた方がより可愛いということです!」
穂乃果「ほんとにそれでいいの……?」
絵里「まあ、こうしてグループ内でお互いをライバル視して過ごしていれば、いずれ他のグループなんて太刀打ちできないほどに成長するわよ」
希「そうやね、今の状況に満足しない人は強いよ」
絵里「それで、思い付いたことがあるんだけど」
ことり「ああなんてこと、僕たちに先生なんていらない、ハニー」
ことり「これはメジャーリーグ、君を頂点まで駆け上がらせてあげるさ友よ」
ことり「最初の場所はおとぎの国」
ことり「心の半分は現実に、もう半分は夢の中で失われた」
ことり「……」
ことり「海未ちゃんよりセンスあるでしょ、これ!」
海未「……絶対書けないと思って作詞を任せたのに!」
穂乃果「大声出したら覗いてるのバレちゃうよ!」
ことり「キャンディランドに来て、シュガー・バンドに会ってみてくれ」
ことり「摩可不思議な心、それが私たちのレシピ」
ことり「愛を2つまみ、天からの贈り物、妖精の粉末を振りかければ、憂鬱な気分が治る」
ことり「ブルーズマンよ、正直に弾いてくれ」
ことり「ブルーノートは不滅の命を捏造し、シンクロニシティの海で泳ぐ、全てがとても新鮮で清潔」
ことり「素晴らしき新世界、私たちは古い組織の時代遅れの人間になる」
ことり「ファンタジーでケーキを焼く、63年の頃のように」
ことり「……」
ことり「天才、音ノ木坂に現る……」
海未「くっ……!」
絵里「ワンダーゾーンという曲名からここまで作品世界を広げるとは……」
真姫「海未先輩より実力あるんじゃない?あの人」
海未「……そんなこと!」
絵里「いいのよ、こうして競いあってμ'sは大きくなっていくの」
海未「はい、精進します……!」
理事長「今日はアキバでライブをしたみたいじゃない?」
ことり「知ってたんだ?」
理事長「A-RISEのお膝元じゃない?みんな足を止めて見てくれたの?」
ことり「うん!大成功だったよ!」
理事長「……ことり、あなた、いつまでスクールアイドルを続けるつもりなの?」
ことり「えっ?いつまでって……ラブライブに出て、卒業まで続けたとして、そっか、高校生活もあと2年で終わっちゃうんだ……穂乃果ちゃんと海未ちゃんと、いつまで一緒にいられるんだろう……」
理事長「……理事長である私がこんなこと言うのも気が引けるけど、あなたの力はあの学校、あのグループに収まっていいものじゃないのよ」
ことり「……?」
理事長「ことり宛に、手紙が届いてるの、海外の学校よ」
ことり「どうしてことりに……?いったいどこから……」
理事長「アントウェルペン王立芸術学院からよ」
ことり「ええっ!?」
ことり「アントワープって……ドリス・ヴァン・ノッテンやマルタン・マルジェラを排出した学校だよ!?そんなところがどうしてことりに……!」
理事長「学長が日本のファッションショーへ来たときに、たまたまスクールアイドルの特集を目にしたそうなの、そこで特にμ'sの衣装に注目して、このデザイナーは誰だ、と」
ことり「μ'sって……私の衣装……」
理事長「欧州の教育機関で勉強していたときに、ちょうど学長とは顔馴染みになっていたのよ、それで、あなたの娘さんでしたかとなってね」
ことり「だからって、急にそんなこと言われても……」
理事長「あなたは日本の高校の部活動で終わっていい器ではないの……若く、気力もある今のうちに、より広い世界へ飛び出すべきなのよ」
ことり「……」
理事長(もうすでに入学金は払ってしまっているの!お願い……!)
ことりの作詞に元ネタはあるのか
それともイッチの脳内がワンダーゾーンなのか
別スレで知ったがアントウェルペンってファッション界を代表する学校らしいね
説得力がある
にこ「あ"っ"つ"〜"」
穂乃果「こんなに暑いと練習する気起きないよ〜」
絵里「だったら合宿でもする?」
凛「合宿!?面白そうにゃ!」
花陽「でも場所も探さなきゃですよね」
希「そうやね、言い出しっぺの絵里ちが決めてよ」
絵里「もう目星はついてるわ」
海未「さすが!仕事が早いです……!」
真姫「それで、どこでするのよ?」
絵里「真姫、あなたのおうち、確か別荘があったわよね?そこにしましょう」
真姫「……」
穂乃果「先輩禁止!?」
絵里「前からちょっと気になってたの、先輩後輩はもちろん大事だけど、踊ってるときにそういうこと気にしちゃダメだから」
海未「さすが絵里ですね、私も同感です」
絵里「……えっ?」
ことり「3年生に合わせちゃうとこあったもんね」
にこ「そんな気遣いまったく感じたこと無かったけど」
真姫「だってにこちゃんはアレだし」
にこ「どういうことよ!」
凛「ことりちゃん、よろしくにゃ」
ことり「うん、凛ちゃん!」
絵里「も、問題なく浸透しそうね、では行きましょうか」
ことり「そうだ!」
海未「どうしました、ことり?」
ことり「絵里ちゃんと海未ちゃん、その敬語で喋るやつやめなよ、浮いてるよ、ずっと思ってたんだ」
絵里「……」
海未「……」
にこ「へえ、やるじゃない、中々の別荘ね」
真姫「にこちゃんも別荘持ってるの?」
にこ「ううん、無いわ」
凛「何でそんなに偉そうなんだにゃ……」
真姫「絵里や希はどう?」
絵里「うちも無いわよ、希のところもね」
真姫「海未はあるんじゃない?日舞の家元でしょ?」
海未「さあ、どうなんですかね?もしかしたらあるかもしれませんが」
真姫「みんなよくそんな家庭環境で都心の私立校なんて入れたわね、両親が相当苦心してるんじゃない?」
穂乃果「ま、まあ、そうだよね……」
真姫「もしかして滞納してる生徒がいたり?あっ、だから廃校危機なの!?」
ことり「うーん、どうなんだろうね」
花陽「真姫ちゃん、ホームだからってグイグイ来るね……」
希「じゃあ今日はもう寝よっか」
海未「そうですね、明日の早朝に練習をして、花火は夜にしますか?」
絵里「私もそれが良いと思うわ、ではお風呂に行きましょうか」
凛「みんなでお風呂!?初めてだにゃー!」
花陽「凄く楽しいです!」
絵里「花陽?先輩後輩禁止」
海未「そうですよ、花陽」
花陽(なぜ私だけ……)
希「真姫ちゃん、うちの知らんうちに随分μ'sに馴染んでるようやね」
真姫「たった一度きりの青春だから、楽しまないと勿体ないしね」
希「……μ'sに曲書いて良かったでしょ?」
真姫「ええ、希のお陰で今こうして過ごせているわ……それに、本当は、この別荘ってあまり好きじゃなかったの」
希「部屋も広いし、眺めもよくて、何が気に入らんの?」
真姫「学校に友達はいたけど、でも、ここに来るときはいつも一人で……まあ、家族はいたけどね」
希「寂しかったんや?」
真姫「いつかここで過ごすときみたいに、ずっとひとりぼっちになるときが来るんじゃないかって、高校に入ったら本当にその通りになって……」
希「……」
真姫「まさかμ's揃ってここへ来ることが出来るなんてね……」
絵里「そう思って提案したのよ、ここで合宿をしようって」
真姫「わっ!いきなり!」
絵里「あなた、私と似てるってみんなが言うから、きっとそうなんじゃないかって」
希(絵里ち……)
真姫「そうだったんだ……宿泊費がもったいないから頼んできたのかと思ってたわ」
絵里「それはもちろんあるけど……半々よ」
真姫「……」
希(絵里ち……)
穂乃果「あっ!部屋にいないと思ったら!」
ことり「何してたの?」
絵里「真姫が、ずっと一人だったのにμ'sのお陰で救われたわ、って!」
希(絵里ち……)
>>260
これはマジで思ったわ
何で絵里と海未は常時丁寧語なのに花陽はちょっと敬語使っただけで糾弾されたのか 穂乃果「19位!?」
ことり「ラブライブ出れるんじゃない!?」
海未「ついにμ'sもここまで……!」
一二三「私たちって、ラブライブに出るμ'sの初めてのライブを見たことになるんだよね?感慨深いよ!」
ことり「見ただけで満足なんて頭で羨ましいよ……」
一二三「えっ!何か言った?」
海未「ことりは、あなた方が羨ましいと言ったのです!」
一二三「だよねー!」
絵里「3人とも、おはよ!」
穂乃果「あっ!絵里ちゃん!おはよー!」
一二三「穂乃果!上級生だよ!?」
ことり「先輩後輩やめようってなったの!」
穂乃果「へっへー!芸能人みたいでしょ!」
海未「サイン書いてあげましょうか?」
一二三「ああ、うん……また時間のあるときにお願い……」
ことり(……)
ことり(ベルギーかぁ……)
ことり(10代で飛び級で入学なんて凄いよね、今しかないことだよね……)
ことり(私の服飾の技術とセンスが認められたんだ……)
ことり(ラブライブなんて子供のお遊びに興じてる場合じゃないよ……)
ことり(人生一度きりだよ、ことり……)
ことり(でも……穂乃果ちゃん……海未ちゃん……)
ことり(どうしよう……)
にこ「あんたたち、19位なんかで喜んでる場合じゃないわよ」
希「にこっちの言う通りや、ラブライブ出場には2週間後の時点で20位以内に入ってる必要があるんや」
絵里「ここから全グループ持ち回りで、7日間連続ライブも行われるのよ」
穂乃果「7日間連続!?」
絵里「最後の追い込みね、自分達を強く印象づけるためにどのグループも全力で臨んでくるわ」
希「と言っても、今さら焦っても仕方がない」
にこ「まずは目の前の学園祭、そこで注目を集めるのよ!喜んでる暇なんて無いんだから!」
凛「……」
凛(先輩後輩やめようって言ったのに急に上級生面してきたにゃ……)
ことり「くじ外れちゃったね……」
にこ「……ごめんね、みんな、講堂使えなくなって」
絵里「にこ、謝ることなんてないわ!」
海未「そうですよ!講堂なんて大した人数入りませんからね!屋外上等ですよ!」
凛(その大した人数埋められなかったのはいったいどこのどなた……)
花陽「でもどこでやったらいいんだろう?」
真姫「ここなんていいんじゃない?」
希「屋上こそ、うちたちのホームやんね!」
凛「でもこんなところに誰が来るにゃ……?」
海未「……?」
凛「たまたま通り掛かるってこともないし……」
穂乃果「スクールアイドルランキング、19位だよ!?」
花陽「普通見たいって思うよね、そんな凄いグループ!」
絵里「それに私も入ったことだし……加入前なら華が無かったでしょうけど」
海未「聞き捨てなりませんね、私の可愛さだけで十分集客できますよ!」
にこ「まあ何にせよ、こんな普通の学校で美少女が9人集まってるってだけでも凄いのに、その上ダンスも歌もこなせちゃうんだから!」
希「まさに女神やね」
真姫「μ'sの存在って罪よね……」
凛(……)
凛(……)
凛(……)
ことり(……結局誰にも相談できなかった)
ことり(ラブライブ、開催中止にならないかな……)
理事長「……」
ことり「……あっ、お母さん」
ことり「お母さんはどうしたらいいと思う……?」
理事長「それは」
ことり「……」
理事長「自分で決めることよ……私の口からは、何も言えない……最後に決めるのは自分……」
ことり「そうだよね……」
理事長「でもひとつだけ言うとすれば……」
ことり「……」
理事長「行ったほうがいいわ」
ことり「……?」
穂乃果(ちょっと風邪っぽいかも……)
穂乃果(でも無理言って曲も振り付けも変更してもらって)
穂乃果(手を抜くなんて出来ないよ……!)
穂乃果(あれ、海未ちゃんから電話だ)
海未「もしもし、穂乃果ですか?」
穂乃果「くしゅん、どうしたの?」
海未「風邪ですか?また改めましょうか?」
穂乃果「ううん、大丈夫」
海未「そうですか……最近、ことりの様子がおかしくはありませんか?」
穂乃果「基本いつもおかしくない?」
海未「……最近、ことりの様子がまともではありませんか?」
穂乃果「そうだね、何か悩んでるような素振りを見せるし」
海未「穂乃果も聞いていないのですか?」
穂乃果「うん、ごめんね」
海未「分かりました、本人に聞いてみるとしましょう」
海未(……穂乃果にも伝えていないとは、よほど話しにくい悩みなのでしょうか)
海未(ちょうどいいところにことりから電話ですね……)
ことり「海未ちゃん、あのね……」
海未「……」
海未「えっ、留学……!?」
穂乃果(あっ、これヤバい、雨の中を調子乗って走ったせいか本格的な風邪来た……)
凛(自分達の魅力でお客さんを引き付けるなんて無謀だと思って告知ポスター作ってたらインクが衣装にこぼれちゃったにゃ……)
花陽(穂乃果ちゃんの勢いに釣られて歌割と振り付け変更に付き合ったけどまだ全然頭に入ってない……)
絵里(ラブライブ出場願書提出するの忘れてた……)
真姫(主旋律は良かったのに別の旋律で装飾しようとすると音が濁る……これ駄作だ……)
希(アカン……何度カードで占っても最悪な結果しか出ない……)
にこ(緊張で全然寝付けない……せっかくここまで漕ぎ着けたのに……あっ、もう6時半だ……起きなきゃ……まあずっと起きてましたけどね……へへ……)
一二三「まもなくでーす!屋上で大人気スクールアイドルμ'sのライブがありまーす!」
雪穂「亜里沙!間に合った!?」
亜里沙「うん!でも凄い雨だね!」
穂乃果「……」
穂乃果「……みんは、ほしたの、そわそわひて」
凛「うん、ちょっとね……」
絵里「私たちのことは気にしなくていいわ……」
希「それより、大丈夫なん?顔真っ赤にして」
穂乃果「ふ、ふぅ、らじょっ、ぶ……らっあっ」
海未「穂乃果!?」
真姫「誰か!保健室の先生呼んできて!花陽!はやく!」
花陽「う、うん!」
ことり「穂乃果ちゃん!穂乃果ちゃん……!」
一二三「もう時間だよね……?」
雪穂「……」
亜里沙(まだ始まらないのかな……)
>絵里(ラブライブ出場願書提出するの忘れてた……)
受験でそれやらかしたおr人だっているんですよ
凛「凛は穂乃果ちゃんに付き添うにゃ!」
花陽「先生に任せれば大丈夫だよ!」
絵里「……いえ、一人減るよりも二人減ったほうがフォーメーションの変更が簡単よ!」
真姫「それに合わせてすぐに曲も作り替えるわ!」
海未「えっ!?そんなの今から間に合うのですか!?」
真姫「主旋律以外は相当音量を絞ることになるけどね……!」
にこ「それじゃあ今日は7人のμ'sで乗りきるわよ!?」
ことり「でも……っ!」
希「いや、もうこうなったらやるしかないよ!みんな、切り替えるんや!今を見つめよう……!」
絵里「……では、行きましょう!最高の……今、私たちに許される……私たちにやれるだけの、最高のライブへ!!」
絵里「……結局、雨が強すぎて公演できなかったわね」
ことり「にこちゃんが転んで怪我でもしたらどうするのって言うし、仕方なかったよ」
希「穂乃果ちゃんのお見舞いでも行こか……」
海未「あっ、それなら私が案内しますよ」
穂乃果「わっ!みんな!来てくれたの!?」
海未「もう熱は大丈夫なのですか?」
穂乃果「うん!明日からは学校に行けると思うよ!それでね、考えたんだけど、短いのでいいからもう一度ライブが出来ないかなって!」
ことり「……」
穂乃果「ほら!ラブライブの出場チーム決めるまでにまだ期間があるでしょ?何て言うか、埋め合わせって言うか、何か出来ないかな、って!」
絵里「……穂乃果」
穂乃果「?」
絵里「ラブライブには……出場しません」
穂乃果「えっ?」
絵里「理事長にも言われたの」
理事長「あなたたち、無理しすぎたんじゃないの?」
絵里「……」
理事長「こういう結果を招くためにアイドル活動をしていたの?」
絵里「……」
絵里「μ'sみんなで話し合ったの」
海未「私たちがいけなかったんです、穂乃果に無理をさせすぎたから……」
穂乃果「……理事長に言われた……本当にそれだけ……?」
海未「えっ、何か言いましたか?」
穂乃果「……」
絵里「ランキングにはμ'sの名前はまだあるわ、ランキングに載ることと、ラブライブに出場するかはイコールではないみたいだから」
穂乃果「……」
穂乃果「……私が体調なんて崩さなければ」
絵里「誰が悪いなんて言っても仕方がないわよ、風邪をひいた穂乃果も悪いけど、それに気付かなかった私たちも悪い」
穂乃果「……」
希「絵里ちの言う通りや」
穂乃果「……」
穂乃果「……今日はもう帰って」
海未「穂乃果……」
花陽「穂乃果ちゃん、悔しそうだったね……」
凛「ラブライブのことはまだ言わないと思ったけど……」
真姫「隠してたって仕方がないでしょ?」
にこ「……あと少しだったのに」
アナウンサー「では、ランキング1位で進出を決めたA-RISEのみなさんです!」
デコ「みなさん、A-RISEです、応援ありがとう!」
清楚「これからもよろしくお願いします」
ノッポ「よろしく……」
モブ「あれ?μ'sって出場できなかったの?いい線行ってたのに」
モブ「何か学園祭の時にトラブルがあったみたいで辞退しちゃったんだって……」
モブ「えー、もったいなー、まあA-RISE応援すればいっか」
ことり「穂乃果ちゃん、あのね……」
穂乃果「……」
にこ「あんたも諦め悪いわね、いつまでA-RISEなんて羨んでるのよ」
穂乃果「……うん、分かってはいるんだけど」
希「元気ださなあかんよ!」
穂乃果「……う、うん!」
絵里「そうやって元気にしてれば誰も気にしないわよ、それとも気を使ってほしい?」
穂乃果「……どの口が」
希「……?」
穂乃果「……」
ことり「穂乃果ちゃん……」
にこ「えっ、μ'sの活動続けてもいいの?」
絵里「ええ、禁止したわけではないからって、理事長が笑いながらそう言ってたわ」
海未「次のライブの日程も決めなければいけませんね、ラブライブに出場できなくなった以上、目標を廃校阻止に絞らなければなりませんし」
穂乃果「でもみんなの体調も気を付けないといけないよね……?」
希「やっぱり気にしてるんやね」
穂乃果「だって……」
絵里「まあそれだけ周りが見えるようになったってことでしょう、良いことよ」
穂乃果(……見たくないものまで見えるようになったけどね)
海未「穂乃果?」
穂乃果「ああ!うん!頑張ろう!」
>絵里「誰が悪いなんて言っても仕方がないわよ
ここだけ凄い力込めて言ってそう
凛「た!」
真姫「た!」
花陽「たすけて……!」
凛「こっちに来るにゃ!」
にこ「……えっ!凄いじゃない!」
希「来年度、入学希望者の受け付け開始……」
絵里「学校……存続するんだ……!」
ことり「……」
穂乃果「ことりちゃん!いいところに!これ見てよ!廃校阻止されたよ!」
ことり「……そっか、良かった」
穂乃果「?」
穂乃果「……あれ?でもそうすると、次のライブって」
絵里「急いでやる必要は無くなってしまったわね」
ことり「……ちょっと用事があるから、じゃあね!」
希「……学園祭の前からあんな調子やね」
穂乃果「そんなに前から……」
ことり(……)
海未「ことり!」
ことり「海未ちゃん……」
海未「昨日のメール驚きました!留学、やめたのですね、てっきり行くものだと思っていたので」
ことり「……」
海未「ことり……?」
にこ「思えば私がμ'sの部長に就任して、どれほどの」
花陽「にこちゃん黙って!お米の声が聞こえない!」
にこ「えっ、おこ……?えっ?」
花陽「炊きたてのご飯の産声に耳を澄ませて……!」
絵里「学校存続の記念パーティーなんて、泣かせるわね」
希「まあμ'sで本気で廃校阻止したかったの絵里ちくらいやし……今日は存分に楽しもうね」
海未「……あの!もう一つ良いですか!?」
絵里「?」
海未「実は、ことりが海外の服飾学校へ留学する予定だったのですが、この学校に残ることを決めました!そのお祝いもしましょう!」
凛「話が唐突過ぎるにゃ……」
絵里「経緯はよく分からないけど、μ'sに残ることにしたのなら、確かにめでたいわね!」
にこ「絵里がそう言うなら一緒に祝ってもいいけど」
海未「よかったですね!ことり!これからもよろしくお願いします!」
ことり「……留学します」
希「えっ?」
ことり「やっぱり、私、留学することにします」
海未「えぇ!?一昨日は残ると言っていたではありませんか!?」
ことり「昨日考えてみたけど、廃校も阻止できたし、ラブライブも出場できないし、もういいかなって」
花陽「どういうことですか?」
ことり「前から服飾の勉強したいって思ってて、そしたらお母さんの知り合いの、アントウェルペン王立芸術学院の学長から声を掛けられて……」
真姫「えっ、いや、それは行くべきでしょ……」
ことり「天秤に掛けてみたの、10代で名門に入学した美少女デザイナーと、スクールアイドル黎明期にラブライブを制したレジェンドデザイナー、どっちが良いかって」
希「後者やったんや?」
ことり「昨日までは……でも、学校も存続が決まって、μ'sってこれから何を目標に活動していくの?もうμ'sにいても、ことりは目立てないよね!?」
海未「それは……」
ことり「だから、もういいかなって……」
穂乃果「……何それ」
海未「穂乃果……」
穂乃果「海未ちゃんも知ってたんだ……?ことりちゃんにそんな話が来てること……」
海未「隠していたわけでは……そもそも今話した真意は知りませんでしたし、学園祭の準備で忙しかったから、ことりは言えなかったのです!」
穂乃果「……どうして言ってくれなかったの?学園祭で忙しかったって言うのは分かるよ?」
希「ことりちゃんの気持ちも分かってあげなよ……」
穂乃果「分からないよ!」
ことり「……」
穂乃果「もういなくなっちゃうんだよ!?もう会えなくなるんだよ!?どうして言ってくれなかったの!」
ことり「……」
ことり「何度も言おうとしたよ?…でも…穂乃果ちゃんライブやるのに夢中で、ラブライブに夢中で…」
ことり「だからライブが終わったらすぐ言おうと思ってた、相談に乗ってもらおうと思ってた」
ことり「でも…あんなことになった…」
ことり「聞いて欲しかったよ、穂乃果ちゃんには、一番に相談したかった!」
ことり「だって!穂乃果ちゃんは初めてできた友達だよ!ずっとそばにいた友達だよ!」
ことり「そんなの…そんなの当たり前だよ!!」
穂乃果「……」
海未「穂乃果にはずっと言おうとしていたのですよ、穂乃果だったら何て言ってくれるだろうってそればかり気にして」
穂乃果「……」
海未「分かってやってください……」
穂乃果「……みんな勝手すぎるよ」
海未「穂乃果?」
穂乃果「ライブ?」
絵里「ことりがいなくなる前に全員でライブをやろうって」
凛「思いっきり賑やかなのにして、門出を祝うにゃ!」
穂乃果「……」
海未「まだ落ち込んでいるのですか?」
穂乃果「……全部私のせいなんだ」
にこ「あんたねえ!」
穂乃果「私が全部背負うよ……ライブは8人でやって」
絵里「そうやって全部自分のせいにするのは傲慢よ!?」
穂乃果「ほんとそうだよ……」
真姫「またここから出発すればいいじゃない!?」
穂乃果「……いくら練習したって、A-RISEみたいにはなれっこないよ」
にこ「あんたそれ、本気で言ってるの……!?本気だったら許さないわよ……?」
穂乃果「本気なのは私だけだよ……」
絵里「穂乃果はどうしたらいいと思ってるの?」
穂乃果「……やめます」
花陽「えっ?」
穂乃果「私、スクールアイドル、やめます……」
海未「……」
バチーン!!
穂乃果「……ッ!」
海未「あなが……あなたがそんな人だとは思いませんでした!」
穂乃果「……」
海未「あなたは……あなたは最低です!!」
穂乃果「……最低なのは」
海未「?」
穂乃果「最低なのはどっちなの!?」
絵里「……!」
にこ「穂乃果……?」
穂乃果「絵里ちゃん、ラブライブ出場の申請出してなかったでしょ……」
にこ「えっ……?」
希「絵里ち……どういうことなん?」
絵里「だ、出したわよ、出したから辞退の申請も通って」
穂乃果「嘘つき!」
絵里「……」
穂乃果「私……私、知ってるんだから!風邪ひいて、もう無理だなって思ったからラブライブ辞退するために運営に連絡したら、そもそも願書が出てないって!」
絵里「それは……それ……は?ん?」
穂乃果「凛ちゃんもだよ!」
凛「えっ!?」
穂乃果「私が倒れて、介抱するふりして……でもあの日、凛ちゃん、自分の衣装をインクまみれにしてたでしょ!」
花陽「えっ……」
穂乃果「花陽ちゃんもだよ!練習でも全然振りが入ってなかったのに、あのまま本番なんて迎えたらどうなってたか分かるよね!」
花陽「……」
穂乃果「真姫ちゃんも!」
真姫「……」
穂乃果「一向に完成した曲を聞かせてくれないし、学園祭用の曲なんて仕上がってなかったでしょ!」
にこ「え、そうだったの……?」
穂乃果「にこちゃんもだよ!私、倒れたからって全然意識なかったわけじゃないんだからね!?でも、にこちゃんは意識無かったでしょ!」
にこ「……!」
穂乃果「大切なイベント前だって言うのに、寝てたでしょ!」
海未「……みなさん、本当なのですか?」
穂乃果「海未ちゃんも、ことりちゃんのこと知ってたくせに私に黙ったままで!どうして私だけぶたれないといけないの!?」
海未「それは……」
穂乃果「希ちゃん、μ'sは9人揃って奇跡だなんて言ってたけど、自分で他の人の投函した紙を捨てておいてよくそんな白々しいこと言えたよね……!?」
希「……」
穂乃果「……もう、μ'sは終わりだよ」
絵里「……」
穂乃果「こんなのもう無理だよ……」
海未「穂乃果……」
穂乃果「解散しよう……」
何か正論言ってるっぽいけどお前も勝手に辞退しようとすんなよ
この穂乃果、例の総統閣下みたいなノリでブチまけてそう
アニメ見てて残り1話でこんな展開やられたら怖くて最終話見れんわ
あなたは最低ですの後に穂乃果がキレるよりも、キレたことに対してビンタ、という流れにしてもよかったのでは?
一二三「穂乃果、たまには一緒に帰らない?」
穂乃果「……うん、いいよ」
一二三「これからは放課後、暇なんでしょ?」
穂乃果「う、うん……」
一二三「廃校を阻止したくてアイドルになって、存続が決定したから解散した、何も落ち込むことなんて無いじゃない?」
穂乃果「……うん」
一二三「学校のみんな、感謝してるんだよ?μ'sを見てうちの学校を知ったって声もあるし!」
穂乃果「そうだね、うん……行こっか!」
モブ「最近、ずいぶん弓道に熱心ね」
海未「ええ」
モブ「μ'sの活動はもういいの?」
海未「……解散したんです、私たち」
モブ「えっ!そうなの!?」
海未「知っているかと思いました、校内でも噂されていますし」
モブ「そっか……廃校、取り止めになったもんね、燃え尽きちゃったか」
海未「燃え尽きた……そうですね……はい」
希「……μ's、これで終わりなんかな」
絵里「9人揃ってないとμ'sじゃないんでしょ……まあ、その数字にしたって恣意的なものだったけど……」
希「……トゲのある言い方やね」
絵里「トゲ?ふふっ、思い過ごしでしょ……ナーバスになってるのよ」
希「……嘘ついて誤魔化すの、さまになってきてるやん」
絵里「なんですって?」
希「褒めてるんよ、なんや、絵里ちも気にしいやね」
絵里「……ッ」
にこ「あんたたち、アイドル続ける気はないの?」
凛「えっ!?」
花陽「私たち、3人で……?」
にこ「……凛はどうして衣装を汚してたのよ?」
凛「凛は……凛は、μ'sをもっとみんなに知ってほしくて……それで……」
花陽「……」
凛「だから……前の日の夜に告知ポスターを描いてたのに……それなのに……それで、衣装のイラストを描くのに横に置いてたら……」
にこ「……」
凛「みんなの、ためにって思って……それなのに、あんな、言い方されて……ひどいよ……」
花陽「凛ちゃん……」
凛「よく分からないまま、始まった活動だけど……でも、まだ続けたい……凛、まだスクールアイドルのことを何も知らない……まだやりたい……!」
にこ「花陽はどうなの?」
花陽「……私も続ける、今回のことで自分の実力が分かったから、次はもっとうまくやれる、行けるところまで行きたい……そのための力もつけたい」
にこ「そう……」
凛「にこちゃんはどうして寝てたんだにゃ……?」
にこ「楽しみだったのよ、ずっと一人でスクールアイドルに憧れてきて、ようやく掴んだチャンスで……バカみたいでしょ?遠足前の子供みたいな理由で」
花陽「そんなこと!」
にこ「でも、花陽と同じことね……こんなことで浮かれていられるような未熟さだからダメだったのよ」
凛「……」
にこ「私は残りの高校生活、後悔しないほどにアイドルを突き詰めたい」
花陽「にこちゃん……」
真姫(結局また一人ぼっち……)
真姫(意外と一人に戻っても、特に何も感じないものね)
真姫(こうして音楽室でピアノを弾いて、2年生からは家業を継ぐための勉強を始めて……)
真姫(お医者さんになって……跡を継ぐ……)
真姫(もう音楽には関わらない……)
真姫(明日からは音楽室に来るのもやめようかしら)
真姫(音楽なんて、どうせこの先続けるつもりのない暇潰しなんだし……)
真姫(そっか……明日からすごく暇になるわね……)
ことり「海未ちゃん、いらっしゃい」
海未「……」
ことり「弓道、お疲れさま」
海未「……」
ことり「μ's、解散しちゃったんだね……」
海未「……」
ことり「にこちゃんと続けないの?」
海未「ことりは本当に留学するのですか……?」
ことり「うん、無理だよ、今さらやめるなんて……それに、μ'sも残ってないんだったら、もう音ノ木坂に戻る意味もないし……」
海未「そうですか……分かりました、ことりがデザイナーになる夢、応援します!頑張ってくださいね」
ことり「うん!」
一二三「このゲームで対戦しようよ!ダンスゲーム!私これ得意なんだ!」
穂乃果「いいよ!やろうやろう!」
一二三「いっくよー、スタート!」
穂乃果「よっ!ほっ!」
穂乃果(……これ、普段から練習でよく使ってたんだよなぁ)
穂乃果(μ'sのリーダーを決めるときも点数を競いあったっけ)
穂乃果(あの日、必死にリーダーっぽく振る舞おうとして……ふふ)
穂乃果(ビデオテープ、抜かなければ良かったな……みんなが驚く姿が映ってたかも……!)
穂乃果(そうだよ、穂乃果がリーダーなんだから!)
穂乃果(どうして私が気を使ってグループ抜けるなんて口にして、海未ちゃんに叩かれないといけないわけ!?)
穂乃果(思い出したら腹立ってきた〜)
A-RISE「みんな!私たちについてきてね!」
モブ「わあ!ラブライブ優勝A-RISEだって!」
モブ「カワイー!」
穂乃果(私たちがあの画面に映ってたかもしれないのに……)
穂乃果(……あれ?)
穂乃果「凛ちゃん、花陽ちゃん、練習してるんだね!」
にこ「当たり前でしょ、スクールアイドル続けるんだから!」
穂乃果「にこちゃんも」
にこ「μ'sじゃないからって、スクールアイドルやっちゃいけないわけじゃないんだから」
穂乃果「でも……何で……?」
にこ「好きだから」
穂乃果「……!」
にこ「みんなの前で歌って踊って、そういうのが好きだからアイドル続けるの」
穂乃果「……そっか」
にこ「あんたみたいないい加減な好きとは違うのよ!」
穂乃果「……そうだったんだ」
花陽「にこちゃん、いくら途中で投げたした負け犬相手だからって言い過ぎだよ」
穂乃果「……いいよ、花陽ちゃん、にこちゃんの言う通りだから」
凛「今度、凛たち3人でライブをするんだけど、落伍者も見に来る?」
にこ「絶対見に来なさいよ?光り輝くステージ上の私たちと、暗い客席に佇むあんたの姿の対比に心を動かされなさい」
周りが普通にクズ寄りだとこの一年生三人組が余計に輝いて見えるねw
>>342
アイドルやってるはずなのに口悪すぎるだろwww 穂乃果「……絵里ちゃん」
絵里「おかえりなさい、少し上がらせてもらうわ」
穂乃果「うん、いきなりだね……」
絵里「私ね、すごくしっかりしてていつも冷静に見えるってよく言われるけど、実はそんなことないの」
穂乃果「それは今回の件でしっかり実感したよ」
絵里「いつも迷って困って泣き出しそうで、希にね、恥ずかしい姿を見られたことだってあるのよ……」
穂乃果「いや、あの往生際の悪さは生き恥そのものだったよ、みんな見てましたよ」
絵里「私は穂乃果が羨ましい、素直に自分が思っていることを、そのまま言葉に吐き出せる姿を見て、そう思ったの……」
穂乃果「……」
絵里「……私も穂乃果みたいに……そう生きようと、改めて思ったの」
穂乃果「……それで、今さら謝りに来たんですか?」
絵里「……私は穂乃果から教えられたの、変わることを、恐れない勇気」
穂乃果「……」
絵里「はじめはね、申請し忘れたこと、謝ろうというつもりもあったわ……」
穂乃果「はじめは……?」
絵里「でも、こうして穂乃果と向き合って、やっぱり思ったの……」
穂乃果「……」
絵里「変わらなきゃ、今のままの自分ではいけないって……ではまた、会うときがあれば……さようなら」
穂乃果「……」
穂乃果「……ああ、謝らない方向に舵を切ったんだ」
理事長「みんなに、さよなら言わなくていいの?」
ことり「うん、これからはお洋服作らないといけないから」
理事長「……?」
ことり「さよならなんて言ってる場合じゃないよ……」
理事長(……決定を急かしたせいで頭がおかしくなったのかしら?)
ことり「私が作りたい服はね、海の向こうには無いの……」
理事長「えっ?」
ことり「……っ!」
理事長「ことり!ことりーっ!?」
にこ「……何であんたたちもここにいるのよ!」
希「いたら悪いん?」
真姫「今日の午後、講堂でスクールアイドルのライブをやるとしか宣伝してなかったじゃない、私も音ノ木のスクールアイドルのつもりなんだけど?」
凛「μ'sが解散した今、この学校のアイドルは凛たちだけにゃ!」
絵里「あら、そんなことは無いけど?μ'sは解散しても、アイドル研究部を退部した覚えはないし」
花陽「勝手すぎます!」
海未「そんなのお互い様ではありませんか?」
にこ「お互い様ぁ……!?」
穂乃果「だってどんな問題が起きたって、私は私のためにスクールアイドル始めたんだもん」
真姫「同感、今回のことだって、自分に出来る範囲でアイドル活動をしようとして、結果として出来なかっただけじゃない」
にこ「結果として!?よくそんな軽く言えるわね!」
絵里「μ'sがなくなったから、アイドルはあなたたち3人だけ?まったくお笑いね、この学校で誰がどんな活動をするか、それを決めるのは生徒会長である私なの」
凛「横暴だにゃ!」
真姫「だったら凛はどうしてスクールアイドルを続けるのよ?」
凛「どうしてって……」
花陽「スクールアイドルをもっとよく知りたいんだよね?」
凛「……本当は、凛のほうがかよちんより可愛いと思ってるにゃ」
花陽「えっ?」
凛「でも、かよちんだって同じでしょ!?凛より自分のほうが上だって思ってる!」
花陽「それは……」
凛「凛は……かよちんが好きなアイドルに自分もなって、かよちんより人気者になりたい!かよちんよりも上に立ちたい!」
希「……うちも同じや、元々μ'sにはにこっちと絵里ちを入れたいと思ってたんよ、それこそ必ずしも9人である必要は無かったの」
絵里「どうして私とにこなの?」
希「うちの親は転勤が多くて、あまりクラスに溶け込めなかったんよ……それでこの高校に来たら、同じようにクラスや組織に馴染めてなさそうな人がいて、それがにこっちと絵里ちや」
にこ「……」
希「ああ、理由のあるうちと違って、真っ当に地元の学校へ来たはずなのに浮いてるって、この人たち憐れやなぁって」
絵里「……そんなことをっ!」
希「だから2人を誘ってμ'sに入って、青春ごっこしたかったんや、自分は一人じゃないって、実感したかった……!」
真姫「でも残念ね、μ'sは希のためじゃなくて、私が一人で過ごさなくて済むためのものなの」
希「!?」
真姫「どうせ私がいないと曲も作れないんだし、にこちゃんも今日、μ'sの最初の曲使う気だったんでしょ?もうμ'sじゃないのに、私の許可もないのに」
にこ「ぎくっ……」
真姫「結局μ'sを辞めて思ったの、毎日が暇だなって……私は自分の周りにみんなが集まって欲しいし、まだまだ音楽活動も続けたい!μ'sがあれば全部手に入る!」
にこ「そんな私利私欲のためにスクールアイドルを再開するなんて……!」
穂乃果「いい子ぶってるけどさ、にこちゃんもでしょ、ただ自分が目立ちたいだけだもんね、アイドルやりたいのって……普通言わないよ、客席をステージと違う暗がりだなんて」
にこ「そっ、それはあんたも同じでしょ!?」
海未「だからお互い様なんです」
にこ「うぐっ……」
やっぱりこいつら全員とも自分の事が一番カワイイんだな!(褒め言葉)
それにしても凛ちゃん、ここまで一番まともで毒が少ないと思ってたのに決してそんな事はなかったぜ
猫をかぶるのが得意なだけだった
穂乃果「私たちと同じ気持ちだから、ことりちゃんも戻ってきたんでしょ?」
花陽「えっ?」
ことり「……そうだよ!えへへ」
海未「ことり?留学はどうしたのです!?」
ことり「やめちゃった……だって、服飾デザインなんて、いつでもどこでも学べるもんね」
絵里「それで良かったの?」
ことり「μ'sはね、ことりの作りかけのお洋服なの……まだまだ全体の採寸も途中かけ、裁ち目も縫い代も手付かずで……」
にこ「まったく、ひどいものね……」
ことり「やりかけた仕事を途中で放り投げてたら、いつまで経っても中途半端なままだよ……μ'sを仕立て終わらないと、ことりは次のステップには進めない……だから早く、ことりのキャリアのために綺麗に仕上がってね?」
穂乃果「……ふふっ」
花陽「あははは!」
希「結局うちたちは似た者同士なんよ」
絵里「こんなに素の自分をさらけ出しても受け入れてもらえる集まりなんて他にないものね」
海未「まあ誰も受け入れるつもりはなさそうですが」
にこ「……はぁ、いいわ、今日のステージは9人で立ちましょ、新生μ'sのファーストステージよ!」
凛「自分が目立ちたい、それだけでいいのかにゃ?」
花陽「何か別の目標が欲しいよね」
真姫「ラブライブ、結局A-RISEが優勝したんでしょ?」
海未「彼女たちがいる限り、私がトップに立つことは出来ませんね……」
穂乃果「打倒A-RISEだよ!」
ことり「そうだね!μ'sが最高の作品に仕上がるために!」
絵里「そろそろ幕が上がるわ……!」
希「部長から一言どうぞ!」
にこ「……今日ステージで、一番輝くのは自分だと信じて!」
μ's「μ's!ミュージック……スタート!!」
>>342
良い場面だなあとか思ってたらこの辺から急転直下に辛辣さが戻ってきてワロタ
ずっとめっちゃ面白かった乙 開き直って自分に正直&自分から留学を辞めたことりは本編より好きだわ
おつおつ
本音でぶつかるってこういうことだったんですね(錯乱)
このタイトルからこんな内容になるとは誰が思ったか
第二部も楽しみ
本編のりんぱなはこんなに可愛いのに可愛いくないって言いはっててイライラしたのがきっかけで推しになったけど
このりんぱなの行動原理はスッと納得出来るから、推しにはなれないわ
乙!
>>342
アニメ見返してみたら「歌って踊って盛り上がって、また明日から頑張ろうって、そういう気持ちにしてくれるアイドルが好き」って言ってた
このにこは歌って踊るのが好きなだけだな…… 理事長(結局μ'sは解散しなかった……)
理事長(裏口入学のために前払いしたお金も無駄になってしまった)
理事長(……何だか一気に疲れが押し寄せてきた)
理事長(もう別にことりがスクールアイドルを続けてもどうでもいいわ……)
理事長「……生徒会長、挨拶」
絵里「はい!」
凛(……!?)
凛(生徒会長は穂乃果ちゃんになったはずじゃ……?)
絵里「……」
凛(えっ……?座った……?)
絵里「……」
凛(耳真っ赤だにゃ……凛なら帰りに電車に飛び込んでるにゃ……)
にこ「あんたたち!μ'sとして活動する上で一番大切なことは何か分かる!?」
真姫「一番と言われると……」
花陽「歌?ダンス?うーん、もっと心構えの話かな?」
凛「……凛は分かるにゃ!」
にこ「おっ、やるじゃない!それは何だと思う?」
凛「それは……キャラじゃないかな?」
にこ「正解よ、凛!いい?私が考えた新たな自己紹介を今ここで見せてあげるわ!」
真姫「新たな……」
花陽「自己紹介……」
にこ「にっこにっこにー!あなたのハートににこにこにー!笑顔届ける矢澤にこにこ!あ〜、」
真姫「前と一緒じゃない」
花陽「幻滅です……」
凛「この流れで天丼は引くにゃ……」
にこ「ちょ!違うから!新しいのはここからがあるん」
真姫「私も自己紹介のフレーズ考えたから聞いてもらえないかしら?」
にこ「ちょっとぉ!?」
花陽「わあ!真姫ちゃん気合い入ってるね!」
真姫「特訓の成果を見せてあげるわ……」
真姫「くるくるくるん!あなたのハートをくるんでくるん!笑顔届ける西木野デリバリー!あ〜ん、だめだめだめぇ!まきちゃんは、みんなの、も・の!」
花陽「……すごく良いです!とっても良いよ、真姫ちゃん!」
凛「えー!羨ましいにゃ!凛もそういうの欲しい!」
にこ「それにこがやろうとしてたやつぅ!」
花陽「そうだよね!自分もやりたくなっちゃうよね!」
にこ「ちがっ、そういうことじゃ!」
凛「にこちゃんも唸る出来とは、真姫ちゃん、侮れない……」
真姫「ふふん♪」
にこ「絶対練習覗き見てたでしょ!クッソ〜!」
花陽「……あれ、メールかな?」
凛「なになに〜?」
花陽「……えっ!?こんなことありえません!おかしいです!前代未聞です!未曾有です!空前絶後です!」
真姫「何があったのよ?」
にこ「……えっ……そんなことが」
花陽「穂乃果ちゃんに伝えなきゃ!」
穂乃果「……なに、急に呼び出して?生徒会の仕事で忙しいんだけど?」
凛「え、えっと……」
穂乃果「まず、私に話があるのなら、副会長の園田さんか、補佐の南さんに話を通してからにしてもらえない?」
にこ「何なのよ、あの態度!?」
真姫「生徒会の権力に取りつかれているわね……」
花陽「海未ちゃんとことりちゃんにも話しに行ったら……」
海未「はぁ……これまでは同じ部活ということで目を瞑ってきましたが、下級生が上級生に対してタメ口というのはおかしくはありませんか?ねえ、南さん?」
ことり「うん、私もそれはどうかと思うな、ちょっと学内カーストを意識してもらいたいよね、スクールアイドルと生徒会が同等の立場って、無いよ……今のうちに直しとかないと、社会に出てから恥ずかしいよ?」
凛「思い出すだけで腹が立ってくるにゃ……!」
絵里「どうしたの、みんな?辛気くさい顔して」
希「部室の空気が悪くなるよ、窓開けるね」
絵里「……そんなことがあったなんて……ごめんなさい、私のせいで」
にこ「あんたは悪くないわよ、全部あの三馬鹿の性根が腐ってるのがいけないんだから」
絵里「いえ、私があの子達の適正を見誤ったせいだわ……人の上に立つ人間こそ、驕りを抱いてはならないというのに……本当に情けないわ」
凛「さすが元生徒会長……」
花陽「やっぱりこういう人が生徒会を支えるべきだよね」
真姫「あの馬鹿3人にも絵里を見習ってもらいたいわ」
希「……」
穂乃果「ふーん、ラブライブ、また開かれるんだ?」
花陽「そうだよ!」
穂乃果「……」
花陽「そ、そうです……なので、μ'sとして再度出場を目指してエントリーしてはどうかと……」
穂乃果「他のみんなはどうなの?この子と同じ意見?」
にこ「そうよ、あとはあんたたち3人が首を縦に振れば」
穂乃果「だったら小泉さんが1人で来たらいいでしょ」
凛「えっ?」
穂乃果「そんな6人も揃ってぞろぞろと、同じ意見携えてさ、トイレも1人じゃ行けないんじゃないの?」
海未「そんなこと言わなくても良いではありませんか、行けるわけがないのですから」
ことり「あはは!で、何の話だっけ?」
真姫「……失礼しますっ!」
ことり「失礼します!……ぷぷっ」
希「思った以上にあれやね……」
絵里「さすがにあそこまでとは……」
にこ「……ラブライブ、どうするのよ……私は出たいわよ?だって、ずっとラブライブを目標に活動してきたじゃない……」
真姫「私も当然出たいわ!」
凛「凛も!」
絵里「でもあの3人はどうするのよ?穂乃果はともかく、海未は作詞、ことりは衣装でμ'sには必要不可欠よ?」
希「……だったら話は簡単や」
花陽「何か策があるんですか?」
希「うちに任しとき」
海未「希から遊びに誘ってくるなんて珍しいですね?」
希「うちには普通なんやね?」
海未「上級生ですし、生徒会の先輩ですから!」
希「……先輩か」
海未「希……?」
希「夏の合宿でさ、先輩後輩やめようって話したやん?」
海未「え、ええ」
希「それがまた、生徒会に入ったってだけで無しになるのって、何か寂しいんよ……μ'sでは垣根無いのに、生徒会のうちと海未ちゃんは、また他人のままなんやろか、って……」
海未「……」
希「生徒会副会長、偉いもんやん?でも、μ'sにしっかりと居場所のある海未ちゃんに、かつての絵里ちみたいに、生徒会にしがみつく必要ってあるん?」
海未「μ'sの……居場所……」
希「μ'sに、詞を書いてさ、一緒に活動していこうよ……うち、海未ちゃんの書く歌詞が好きなんよ……」
こちり「希ちゃんから遊びに誘ってくるなんて珍しいね!」
希「うちには普通なんやね?」
ことり「上級生だし、生徒会の先輩ですから!」
希「……先輩か」
ことり「希ちゃん……?」
希「夏の合宿でさ、先輩後輩やめようって話したやん?」
ことり「う、うん」
希「それがまた、生徒会に入ったってだけで無しになるのって、何か寂しいんよ……μ'sでは垣根無いのに、生徒会のうちとことりちゃんは、また他人のままなんやろか、って……」
ことり「……」
希「生徒会会長補佐、偉いもんやん?でも、μ'sにしっかりと居場所のあることりちゃんに、かつての絵里ちみたいに、生徒会にしがみつく必要ってあるん?」
ことり「μ'sの……居場所……」
希「μ'sに、衣装を作ってさ、一緒に活動していこうよ……うち、ことりちゃんの作る衣装を着るのが好きなんよ……」
穂乃果「それじゃあ仕事も片付いたし帰ろっか!」
海未「……すみません、今日は少し行くところが」
穂乃果「えーっ!ことりちゃんは?」
ことり「ごめんね、穂乃果ちゃん、私もちょっと……」
穂乃果「つまんない、つまんなーいっ!私も2人に付いてく!」
海未「えっ、まあ……」
ことり「構わないけど……」
穂乃果「えっ……2人とも……裏切ったの……?」
海未「すみません、穂乃果、私はまだμ'sでやり残したことがあるので」
ことり「私たちがいないとμ'sは活動できないんだよね、ごめんね」
穂乃果「……」
にこ「穂乃果はどうするのよ?別にいてもいなくても大差ないけど」
穂乃果「……私は」
花陽「?」
穂乃果「私はμ'sのリーダーだよ!?ラブライブ、出たくないわけないじゃん!ずっと出たかった!本当は出たかったよ!出たい出たーいラブライブ出た〜い!」
凛「……」
穂乃果「あー!ラブライブ!そっかぁ!ラブライブかぁ!出たいなあ!そっかそっかあ!海未ちゃんの作詞!ことりちゃんの衣装!μ'sにはどっちも必要!」
真姫「……」
穂乃果「でも一番必要なのは私!μ'sには私が必要!先陣を切る人がいなきゃだもんね!」
希「……」
穂乃果「まさか2回目が開かれるなんてなぁ!ラブライブ!そっかそっかぁ!いいねえ!ラブライブ出たいねえ!」
絵里「……」
穂乃果「みんなそんな思い詰めた顔してちゃダメだよ!?みんな穂乃果に付いていきて!?わーっ!!雨やめーっ!てやむわけないかぁ!」
海未「……」
穂乃果「雨だからって軒下で立ち止まっちゃダメ!はいこっち来てー!ラブライブ出たい人この指止まれーっ!」
ことり「……」
二期の初っ端から酷すぎて草
権力与えたらエスカレートしてるやん
コピペもそうだが、さりげなく絵里をディスっているのにも草
全員が相変わらずのクズで、2期にも期待しかない
メンバーの心象風景みたいなお空と違って1点の曇りもない顔でこの指止まれー!って言ってそう
だって(自分の可愛さと歌とダンスのうまさに)可能性感じたんだ
花陽「ラブライブの予選で発表できる曲は、未発表の曲に限る、だそうです……!」
にこ「ええっ!?どうしてよ!」
絵里「大変じゃない!!」
ことり「未発表……」
穂乃果「ってことは、今までの曲は使えないってことだよね!?」
にこ「何で急に!?」
花陽「思った以上に参加希望チームが多くて、踊ってみた勢も応募してきたみたいで……」
希「この段階でふるいに掛けようって魂胆ね」
絵里「これから一ヶ月足らずで何とかしないといけない……」
凛(……)
凛(ススメ→トゥモロウ)
凛(START:DASH!!)
凛(これからのSomeday)
凛(僕らのLIVE 君とのLIFE)
凛(Wonder zone)
凛(No brand girls)
凛(μ's結成から4ヶ月足らずで6曲……)
希「実際のところどうするんや?」
穂乃果「なんとかしなきゃ!?」
絵里「作るしかないわね……」
海未「どうやって……?」
真姫「もしかして……」
絵里「……合宿よー!!」
凛(こいつらが何を焦ってるのか分からん……)
花陽「海だけじゃなくて山にも別荘があるなんて」
真姫「気に入ってもらえたら嬉しいわ」
にこ「自分の持ち物でもないくせに偉そうに自慢してくれちゃって!」
真姫「別荘が複数あるってだけで自慢……?え、どのへんが……?」
絵里「ところで海未、その荷物は?」
海未「山へ登るのですからこのくらいの装備は必要です!絵里は山を舐めています!」
絵里「ご、ごめんなさい!」
海未「やる気がないのなら帰ってもらっても良いのですよ!?絵里!謝りなさい!」
絵里「ご、ごめんなさい」
凛「……何か忘れてるような気がするにゃ」
ことり「えっ?何か言った?」
凛「……ううん、ただの独り言だよ」
凛「わあ!暖炉なんて初めて見たにゃ!」
真姫「凄いでしょ!ここへ来る度、いつも私が掃除してるんだから!」
花陽「偉いねぇ!」
真姫「暖炉が汚れたままだと、サンタさんが来てくれないでしょ?」
にこ「サンタ……?」
真姫「暖炉の奥を見てごらんなさい?」
凛「あっ!サンタさんのメッセージとサインが書いてあるにゃ!」
絵里「サンタさんいいなぁ……」
にこ(……)
にこ(真姫ちゃん、サンタさんなんて本当はいないのよ……)
にこ(いつも寝室を別にしている両親がクリスマスに限って子供部屋に出入りすると怪しまれるからって、幼い頃から下の子たちの枕元にプレゼントを置く役割を与えられていたわ……)
にこ(にこだって、もっとサンタの存在を信じていたかった……)
にこ(子供が夢を見る権利は、親にだって奪うことは許されないのに……)
にこ(だから私はアイドルになりたい……夢を見続けることを望む人たちに、夢を与え続けたい……)
にこ「真姫ちゃん……」
真姫「なによ、もしかして羨ましいの?」
にこ「うん、凄く羨ましいわ……」
真姫「……うわっ、素直なにこちゃんって気持ちわるっ」
絵里「……普段よりプレッシャーが掛かって作業が進まない?」
海未「ええ、部屋が広すぎるのか、静かすぎるのか」
ことり「かえって集中しすぎちゃって、上手く出来なかったらどうしよう、予選敗退しちゃったらって……」
希「だったら班に分かれて行動しよっか?」
真姫「いいわね、9人で話していてもまとまらないだろうし、少人数でリフレッシュしましょ」
お前らどう分けようがまとまらないだろとは言わないでおく
海未「凛、希、なかなかやりますね!」
凛「体力には自信があるにゃ!」
希「登頂まで1時間20分……ネットで調べてみたけど日本記録みたいやね」
海未「下山しても日が暮れる前でしょう……どうです?今晩はこのまま山頂で野宿でもしませんか?」
凛「望むところにゃ!」
希「そう言うと思って山の麓で山草取っといたよ!」
海未「疲れきったところに見る希の笑顔には癒されますね……はっ!」
凛「どうしたにゃ!?」
海未「疲れたときに僕を励ます君の笑顔は最高、そして少しずつ進むんだね、ときめきへの鍵はここにあるさ……」
希「いいやん、それ!」
絵里「その焚き火を消したら真っ暗になるわよね……?」
にこ「なによ、暗いところ苦手なの?」
絵里「ええ、お化けが出そうでしょ……?」
真姫「お化けなんて信じてるの?あっきれた……」
にこ「……」
絵里「お化けはほんとにいるのよ!私、何度も見たことあるんだから!」
真姫「はい出ました自称霊感女、どっちかと言えば希がそうかと思ってたけど、まさか絵里がそんな痛い人だったとはね……」
絵里「……お化けはいる!絶対いる!」
真姫「あんなの単なる脳の錯覚よ、思い込みが見せているだけなの!」
絵里「違うよ……だって親戚の家で仏間から白い影が漂って、私たちの様子を見に来たこともあった……!」
真姫「線香の煙が流れ出たか、廊下の埃が光を反射してただけでしょ……実在しないものを信じる人ほど滑稽なものって無いわよ?」
にこ「……」
ことり「こんなところに温泉があるなんてね!」
花陽「気持ちいいです!」
ことり「……今日、来てよかったなぁ」
花陽「本当にそうですよ」
ことり「自分一人で悩んでたって、絶対に答えは出なかった……」
花陽「μ'sは、みんながいろんな意見をくれますからね」
ことり「そうしてどんどん自分の考えが補強されていくんだよね」
花陽「ああ、やっぱり自分は間違っていなかったって」
ことり「目隠しをされた状態で、正解の道は一つだけ、前後左右4つの道のうち、3つの道には落とし穴が開いてるの……」
花陽「でも実はどの道を選んでも全部正解なんです」
ことり「不正解の道にはすでに誰かが落ちているから……」
花陽「それがμ'sの価値です」
ことり「……ことり、μ'sの中で花陽ちゃんが一番好き」
花陽「……私はそういうことを言われるのが一番嫌いです」
ことり「えへへ、そうだと思った」
にこ「ふぁあ、おはよー」
絵里「……あれ、真姫は?」
希「海未ちゃんも一人で下山してたんよ」
花陽「凛ちゃん、ことりちゃん見なかった?」
凛「別荘に戻ったのかにゃ?」
にこ「……あっ!ピアノに座りながら寝てる!」
凛「海未ちゃんとことりちゃんもいるにゃ!」
ことり「えっ、もう朝……?」
真姫「結局間に合わなかったわね……」
希「……えっ!?」
海未「昨日山頂に残らずさっさと下山していれば……くっ、必要なのは引き返す勇気ですよ、希!」
絵里「結局どうするのよ?」
真姫「よく考えたら1学期だけで6曲も作ってるし、作曲については問題ないわ」
海未「作詞もいざとなったら単語の羅列でもいいでしょうし」
ことり「今までは一人で作ってたけど、3年生の3人と花陽ちゃんと裁縫できるよね?」
希「まあ余裕やね」
ことり「じゃあ全然大丈夫だよ、1ヶ月弱もあれば」
花陽「だったら合宿しなくても良かったんだね!」
絵里「はぁ……誰よ、合宿しようなんて言ったのは」
希「って、絵里ちやん!!」
海未「あはは!」
凛(……笑い事じゃないミスがある気がするにゃ)
>>402
>にこ「穂乃果はどうするのよ?別にいてもいなくても大差ないけど」
ガチでいなくても問題ないのやめろ 恐ろしいことに昨日今日の話の中で
μ'sに1番必要で先陣を切るべきとおっしゃる方のセリフが飛ばして読んでも問題無いものしかない…
ユニットごとに分かれても穂乃果不在に気がつかないプランタンに草
穂乃果ちゃんいなくてもマジで問題なくて草
というか気づいてやれよ…特にPrintemps
穂乃果ちゃんいなくてもμ'sはできるけどラブライブ優勝には一歩届かなそう
>>434
このことぱなの会話好き
ナチュラルに人を見下してる 合宿回の大半は寝てただけだから電車で寝たままだろうが崖際で寝てようが大差なかったという風潮
花陽「今回は出場チームが多いから、予選会場は自分達で選べるんです!」
絵里「ルールブックにも載ってるわよ?」
海未「どうして穂乃果はそのことを知らないのです?」
穂乃果「……」
にこ「あんた、リーダーでしょ?」
穂乃果「……あのねぇ」
絵里「?」
穂乃果「おかしいでしょぉおおお!!!」
花陽「わっ!?」
穂乃果「どーして誰も起こしてくれないわけ!?」
海未「いえ、つい、まるで違和感がなかったもので……」
穂乃果「私あのあと車両基地まで運ばれてそこでも気付かれずに一晩明かして翌朝の始発で家に帰ったんだからね!?ラブライブのルールなんて調べる余裕、あるわけないよぉお!!!!」
にこ「もうそこまで行くと穂乃果の存在感の問題じゃない……」
穂乃果「……私が決める」
花陽「何をですか?」
穂乃果「会場だよ!ラブライブ予選、私たちのライブ映像を撮るステージだよ!」
海未「まあ、お詫びにそのくらいの権利は穂乃果に渡しますが」
穂乃果「絶対私が一番目立つ会場を選んでやるんだから……!」
絵里「随分と燃えてるわね……」
穂乃果「この悔しさはみんなには分からないよ!ねえ、花陽ちゃん!」
花陽「は、はいっ!」
穂乃果「今回の映像、全国の人が見てくれるんだよね!?」
花陽「そ、そうです!配信動画を見た人たちの投票によって、それぞれの地区で4組だけが最終予選に出れるんです!」
穂乃果「μ'sに高坂穂乃果あり!いい!?絶対に通過するよ!みんな、私の足を引っ張らないで!」
真姫「……甘い」
凛「甘すぎるにゃ」
穂乃果「そんなに弱気でどうするの!?」
にこ「確かに……予選を地区ごとに行うってことは、私たちのところには……」
絵里「A-RISE……」
希「4枠のうち、すでに1枠は埋まってるようなもんや」
穂乃果「あと3枠もある……」
ことり「穂乃果ちゃん……」
穂乃果「あと3枠もある、どうしてそう考えないの!?」
海未「……A-RISE、確かに強敵でしょう……ですが、他の地元のチームなんて名前も聞いたことありませんし」
穂乃果「どう考えても4枠には入れるよ!」
絵里「穂乃果の言う通りね」
穂乃果「この学校で撮影しようよ!私たちのおかげで廃校されずにすみました!」
希「へえ、いいやん」
穂乃果「廃校阻止を成し遂げた美少女9人組グループ、μ's!部内のトラブルを乗り越え、人気全国区グループのA-RISEを打倒とする新進気鋭!!」
ことり「運営からの評判も良さそう!」
真姫「日舞の家元の娘、大病院経営者の跡継ぎ、本場でバレエを習うほどの家柄に生まれたロシア人のクォーター……マスコミ受けも完璧よ!」
にこ「……」
花陽「……」
凛「二人ともどうしたにゃ?大した生まれじゃないから僻んでるの?」
にこ「違うわ……メディア受けなんて気にしたら、それこそA-RISEには勝てない……」
花陽「にこちゃんに同意です……今回は4枠に入れば良いとしても、いずれA-RISEは倒さなければならない敵……」
海未「A-RISEとは、そんなにも凄いグループなのですか?すみません、一般的な知識しか持ち合わせていないもので」
> 凛「二人ともどうしたにゃ?大した生まれじゃないから僻んでるの?」
ぐう畜w
にこ「彼女たちの通う学校UTXの経営は、芸能事務所やマスメディアの各企業、団体の援助、政府からの助成金によるバックアップ、有名自動車メーカー、通信キャリア等の後ろ楯を擁した、日本を挙げて取り組む一大事業の一環なのよ」
花陽「日本の音楽を世界に売り込む、その目的達成のために始まったのです……」
ことり「ちょっと規模が違うね……」
にこ「そのUTXの中でもスクールアイドルは特に力を入れている分野、つまりA-RISEとは、日本全国から集められたアイドル活動に特化した粋を、より選別して結成されたグループってわけ」
絵里「……」
花陽「10代の女の子は若くて可愛くて瑞々しいですからね、今は20歳を越えてもアイドルだってテレビに出ている恥知らずも多いですが、やはりアイドルの旬は女子高生の年頃ですよ」
にこ「アイドルというコンテンツをUTXは独占しようとしている、そしてA-RISEはその黎明期を支えるために自ら立ち上がった、まさに資本主義の権化とも呼べる3人組……」
希「覚悟が違うってわけや……お遊びのスクールアイドル部なんかと違うて……」
花陽「いくらμ'sにそれなりの人物が集まったところで、大きく宣伝に取り上げられるのはA-RISE、ってことです」
穂乃果「……倒したら、私たちのほうが凄いってことだよね」
ことり「そっか……」
穂乃果「こうしてまたμ's9人揃ったのは、A-RISEを乗り越えるためでしょ?」
花陽「そうでした……」
穂乃果「まずは校内のみんなに呼び掛けようよ!μ's、ライブやりますって!一歩一歩進んでいこう!」
真姫「それに関してはもう、放送委員の友達に頼んでおいたわ、どっちにしろ必要でしょうし」
穂乃果「真姫ちゃん!」
穂乃果「えー、みなさん、聞こえますか?生徒会長の高坂穂乃果です!あっ!間違えた!μ'sのリーダーの、高坂穂乃果です!って、それはもうみんな知ってますよね?えへへ……」
ことり「穂乃果ちゃん、自分を宣伝したいだけだったんだ……!」
海未「やられました……っ!穂乃果め……!」
穂乃果「……というわけで、μ's、ラブライブ最終予選出場を懸けて、ライブやります!それではま」
海未「園田海未役をやっております、園田海未と申します!……あっ、私としたことが、すみません、こうしたおっちょこちょいなところがあるのです、園田海未です」
ことり「あぁっ!?キャラ付けしながら名前連呼してる!ずるいよ海未ちゃん!私は南こ」
花陽「小泉花陽です!好きな食べ物はご飯です!アイドルらしく、可愛く元気に頑張ります!」
ことり「ずるいよ!私も!」
穂乃果「イエーーーーイ!!そんなわけで!μ'sをよろしく!!では!!」
ことり「あぁ〜ん、ずるいよ!ことりも自己紹介したかったのに!!」
デコ「A-RISE、新曲が出来ました!」
清楚「今までで一番盛り上がる曲に仕上がりました!」
ノッポ「楽しみにしていてください」
モブ「わー!A-RISEだ!」
穂乃果「金持ち学校め……」
海未「この大型スクリーンの設置にも、多額の税金や企業の経費が注ぎ込まれたのですね……」
ことり「ちょっと許せないよね……この子達はお金がすべてだと思って生きてるんだ……日本国民の稼ぎを何だと思ってるの?日本人はあなたたちの財布じゃない!!」
デコ「……ちょっといいかしら?」
穂乃果「……!?」
デコ「高坂穂乃果さん、少し付き合ってもらえるかしら?」
花陽「えっ!?何で穂乃果ちゃんが!」
にこ「あれってツバサよね!?」
穂乃果「はあ……はあ……」
デコ「はじめまして?ようこそ、UTX高校へ!」
にこ「A-RISE!?」
花陽「よかったら、サインください……」
デコ「他のメンバーも呼んでもらえない……?」
ことり「さっきはうるさくしてごめんなさい!」
清楚「いいわけないでしょ?」
ことり「……」
絵里「素敵な学校ね……?」
デコ「そう思ってないことくらい分かるわ」
絵里「……」
デコ「あんな街中で私たちの悪口を言って、惨めにもほどがあるわよ」
海未「……!」
デコ「UTXの評判が落ちたらどう責任を取るわけ?」
絵里「……」
デコ「同じ地区にμ'sなんていう下らないグループがいるって聞いて、ずっと注目してたのよ」
ノッポ「高坂穂乃果……実際に見てみると、より魅力的だ……カリスマ性とでも言うのだろうか……」
穂乃果「絶対バカにしてるやつだ……」
デコ「絢瀬絵里、ロシアではバレエのコンクールで上位入賞を繰り返すものの壁を感じて挫折」
清楚「西木野真姫、医学部受験に向き合わず音楽活動へと逃避」
ノッポ「園田海未、作詞とは名ばかりのキテレツな言葉の羅列で自分の才に酔っている」
デコ「星空凛、運動神経に自信があるのなら陸上部と掛け持ちでも良いはずなのに何故かアイドル活動へ専念、その理由は言わずもがな、先の西木野と同様」
清楚「小泉花陽、特筆すべき項目なし」
ノッポ「東條希、一歩引いてμ'sを眺めるまとめ役の振りをするも、実は人との距離感の詰め方が分からないキョロ充」
デコ「それに、アキバのカリスマメイドもいる」
海未「えっ?メイドには興味がないと!」
ことり「?」
清楚「それは人違いだったでしょ……」
デコ「あっ、そうだった……それに、矢澤にこ……いつもお花ありがとう!」
にこ「!?」
デコ「私だったら敵に塩を送るような真似出来ないな、アマチュア特有の感覚ってやつかしら?」
にこ「……っ」
絵里「言わせておけばペラペラと減らず口を……!」
デコ「あなたたち、会場は決めたの?」
穂乃果「自分達の学校でやるつもりですけど……」
デコ「まさか廃校阻止した話題性で注目を集めようって魂胆?」
にこ「だったら悪い?」
清楚「あんな学校を救ったからって誰も興味ないでしょう?」
ノッポ「ふふっ」
絵里「あんな学校……!?」
デコ「私たちの学校のステージを使わない?」
穂乃果「えっ!?」
ノッポ「私たちは今このとき、誰よりもお客さんを楽しませたいと思っているの」
デコ「自分達に力がついてきたと勘違いしているμ'sが、私たちの圧倒的な力の前にひれ伏す姿、絶対に面白いじゃない?」
清楚「どうするの?」
穂乃果「……わかりました」
海未「穂乃果?」
穂乃果「……受けて立ちます!」
にこ「私も同意するわ……A-RISE、応援していたのは過去の話よ、μ'sに入った私は、あんたたちの敵として立ちはだかってやるわ!」
希「泣きっ面を晒すのはどっちやろなぁ?」
デコ「……へえ、言うじゃない、じゃあ本番にまた会いましょう」
ノッポ「……これをどうぞ」
花陽「これは……」
デコ「私たちのサインよ、欲しかったのでしょう?」
モブ「キャー!」
モブ「A-RISEサイコー!!」
穂乃果「ついにこのときが来た……!」
海未「図らずも、目立つのに最適な舞台でライブすることになりましたね」
穂乃果「いざステージを前にしてみると思う……」
希「うちたちの学校と大違いやね……」
絵里「あんな学校でやるよりもこっちのほうがずっと良い……!」
ことり「A-RISEに感謝……!」
凛「さすがお金を掛けただけはあるにゃ……」
真姫「ここで私たちはA-RISEを打ち倒すのね……!」
にこ「ちょっと、みんな!まだ気が早いわよ!」
花陽「これは調子に乗って負けるパターンです……!」
花陽「1位、A-RISE」
花陽「2位、イーストハート」
花陽「3位、ミッドナイトキャッツ」
絵里「最後は!?」
花陽「4位……」
花陽「みゅー、みゅー……」
花陽「ミュータントガールズ」
にこ「そんな……」
真姫「私たちが……」
海未「落……選……?」
穂乃果「……って夢を見たんだ!」
花陽「あっ!それってアイドルマスター シンデレラガールズの双葉杏ちゃんがソロ曲の最後で言う決め台詞ですよね!?穂乃果ちゃんも色々アイドルについて調べ始めたんですか!?」
穂乃果「?」
花陽「あっ、違うんだ、そっか……」
花陽「1位、A-RISE」
花陽「2位、イーストハート」
花陽「3位、ミッドナイトキャッツ」
絵里「最後は!?」
花陽「4位……」
花陽「みゅー、みゅー……」
穂乃果「みゅー?」
花陽「ず……」
絵里「えっ?」
凛「みゅーず……?」
花陽「μ's……音ノ木坂学院高校、μ'sです!」
穂乃果「いや、ちょっと待って?」
にこ「なによ?」
穂乃果「え、4位……?」
ことり「嘘だよ……ありえないよ、そんなの……」
希「はっ!?これってあれちゃうん?五十音順やん!」
絵里「……あっ、ほんとね!あライズ、いーストハート、みっドナイトキャッツ、みゅーズ」
海未「なんだ、そうだったのですね!イーストハート?ミッドナイトキャッツ?共に無名グループですからね!」
真姫「そんなグループにも固定ファンがある程度はいたってわけね、まあ最終予選進出を褒めてあげましょう?」
理事長「あー、あー、たった今、ラブライブ運営当局から連絡が入りました!当校のスクールアイドル部μ'sが、地区4位の成績で最終予選出場を決めたとのことです!」
穂乃果「えっ……」
ことり「嘘だよね……?」
理事長(あなたたちは4位なのよ!最終予選は1位しか通過できない!あなたたちに本選出場は無理なのよ!あははははは!)
海未「来週からの朝練を1時間早くしましょう」
凛「ええっ!起きられるかにゃあ……」
海未「悔しくないのですか……?A-RISEを下回ったばかりでなく、4位ですよ?4位……上位チームの中で最下位というわけです……」
花陽「最下位……」
絵里「日曜日にも練習をするわよ!ただ闇雲にでなく、質の高い練習を意識して!ラブライブは、そうでないと出られないわ……」
穂乃果「私たちの実力って、まだその程度だったんだ……」
ことり「ね、穂乃果ちゃんも気付かない」
穂乃果「ううん、私、今はっきり分かった……自分たちの立ち位置、これからの目標……」
ことり「違うよ、にこちゃんがいないんだよ」
穂乃果「……にこちゃんがいないこと、気付いていました!」
海未「……」
穂乃果「にこちゃーん!練習始まるよ!?」
にこ「今日はちょっと用事があるのよ、それより、最終予選は近いのよ!?練習に戻りなさい!」
穂乃果「行っちゃった……」
海未「それでどうしてあとをつけるのです?」
穂乃果「怪しいからね……」
ことり「きっと彼氏がいるんだよ」
凛「えっ、心当たりがあるの?」
ことり「ないよ」
にこ「無いんか〜い!」
凛「あっ!にこちゃんにゃ!」
希「捕まえた!」
にこ「離しなさいよっ!」
絵里「どうして逃げるのよ!」
心「あれっ?お姉さま!」
にこ「ゲッ……!」
穂乃果「お姉さま……って、にこちゃんの妹?」
心「そうです……って、ああ、μ'sの皆様ではありませんか!」
ことり「私たちのこと知ってるの?」
心「もちろんです!いつもお姉さまからお話は伺っています!スーパーアイドルにこにーのバックダンサーとして、アイドルを目指していらっしゃるのですよね?」
絵里「バック……」
希「ダンサー……?」
にこ「えっと、いや……はは……」
心「?」
にこ「大変申し訳ありません!わたくし、矢澤にこ、嘘をついておりました……」
絵里「……練習はどうしたの?」
にこ「お母さんが2週間の出張に出て、家のことやらないといけないのよ」
海未「どうして私たちがバックダンサーなのです?」
にこ「ずっとそうなのよ」
ことり「ずっと?」
にこ「……別に私の家で私がどう言おうと勝手でしょ?」
穂乃果「でも……!」
にこ「いいから今日は帰って……」
希「家ではずっと、スーパーアイドルにこにーを演じてたんやね」
穂乃果「どういうこと?」
希「にこっちが1年のとき、スクールアイドルやってたことは前にしたやろ?」
海未「そのことについても聞きたかったのですが、確か私たちがはじめ生徒会室へ訪れたとき、穂乃果が、他の誰かが始める前に学校公認でスクールアイドルをやりたい、と言っていたではありませんか」
絵里「言っていたわね」
海未「ですが、にこがすでにスクールアイドルであったとすれば、μ'sの存在そのものが破綻しませんか?」
希「……そう言われるとそうやね」
海未「となると、私たちがにこのバックダンサーというのも、あながち間違いではないのでは?」
絵里「否定できないわね」
にこ「……」
穂乃果「にこちゃん!」
にこ「まだ文句があるわけ?」
心「お姉さま!」
にこ「えっ!何で連れてきたのよ!」
心「ここあと虎太郎もいますよ!」
穂乃果「にこちゃん!ライブやろうよ!にこちゃんのステージ!」
にこ「ステージ?」
にこ「これって……」
絵里「にこにぴったりの衣装を、私と希で考えてみたの!」
希「やっぱり、にこっちには可愛い衣装がよく似合う!」
にこ(え、なに急に……)
希「スーパーアイドル、にこちゃん」
にこ(えぇ……どういうこと……)
穂乃果「ごめんね、みんながセンターなんてこと言っちゃって……」
ことり「もっとにこちゃんを活かした衣装を作るべきだったよね……」
にこ(うぇえ……)
花陽「私も、スクールアイドルが大好きだから、にこちゃんの気持ち、よく分かるよ」
にこ「……」
花陽「アイドル、やりたかったんだよね、続けたかったんだよね……」
にこ(どういう流れなのこれ……)
希「1年の頃、他の部員がやめてからも、家ではアイドル続けてることにしてたんやろ?」
花陽「アイドル辞めたなんて、言えないよね、言えるわけないよ!」
凛「かよちん、泣かないで……」
にこ「……」
花陽「スーパーアイドル、なってあげて、私たちも支えるから……!」
真姫「勝手に部の合併なんてして、同等のつもりで接してきてごめんなさい」
海未「私たち、気付いたのです、ここでのアイドル活動は所詮にこの後追いでしかないと……にこを立ててこそのスクールアイドル部だと……」
にこ「……」
絵里「さあ!この扉の向こうには、にこのライブを心待ちにしているファンがいるわ!」
にこ(はめられてるのかと思ったけどみんな顔が本気だ……気持ちわる……どういうことなの……)
海未「さあ、にこ、ステージへ向かってください」
にこ「う、うん……」
心「お姉さま、まだかなぁ」
にこ「にっこにっこにー!」
心「わあ!お姉さま!……と、バックダンサーの皆様も!」
にこ「ライブを始める前に、ひとつ話さなければならないことがあるの……」
心「……?」
にこ「スーパーアイドルにこにーは、今日で引退します!」
心「えっ、お姉さ」
絵里「えぇっ!?」
穂乃果「どういうこと!?」
海未「μ'sが壊れてしまいますよ!」
にこ「これからはここにいるμ'sのみん」
ことり「にこちゃん!そんなこと言わないで!」
花陽「そんなの聞きたくない!」
心「でもμ'sの皆様はアイドルを目指」
真姫「にこちゃん!」
にこ「μ'sのみんなはバックダンサーなんかじゃな」
凛「凛たちはバックダンサーのままでいいにゃ!」
にこ「……」
にこ「私は変わっていきたい、この9人でいるとき」
絵里「μ'sは結成段階で矛盾していたのよ!」
希「すでににこっちが学校公認でスクールアイドルをしていた以上、μ'sは存在したらあかんかったんや!」
にこ「これからはこの9人で輝い」
海未「私たちを否定しないでください!にこ!」
心「……」
穂乃果「まずはにこちゃんがスクールアイドル活動を全うしてくれなきゃ!私の番は来ちゃいけなかったんだよ!」
ことり「にこちゃんのグループにことりを入れさせてください!」
穂乃果「μ'sでなく、にこちゃんのアイドルグループで活動させてください!お願いします!学校公認の最初のグループに入りたいんです!」
花陽「私からもお願いします!穂乃果ちゃんがいなければμ'sじゃないんです!」
真姫「いや、μ'sはすでに存在しないも同然なのよ!」
にこ「……私の興したスクールアイドルグループは、名をμ'sに改名します」
穂乃果「えっ!?」
にこ「そして彼女たちはバックダンサーではありません、共に夢を目指す仲間です」
心「お姉さま……なんと心お優しい……」
絵里「にこ……ありがとう……μ'sの危機を救ってくれて、ありがとう……」
にこ「……」
希「にこっち……ほんまにありがとう……」
にこ「……」
海未「これからも頑張りましょうね!にこ!」
にこ「……」
こいつら上目遣いで靴舐めながらお願いするくらいしそうだよな
普通に考えたら芝居なのにこれまでの言動のせいでガチで言ってそうでもある……
>>487
この画像を見てしまったからこころの声が寺田心でしか再生できなくなったじゃないか.... 絵里「穂乃果たちが修学旅行から帰ってきたら、うまく合流できるように段取りを整えておきましょう」
希「生徒会も忙しいし、この4人で頑張るんだよ?」
凛「もう飽きたにゃ〜」
にこ「こっちのセリフ!」
真姫「でもまさかファッションショーに出てくれ、だなんてね」
花陽「きっとモデルさんたちと一緒のステージってことだよね?」
絵里「人気急上昇中のμ'sにあやかって宣伝した上で、ルックスを比べてモデルを映えさせようって魂胆でしょうね……まあその目論みは脆くも崩れ去るわけだけど」
花陽「いったい私たちより優れた容姿のモデルってどれほどいるんでしょうね」
真姫「パリコレならまだしも、都内の貸しスタジオで行う流しのショーでしょ?モデルと呼べるだけの人がいるかも怪しいわ」
にこ「まあ楽しみにしておきましょう?」
ことり「台風、直撃するかもしれないって」
穂乃果「海は!?真夏の太陽は!?」
海未「はあ……私たちの美貌で浜辺の観衆を魅了できず残念ですが、まあ沖縄人には刺激が強すぎるので、かえって良かったではありませんか」
穂乃果「そうだね……あっ、電話だ!」
絵里「もしもし?楽しんでる?」
穂乃果「楽しめなかったのは沖縄の人たちだけどね」
絵里「……?今週末のイベントのことで電話したんだけど」
穂乃果「ああ、私がいない間のμ'sのリーダーを誰にするかって話ね」
絵里「それに、リーダーはイベントでドレスの衣装を着るでしょう?」
穂乃果「えっ!それは私が着るんじゃないの!?」
絵里「もう、何言ってるのよ、センターに立つだけの練習は出来ないから別の人に譲る、って話だったじゃない」
穂乃果「そうだった!」
絵里「私と希も生徒会があるから、他の4人の誰かになるんだけど……」
穂乃果「全員やりたがるよね……」
にこ「まあ穂乃果亡き今、リーダーにふさわしいのはこのわた」
絵里「今回選ばれた人は、将来のμ'sを背負って立つ人でもあるのよ、3年生のにこは駄目よ」
にこ「ま、まあ、そういうことなら仕方ないわね」
花陽「……昨日考えてみたんだけど、リーダーは凛ちゃんがいいと思う」
真姫「そうね、凛って活発で、みんなを引っ張っていく役割にぴったしだと思うわ」
絵里「へえ、意外にすんなり決まりそうね」
希「凛ちゃんは何か意見ある?」
凛「……」
凛(これは罠だにゃ……凛はにこちゃんみたいなお人好しバカじゃないにゃ……)
穂乃果「希ちゃんが他の人の投書を捨てたって、にこちゃんが教えてくれたんだよ!」
希「えっ!?見られてたん?」
穂乃果「ううん、にこちゃん、私たちの活動を邪魔するために脅迫文を詰めてたみたいで……」
絵里「何やってるのよあの子……」
穂乃果「それなのにμ'sの名が書かれた紙しか無かったことはおかしいって……にこちゃん、μ'sに加入するときにわざわざお詫びに来たんだよ、これからはフェアに競いましょうって」
海未「変に律儀なところがありますからね」
希「昔からそうなんよ……スクールアイドル研究部、一人になったなら休止したらどうかって持ち掛けたら、盛り上がりつつあるスクールアイドルに興味を持った後輩の受け皿にならなきゃいけないって」
ことり「私たちにとってた行動とまるで辻褄が合わないね……」
真姫「だから私たちのあの態度は正しかったんでしょ、にこちゃん、スクールアイドル研究部に入ってほしかったのよ」
穂乃果「にこちゃん流されやすいからね……今回のこともきっとそうだよ」
海未「私たちはにこのバックダンサーに過ぎない、ということを認めていると伝えれば、後ろめたくなって否定するわけですね」
花陽「わざとらしくならないかな?」
海未「妹たちの力を借りましょう、スーパーアイドルにこにーのステージを、姉妹の前で見せるのです」
凛「そこでさっき話した通りの内容を捲し立てれば、引くに引けなくなるわけにゃ」
絵里「ふうん、なかなか良い戦法ね」
凛(……)
凛「ちょ、ちょっと待ってよ……何で凛……?絶対、他の人のほうがいいよぉ」
凛(まだ笑うな……)
凛「真姫ちゃんがいいにゃ!歌も上手いし、リーダーっぽいし!」
真姫「……そう?そこまで言」
凛(まずい……!)
凛「かよちんはどう!?μ'sのリーダーだよ?」
花陽「うーん、やってみ」
凛「ダメかー!真姫ちゃんもかよちんもやらないかー!凛がやるしかないかー!」
花陽「……いや、やらないとは言ってないよ!やる、やる!私、μ'sのリーダーやりたい!」
真姫「私も興味出てきたかも……!」
絵里「……」
凛「いやいや、二人ともはじめに凛がやるべきって言ってたにゃ!自分の言葉には責任を持って!」
花陽「それはそういう意味じゃなくて」
凛「どういう意味?凛、バカだからよく分からないにゃ……」
花陽「……ッ!」
凛「はぁ、リーダーって責任感が大事だもんね、凛がやるにゃ!」
真姫「くっ……」
絵里「き、決まりね……凛が次のイベントまでμ'sのリーダーよ!」
凛「あっ、そう言えば、今回のリーダーってセンターも兼任だよね?」
希「ドレス着れるよ!凛ちゃん可愛いから映えそうやね!」
凛「……う、うん」
にこ「普段ボーイッシュな感じだけど、逆にそういう子が似合うのよね」
凛「……」
真姫「凛……?どうしたのよ」
凛(……)
花陽「凛ちゃん……?」
凛「……やっぱり、リーダーやらなくていい」
絵里「えっ!?」
凛「えへへ、ごめんね……やっぱり凛には無理みたい……」
希「あっ!どこ行くん!?」
凛「……ごめんね、ごめんなさい」
凛(……)
モブ「あっ!今日はスカート穿いてないんだな!」
モブ「ダッサ!バカにされたから穿くのやめたんだ!」
モブ「それって自分に似合わないって認めたのと同じじゃん!」
モブ「やっぱり自分でも男おんなの自覚あったんだな!」
モブ「何で女に生まれてきたんだ?バグか?」
モブ「あっはは!凛はバグだバグ!」
凛(……凛がスカート穿くのってそんなに悪いことだったのかな)
凛(だって女の子が女の子の格好して何がおかしいの)
凛(凛だってお洒落したいよ……スカート穿きたい……ドレス着たいよ)
凛(リーダーもやりたい……センターでドレス着て、ファッションショーでみんなに見てもらいたい……)
凛(凛だって女の子なんだよ、って……みんなに胸を張って言いたい……)
凛(自分で自分のこと可愛いって思うのっておかしいのかな……)
凛(自分が可愛いと思ってるのに、人からそう言われると何故だか自信が無くなっちゃう……)
凛(それって、ほんとは自分のこと可愛くないと思ってるからなの……?)
凛(満たされない……)
凛(ネットじゃなくて、リアルで可愛いって言ってもらいたい……)
凛(でも可愛いって言われると、自分なんかが可愛いって言われていいのかなって思っちゃう……)
凛(もっと素直に生きたいよ……)
凛(……ドレス、凛に似合うかな)
凛(絶対かよちんより凛のほうが似合うよ……)
凛(……)
凛(凛ってブスだなぁ……)
花陽「わあ!凄く私に似合っています!」
真姫「私が着たほうがよほど良かったと思うけどね」
絵里「はい、拗ねないの」
にこ「結局じゃんけんで決めたわけね」
希「後腐れなくてええやん?」
凛「……」
絵里「本番は午後からよ、試着が済んだなら一度脱いでね」
花陽「脱ぐのが惜しいです……!ずっと着ていたい!」
真姫「ああ!羨ましい!」
希「早く脱がなシワになるよ」
花陽「仕方ないですね……」
真姫「それにしても、台風直撃で2年生は戻ってこられないなんてね」
にこ「海に入れないどころかホテルから出られないって、何しに行ったのよ」
絵里「ファッションショー、出たかったでしょうね」
希「思ったより本格的やもんね、3人がいないお陰でうちたちはより目立てるわけやけど」
凛「……」
真姫「なによ、元気ないわね、こっちの調子が狂うわよ……」
凛「……凛のにゃ」
絵里「?」
花陽「お待たせしました、あ〜、本番が楽しみです!」
凛「……かよちん!」
花陽「えっ?」
凛「やっぱり、今日のリーダーは凛がやる……!センターも凛だよ……!」
花陽「えぇっ!?」
真姫「何言ってるのよ、こんな急に、バカじゃないの……?」
凛「バカでいいにゃ……!」
絵里「凛、言い出すのが遅いわよ、あと30分で本番よ?ドレスを着たって、振り付けは覚えてるの?」
凛「覚えてる!だから凛ならやれるよ!」
にこ「あんたが自分で辞めたんじゃない、自分には無理だって!」
凛「それは……」
希「自分の言葉に責任を持つんやなかったん?」
凛「でも……だって……凛、やりたいよ!綺麗なドレス着て、センターに立ちたい!凛だって可愛くなりたい!凛にやらせて!お願いだから!お願いします……!凛にやらせてほしいの!」
花陽「凛ちゃん!」
凛「!?」
花陽「今日はもうダメだよ!みんなの言うように時間もないし、私も譲りたくない!」
凛「凛だって譲りたくないにゃ!」
花陽「泣いたってダメだよ、凛ちゃん……!」
凛「凛がやりたい!いっつもかよちんばっかみんなに可愛いって言われる!凛もドレス似合うんだよ!凛も着たいよぉ……!」
にこ「凛……」
凛「どうして凛が可愛い格好したらダメなの!?凛がスカート穿くと誰かが傷付くの!?」
絵里「……」
凛「凛はバグじゃないよ……凛も女の子なんだよ……凛が女の子じゃないからドレス着ちゃダメなんだ……!」
真姫「ちょっと!そんなこと誰も言ってないじゃない」
凛「凛が女の子っぽい服着るとおかしいんだ!みんなも変に思われるからだから反対するんだ!」
希「そんなわがまま言ったらあかんよ!」
凛「だったら何で……!凛もみんなみたいになりたい……!ただ同じになりたいだけなのにどうしてダメなの……!?」
花陽「凛ちゃん……小学生の時からかわれたこと、ずっと気にしてたんだ……」
凛「……っ!」
絵里「あっ!凛!」
凛「これは凛のものにゃ……!」
真姫「そんな風に締め付けたらシワだらけになるじゃないの!?」
凛「このドレスは凛のものだよ……!凛がリーダーでセンターなの!」
希「わ、わかったから……そんな胸に抱き締めたら真姫ちゃんの言うようにシワがついて不格好になるよ……!」
凛「不格好でもいい!……お願いします!わがまま言ってごめんなさい!今日は凛にセンターやらせてください……!もうこれからはわがまま言わないから!お願いします!凛を女の子にさせてください……」
にこ「……」
絵里「花陽……」
花陽「凛ちゃん……」
モブ「わー!」
モブ「かわいー!」
凛「……!」
凛「は、はじめまして、音ノ木坂学院スクールアイドル、μ'sです……!」
モブ「かわいー!」
モブ「わー!」
凛「えっ、い、いや、えっえっ、いやあはは」
絵里「よかったの、花陽?」
花陽「あんなに必死になられたら、譲らないわけにはいかないよ……だって、大事な友達だもん……」
モブ「かわいー!」
凛「あの、凛は、あっ、私は、髪も短くて、普段もスポーツばっかりやってる子で、私服も女の子らしくないものしか着ないんです……」
凛「だから今回、センターの子は特製のドレスが着れるってことで、内心着たいけど、諦めてたんです……」
凛「それなのに、μ'sのみんなが……凛ちゃん、着なよ、って……」
真姫「……は?」
凛「ううん、凛には似合わないよって言ったけど、絶対可愛いからって、新しい凛ちゃんの門出を応援するよって……」
凛「私……μ'sって、こんなに素晴らしい仲間を手にすることが出来て、本当に誇りに思います……!μ's、ラブライブ本選に出られるよう、応援、お願いします!」
花陽「はぁあああああ!?」
>>519
ポーズは見覚えあるのにこんな表情だったかなと思ったら元はこれか
めっちゃ描き換えてて草
アニメ本編がこいつらの自伝かと思ったら笑ってしまう
執筆ペースが早いから筆者無理していないかと少し心配になったが、相変わらずの切れ味で大草原
1年2年がクズすぎて相対的に3年がマシに見えてくる
>>542
人としてはマシだがアイドルとしては勝てる気がしない 本家よりみんなでラブライブ優勝に向かってる気がするのは気のせいだろうか
穂乃果「ハロウィンイベント?」
絵里「ええ、みんな、ハロウィンは知ってるでしょ?」
花陽「あれ、でもそれってA-RISEが招待されたって……」
希「μ'sも呼ばれたんよ」
凛「ファッションショーに地域イベント……予選を突破してからというもの、扱いが凄いにゃ……!」
真姫「でも、それって歌うってことでしょ?練習も必要だし、そんなことしてていいの?最終予選も近いのに」
絵里「テレビの取材も来るのよ」
にこ「A-RISE以上のパフォーマンスをして、μ'sへの興味を持ってもらうチャンスじゃない!」
穂乃果「……インパクトが必要だね!A-RISEよりもずっと目立たなきゃだね!」
絵里「正直言って、μ'sが呼ばれたのはA-RISE優勢の世論を作り上げるための当て馬なのよ」
ことり「全大会優勝者なのに、そこまで念入りに牽制してくるんだ……」
にこ「前にも言ったと思うけど、彼女たちのバックアップは並みじゃないのよ……ファンだった頃はその背景が心強かったけど、敵となった今は恐ろしさしか感じないわね……」
花陽「こんなこと言いたくありませんが、私たちが圧倒的な力量差を見せ付けて最終予選を終えたとしても、すでにこの地区の決勝進出チームはA-RISEに決定してるなんてことも……」
海未「そんな……出来レースということですか!?」
にこ「無きにしもあらぃず、ね……」
海未「え?」
にこ「まずは前哨戦、今日の午後にイベント会場で簡易インタビューがあるんでしょ?」
海未「あの、さきほど」
にこ「穂乃果、凛!私たち3人でインパクトを残すわよ!!」
海未「あの、あらぃずと……あっ、行かないでください!答えてください、にこ!」
はっちゃけガール「さーあ!というわけで!今日から始まりました!アキバハロウィンフェスタ!テレビの前のみんな!はっちゃけてるかい!?」
穂乃果「まずはあの人よりインパクトを残さないとね!」
にこ「あんた、そのメイクはいったい……」
穂乃果「なにって!インパクトだよ、インパクト!海未ちゃんの家のテレビで見たとき、すっごく印象に残ったんだから!」
凛「絶対違う気がするけど何がウケるか分からない世の中にゃ……」
にこ「ハロウィンだし、こういうのもありかもしれないわね!」
はっちゃけガール「なんとイベントの最終日には!スクールアイドルがライブを披露してくれるんだ!まず今日はμ'sのみんなに来てもら……っ……た……」
にこ「ぃょぉおおおおおおおおお!!」
凛「ポン!」
穂乃果「さてこの私、千代田区の音ノ木坂の2年生
普段着慣れた制服に、髪を一つに由比が浜
不器用なりにニッコリと、アイドルになってキュートだね
油断のならぬA-RISEも、催事とならば小休止
憎き思いもどこへやら
民衆の元へと出てなんぼ、段々超えるファンの数
秋葉原の舞台にて、この地区一のグループへ
今に育ってその名せえ、高坂穂乃果と申します」
にこ「ベベン!」
はっちゃけガール「……」
ことり「馬鹿なの……?」
希「μ'sを壊す気なん?」
穂乃果「……」
海未「ハロウィンと歌舞伎に何の関係が……」
穂乃果「海未ちゃんがいけないんだよ!?」
海未「なぜです!?」
真姫「はぁ、A-RISEは正統派なビデオレターを送ってきたっていうのに……」
絵里「テレビ越しでもA-RISEのほうが盛り上がってたことがはっきりと分かったわ……あなたたち、よくあの場にいて恥を堪えることが出来たわね」
にこ「……」
花陽「ちょっと考えればおかしいって気付くよね?」
凛「……」
にこ「……A-RISEは前大会の優勝者よ?」
絵里「そんなこと言われなくても知ってるわよ」
にこ「あれだけの実績を残しながら、現状に満足せず努力し続けている……」
希「?」
にこ「でも、感心してたらそこで終わりよ!?」
ことり「!」
にこ「あんたたちに穂乃果をバカに出来る資格があるの!?立ち止まらず、前に進もうとする意思、私は穂乃果の中に、燃え盛るリーダーとしての炎を見たわ……!」
穂乃果「にこちゃん……!」
絵里「私たちは、もっと先へと進まなければならない……」
海未「さらなるインパクトを求めて……」
海未「思ったのですが、歌舞伎は古いのではありませんか?」
穂乃果「古い……?」
希「そうやね、もっと新しさで勝負しいひん?」
絵里「新しさ……インパクト……衣装をアイドルが着たことのないような奇抜なものにするとか?」
希「あとは……外見やなくて中身を変えるとか?」
花陽「中身……ですか……」
凛「それって凛が真姫ちゃんの役をやったり、海未ちゃんが凛の真似をするってことかにゃ?」
絵里「へえ、面白そうじゃない!」
穂乃果「ああ、私は何と可愛いのでしょう……鏡よ鏡、鏡さん、世界で一番美しい私はどの日の私……?」
ことり「海未!ブリャーチ!」
穂乃果「絵里、そのブリャーチとはどのような意味の言葉なのですか?」
ことり「ブリャーチはロシア語で、クソ女や売春婦という意味よ!英語で、ファックね!」
海未「そ、そうなんだ……にゃ……絵里ちゃんは凛と違って博識だにゃ……凛は馬鹿だからロシア語なんて全くだにゃ……」
凛「なにそれ、意味分かんない……」
穂乃果「真姫!今は真姫でしょう!」
凛「……面倒な人!」
真姫「なんやおもろそうなことなっとるやんけぇ!ワイも混ぜてーなやでぇ!!」
絵里「……悪口大会になるのでやめましょう」
海未「では結局どうすれば良いのですか!」
ことり「もうあとはみんなで決めておいてよ、衣装作りしないといけないし……」
真姫「そうね、曲もまだ作ってないわ」
海未「そんなことではA-RISEには勝てませんよ!?」
にこ「そういう海未は作詞出来てるの?」
海未「いえ、まだですが……」
凛「今日のところは一旦解散したほうが良さそうにゃ……」
花陽「空気悪くなってきたよね……」
穂乃果「……!」
絵里「どうしたの、穂乃果?」
穂乃果「そうだね、凛ちゃんの言う通り、今日はみんな帰ろっか」
真姫「じゃあまた明日」
にこ「あっ、真姫ちゃん、開いた資料片付けていきなさいよ」
真姫「にこちゃん片付けといてよ」
にこ「何で私があんたの手伝いしなきゃいけないのよ」
ことり「そうだよ、自分のことは自分でしなよ」
真姫「はいはい、ほんとめんどくさい人たち……」
穂乃果「これなんだよ、絵里ちゃん」
絵里「えっ?」
穂乃果「私、μ'sはこのままで良いと思う……こうやって集まったんだよ、私たち」
絵里「穂乃果……」
穂乃果「だってみんな個性的なんだもん」
絵里「……」
穂乃果「普通の高校生なら、似た者同士が集まると思うけど、私たちは違う」
絵里「……」
穂乃果「時間を掛けてお互いのことを知った上で、お互いのことを受け入れずに、ここまで来られた……それが一番、私たちの特徴なんじゃないかな?」
絵里「……」
穂乃果「私はμ'sって、これで良いと思う、そんなμ'sが好き」
絵里「私も……好きではあるけど……」
穂乃果「?」
絵里(時間を掛けてお互いを知った結果、似た者同士しかいないと感じるのだけれど……)
真姫「なんやおもろそうなことなっとるやんけぇ!ワイも混ぜてーなやでぇ!!」
こんなん笑うわw
エセ関西弁がちゃんとした関西弁に見えるレベルでひどい
こんなん草生えるわ
いつのまにか2期けっこう進んでたが勢いそのままキレキレですごいな
にこ「はい、ちゅうもーく!」
絵里「ぷっ……くふっ……」
にこ「9人揃ったのでμ's会議はじめまーす!」
花陽「μ's会議?」
にこ「……み、μ's、会議、です!」
穂乃果「そういうのはリーダーの私に仕切らせてよ!って言うか初めてやるでしょ、こんな会議!」
にこ「リーダー……?初めて……?これが最後にならなければいいわね……」
穂乃果「……?」
絵里「いいわ、にこ、続けて……」
にこ「この中に!」
海未「やけにもったいぶりますね……」
にこ「……アイドルやっちゃダメな人が二人いまーす!」
絵里「ふっ、ふふっ……」
凛「えっ!どういうことにゃ!アイドルやっちゃダメ!?容姿がダメってことにゃ!?」
ことり「そんな……!でも、顔もスタイルも特に問題ある人は……、ある人はこの間までいなかったのに!」
希「えっ!どこ?どこにおるん!?どこ、どこ!?」
真姫「私でもないでしょ、希でも、ことりでも、凛でもなく……」
絵里「すると誰なのかしら……」
にこ「心当たりがあったらすでに改善に向けて努力してるはずだもの……悲しいけど、このままμ'sに置いておくわけにはいかないわ……」
海未「はっ!もしかして!いや、そんな……まさか、μ'sの発起人とアイドルファンの二人に限って……そんな!体型に気を遣わないなどありえないことです!!二人とも!この衣装を着てみてください!」
穂乃果「え、どういうこと……?」
花陽「……?」
穂乃果「……ファスナーが」
花陽「閉まらない……」
にこ「……ううん、私が言い過ぎたわ、これからもμ's頑張りましょ?にこっ!」
絵里「そうね、アイドルは容姿じゃないもの、にこったら本当に酷いことを言うわね……私が加入してから女性人気が上がったのもたまたまよ、たまたま」
海未「そうですね、私の作詞と真姫の作曲、絵里の振り付けでμ'sの9割は仕上がっていますから」
真姫「メンバーが誰かなんて些細な問題よ、さあ、屋上へ向かいましょ?」
穂乃果「……行かない」
ことり「どうしたの、穂乃果ちゃん?いつもみたいに元気出してこ?」
花陽「……」
凛「さあ!かよちんもいっくにゃー!」
希「二人とも体調でも悪いん?食べ過ぎでお腹壊したんかな、心配や……」
穂乃果「今日はもう帰る!」
花陽「私も帰ります……!」
絵里「どうしたのかしら?」
穂乃果「なにあの言い方!?ひどいよ!みんなして馬鹿にして!」
花陽「ほんとですよ!人の体型のことあげつらって!」
穂乃果「最近太ってきたことなんか、ちゃーんと自覚してるんだから!」
花陽「その通りです!最終予選までにはきちんと痩せるつもりでしたから!」
穂乃果「ストレス溜まるなあ、もう!」
花陽「ランニング練習の途中に気になるご飯屋さんがあるんですよ!一緒に行きませんか!?」
穂乃果「いいね!こうなったらヤケ食いだよ!食べてストレス発散!さあ行こう!」
花陽「みんなにはあのお店のこと教えてあげないんだから!」
海未「そう言えば、そろそろ予算会議ですね」
ことり「あっ!忘れてた!」
絵里「今日から書類がどっと押し寄せるわよ、私たちも手伝おっか?」
希「絵里ち、練習はどうするん?」
絵里「にことも話したのよ、今日は練習休みにするから大丈夫」
にこ「あんな二人でもμ'sの一員なのよ、痩せるまでは私たちの習熟もセーブしていきましょう」
凛「絵里ちゃんもにこちゃんも優しいにゃ〜」
海未「では、書類の整理をお手伝い願えますか?」
絵里「ええ、もちろん!」
ことり「わっ!ほんとにたくさんある!」
希「予算申請書を全部の部活動がほぼ一斉に持ってくるんよ」
海未「スクールアイドル部のものはにこが提出したのでしょうか?」
絵里「心配要らないわ、それも預かって、ここにあるから」
希「今度は申請忘れなんてしないようにね」
絵里「大丈夫よ、同じミスはしないわ」
海未「これを承認と否認に分けて入れるのですよ」
ことり「間違えたら大変だね……」
モブ「あの!美術部ですが……」
ことり「申請書かな?預かります!」
絵里(あら、入れる箱を間違えてるわ……でも自分で気付くかも……そうよ、私はもう生徒会の人間ではないのだから、あまり口うるさく言ってもね)
真姫「A-RISEに協力なライバル出現……最終予選は見逃せない……」
凛「すごい再生数だね……よーし!最終予選も突破してやるにゃ!」
絵里「それまでに、二人にはしっかりしてもらわないとね」
穂乃果「ぜえ……ぜえ……」
花陽「こんなにキツかったかな、この階段……」
海未「文句を言いながらも、ここ数日メニューをこなしてはいますね……」
にこ「体に重りを着けてるようなものなのよ?もっと音をあげると思ったけど……」
絵里「一度体重を測らせましょう、何か怪しいわ」
海未「二人とも、変化なし……」
花陽「……」
穂乃果「……」
にこ「毎日5キロも走って、私たちの倍は筋トレして、どうして変化がないのよ」
絵里「あなたたち、本当にラブライブに出たいという気はあるの?」
穂乃果「あるよ!」
海未「とてもそうは思えません……残念ですが、あなた方抜きの振り付けに変更します……」
花陽「そんな……!」
凛「絵里ちゃんは、二人が大事な仲間だからって猶予をくれてたんだよ!?それがどうして分からないの……!?」
花陽「……」
穂乃果「ごめんなさい、本当は、練習の途中にご飯屋さんに寄ってたんです……」
海未「どうせそんなことだろうと思いましたよ……」
にこ「それで、間に合うの?最終予選までにダイエットは」
モブ「話し込んでるところすみません!美術部の方が!」
モブ「すみません!こっちもいいですか!?陸上部と吹奏楽部が……!」
海未「……えっ、予算会議前なのに予算が通った?」
ことり「そんな……!あっ、もしかして、この間の仕分け……」
海未「そうですよ、ことり!まだ否認承認の箱に入れてはいけなかったのです……!」
絵里(そうよ、まずは自分達が整理しやすいように分けて、あの箱は会議中に使うものだったのよ)
希(そんなことも知らんかったん、教えてあげたら良かったわ)
ことり「どうしよう……」
海未「穂乃果……」
穂乃果「私は知らないよ、だってその場にいなかったし!あっ!ダイエット行かなきゃ!行こっ、花陽ちゃん!」
海未「あっ、穂乃果……」
希「面倒なことになったね……」
ことり「ごめんなさい……」
絵里「穂乃果が悪いのよ、仕事を溜めて二人に迷惑を掛けっぱなしで」
海未「本当にその通りです……幼馴染みであることが恥ずかしいです……」
希「その話はあとや、今は予算をどうするか話そう」
絵里「3年生に美術部のOGの知り合いがいるから、私からちょっと話してみるわ」
希「元生徒会長の言うことやったら、協力してくれるかもしれないしね」
海未「すみません……」
ことり「でも……」
絵里「?」
ことり「穂乃果ちゃんが何とかしなきゃ、ダメなんじゃないかな……だって、あの人が生徒会長だし」
海未「今の生徒会は、穂乃果がやってるんですからね」
絵里「それもそうね」
希「ほな、うち、穂乃果ちゃんを呼んでくるわ、どうせ今日もダイエットサボって例のご飯屋におるやろ」
絵里「はあ……」
希「実質うちらのミスやからね」
絵里「まあ、出場願書と違って間接的なミスだからバレないとは思うけど」
希「どうやって穂乃果ちゃんをおびき出そうか」
絵里「おびき出す必要なんてないわよ、見て、生徒手帳の校則の欄……生徒会役員のミスは会長が責任を取ることって明記されてるわ」
希「太ったことと予算案のミスのこと、とにかく詰めるしかないね」
絵里「全部穂乃果のせいにしてしまいましょう、それが一番手っ取り早いわ」
穂乃果「えぇっ!?どうして私のせいなの!?海未ちゃんとことりちゃんが悪いのに!」
絵里「見てごらんなさい、二人の失態はあなたが責任を取らなければならないと、それがその学校の規則なのよ」
穂乃果「そんなぁ……」
希「生徒会長って生徒のトップなんよ、そんな人が校則に反したら……見てみ、停学一ヶ月やって」
穂乃果「一ヶ月!?それじゃラブライブ最終予選はどうなるの!?」
絵里「そもそも痩せる気の無いあなたに出場する資格なんて無いわよ」
穂乃果「鬼だ……2人ともひどいよ……」
海未「はじめから太ってさえいなければ、申請書の整理も自分で手伝えて、私たちのミスにも気付けていたかもしれないのですよ!?」
ことり「自業自得だよ、穂乃果ちゃん!」
穂乃果「空気が重い……」
海未「ほら、穂乃果……」
穂乃果「各部の代表も揃ったようなので、これより、予算会議を始めたいと思います」
モブ「……その前に、まず、各部の予算の件について説明してもらえますか?」
穂乃果「うっ……」
モブ「予算会議前にすべての部活の予算案が承認もしくは否認されているのはおかしいですよね?」
海未「えっと……」
ことり「それは……」
穂乃果「……それはすべて、生徒会の責任です!」
モブ「……」
穂乃果「では、予算会議を始めたいと思います!」
海未「?」
ことり「?」
穂乃果「無い袖は振れません!ミスは誰にでもあります!あまり私たちを責めないでください!これまでの人生で一度もミスをしたことの無い人だけが私たちに石を投げてください!」
海未「……」
ことり「……」
モブ「何言ってるのこの人……」
モブ「予算通ったと思って備品買っちゃったよ……」
モブ「こんな人が生徒会長でいいの……?」
穂乃果「では、予算会議を始めたいと思います!各部とも、申請された金額の9割を上限として分配したいと思います!」
モブ「なんだ、きちんと目は通してくれていたんだ……」
海未「穂乃果、一度計算したのですが、9割では分配できませんよ……」
穂乃果「……では、8割にしたいと思います!」
モブ「……」
にこ「はぁ……あの生徒会長はこういう人なのです!」
モブ「……?」
にこ「やることなすこと全てが適当で、アイドル研究会もいつも振り回されています!」
穂乃果「にこちゃん、何を……!」
にこ「ああして偉そうに喋っていますが、彼女よりミスをしたことのある人はこの場にはいないと思います!」
海未「まあ、そうでしょうね……」
にこ「今も彼女は、μ'sがラブライブ本選出場を懸けた位置にいるというのに、日々太り続けて一向に痩せる気配を見せません!」
穂乃果「に、にこちゃん……」
モブ「ふふっ……」
モブ「笑ったら悪いわよ……」
にこ「悪くありません!もっと笑ってやってください!あんなふざけた体型でスクールアイドルを名乗る彼女を笑い者にしてやってください!」
穂乃果「にこちゃん、やめてよ……」
にこ「この予算案の問題についても、そんな彼女だから起きてしまったものだと思います!これはもう彼女の性です、私たちが責めても何も改善はされません、みなさん、哀れな彼女を許してあげましょう!」
穂乃果「うぅ……」
モブ「そうね、許してあげなきゃ可哀想よ……」
モブ「あんな子がこの学校にいたなんてね……」
ことり「あ、あの、予算、8割なら分配できると計算に出ました!」
にこ「予算案に賛成の人!」
モブ「……はい」
モブ「賛成します……」
モブ「私も賛成です!」
凛「それで予算通ったの!?」
にこ「私のお陰よ、感謝なさい!」
穂乃果「ひどいよ、恥ずかしかったよ……校内歩くとみんな笑ってくるよ……」
海未「あとは穂乃果と花陽の体重の問題だけですよ!」
穂乃果「……痩せる!私痩せます!本当に痩せます!信じてください!」
ことり「花陽ちゃんは?あんな目に遭いたくな」
花陽「絶対に嫌です!私も痩せます!行きましょう、穂乃果ちゃん!」
穂乃果「う、うん!行こう!痩せよう!絶対痩せて最終予選突破するぞ!」
花陽「おー!」
>ことり「自業自得だよ、穂乃果ちゃん!」
あのさぁ…
徹底した糾弾ワロタ
やっぱこの世界はこうでなくちゃな
序盤に凛が絵里とにこを優しいと褒めてるのが明らかなフラグで草
はっちゃけガール「一組ずつ意気込みを聞かせてもらいましょう!まずはμ'sから!」
穂乃果「はい!私たちは、金に物を言わせた物量作戦で多大な宣伝活動を行い、その設立背景からもはやプロの領域へと足を踏み入れながらも、スクールアイドル、つまりは素人の集団を名乗る偽物のアイドルの打倒を目指して活動してきました!」
デコ「……」
はっちゃけガール「はは、ずいぶんはっちゃけるね……」
穂乃果「スクールアイドルとは、女子高生がその等身大の生活の中で、自分自身で考え、感じて、そして表現することに意義があると考えます!」
清楚「……」
穂乃果「金儲けに目が眩んだ大人たちの傀儡となり、その若さを商品に仕立て、偽のカリスマ性で人々の興味を惹き付けることに、いかほどの価値があるというのでしょうか!?」
ノッポ「……」
穂乃果「スクールアイドルのスクールとは、ただ高校生という言葉、その字義のみを指すものなのですか?私たちμ'sは、そうではないと考えています!スクールアイドルは部活動なのです!」
はっちゃけガール「なるほど……」
穂乃果「女子高生の身に余るほどの財源を担保に、曲もダンスも外部へ発注し、ただそれを倣って披露するという行為に、青春を感じますか!?自分達と同年代の子が頑張っているんだ、と共感できますか!?きっと、出来ないと思います!」
穂乃果「私たちは、この地区予選で立ち止まるつもりはありません!μ'sは!ラブライブで!優勝します!!」
モブ「おおー!」
はっちゃけガール「こんなことを言われていますが!続いてA-RISE!今予選への意気込みをどうぞ!」
穂乃果「あっ、いえ、A-RISEのこととは言っていません、悪しからず……」
はっちゃけガール「……こほん、続いて、A-RISEのみなさんです!」
デコ「私たちもμ'sの皆さんに同感です、スクールアイドルは、高校生による、全力と全力とのぶつかり合いなのです、青春なのです」
絵里「……」
デコ「ですが、アイドルでもあります」
にこ「……」
デコ「見た人たちを楽しませなければ、ときめかせなければ、アイドルとは言えません」
希「……」
デコ「私たちA-RISEは、ファンのみならず、多くの人々を魅了したいと考えています、そこに一切の妥協はありません」
はっちゃけガール「熱い2組の演説です……!ここは地区予選ではありますが!本選に匹敵するレベルの高さだと私は断言します!」
モブ「Yeahhhhhhhh!」
絵里「それじゃあこれから、最終予選で歌う曲を決めましょう?披露できるのは1曲、慎重に決めたいところね」
にこ「私は新曲が良いと思うわ!」
海未「予選は新曲に限るというルールでしたからね、やはりここも新曲のほうがウケが良いかと思われます」
ことり「無理に新しくしようとしても、またトラブルが起きないかな……」
真姫「それに、新曲が有利なんて本当かどうか分からないじゃない」
希「ラブソングはどうやろか?」
真姫「話聞いてた?」
花陽「ナールホドォアイドルニオイテコイノウタスナワチラブソングハヒツヨウフカケツテイバンキョクノナカニカナラズハイッテクルウタノヒトツナノニソレガイママデミューズニハソンザイシテイナカッタ!?」
絵里「……なんて?」
穂乃果「でも、どうして今までラブソングって無かったんだろう?」
海未「私に恋愛経験がありませんし、そもそもμ'sの誰も彼氏なんて出来たことが無いからではありませんか」
μ's「あはははは!」
絵里「とは言え、今までも常に実体験を基に作詞していたわけではないでしょう?」
海未「まあ、そうですが……」
真姫「どっちにしても、今から新曲というのは気が引けるわね……」
絵里「……断言するのはまだ早いんじゃない?」
穂乃果「でも、ラブソングって、恋愛の歌だよね……イメージできるかなあ」
海未「恋愛映画でも見てみますか?」
ことり「あっ、いいかも!ことり、ディープラブが見たい!」
凛「凛はセカチューがいい!」
真姫「私は頭の中の消しゴムがいいわ!」
にこ「チョイス古すぎない……?」
希「にこっちは何が見たいん?」
にこ「恋空とか……?」
希「……」
絵里「間をとってローマの休日にしましょう」
海未「それにしてもどうして私たちには恋人が出来ないのです?」
ことり「美少女過ぎて近寄りがたいんじゃない?」
穂乃果「女子高だから出逢いもないし」
にこ「絵里はロシアにいた頃付き合ったりしなかったの?」
絵里「ロシアにいたの4歳から6歳までの3年間だけよ……?」
真姫「えっ、たった3年しかいなかったのに帰国子女ぶってたの?」
凛「子供の頃いただけなのにロシア語話せるって逆に凄いにゃ!」
希「絵里ちはロシア帰りっぽく見せたくて毎日ロシア語の勉強してるんよ」
絵里「希!余計なことを!」
にこ「えっ、あんた、そんなことしてるんだ……?ぷぷっ……」
花陽「あっ、話してるうちに映画終わっちゃいましたよ」
穂乃果「何か映画見ても全然意味分かんなかったね、あまり見てなかったっていうのもあるけど」
ことり「うーん、相手のために身分を賭して尽くすっていう感覚がね……」
絵里「人の好きになるってややこしいことなのね」
希「うち、ラブソングやなくても良かったんよ、μ'sのみんなで言葉を出しあって曲を作れたらなあって思っただけであって」
海未「そうやって自分の持っているものを出しあって違う何かを作り出すって、確かに恋愛っぽさがありますね……これが恋愛っぽいということで合ってますよね?」
凛「女の子はみんな男の子を好きにならないといけないのかにゃ?」
花陽「女の子を好きになってもいいのかってことかな?」
凛「ううん、誰かを好きになることが大切なのかってことにゃ」
にこ「アイドルは恋愛禁止ってよく言うけど、別に禁止されなくても大丈夫なのでは……」
真姫「こんなことを世間に隠れながら続けるって、よく分からない価値観ね」
穂乃果「不思議な感覚だね、恋愛のことなんて考えたこともなかったよ」
ことり「ポーンって、どこか空から降ってきたみたいだよね、実感沸かなさすぎて」
海未「誰かにときめいて好きになるって、世間では普通のことなのでしょうか?それとも特別な出来事?」
花陽「何かこう胸の中がモヤモヤして気持ち悪いですよね、あまりにも自分の感覚と違いすぎて」
凛「モヤモヤってピッタリな表現だにゃ」
真姫「写真撮影で光が強すぎて周囲がボヤけることをハレーションって言うのよ、ちょうどあんな感じ、肝心なところが飛んでて理解できない」
にこ「せっかく時間を掛けて、映画まで見て、結局何もイメージできないって悔しいわ……」
絵里「穂乃果はみんな個性的って言ったけど、私や希はやっぱりみんな似てると思うわ、みんな純粋なほどに自分が好きすぎるのよ」
希「でもまあ、こうやって出てきた感想がそれぞれの恋愛のイメージってことやん?これ並べて歌詞にしてみたらどう?こういうのは勢いが大事なんよ」
改変しまくってるのに原作通りの流れで進むのマジでうまいと思うわ
こういうことか?
構成力ヤバすぎだろ
穂乃果「不思議な感覚だね、恋愛のことなんて考えたこともなかったよ」
不思議だね いまの気持ち
ことり「ポーンって、どこか空から降ってきたみたいだよね、実感沸かなさすぎて」
空から降ってきたみたい
海未「誰かにときめいて好きになるって、世間では普通のことなのでしょうか?それとも特別な出来事?」
特別な季節の色が ときめきを見せるよ
花陽「何かこう胸の中がモヤモヤして気持ち悪いですよね、あまりにも自分の感覚と違いすぎて」
初めて出会った時から予感に騒ぐ心のMelody とめられないとまらない なぜ
凛「モヤモヤってピッタリな表現だにゃ」
届けて 切なさには名前をつけようか
真姫「写真撮影で光が強すぎて周囲がボヤけることをハレーションって言うのよ、ちょうどあんな感じ、肝心なところが飛んでて理解できない」
Snow halation
にこ「せっかく時間を掛けて、映画まで見て、結局何もイメージできないって悔しいわ……」
想いが重なるまで待てずに 悔しいけど
絵里「穂乃果はみんな個性的って言ったけど、私や希はやっぱりみんな似てると思うわ、みんな純粋なほどに自分が好きすぎるのよ」
好きって純情
希「でもまあ、こうやって出てきた感想がそれぞれの恋愛のイメージってことやん?これ並べて歌詞にしてみたらどう?こういうのは勢いが大事なんよ」
微熱の中 ためらってもダメだね
飛び込む勇気に賛成 まもなくStart
あまりにも似た者同士過ぎる
全員が同レベルで酷過ぎる性格だから実際はバラバラだけど傍から見ると一体感があるように見えるんだな
絵里「1時間も説明会が遅れる!?」
穂乃果「この雪だからね……理事長は、危ないから最終予選は辞退しなさいって言うけど、さすがにそれはね……」
絵里「……分かったわ、私から事情を話して、6人で進めておく」
穂乃果「9人!」
絵里「?」
穂乃果「今は6人ですが本番には9人揃います、はい続けて!」
絵里「ええ、6人で頑張るわ、穂乃果たちも学校説明会よろしくね」
穂乃果「あっ!絵里ちゃん切らなっあっ!切った!」
海未「どうしたのですが、穂乃果!?」
穂乃果「6人で本番やるつもりだよ!間違いないよ!」
ことり「絶対間に合わせないとだね!」
穂乃果「あっ!今度は向こうから電話掛けてきた!絵里ちゃん!勝手に切らないでよ!」
絵里「ごめんなさい……今、会場に着いたところなんだけど……」
穂乃果「……」
絵里「凄いわ……」
穂乃果「あー!また切った!」
海未「穂乃果!雪掻きしましょう!」
穂乃果「何で急に!」
海未「見てください、この校庭を!雪だらけではありませんか!きっとこの先、会場に続く道もまともに雪掻きなんてされていませんよ!?」
ことり「そっか!本番に間に合うためには道が整備されてないと!」
穂乃果「よし!それじゃあ3人で雪掻きだ!」
一二三「いや、手伝わなくていいから」
穂乃果「どうして!?」
一二三「そんな服装で雪掻きできるわけないでしょ、茶化しに来ただけなんじゃないの?」
海未「違います!雪掻きしないと最終予選に出られないんです!」
一二三「……?だったら余計にやらせるわけにはいかないよ」
ことり「ええっ!?ことりたちが出られなくなってもいいの……?」
一二三「ラブライブ本選、μ'sに出てほしいのは穂乃果たちだけじゃないんだよ!?」
穂乃果「どういうこと……?」
一二三「廃校阻止してくれたμ's、全校生徒が見たいに決まってるじゃん!あんたたちは予選のことだけ考えてて!今自分に出来ることをやろうよ!」
凛「ほんとにここが満員になるの……?」
真姫「A-RISEだけでは怪しいけど、今回はμ'sもいるからね」
絵里「余裕ね」
デコ「言ってくれるわね」
にこ「A-RISE……!」
清楚「完全にフルハウス」
希「えっ、フルハウスってポーカーの役やん!カード好きなん?」
清楚「……?フルハウス、一杯の建物、つまり満員という意味よ?」
希「ほーん、出会い頭の英会話かあ、中々しゃしゃっとるやん」
清楚「……」
ノッポ「……どうも全員揃っていないようだが?」
絵里「1時間ほど遅れるそうなの、学校説明会で忙しくしてるから……」
花陽「そうなんです、私たちの学校は説明会も生徒の手で行うんですよ」
凛「あーあ、テレビCMで学校紹介が出来たらいいのににゃ……って、そんな高校あるわけないかぁ」
にこ「やっぱり学校のことは、そこに通う人働く人が、誠心誠意魅力を伝えなきゃダメよ」
真姫「すべてお膳立てされて人前に立つようになったら、そこで人間終わりよ」
希「あっ、もしかして普段のオーディエンスも用意されたものと違うん?いつしかそれを自分の人気と勘違いしてしまうんやない?」
デコ「……前から思っていたけど、あなたたちは私たちの何がそんなに気に入らないのよ!?」
絵里「気に入らないなんてことはないわ、凄く立派な学校、嫉妬しちゃうわ」
デコ「白々しい……!いい!?A-RISEはすべての音楽ファン、アイドルファンのために結成されたの!」
真姫「音楽ファンやアイドルファンからお金を巻き上げるための集金コンテンツってことかしら?」
デコ「良いものを作るにはお金が掛かる!それだけのことがどうして分からないの!」
清楚「もうそれ以上話しても無駄よ……」
ノッポ「……失礼」
デコ「……ッ!私たちは負けない、絶対に!」
絵里「前哨戦は私たちの不戦勝といったところね……残念だけど、彼女はもう負けてしまった……」
絵里「えっ!電車が止まって動けない!?」
ことり「何でちょっと笑ってるの!」
絵里「いえ、6人であのステージに立つなんて不安でいっぱいよ……」
真姫「やっぱり来られないんだ?」
絵里「思った通りね」
花陽「やった」
穂乃果「もう!全部聞こえてるよ!いいよ!車も使えないみたいだし、走っていくから!」
海未「待ってください、穂乃果、雪が強くなってきています!」
ことり「海未ちゃん!死ぬんだよ!」
海未「は?」
ことり「間違えた!死ぬ気でやれば、怖くなんかないよ!行こう!?」
穂乃果「うおー!!って、わあ!?」
ことり「穂乃果ちゃん!」
海未「雪が足にまとわりついて……」
穂乃果「絶対に……行くんだ……」
ことり「μ'sは……9人なんだよ……」
海未「6人じゃ……ない……!」
穂乃果「うっ……ぐぐ……」
ことり「うぅ……わっ……」
海未「ことり!」
穂乃果「絶対に……」
ことり「会場へ……」
海未「着くん……だ、ってこれ傘意味ある!?二人とも!傘畳みましょう!」
穂乃果「傘差してないほうが歩きやすいし視界も良いね!」
ことり「ほんとだ!しかも道路雪掻きしてある!」
海未「あっ!一二三たちが済ませてくれてたんですよ、きっと!」
穂乃果「これ余裕で着くよ!って言うか道路に車全然いないし!何が渋滞で動かないだよ!お父さんめ!出不精なだけじゃん!」
絵里「あっ!穂乃果!来たんだ!?」
穂乃果「来るよ!?これで最後とか絶対嫌だよ!結果残すんだよ!」
希「雪積もってたんやろ?どうやって間に合わせたん?」
海未「学校のみんなが雪掻きしていたのです!μ'sのステージを見たいからって!」
にこ「へえ、やるわね!お礼言ったほうがいいんじゃない?」
穂乃果「ううん、みんな好きでやってたみたいだから、お礼はいらないと思う、さあ行こう!」
> 一二三「廃校阻止してくれたμ's、全校生徒が見たいに決まってるじゃん!あんたたちは予選のことだけ考えてて!今自分に出来ることをやろうよ!」
初めてまともな人間見た気がする
中々しゃしゃっとるやんて
今時小学生でも言わないだろw
>>640
こんなこと言うからお礼してもらえなかったんだぞ! >>632
ことりちゃんあからさますぎませんかね... デコ「あなたたち……」
穂乃果「明けましておめでとうございます!良いお年を迎えられなくて残念でしたね!」
デコ「……」
海未「初詣に来たのではありませんか?」
ことり「もう帰っちゃうの?」
清楚「……さっきすでに参拝は済ませたの」
ノッポ「ラブライブ、あなたたちの思っているような甘い舞台じゃない……」
凛「負け惜しみが酷いにゃ……」
デコ「どうして……どうしてA-RISEじゃなくてμ'sが……!」
穂乃果「……」
穂乃果「わあ、3人とも!その何か変な白いやつお似合いですね!」
絵里「巫女装束ね……」
凛「一緒に写真撮ってほしいにゃ!」
にこ「あんた一人見劣りするからやめなさい、それに忙しいから、はい、どいたどいた」
凛「行っちゃった……」
花陽「あと3ヶ月で別れちゃうのに素っ気ないね……」
海未「10年後も20年後もあんな感じだと思いますよ、気にしても無駄です」
ことり「……μ's、あと3ヶ月で終わりかあ」
穂乃果「えっ、3年生になっても続けるでしょ!?」
ことり「μ'sって9人の女神がどうとか、希ちゃん言ってなかった?てっきり、9人じゃなくなったら解散かと思ってたけど」
海未「……どうなんでしょうね、ラブライブが終わるまでは考えないようにしますか」
亜里沙「お姉ちゃーん!」
絵里「亜里沙!何をお願いしたの?」
亜里沙「音ノ木坂に合格して、μ'sに入れますようにって!」
絵里「そう……」
亜里沙「雪穂が待ってるからもう行くね!」
希「μ's、うちらが卒業したらどうなるんやろね?」
にこ「絶対続けさせなさいよ!?もし私が大人気アイドルになったとき、μ'sが活動してなかったらテレビでの紹介が困るじゃない!」
希「かつて存在した伝説のスクールアイドルグループμ'sって肩書きもありやない?」
にこ「一理あるわね……絵里はどう思う!?」
絵里「うーん、まあそれはどうでもいいとして、一度みんなで話したほうが良さそうね」
穂乃果「自由!?」
海未「はい、歌も衣装も曲の長さも基本的に自由です」
絵里「とにかく全チームが1曲ずつ歌い終わって、会場とネット投票で優勝を決める……シンプルな勝負よ」
花陽「大会が始まるまでに、いかにグループの印象を強めるかが重要なのです!」
絵里「50曲も覚えてるわけがないもの、ネット視聴者はお目当てのグループが終わったらあとは見ないでしょうし」
海未「私たちはA-RISEを倒したグループとして名が売れていますが、大会のある3月まで維持できるかというと……」
花陽「それで重要なのが、グループにキャッチフレーズを付けることみたいです!出場チームは公式ページのグループ紹介に好きな言葉を載せられますよ!」
穂乃果「……恋の小悪魔、はんなりアイドル、With 優♡」
ことり「A-RISEを倒した功績は忘れられるのに、これが3月まで印象に残るとは到底思えないんだけど……」
希「何にせよ、無いよりはマシやん?」
花陽「そうです!μ'sを一言で表す言葉を付けましょう!」
穂乃果「μ's……μ's……9人の女神μ's」
絵里「それだと一言で伝わる私たちらしさが欠けてるわよ」
海未「私たちらしさって何でしょう?絵里と希は、私たち9人は似ていると言っていましたが」
絵里「キャッチフレーズの形で表すのは難しいわね……ラブライブで優勝したいという思いは間違いなく共通していると思うけれど」
凛「ラブライブ!優勝!μ's、ってこと?」
真姫「……夏にA-RISEが出たときは何て付けてたのよ?」
にこ「確か第一回大会はそんなシステム無かったわよ、どうせA-RISEが優勝するに決まっていたし」
ことり「私たちっていうイレギュラーが生まれたせいで、ちょっとルールが変わっちゃったんだね」
穂乃果「……何か喉まで出掛かってるんだよなあ……今日は持ち帰って後日発表しよっか」
穂乃果「……あれ!向こうの歩道にいるのって」
海未「綺羅ツバサ……?」
ことり「あっ、こっちに渡ってきたよ」
デコ「高坂穂乃果さん、ちょっといいかしら、そこの公園にでも」
穂乃果「……?」
デコ「聞いておきたいことがあるのよ」
ことり「先に帰ってるね?」
デコ「……私たちはあの最終予選ですべてを出し尽くした……そして負けた……」
穂乃果「……うん?つまり?」
デコ「どうして私たちが負けたのか、全く分からないの」
穂乃果「あっ、それいいですね!」
デコ「?」
穂乃果「今ちょうど、ラブライブ出場にあたって、グループのキャッチフレーズ決めで悩んでたんですよ!ツバサさんの話聞いてたらちょっとまとまりそうです!」
デコ「……そうやって」
穂乃果「?」
デコ「そうやって、人の話も真面目に聞かないで……何でそんなグループに私たちが!」
穂乃果「ちょ、ちょっと、子供もこっち見てますよ、泣かないで……」
デコ「廃校寸前だった癖に……私たちがどんな思いでスクールアイドルをやって来たか……会う度にいつもバカにして……」
穂乃果「だってお金使って良い物揃えただけじゃないですか……」
デコ「それの何が悪いの!?じゃあギター持ってその辺の駅前で弾き語りしてたらいいわけ!?」
穂乃果「……」
デコ「学校だけじゃない、その出資者も、共感する人はみんな、お金儲けにやってるわけじゃないの!ただ楽しませたいって、みんなで盛り上がりたいって思ってやってるのに……!私たちのファンまでバカにして……!」
穂乃果「そんなこと……」
デコ「そんなことあるわよ……!A-RISEはメンバーや学校の力だけで成り立ってるわけじゃないの……ファンのみんながいたから、それで支えられて……悔しい!あなたたちがA-RISEをバカにする度に、あなたはファンまで貶してたのよ!?」
穂乃果「そんなつもりは……」
デコ「A-RISEだって……私たち3人じゃなくても良かったの……みんなで日本の音楽界を盛り上げたいって気持ちがあれば、誰だってA-RISEだったのよ……」
穂乃果「……」
デコ「絶対に良い物を生み出してる自信があった!だから宣伝もいっぱいしてもらって、絶対失敗できない!ファンを裏切ることなんて、出来ない!その重圧にも耐えて頑張ってきたのに……!」
デコ「あなたたちのせいで全部無駄になった!どうして人のファンを平然とバカに出来る人たちが……A-RISEより多くの票を取ったの……悔しい、悔しい!悔しいッ!負けたことも、A-RISEに夢見てくれた人を裏切ることになったのも、全部嫌だ……!」
穂乃果「ツバサさん……」
デコ「何かの間違いであってほしい……何で、どうしてμ'sが……もうイヤだよ……」
穂乃果「……今、はっきりと分かりました」
デコ「……」
穂乃果「ツバサさんのその悔しさは、μ'sのせいではありません……」
デコ「……だったら、何だって言うの!?」
穂乃果「……その悔しさは、ツバサさんが自分に嘘をついた痛みです」
デコ「……!」
穂乃果「μ'sが勝って、A-RISEが負けたのは必然だったんです……」
デコ「どういうことよ……」
穂乃果「ツバサさんは、何のためにA-RISEをやっているのですか?その原動力は……?」
デコ「何のためって、やっぱり話を聞いてないじゃない……ファンのために……音楽で楽しむ人をもっと増やしたいからよ」
穂乃果「……ではA-RISEのファンは何のためにツバサさんたちを応援していたのですか?」
デコ「音楽を聴いて元気になるため、充実した思いを抱くため、より良い音楽が、A-RISEと一緒ならまだまだ生み出せると考えてくれていたからでは……?」
穂乃果「それって、すれ違ってますよね……」
デコ「言っている意味が分からないわ、同じ方向を向いているじゃない」
穂乃果「同じ方向を向くって、聞こえは良いですけど、ただの平行線ですよ」
デコ「……?」
穂乃果「いいですか?A-RISEはファンを見ています」
デコ「ええ……」
穂乃果「ファンはA-RISEの方を見ています」
デコ「……」
穂乃果「それが同じところでぶつかって、ひとつになるなら良いんですよ」
デコ「……!」
穂乃果「お互いの思いが相手の位置に辿り着いたとき、そこに相手はいないんです、何故ならこっちへ向けて動いているから」
デコ「……」
穂乃果「相手の思いを受け止めるためには、時には立ち止まることが必要なんです……それなのに、A-RISEとそのファンは、自分の真横を相手が通り過ぎたことに気が付かなかった……」
デコ「そんな……」
穂乃果「その上、まだまだ先を目指そうとする……ただの平行線でさえ交わることはないのに、ツバサさんたちは方向すら真逆……」
デコ「……でも、だったら、μ'sは立ち止まっていたと言うの!?あなたたちだって、常に上を目指していたじゃない!」
穂乃果「絵里ちゃん……メンバーの一人が、μ'sは9人そっくりだって言うんです」
デコ「?」
穂乃果「でも私は似てなんか無いと思っていた……似てるけど、似てないんです……」
デコ「何の話をしているの……?」
穂乃果「私たちは上を目指してはいますけど、常に立ち止まってもいます……それはきっと、μ'sのファンも同じです」
デコ「……そう言えば、最終予選の日、学校の生徒たちが道路の雪掻きをしてくれていたじゃない?」
穂乃果「ええ、それが何か?」
デコ「どうしてあのときお礼をしなかったのよ、それって、自分達を支えてくれる人に何の感謝もないってことよね」
穂乃果「だからそれが、立ち止まるということです」
デコ「……?」
穂乃果「さっきA-RISEは私たち3人じゃなくてもいいって言いましたよね?」
デコ「ええ、言ったわ」
穂乃果「それはμ'sも同じですよ、μ'sのファンはきっと、私たち9人のことなんてまるで見てないと思います」
デコ「……いえ、私が言ったのはそういうことではなくて……今あるA-RISEを応援してはいるけれど、違うA-RISEであっても応援していたという意味であって」
穂乃果「……では、ツバサさんはA-RISEのメンバーだと?」
デコ「そこに疑う余地はないのでは……」
穂乃果「それがツバサさんの嘘です……悔しさという痛みを産み出した要因なんです」
デコ「えっ……?」
穂乃果「A-RISEを構成するのは、学校でも、出資者でも、ましてやファンなんかではないんです!」
デコ「ファンなんか……?やっぱりファンを下に見てるんじゃない!」
穂乃果「違います!ファンを受け止めるために立ち止まっているんです!」
デコ「……?」
穂乃果「μ'sがA-RISEより支持された理由、それは、μ'sのメンバーが常にその場に在り続けたからなんです!」
デコ「その場に……まさか……」
穂乃果「だから、ファンは安心してμ'sを応援できるんです……!そしてμ'sのファンもまた……だって、μ'sは……!」
絵里「これが……μ'sのキャッチフレーズ……」
にこ「……確かに、私たちってこうよね」
花陽「みんなが同じ気持ちで前に進んで……」
海未「少しずつ夢を叶えていく……」
ことり「みんなの力……」
希「その原動力……」
真姫「同じだけど……」
凛「同じじゃない……」
『ぴかぴか Eye』雪兎娘
『Song and Dance Dream』いばねばっ娘
『甘さとすっぱさの化学反応』れもんみるく
『色の架け橋』9RANE
A-RISE・・・仲間と何かを作りたい、感動を共有したい
μ's・・・自分達が自分自身のことしか考えてないんだからどうせファンも同じだろ
ミュップさぁ……
でもこのくらいトンでる方がアーティスト感あるよな(適当)
これと同じ論点のすり替えを1話で絵里にやられて悔しがってるのに平気でツバサにやり返すのがひどい
雪穂「118……あった!」
亜里沙「……私もあった!雪穂……!」
雪穂「亜里沙!やった!」
亜里沙「やったよぉ!これで私たち、音ノ木坂だよ!音ノ木坂の生徒だよ!」
雪穂「そうだね!」
亜里沙「μ'sだよ!?私、μ'sだぁ!やった!私、μ'sだよ!」
雪穂(え、どういうこと……)
亜里沙「お姉ちゃん!私、μ'sだよ!!」
雪穂「……亜里沙はμ'sじゃないよ」
亜里沙「えっ、違うの……?」
雪穂「え、μ'sなの……?」
絵里「どうなの、亜里沙」
亜里沙「私μ'sだよ?」
雪穂「μ'sなんだ……」
雪穂(……μ'sなの?)
雪穂「ただいまー」
穂乃果「もう!何でメールしてくれなかったの!一緒に行くって約束したのに!」
雪穂「合格だった」
穂乃果「何でそんなに冷静なの!?合格だよ!?万歳だよ!?」
雪穂(万歳……?)
雪穂「万歳じゃないよ、合格だよ」
穂乃果「合格だよ、万歳だよ!」
雪穂「違うよ、合格だよ……ねえ、お姉ちゃん」
穂乃果「何?」
雪穂「亜里沙は、μ'sなの……?」
穂乃果「えっ、μ'sなの?」
雪穂「えっ、違うの?」
穂乃果「亜里沙ちゃんも受かったなら……それは万歳だね!」
雪穂「万歳だったの……?」
海未「それはきっと、μ'sから3年生がいなくなっても、あるいはまた別のメンバーが入っても、μ'sはμ'sなのか?と聞きたかったのですよ」
ことり「μ'sから3年生がいなくなってもμ'sだって穂乃果ちゃんは前に言ってたよね」
穂乃果「うーん、でも、9人じゃなくなったらやっぱりμ'sじゃないのかも」
希「うちが9人の女神がどうとか言ったのは気にしなくてええんよ」
絵里「それを決めるのは残ったメンバーだから」
にこ「私はμ'sを続けてほしいわ」
真姫「いや、にこちゃんに発言権はないでしょ、黙ってて」
花陽「よく考えてみると、3年生が辞めたらμ'sの名前を使えなくなるっていうのもおかしいよね」
凛「どうして?」
花陽「え、だってこの人たちあとから入ってきた3人だよ……?私たち、その前にはすでにμ'sで活動してたんだし……」
海未「そうですね、後進のくせしてグループ名の存続を左右するというのもおこがましい話です」
穂乃果「でもそうすると、雪穂や亜里沙ちゃんが入ってきたときに、μ'sですってなるのも癪だよね」
ことり「あなたたち、μ'sとして何か貢献してきたの?って気分になるよね」
凛「μ'sの名を捨てるのも3年生を気遣ったみたいで嫌だし、μ'sのまま継続するのも後輩がイキりそうで迷うにゃ……」
絵里「まあラブライブが終わるまでに決めたらいいじゃない、そのときには私たちはいないし、この問題に関しては気が楽ってものよ」
花陽「……ううん、ラブライブ前には決めたほうがいいと思う」
ことり「どうして?」
花陽「雪穂ちゃんも亜里沙ちゃんも、μ'sだから入りたいと思ってるかもしれないし……私たちの気持ちの入れ方に関わってきます」
海未「これで終わりというつもりで全身全霊をぶつけるか、今後の入部希望者のためにもμ'sの在り方を魅せるか……」
にこ「いいから続けなさいよ、μ's」
凛「にこちゃんはどうしてそんなに続けてほしいの?」
にこ「プロのトップアイドルになったとき、μ'sが無くなってたら困るでしょ、そのときの部員に先輩面できないでしょ」
ことり「それは困るかも……ことりも時々μ'sの様子を見に来て、あっ、これってラブライブ優勝時の衣装の写真だ!そういえば作るの苦労したなぁ、とか後輩に自慢したいよ……」
穂乃果「ことりちゃんのそれはスクールアイドル部が残ってればいいんじゃない?μ'sじゃなくなってもさ」
希「そうやって悩むのが青春や」
穂乃果「ただいまー」
雪穂「おかえりー」
亜里沙「わっ!穂乃果さん!そうだ!見てください!」
亜里沙「μ's、ミュージック……スタート!!」
亜里沙「どうです!?練習したんです!」
穂乃果「……えっ!?」
亜里沙「下手でしたか……?私、μ'sに入っても問題ないですか……?」
雪穂「……亜里沙、お姉ちゃん大会に向けて忙しいから」
亜里沙「そうですね、ごめんなさい!」
穂乃果(……あれって練習するものだったんだ……μ'sの誰よりも上手くてビックリしちゃった)
雪穂「亜里沙……少し話があるんだけど……」
亜里沙「うん……?」
雪穂「外、行こっか」
亜里沙「……話って?」
雪穂「亜里沙は、μ'sのどこが好きなの?」
亜里沙「えっ、どこって……」
雪穂「……亜里沙はさ、μ'sじゃないんだよ」
亜里沙「……どうしてそんなこと言うの?」
雪穂「亜里沙は、万歳なんだよ、お姉ちゃんが言ってた」
亜里沙「亜里沙は……万歳……」
雪穂「意味、わかる……?」
亜里沙「万歳ってあれでしょ?大日本帝国憲法発布の日、1889年2月11日に青山練兵場での臨時観兵式に向かう明治天皇を歓呼する際に、最敬礼では物足りないので歓呼の声を挙げようということで定着した、両手を挙げながら声を発するっていう……」
雪穂「それは知らないけど、喜ぶときの掛け声だよ、万歳って」
亜里沙「どうして雪穂が万歳なの……?」
雪穂「いや、私も万歳だったみたいだけど、亜里沙が万歳なんだよ」
亜里沙「どうして……?」
雪穂「万歳って、良いことばかりじゃないんだ……もうお手上げ、どうにもならないことも万歳って言うんだよ」
亜里沙「どうにもならない……」
雪穂「亜里沙が好きになったμ'sに、亜里沙はいないでしょ……?」
亜里沙「あっ……」
雪穂「お姉ちゃん、私たちに気を遣ってくれたんだと思う、はっきり言うにはキツいことだから……」
亜里沙「私たちが音ノ木坂に合格したことは喜ばしいけど、μ'sに入れることはできない……」
雪穂「それを一言で表したのが、万歳だったんだ……」
穂乃果「行ってきまーす!」
雪穂「お姉ちゃん!」
亜里沙「すみません、話があるんです!」
穂乃果「え、いいけど……」
亜里沙「あの、私……」
穂乃果「……」
亜里沙「μ'sに入らないことにしました!」
穂乃果「ええーっ!?どうして!?どうして!」
亜里沙「……」
雪穂「いいんだよ、お姉ちゃん、もう分かってるから……μ'sはあの9人でμ'sなんだもんね」
穂乃果「そうなの!?」
雪穂「そうなんだよ……μ'sは9人でμ's」
亜里沙「昨日、雪穂に言われて分かったの、私、μ'sが好き、9人が大好き……私が大好きなスクールアイドルμ'sに、私はいない……だから、私は私のいるハラショーなスクールアイドルを、雪穂と作ります!」
雪穂「……そういうこと、頑張るね、先輩!……なんてね」
穂乃果「そういうこと……?どういうこと……?」
穂乃果「遊ぶぞ〜!」
花陽「この9人でプライベートで遊ぶ日が来るなんて思いもしませんでした!」
凛「何して遊ぶにゃ?」
絵里「一人一つずつ行きたいところを挙げて、全部回りましょう?」
海未「いいですね!行きましょう!」
真姫「……それで、あとは、穂乃果の行きたいところだけど」
穂乃果「私は……海に行きたい……」
海未「海未は私ですが」
穂乃果「この9人で、9人だけの景色が見たい……!」
絵里「ハラショー……」
凛「夕日が照って良い景色だにゃ……」
にこ「どうして突然海だったのよ」
穂乃果「あのね……あのね、昨日、雪穂と亜里沙ちゃんが私のところに来て、こう言ったの、私たちμ'sには入らない、って」
海未「随分と急ですね……」
穂乃果「μ'sは9人でμ'sなんだよ、って……」
真姫「穂乃果は何て答えてあげたの?」
穂乃果「何も答えられなかった……言ってる意味がよく分からなくて……」
凛「この9人だからμ's……でも3人でも6人でも7人でもμ'sだったよね」
穂乃果「だから海に来たの……そして分かった……大会が終わったら、μ'sはおしまいにしよう……!」
絵里「……全然話が見えてこないわよ」
希「だから海に来た、のだからは、どこに掛かってるん?」
穂乃果「亜里沙ちゃんの言ってることが理解できなかったってところだよ……だから海に来た、そして……見えた」
海未「……何が見えたのです?」
穂乃果「亜里沙ちゃんはこうも言ったの……私の好きなμ'sに、私はいない……」
にこ「……中々カッコいい台詞ね」
穂乃果「私が叶える物語、μ's……私が叶えたいのは、μ'sのラブライブ優勝……」
海未「それはみんな同じですよ、穂乃果」
穂乃果「だから、ラブライブが開かれる前までは、1人になっても、100人になってもμ'sはμ'sだよ」
ことり「そっか……ラブライブが終わっちゃったら……」
穂乃果「もう、μ'sの役目は終わり……私たち、グループ名に囚われすぎていたんだよ、きっと……」
花陽「3年生がどうとか、新入生がどうとか、そうじゃないですもんね……私がいるからμ's……ただそれだけだったんです」
穂乃果「街にいたら分からなかった……9人だけの世界……海に来て、夕日を見て、思った……この景色は、今だけのものなんだって……」
真姫「雲が出て、日が陰っても、今は今……」
穂乃果「μ'sは、ラブライブで優勝するよ……そして、その優勝時のこの9人こそが、かけがえのないμ'sだったんだ……!」
にこ「穂乃果……」
花陽「……」
凛「……何かしんみりしてきちゃったにゃ」
ことり「……」
絵里「ラブライブ、頑張りましょう……」
穂乃果「……あーっ!!」
希「どうしたん!?急に!」
穂乃果「帰りの電車!無くなっちゃうよ!?みんな、走って!!」
ことり「えーっ!?穂乃果ちゃん!」
絵里「きっと、泣きそうになったから誤魔化してるだけよ、かわいいとこあるんだから」
海未「いや、嘘ですよね、ほんとに電車無いじゃないですか……」
司会「エントリーナンバー11、音ノ木坂学院スクールアイドル、μ's」
モブ「わー!」
モブ「あれがμ's……」
モブ「A-RISEを倒したグループ……」
絵里「……いよいよね」
にこ「分かってるわよ、戦いはもう始まってる……」
穂乃果「行ってくるね」
海未「ラブライブ本選、やはりどう考えてもトリが有利すぎます!」
希「参加チーム50組やろ?1組5分の持ち時間でも250分、4時間以上……」
海未「そんな長時間、同じステージを見続けて、集中力がもつはずありません!」
絵里「16番、27番なんてしょうもない数字を引き当てたら敗退間違い無しだわ」
ことり「じゃあどうするの?μ'sを強く印象付ける方法ってある?」
にこ「……あるにはあるわ、ただ、凄く邪道だけど」
穂乃果「ルール違反ってこと?」
にこ「ルールには反しないわ……」
凛「もったいぶらずに言ってほしいにゃ」
にこ「まずは一度、穂乃果が壇上に上がりなさい」
穂乃果「上がったらくじを引けばいいの?」
にこ「違うわ、くじを引く直前に少し考えた振りをして、客席を振り返るの」
穂乃果「うん……そのあとは?」
にこ「にこちゃん!くじを引くのは、にこちゃんだよ!と言うのよ」
ことり「くじ引きもテレビ放映されるみたいだしね!とにかく長くステージに残ることが重要なんだ?」
にこ「そうよ!そして私がくじを引いて、仮に50番を引き当てたとする」
絵里「もちろん、それが一番良いけれど……」
にこ「でも、そんな偶然ってある?最も注目されていたA-RISEの後釜に収まったμ'sが、最も目立つトリを手にするなんて……」
花陽「……はっ!きっと、出来レースを疑われます!はじめからA-RISEがトリになるように、くじ引きが仕組まれていたんじゃないかって!」
にこ「会場にいるのはスクールアイドル好きな人ばかりだもの、A-RISEのやり方が気に入らない人だって少なからずいるわ」
凛「出来レースだって糾弾されるの……?」
にこ「そうしたら私はこう言うわ」
にこ「出来レースだったら何?μ'sがA-RISEを破ったことは事実なのだから、その恩恵にあずかってもいいんじゃない?下らない言いがかりで私たちの足を引っ張らないでちょうだい!ってね」
絵里「確かに印象に残るわね!」
真姫「でも、にこちゃんがトリを引けず、別のグループが引き当てることだってあるんじゃない?」
にこ「その場合も同じことよ」
ことり「同じ?」
にこ「トリを引いたグループに向かって、出来レースよ!と大声で叫んでやるの」
希「策士にこっちや」
にこ「そうすることで、トリのグループが歌うときにμ'sの姿が頭に浮かぶでしょ?」
海未「では、にこがトリを引いた上で、他のグループが何も言ってこなかった場合はどうなるのです?」
絵里「そうね、結果としては上々だけど、くじを引いただけの人になるわよ」
にこ「ふっふっふ、そこのところも考えてあるわ!本番を楽しみにしていてちょうだい!」
穂乃果「にこちゃん!くじを引くのは、にこちゃんだよ!」
にこ「まったく、しょうがないわね!くじ引きならこのにこにーにお任せあれ!」
司会「では!こちらの箱からどうぞ!」
にこ「……えいっ!」
穂乃果「にこちゃん、どうだった……?」
にこ「えっ、嘘……50番……」
穂乃果「トリだ……一番最後だよ!にこちゃん!」
司会「μ's、50番を引き当てました!」
モブ「μ'sがラストだって!」
モブ「やっぱり持ってるチームは違うなぁ!」
モブ「運も実力のうちよね!凄い……!」
海未「……全く糾弾される気配がありませんが」
絵里「どうするのよ、にこ……」
にこ「……」
穂乃果「……!?にこちゃん!どうしたの!?」
にこ「悔しい……でも、嘘……そんなことって……」
絵里「にこ!大丈夫!?」
司会「体調を崩されたのですか!?」
にこ「悔しい……こんなのって……うぅ……」
希「どうしたん!?」
にこ「……私は、ずっとスクールアイドルが好きでした」
モブ「μ'sどうしたんだろう?」
モブ「何かあったのかな……?」
モブ「待って、矢澤さんが喋ってるみたい……」
にこ「この会場にいる多くの人がそうであるように、私もA-RISEの大ファンでした……」
花陽「にこちゃん、さりげなく司会からマイク奪ってる……」
にこ「ですが、あるとき知ってしまったのです……このスクールアイドルブームそのものが、A-RISEを売り込むでっち上げにすぎないということを……」
モブ「μ'sってアンチA-RISEなの……?」
にこ「このラブライブ大会にしてもそうです、スポンサーはA-RISEを擁するUTXのスポンサーと被っています……」
ことり「これは……」
にこ「ですが!私たちは地区予選でA-RISEと戦い、そして知りました!A-RISEの3人は、本気でスクールアイドル活動に取り組んでいたことに……!それなのに……」
モブ「矢澤さん……」
にこ「周りの大人たちは違ったのです!A-RISEを金儲けの道具としか見ていません……!このくじ引きにしたってそうです!」
モブ「どういうこと……?」
にこ「都合良く、A-RISE、あるいはμ'sが、全国知名度の高い私たちの地区の代表チームが、そう都合良くトリを引き当てることなんてあるでしょうか!?」
モブ「……!」
にこ「私は……A-RISEが可哀想でなりません……こんな……彼女たちはこんなお膳立てをされなくても十分優勝に値するグループなのに……」
モブ「A-RISEのために泣いてたんだ……」
にこ「私は!μ'sはトリで歌います!踊ります!μ'sのために、A-RISEのために、そして、未来のスクールアイドルのために!テレビの前の皆さん!是非、μ'sの姿を見てやってください!」
モブ「わー!」
モブ「私も他のグループのためにも歌う!」
モブ「スクールアイドルはみんなのために!」
真姫「いや、どうするのよ、ラブライブが出来レースみたいな喧伝して……」
にこ「困るのはUTXとそのスポンサーよ、火消しはA-RISEに頼んでおいたわ」
海未「なるようになれ、です!」
花陽「ラブライブ運営の釈明会見って今晩だよね!」
ことり「学校に泊まってみんなで見ようよ!」
絵里「申請は一週間前には出さないと通らないのでは?」
ことり「お母さんが無くしたことにしておいたから大丈夫!」
花陽「ご飯、炊けたよー!」
穂乃果「わあ!美味しそう!前は誰かのせいで食べられなかったもんね!」
ことり「私だけのせいじゃなかったよね……」
にこ「まあまあ!夕飯でも食べながらテレビを見るわよ!」
凛「ドキドキするにゃ」
希「肝試しみたいやね!」
海未「あっ、始まります!」
運営「……ラブライブ大会のチーム選出において不正行為が行われているのではないかとの指摘がありますが、そのような事実は一切ございません……ですので……とのことです……」
穂乃果「……終わっちゃった」
にこ「そもそも不正は無いもの、疑惑の解消なんて簡単よね」
もう何も浮かばないから一週間後にまたこの続きから
では
ゆっくりでええんや。
自分が楽しんで書けるようになったら戻ってきてな。
私がいるからμ'sは名言
ほら、たまにはゆっくり自分のペースでって歌あるだろ
大丈夫、書けるさ
むしろよくここまで詰まらず書けたなw
一週間と言わず待つよ
まあこのまま書いてたら人格が畜生に乗っ取られてた可能性があるからな
静養は必要だろ
こんな飛んでるやつ書くんだからそりゃあなあw
待ってるよー
本編の出来事を大袈裟にしてるスタイルだからμ'sがまとまってきた2期後半は書きづらいわな
ゆっくりでかまへんかまへん
まだ劇場版もAqours編も残ってるしな!!
読者まで畜生なのはこのssに毒された結果
イッチは責任を果たすべきだよなァ!?
(ゆっくりでいいのでファイトだよっ!)
自分が大好きで…
自分が大好きで…
自分が大好きで…
自分が大好きで…
自分が大好きで…
自分が大好きで…
自分が大好きで…
自分が大好きで…
自分が大好きだったから…
お詫び
好評連載中の『ラブライブ!2期』ですが、諸事情により、掲載誌変更させていただくことを決定致しました。
掲載お待ち頂いておりましたお客様にはお詫び申し上げます。
新連載のお知らせ
別誌連載中の『ラブライブ!2期』ですが、次号より本誌での移籍連載となることをご報告させていただきます。
物語が終盤に差し掛かっての移籍となり、両誌の読者様に混乱が生まれることが懸念されます。
今回の移籍にあたり、今号にて直近2話の再掲載が決定致しました。
移籍作業による不安やストレスが募り、現行掲載誌にて満足のいく作品を描けなかったという作者たっての希望もあり、本誌の読者様へ向け加筆・修正を施した特別仕様となります。
今後とも『ラブライブ!2期』の応援よろしくお願い致します。
デコ「あなたたち……」
穂乃果「明けましておめでとうございます!良いお年を迎えられなくて残念でしたね!」
デコ「……」
海未「初詣に来たのではありませんか?」
ことり「もう帰っちゃうの?」
清楚「……さっきすでに参拝は済ませたの」
ノッポ「ラブライブ、あなたたちの思っているような甘い舞台じゃない……」
凛「負け惜しみが酷いにゃ……」
デコ「どうして……どうしてA-RISEじゃなくてμ'sが……!」
穂乃果「……」
穂乃果「わあ、3人とも!その何か変な白いやつお似合いですね!」
絵里「巫女装束ね……」
凛「一緒に写真撮ってほしいにゃ!」
にこ「あんた一人見劣りするからやめなさい、それに忙しいから、はい、どいたどいた」
凛「行っちゃった……」
花陽「あと3ヶ月で別れちゃうのに素っ気ないね……」
海未「10年後も20年後もあんな感じだと思いますよ、気にしても無駄です」
ことり「……μ's、あと3ヶ月で終わりかあ」
穂乃果「えっ、3年生になっても続けるでしょ!?」
ことり「μ'sって9人の女神がどうとか、希ちゃん言ってなかった?てっきり、9人じゃなくなったら解散かと思ってたけど」
海未「……どうなんでしょうね、ラブライブが終わるまでは考えないようにしますか」
亜里沙「お姉ちゃーん!」
絵里「亜里沙!何をお願いしたの?」
亜里沙「音ノ木坂に合格して、μ'sに入れますようにって!」
絵里「そう……」
亜里沙「雪穂が待ってるからもう行くね!」
希「μ's、うちらが卒業したらどうなるんやろね?」
にこ「絶対続けさせなさいよ!?もし私が大人気アイドルになったとき、μ'sが活動してなかったらテレビでの紹介が困るじゃない!」
希「かつて存在した伝説のスクールアイドルグループμ'sって肩書きもありやない?」
にこ「一理あるわね……絵里はどう思う!?」
絵里「うーん、まあそれはどうでもいいとして、一度みんなで話したほうが良さそうね」
穂乃果「自由!?」
海未「はい、歌も衣装も曲の長さも基本的に自由です」
絵里「とにかく全チームが1曲ずつ歌い終わって、会場とネット投票で優勝を決める……シンプルな勝負よ」
花陽「大会が始まるまでに、いかにグループの印象を強めるかが重要なのです!」
絵里「50曲も覚えてるわけがないもの、ネット視聴者はお目当てのグループが終わったらあとは見ないでしょうし」
海未「私たちはA-RISEを倒したグループとして名が売れていますが、大会のある3月まで維持できるかというと……」
花陽「それで重要なのが、グループにキャッチフレーズを付けることみたいです!出場チームは公式ページのグループ紹介に好きな言葉を載せられますよ!」
穂乃果「……恋の小悪魔、はんなりアイドル、With 優♡」
ことり「A-RISEを倒した功績は忘れられるのに、これが3月まで印象に残るとは到底思えないんだけど……」
希「何にせよ、無いよりはマシやん?」
花陽「そうです!μ'sを一言で表す言葉を付けましょう!」
穂乃果「μ's……μ's……9人の女神μ's」
絵里「それだと一言で伝わる私たちらしさが欠けてるわよ」
海未「私たちらしさって何でしょう?絵里と希は、私たち9人は似ていると言っていましたが」
絵里「キャッチフレーズの形で表すのは難しいわね……ラブライブで優勝したいという思いは間違いなく共通していると思うけれど」
凛「ラブライブ!優勝!μ's、ってこと?」
真姫「……夏にA-RISEが出たときは何て付けてたのよ?」
にこ「確か第一回大会はそんなシステム無かったわよ、どうせA-RISEが優勝するに決まっていたし」
ことり「私たちっていうイレギュラーが生まれたせいで、ちょっとルールが変わっちゃったんだね」
穂乃果「……何か喉まで出掛かってるんだよなあ……今日は持ち帰って後日発表しよっか」
穂乃果「……あれ!向こうの歩道にいるのって」
海未「綺羅ツバサ……?」
ことり「あっ、こっちに渡ってきたよ」
デコ「高坂穂乃果さん、ちょっといいかしら、そこの公園にでも」
穂乃果「……?」
デコ「聞いておきたいことがあるのよ」
ことり「先に帰ってるね?」
デコ「……私たちはあの最終予選ですべてを出し尽くした……そして負けた……」
穂乃果「……」
デコ「どうして私たちが負けたのか、全く分からないの」
穂乃果「……なるほど」
デコ「?」
穂乃果「今ちょうど、ラブライブ出場にあたって、グループのキャッチフレーズ決めで悩んでたんですよ……ツバサさんの話を聞いてたらちょっとまとまりそうです」
デコ「……そうやって」
穂乃果「?」
デコ「そうやって、人の話も真面目に聞かないで……何でそんなグループに私たちが!」
穂乃果「ちょ、ちょっと、子供もこっち見てますよ、泣かないで……」
デコ「私たちがどんな思いでスクールアイドルをやって来たか……会う度にいつもバカにして……」
穂乃果「お金使って良いもの揃えただけじゃないですか……」
デコ「それの何が悪いの!?」
穂乃果「悪いというか……虚構ですよね、見せかけの華やかさですよ、A-RISEって」
デコ「見掛けを良くしないと人は集まらないわ!それに、私たちはお金儲けのために活動しているわけじゃない!それは学校も、出資者も、私たちの理念に共感する人は、みんなで盛り上がりたい!みんなを楽しませたいと思っているだけなの!」
穂乃果「みんなで盛り上がりたい……」
デコ「絶対に良いものを産み出してる自信があった!だからいっぱい宣伝もしてもらって、絶対失敗できない!ファンを裏切ることなんて出来ない!なのに、あなたたちは私たちのファンまでバカにして……!」
穂乃果「だけどツバサさん、ネットでバカにされてるじゃないですか」
デコ「えっ……?」
穂乃果「A-RISEだけじゃないですよ、Twitterとか見ると、μ'sも罵倒されてます」
デコ「バカにされるって、どんな風に……?」
穂乃果「誰々より丸々ちゃんのほうが可愛い、何であんな人がメンバーなのか分からないとか、あとは容姿の特徴をあげつらって蔑称を付けられたりもしてます」
デコ「……目立つ人を嫌う人種というのはいるわ」
穂乃果「それがそうじゃないんです、メンバーを叩くのは別のメンバーのファンなんですよ」
デコ「うそ……」
穂乃果「ほんとですよ、自分の好きな子が人気になってほしいから、別のメンバーを落とすんです」
デコ「……でもそれは、根底にあるのは好きという気持ちでしょう?」
穂乃果「ファンってもしかして、自分のおかげでスクールアイドルは輝けていると思ってるんじゃないかな、でもそれは正しいと思う、μ'sもみんなそうだし」
デコ「そうよ、一人一人の力が積み重なって、私たちは輝けているの……そう言えば、最終予選の日に学校の子達が雪掻きをしてくれていたじゃない?」
穂乃果「それが何か?」
デコ「どうして何もお礼をしなかったの?彼女たちのおかげでμ'sは会場に辿り着けたのに」
穂乃果「あれは彼女たちが好きでやったことですから」
デコ「μ'sが好きだから手伝ってくれたってことよね?」
穂乃果「μ'sのステージを見たいから、と言っていましたよ?」
デコ「……うん?今そういう話をしているのでしょう?」
穂乃果「……?私はμ'sとしてラブライブで優勝したい、そしてファンもまたμ'sを見たいと思っている、だからμ'sはA-RISEに勝てた」
デコ「いえ、A-RISEのファンも私たちを決勝の舞台で見たいと応援してくれていたはずよ」
穂乃果「それはみんなではなく自分のためですよね?」
デコ「自分?私のためってこと?」
穂乃果「……?」
デコ「A-RISEに関わる人はみんな、A-RISEの成功を祈っているわ」
穂乃果「μ'sに関わる人もみんな、μ'sの成功を祈ってましたよ」
デコ「……?」
穂乃果「みんなではなく、自分のためですよね?でもA-RISEはみんなのためだから負けたんですよ」
デコ「……?」
穂乃果「一人一人の思いがμ'sを大きくしてくれたんです、自分に出来ることを各々が突き詰めた結果、最高のパフォーマンスに繋がったわけです」
デコ「やはり、A-RISEよりもμ'sのファンの思いのほうが大きかったということなの……」
穂乃果「……?」
デコ「……?」
絵里「これが……μ'sのキャッチフレーズ……」
にこ「……確かに、私たちってこうよね」
花陽「みんなが同じ気持ちで前に進んで……」
海未「少しずつ夢を叶えていく……」
ことり「みんなの力……」
希「その原動力……」
真姫「同じだけど……」
凛「同じじゃない……」
『ぴかぴか Eye』雪兎娘
『Song and Dance Dream』いばねばっ娘
『甘さとすっぱさの化学反応』れもんみるく
『色の架け橋』9RANE
雪穂「118……あった!」
亜里沙「……私もあった!雪穂……!」
雪穂「亜里沙!やった!」
亜里沙「やったよぉ!これで私たち、音ノ木坂だよ!音ノ木坂の生徒だよ!」
雪穂「そうだね!」
亜里沙「μ'sだよ!?私、μ'sだぁ!やった!私、μ'sだよ!」
雪穂(え、どういうこと……)
亜里沙「お姉ちゃん!私、μ'sだよ!!」
雪穂「……亜里沙はμ'sじゃないよ」
亜里沙「えっ、違うの……?」
雪穂「え、μ'sなの……?」
絵里「どうなの、亜里沙」
亜里沙「私μ'sだよ?」
雪穂「μ'sなんだ……」
雪穂(……μ'sなの?)
雪穂「ただいまー」
穂乃果「もう!何でメールしてくれなかったの!一緒に行くって約束したのに!」
雪穂「合格だった」
穂乃果「何でそんなに冷静なの!?合格だよ!?万歳だよ!?」
雪穂(万歳……?)
雪穂「万歳じゃないよ、合格だよ」
穂乃果「合格だよ、万歳だよ!」
雪穂「違うよ、合格だよ……ねえ、お姉ちゃん」
穂乃果「何?」
雪穂「亜里沙は、μ'sなの……?」
穂乃果「えっ、μ'sなの?」
雪穂「えっ、違うの?」
穂乃果「亜里沙ちゃんも受かったなら……それは万歳だね!」
雪穂「万歳だったの……?」
海未「それはきっと、μ'sから3年生がいなくなっても、あるいはまた別のメンバーが入っても、μ'sはμ'sなのか?と聞きたかったのですよ」
ことり「μ'sから3年生がいなくなってもμ'sだって穂乃果ちゃんは前に言ってたよね」
穂乃果「うーん、でも、9人じゃなくなったらやっぱりμ'sじゃないのかも」
希「うちが9人の女神がどうとか言ったのは気にしなくてええんよ」
絵里「それを決めるのは残ったメンバーだから」
にこ「私はμ'sを続けてほしいわ」
真姫「いや、にこちゃんに発言権はないでしょ、黙ってて」
花陽「よく考えてみると、3年生が辞めたらμ'sの名前を使えなくなるっていうのもおかしいよね」
凛「どうして?」
花陽「え、だってこの人たちあとから入ってきた3人だよ……?私たち、その前にはすでにμ'sで活動してたんだし……」
海未「そうですね、後進のくせしてグループ名の存続を左右するというのもおこがましい話です」
穂乃果「でもそうすると、雪穂や亜里沙ちゃんが入ってきたときに、μ'sですってなるのも癪だよね」
ことり「あなたたち、μ'sとして何か貢献してきたの?って気分になるよね」
凛「μ'sの名を捨てるのも3年生を気遣ったみたいで嫌だし、μ'sのまま継続するのも後輩がイキりそうで迷うにゃ……」
絵里「まあラブライブが終わるまでに決めたらいいじゃない、そのときには私たちはいないし、この問題に関しては気が楽ってものよ」
花陽「……ううん、ラブライブ前には決めたほうがいいと思う」
ことり「?」
花陽「雪穂ちゃんも亜里沙ちゃんも、μ'sだから入りたいと思ってるかもしれないし……私たちの気持ちの入れ方に関わってきます」
海未「これで終わりというつもりで全身全霊をぶつけるか、今後の入部希望者のためにもμ'sの在り方を魅せるか……」
にこ「いいから続けなさいよ、μ's」
凛「にこちゃんはどうしてそんなに続けてほしいの?」
にこ「プロのトップアイドルになったとき、μ'sが無くなってたら困るでしょ、そのときの部員に先輩面できないでしょ」
ことり「それは困るかも……ことりも時々μ'sの様子を見に来て、あっ、これってラブライブ優勝時の衣装の写真だ!そういえば作るの苦労したなぁ、とか後輩に自慢したいよ……」
穂乃果「ことりちゃんのそれはスクールアイドル部が残ってればいいんじゃない?μ'sじゃなくなってもさ」
希「そうやって悩むのが青春や」
穂乃果「ただいまー」
雪穂「おかえりー」
亜里沙「わっ!穂乃果さん!そうだ!見てください!」
亜里沙「μ's、ミュージック……スタート!!」
亜里沙「どうです!?練習したんです!」
穂乃果「……えっ!?」
亜里沙「下手でしたか……?私、μ'sに入っても問題ないですか……?」
雪穂「……亜里沙、お姉ちゃん大会に向けて忙しいから」
亜里沙「そうですね、ごめんなさい!」
穂乃果(……あれって練習するものだったんだ……μ'sの誰よりも上手くてビックリしちゃった)
雪穂「亜里沙……少し話があるんだけど……」
亜里沙「うん……?」
雪穂「外、行こっか」
亜里沙「……話って?」
雪穂「亜里沙は、μ'sのどこが好きなの?」
亜里沙「えっ、どこって……」
雪穂「……亜里沙はさ、μ'sじゃないんだよ」
亜里沙「……どうしてそんなこと言うの?」
雪穂「亜里沙は、万歳なんだよ、お姉ちゃんが言ってた」
亜里沙「亜里沙は……万歳……」
雪穂「意味、わかる……?」
亜里沙「万歳ってあれでしょ?大日本帝国憲法発布の日、1889年2月11日に青山練兵場での臨時観兵式に向かう明治天皇を歓呼する際に、最敬礼では物足りないので歓呼の声を挙げようということで定着した、両手を挙げながら声を発するっていう……」
雪穂「それは知らないけど、喜ぶときの掛け声だよ、万歳って」
亜里沙「どうして亜里沙が万歳なの……?」
雪穂「万歳って、良いことばかりじゃないんだ……もうお手上げ、どうにもならないことも万歳って言うんだよ」
亜里沙「どうにもならない……」
雪穂「亜里沙が好きになったμ'sに、亜里沙はいないでしょ……?」
亜里沙「あっ……」
雪穂「お姉ちゃん、私たちに気を遣ってくれたんだと思う、はっきり言うにはキツいことだから……」
亜里沙「私たちが音ノ木坂に合格したことは喜ばしいけど、μ'sに入れることはできない……」
雪穂「それを一言で表したのが、万歳だったんだ……」
穂乃果「行ってきまーす!」
雪穂「お姉ちゃん!」
亜里沙「すみません、話があるんです!」
穂乃果「え、いいけど……」
亜里沙「あの、私……」
穂乃果「……」
亜里沙「μ'sに入らないことにしました!」
穂乃果「ええーっ!?どうして!?どうして!」
亜里沙「……」
雪穂「いいんだよ、お姉ちゃん、もう分かってるから……μ'sはあの9人でμ'sなんだもんね」
穂乃果「そうなの!?」
雪穂「そうなんだよ……μ'sは9人でμ's」
亜里沙「昨日、雪穂に言われて分かったの、私、μ'sが好き、9人が大好き……私が大好きなスクールアイドルμ'sに、私はいない……だから、私は私のいるハラショーなスクールアイドルを、雪穂と作ります!」
雪穂「……そういうこと、頑張るね、先輩!……なんてね」
穂乃果「そういうこと……?どういうこと……?」
穂乃果「遊ぶぞ〜!」
花陽「この9人でプライベートで遊ぶ日が来るなんて思いもしませんでした!」
凛「何して遊ぶにゃ?」
絵里「一人一つずつ行きたいところを挙げて、全部回りましょう?」
海未「いいですね!行きましょう!」
真姫「……それで、あとは、穂乃果の行きたいところだけど」
穂乃果「私は……海に行きたい……」
海未「海未は私ですが」
穂乃果「この9人で、9人だけの景色が見たい……!」
絵里「ハラショー……」
凛「夕日が照って良い景色だにゃ……」
にこ「どうして突然海だったのよ」
穂乃果(昨日、雪穂と亜里沙ちゃんが私のところに来て、私たちμ'sには入らない、って言ってきた……μ'sは9人だからμ's、その通りだ……今しか見れないこの景色のように、ラブライブ決勝の舞台に立つ、この9人こそがμ'sなんだ……!)
穂乃果「大会が終わったら、μ'sはおしまいにしよう……!」
海未「……?」
ことり「……?」
希(穂乃果ちゃんの中で……何が起きたん……?)
ほのつばのお互い「……?」になってるとこ いつ見ても笑う
>>780
読んでる人も「……?」ってなってるからセーフ 相変わらず会話のキャッチボールが全然出来てなくて草
海未「ラブライブ本選、やはりどう考えてもトリが有利すぎます!」
希「参加チーム50組やろ?1組5分の持ち時間でも250分、4時間以上……」
海未「そんな長時間、同じステージを見続けて、集中力がもつはずがありません!」
絵里「16番、27番なんてしょうもない数字を引き当てたら敗退間違い無しだわ」
ことり「じゃあどうするの?μ'sを強く印象付ける方法ってある?」
にこ「……あるにはあるわ、ただ、凄く邪道だけど」
穂乃果「ルール違反ってこと?」
にこ「ルールには反しないわ……」
花陽「もったいぶらずに言ってほしいです……」
にこ「本番を楽しみにしていなさい、決してへまはしないから……」
凛「凄い自信だにゃ……!」
司会「エントリーナンバー11、音ノ木坂学院スクールアイドル、μ's」
モブ「わー!」
モブ「あれがμ's……」
モブ「A-RISEを倒したグループ……」
絵里「……いよいよね」
にこ「穂乃果、分かってるわね?壇上に上がったら一度立ち止まって、私を呼ぶのよ?」
穂乃果「うん、変わったことをやって印象づける作戦だもんね!」
海未(本当にそれだけのことで優位に立てるのでしょうか……)
穂乃果「にこちゃん!くじを引くのは、にこちゃんだよ!」
にこ「わ、わたし!?……分かったわよ!」
司会「代表者、どうぞ、前へ!」
にこ「……えいっ!」
にこ(ここで50番を引けたらずっとやりやすくなる……お願い!)
穂乃果「にこちゃん!?50!50番だよ!トリを引いたよ!」
にこ「えっ!?うそ!」
モブ「μ'sがトリ!?」
モブ「やっぱり持ってるグループは違うわね!」
絵里「にこ!やるじゃない!」
海未「凄いですよ、にこ!」
にこ「……」
穂乃果「にこちゃん……?」
司会「どうかされましたか……?」
にこ「いま……今、出来レースって言ったの誰よ……」
モブ「えっ!出来レース!?」
にこ「……聞こえないと思ったんでしょ!?聞こえてるわよ!……どうして、どうしてそんな酷いことが言えるの……」
モブ「いったい誰が言ったのよ……」
にこ「確かに私たちμ'sは、A-RISEという偉大なグループに地区予選で打ち勝ったわ……業界の全面的なバックアップを背景に持つあのA-RISEにμ'sは……μ'sは勝った……!」
海未(出来レースなんて一言も聞こえませんでしたが……)
にこ「ラブライブというスクールアイドルの祭典、その宣伝を本来はA-RISEが請け負っていたのでしょう……でも、μ'sがその位置へ躍り出た……」
絵里「……」
にこ「そんな話題性のあるμ'sを、確かに売り出したいという思惑はあるのかもしれない……でも、私たちμ'sは、そんな陰謀とは無縁に、必死に、μ'sは真剣に活動してきました!」
にこ「それはμ'sだけでなく、すべてのスクールアイドルが同じだと!μ'sはそう考えて……それなのに、出来レースだなんて!よくもそんな汚い言葉を口に出来るわね!」
モブ「……」
にこ「知名度のあるμ'sがたまたま50番目を引き当てるなんてありえない!そんな下らない思い込みで変な言い掛かりをμ'sに付けるのはやめてください!」
ことり(この人何回μ'sって言うの……)
にこ「それはμ'sだけでなく、A-RISE、ここにいる本選出場のグループ、いいえ!すべてのスクールアイドルへの侮辱よ!!」
穂乃果「にこちゃん……そうです、うちの、μ'sの部長の言う通りです!μ'sだけでなく、すべてのアイドルを愚弄する情けない行いです……!」
にこ「私は悲しいです……自分の大好きなスクールアイドルから、そんな言葉を聞かされるだなんて、本当に情けないです……でもこれは、その発言をした人だけの責任ではありません……!」
モブ「!」
にこ「私たちμ'sは、スクールアイドルの罪すべてを背負い、その責任から、トリを見事果たしたいと考えています!」
モブ「……そうよ、μ'sだけじゃない、スクールアイドルの失態は、スクールアイドルがカバーしなくちゃ!」
モブ「私たちも正々堂々戦います!」
モブ「誰がケチ付けたか知らないけど、ラブライブは全グループがトリなのよ!そんな意気込みで頑張りましょう!」
絵里「あれだけμ'sμ's言えば相当印象に残ったでしょうね」
凛「ちょっと不自然じゃないかにゃ」
真姫「こういうのは不自然すぎるほど言ったほうが良いのよ」
希「最後に残るのは不自然さよりもその強烈な印象や」
海未「そういうものですか?」
希「例えばしんりがくって言葉を聞かされたあとに、し○○がく、○の中に入る言葉は?と問われたとするやん?」
海未「その場合、しんりがくと答えたくなりますね、修学や商学でも構わないはずですが」
希「運の良いことに、ラブライブは全グループがトリなんて言ってくれたし、どのグループを見ても、観客の頭には本当のトリのμ'sが浮かぶんよ」
穂乃果「へえ、にこちゃんも中々やるね」
にこ「へへーん、まあね!」
絵里「それにしてもよく合宿の許可が降りたわね、確か申請期限は2週間前でしょう?穂乃果が急に、学校でお泊まり会したいだなんて言い出したのに」
ことり「お母さんが申請書類無くしたことにしておいたんだよ、貰った覚えはないって言ってたけど、ずっと責めてたらそんな気がしてきたって認めてくれたの」
海未「それも似たようなものですね、納得です」
穂乃果「……今日、泊まってよかったね、星が綺麗」
花陽「学校の周りは建物が少ないから、光がよく見えるんですね」
穂乃果「ねえ、屋上、言ってみない?」
穂乃果「……凄いね」
ことり「光の海みたい……」
海未「この一つ一つが、みんな誰かの光なんですよね……」
穂乃果「この中にはきっと、私たちと話したことも、会ったこともない、触れ合うきっかけもなかった人たちがたくさんいるんだよね……」
にこ「でも、繋がった……」
絵里「スクールアイドルの活動を通して……」
希「μ'sの歌を聞いて、何かを考えたり、ちょっぴり楽しくなったり、ちょっぴり元気になったり、ちょっぴり笑顔になったり……」
花陽「……この街に灯る明かり、私たちが点けたようなものですよね」
凛「ついに明日だよ、本番は」
真姫「この街だけじゃない、日本中を私が照らすときが来た……」
花陽「衣装もバッチリ!」
凛「ねえ真姫ちゃん、かよちんと凛、どっちが可愛いと思う?」
真姫「いや、どっちも大差ないわ、よく私に聞く勇気があったわね、身の程知らずよ」
希「今日もうちは遠慮せず前に出るからね!?」
絵里「最前は私よ?過ぎたるは及ばざるが如し、前に出すぎてステージから落ちないようにね?」
にこ「ふふん、面白いこと言ってるじゃない、今日は本気になった私の実力を見せてあげるわ!」
海未「さあ、そろそろ時間ですよ!」
穂乃果「ついにここまで来た……!自分の持てるすべてを発揮して、今までμ'sが届けてきた気持ちと思いと、歌ってくれてありがとうという感謝!全部観客から引き出そう!」
穂乃果「μ'sラストライブ、全力で飛ばしていこう!いち!」
ことり「に!」
海未「さん!」
真姫「よん!」
凛「ご!」
花陽「ろく!」
にこ「なな!」
希「はち!」
絵里「きゅう!」
穂乃果「行こう!GiRa-GiRa Sensation!」
μ's「μ's!ミュージック、スタート!!」
私が叶える物語とギラギラセンセーションを見れただけでもこのSSの価値がある
μ’s「いち!」
一周回ってなんか良いシーンに見えるかも
>>794
どっちが可愛いと思う?って聞いただけでこんなに言われるんだもんな 輝くことを自重せずキラキラからギラギラに変わるの草
歌ってくれてありがとうと言わせようとかとんでもねえなw
酷ぇ!w
ギラギラなんてよく発想したわ
天才SS作家だな
穂乃果「できたー!」
穂乃果「できたできたできたー!」
穂乃果「やったやっととっと できた やっとやっととっと できた」
穂乃果「やあやあやあやあ できた できた できた できた ハイハイハイ!」
亜里沙「……」
雪穂「……何が出来たの?」
穂乃果「送辞だよ!卒業式の送辞!」
亜里沙「掃除ですか……」
穂乃果「やっと出来たよー!ずっと悩んでたんだぁ!行ってきまーす!」
亜里沙「穂乃果さん、私たちの服……」
雪穂「完全に気付いてなかったよね……」
穂乃果「私、高坂穂乃果!16歳!生徒会長!美少女!μ'sのリーダー!ラブライブ優勝の立役者!偉い!私凄い!」
凛「おーい!」
花陽「穂乃果ちゃん、おはよ!」
穂乃果「この3人は私のしもべ!あっ!声に出てた!みんなは!?」
真姫「……私たちも今来たところよ」
穂乃果「機嫌悪そうだね!ファイトだよっ!」
真姫「……」
穂乃果「あっ、にこちゃんもおはよー!」
にこママ「にっこにっこにー!」
凛「何か声が低いにゃ、にこちゃんの偽物にゃ」
にこママ「……」
にこ「あっ、お母さん、来てたんだ……」
にこママ「ラブライブ、優勝したそうね」
にこ「……ええ、会場中に夢を届けたのよ」
にこママ「そう……」
にこ「私がどうしてスクールアイドルを目指したか分かる?」
にこママ「自分のことを可愛いと思ってるから?」
にこ「……それは当然すぎて勘定してなかったわ」
にこママ「……ではどうして?」
にこ「みんな、私を見ると幸せな気持ちになるでしょう?いつか世の中を、嘘偽りの無い幸福で満たしたいと思ったのよ、お母さんが昔、サンタクロースは実在しないと言ったあの日にね……」
真姫「……!?」
海未「卒業式の日に、遅刻ですか……」
ことり「前から思ってたけど、自覚無さすぎだよね」
穂乃果「二人の資質を見てたんだよ、私に頼ってばかりだとこの先ダメだよ?」
海未「……送辞は出来たのですか?」
穂乃果「もちろん!ことりちゃん、ポケットから出して読んでみて!」
ことり「……穂乃果ちゃん、ポケットティッシュしか入ってないよ」
穂乃果「そんな!?」
海未「家に忘れたということですか……?」
ことり「ふふっ、穂乃果ちゃんらしいね……」
穂乃果「言うようになったね……!」
穂乃果「希ちゃん!」
希「穂乃果ちゃん……どう?」
穂乃果「どう?私の体調?バッチリだよ!」
希「ちゃうよ、うちの髪型」
穂乃果「……?」
希「一つにしてみたんやけど」
穂乃果「いつもはどんな髪型だっけ……」
希「……」
穂乃果「……じゃあ、またあとで!」
希「……」
穂乃果「絵里ちゃん!どうしたの、希ちゃんが探してたよ!?」
絵里「どうしたってことも無いけど……何となく、足が向いて……」
穂乃果「ほんと生徒会長の役職好きだよね!」
絵里「……好きだと思ってたんだけどね、昨日、部屋の片付けをしていたら古いアルバムを見付けて……生徒会長の頃のね」
穂乃果「絵里ちゃん……」
絵里「あの頃の私って、全然余裕がなくて、意地ばかり張って……」
穂乃果「絵里ちゃん……!」
絵里「みんなに助けられてばかりだったなあ、って……」
穂乃果「絵里ちゃん!卒業式の準備まだだから!時間無いから!もう行くね!」
絵里「え、ええ……」
司会「送辞、在校生代表、高坂穂乃果」
穂乃果「はい!」
穂乃果「送辞、在校生代表、高坂穂乃果」
穂乃果「先輩方、ご卒業、おめでとうございます!」
穂乃果「実は、昨日まで、ここで何を話そうか、ずっと悩んでました……」
穂乃果「でも、私、昔から、そういうの苦手だったな、って!」
卒業生「わははは!」
穂乃果「だから!紙にまとめた言葉じゃなくて、今の、自分の言葉で先輩方を送りたいと思います!」
凛(絶対仕上がらなかっただけだ……)
花陽(紙無くしたのかも……)
真姫(家に忘れてきたんでしょ……)
穂乃果「考えるよりも先に体が動くほうで、でも、自分を上手く表現することが出来なくて……不器用で……」
穂乃果「でもそんなとき、私は歌と出会いました!歌は、気持ちを素直に伝えます!歌うことで、みんなと同じ気持ちになれます!歌うことで、心が通じ合えます!」
穂乃果「私、そんな歌が好きです!歌うことが大好きです!」
希(いや、これ送辞やないやん、自己紹介やん)
穂乃果「だから、ここで歌いたいと思います!」
にこ(何で!?)
穂乃果「アイシテル、ばんざーザー、こザーコでひょかたァアアピィイイイイふぁザーたしたぁちぃのいマガァこザーこザーピィイイイイにあふザーぅ」
絵里(歌うようにセッティングしてないからノイズ酷すぎ……)
海未「大好きだ」
ことり「ばんざーい!」
穂乃果(私が歌ってるのに!邪魔しないで!)
穂乃果「マケナザーイユピィイイイイウキ」
海未「負けない勇気ー!!!」
ことり「負けない勇気ー!!!!!!」
穂乃果「私たザーちはピィイイイイ今ザーをたのピィイイイイしもおおおおお!!!!!!!」
海未「おおおお!!!!!」
ことり「おおおおおお!!!!!!!!」
真姫「部室の荷物って全部にこちゃんの私物だったの……?」
にこ「みんなに貸し出してたのよ」
凛「私財をなげうつなんて、童話に出てくるサンタさんみたいでカッコいいにゃ!」
真姫「サンタ……サンタ……?」
花陽「でも、部室が小綺麗になりすぎちゃいますね」
にこ「次の部長が資料として持ってくればいいでしょ」
凛「次の部長……?」
にこ「花陽、あんたやりなさいよ、アイドルに一番詳しいんだし」
花陽「ムリムリムリムリムリ!」
凛「凛だってμ'sのリーダーやったんだよ!?かよちんなら出来る!」
花陽「こんなところで勝手に決めたら2年生の3人に何言われるか!っていうか凛ちゃんのそれは自分で掴みとったみたいに言っていいものじゃないでしょ!」
真姫「部室の荷物って全部にこちゃんの私物だったの……?」
にこ「みんなに貸し出してたのよ」
凛「私財をなげうつなんて、童話に出てくるサンタさんみたいでカッコいいにゃ!」
真姫「サンタ……サンタ……?」
花陽「でも、部室が小綺麗になりすぎちゃいますね」
にこ「次の部長が資料として持ってくればいいでしょ」
凛「次の部長……?」
にこ「花陽、あんたやりなさいよ、アイドルに一番詳しいんだし」
花陽「ムリムリムリムリムリ!」
凛「凛だってμ'sのリーダーやったんだよ!?かよちんなら出来る!」
花陽「こんなところで勝手に決めたら2年生の3人に何言われるか!っていうか凛ちゃんのそれは渋々やらされましたみたいに言っていいものじゃないでしょ!」
穂乃果「久々に立つと……この講堂、広くないね……」
海未「もはや私たちはこの程度の箱に収まる存在ではないのです、ラブライブ優勝チーム、μ'sですよ?」
絵里「屋上も行ってみましょうか、もっと狭く感じるはずよ」
海未「……考えてみれば、練習場所がなくて、ここに集まったんですよね」
ことり「部として認められなかったから、部室も練習場所も無かったんだよね、誰のせいとは言わないけど……」
絵里「……」
希「屋上に来なければよかったと思ってるやろ?」
穂乃果「そうだ!」
真姫「どうしたのよ急に、バケツとモップなんて持って!」
穂乃果「書くんだよ、ここに!μ'sの……えーいっ!」
ことり「はっ!?」
花陽「高坂穂乃果……」
穂乃果「μ'sで一番優れたメンバーの名を学校に残そう!」
絵里「ずるい!私も書きたい!」
にこ「矢澤にこ、っと!」
凛「星空凛……!」
元も冷静に考えたら卒業式の私物化じゃんと突っ込まれていたが比ではない
絵里「……じゃあ、行くね」
真姫「あれ?誰かケータイ鳴ってない?」
花陽「私のです!……!?ええーっ!?」
希「どうしたん!?」
花陽「μ'sに……μ'sに……スクールアイドルの宣伝活動をアメリカでしてくれないかって、オファーが……」
穂乃果「何でそれが花陽ちゃんのケータイに!?」
海未「時期はいつなのです!?」
花陽「もうすぐにでも……!」
にこ「資本主義の豚どもがμ'sの商業的価値の高さに気が付いたってわけね……」
凛「A-RISEに見切りをつけたってわけかにゃ」
ことり「あれだけバカにしてたA-RISEと同じ土俵に立つわけだよね……どうするの?」
絵里「どうするも何も、アメリカよ、アメリカ!?私たちがより目立つチャンスじゃない!そんなの、やるに決まってるでしょ!」
こいつら絶対辞めないわ
なんだかんだ言って生涯アイドル続けるわ絶対
・ラブライブ優勝チームのドキュメンタリー製作を依頼された京極花田、取材を経てμ'sの姿を知るに連れ、大幅な改編が必要だと悟っていくショートストーリー
・廃校阻止のためラブライブ優勝を目指すこととなるG's Aqours、純真な彼女たちはμ'sの助言を素直に聞き入れて成長していく(ストーリーはアニメ準拠)
・Aqoursのドキュメンタリー製作を任された酒井花田、前回のトラウマからμ'sのアドバイスシーンを極力Saint Snowに置き換えていく花田と、炎上覚悟でμ'sの存在を無かったことにする決断を下す酒井
まで書きたかったけど途中でエタりそうだからひとまず終わり
この穂乃果なら「限られた時間の中で精一杯輝こうとする私が大好き」って結論に至るんだろうな……
>>811
穂乃果が歌ってるの昔NHKでやってた番組だよな
名前出てこないけど >>828
乙
純情G′s aqoursがこのμ'sの助言で成長(意味深)していく物語とかヤバすぎる そんなのやるに決まってんじゃん!ってやつかw
こいつら絶対辞めない気がする…
作者の知性が滲み出てたSSだったわ
改変上手すぎか
完結乙 不定期な楽しみファァンったけどとうとう終わっちゃったかファァン
でもよくヒィィィィンンンたと思う
いやあ酷かった(褒め言葉)
メンバーの髪型すら覚えてないのは草
結構特徴ある髪型なのになあ…
久々に長編SSで全部読み切ったわ
最初から最後まで畜生でしたね
スレタイで損してるSSランキング堂々の1位
何が目的のスレなのか全く見抜けなくてワロタ
どこのサイトもまとめてないのは量が多くて大変なのもあるだろうけどSSだと気付かれてないわ
ひたすらに改変ネタを詰め込みまくるスタイルを最後まで貫き通したのがすさまじい
めちゃくちゃ笑わせてもらったよ面白かった
「私が叶える物語」は表現の本質を突いた素晴らしいフレーズだと思う、真面目に
すごく面白かっただけに欲を言えば劇場版とか>>828も見たかった
気が向いたら是非書いてほしい
>>851
これに限らず最近ラ板の長編SS全然まとめられてないよな もったいない