カナダのワーテルロー大学のチームは、スマートフォンのパフォーマンスに大きな影響を与えることなく、デバイスのエネルギー消費量を削減することができるモバイルアプリを開発することに成功しました。このアプリはスマートフォンバッテリーを1日あたり最大1時間も延長することが可能です。ただし、開発されたアプリはAndroid端末を対象としたものであるため、iPhoneのバッテリー持続時間を伸ばすことはできません。
IEEE Xplore Full-Text PDF:
(PDF)https://ieeexplore.ieee.org/stamp/stamp.jsp?arnumber=8375954
Mobile App Extends Smartphone Battery 10-25 Percent - Geek.com
https://www.geek.com/tech/mobile-app-extends-smartphone-battery-10-25-percent-1749317/
Android端末のバッテリー持続時間を10〜25%も伸ばすことができるアプリは、アプリオープンアクセスジャーナルのIEEE Accessで論文が公表されています。Androidには2016年8月に登場した「Android 7.0 Nougat」から、複数のアプリを同時に画面上に表示する画面分割モードが搭載されています。ワーテルロー大学の電気・コンピューター工学の教授であり、アプリ開発に携わったKshirasagar Naik教授は「画面分割機能は不必要なエネルギー消費を招くものだ」と述べています。
Naik教授によると、開発したアプリはユーザーが端末にインストールして「重要でないアプリの輝度を減らす」ことでバッテリーの消費量を削減します。つまり、画面分割機能で「重要でないアプリ」が利用された場合、そのアプリが表示されている画面の輝度が低下し、バッテリー消費量が節約されるというわけ。なお、200人のスマートフォンユーザーを対象に実験が行われた結果、アプリの省エネテクノロジーによりバッテリー持続時間は10〜25%伸びています。
Naik教授は「現在、多くの人々は夜にスマートフォンを充電し、翌日、家を出る時にはバッテリーが100%になった状態となっています。しかし、スマートフォンは見えない場所で多くのコンピューテーションや通信を実行しており、これらがバッテリーをどんどん消費していきます」と説明しています。計算処理能力や通信機能といったAndroid端末のバッテリー消費を促すものを節約しようとすると、端末のパフォーマンスに大きな影響を及ぼしてしまいます。しかし、Naik教授らが開発したAndroidアプリの場合、画面の明るさを意図的に調節するだけなので、端末のパフォーマンスに影響を及ぼすことなくバッテリー持続時間を延長することが可能となるわけです。
また、スマートフォンが過剰なエネルギー消費を繰り返す場合、「バッテリーが劣化してしまい、3年間使い続けられるはずのバッテリーを2年で交換しなければいけなくなるかもしれない」とNaik教授は語っており、開発したアプリはこういった「バッテリーの無駄遣い」を減らすことにもつながるとしています。
なお、画面の明るさを下げることは、スマートフォンのバッテリー節約術などでも紹介される、バッテリー消費を抑えるのに有効な方法です。
2018年08月20日 07時00分
https://gigazine.net/news/20180820-mobile-app-extends-smartphone-battery/
IEEE Xplore Full-Text PDF:
(PDF)https://ieeexplore.ieee.org/stamp/stamp.jsp?arnumber=8375954
Mobile App Extends Smartphone Battery 10-25 Percent - Geek.com
https://www.geek.com/tech/mobile-app-extends-smartphone-battery-10-25-percent-1749317/
Android端末のバッテリー持続時間を10〜25%も伸ばすことができるアプリは、アプリオープンアクセスジャーナルのIEEE Accessで論文が公表されています。Androidには2016年8月に登場した「Android 7.0 Nougat」から、複数のアプリを同時に画面上に表示する画面分割モードが搭載されています。ワーテルロー大学の電気・コンピューター工学の教授であり、アプリ開発に携わったKshirasagar Naik教授は「画面分割機能は不必要なエネルギー消費を招くものだ」と述べています。
Naik教授によると、開発したアプリはユーザーが端末にインストールして「重要でないアプリの輝度を減らす」ことでバッテリーの消費量を削減します。つまり、画面分割機能で「重要でないアプリ」が利用された場合、そのアプリが表示されている画面の輝度が低下し、バッテリー消費量が節約されるというわけ。なお、200人のスマートフォンユーザーを対象に実験が行われた結果、アプリの省エネテクノロジーによりバッテリー持続時間は10〜25%伸びています。
Naik教授は「現在、多くの人々は夜にスマートフォンを充電し、翌日、家を出る時にはバッテリーが100%になった状態となっています。しかし、スマートフォンは見えない場所で多くのコンピューテーションや通信を実行しており、これらがバッテリーをどんどん消費していきます」と説明しています。計算処理能力や通信機能といったAndroid端末のバッテリー消費を促すものを節約しようとすると、端末のパフォーマンスに大きな影響を及ぼしてしまいます。しかし、Naik教授らが開発したAndroidアプリの場合、画面の明るさを意図的に調節するだけなので、端末のパフォーマンスに影響を及ぼすことなくバッテリー持続時間を延長することが可能となるわけです。
また、スマートフォンが過剰なエネルギー消費を繰り返す場合、「バッテリーが劣化してしまい、3年間使い続けられるはずのバッテリーを2年で交換しなければいけなくなるかもしれない」とNaik教授は語っており、開発したアプリはこういった「バッテリーの無駄遣い」を減らすことにもつながるとしています。
なお、画面の明るさを下げることは、スマートフォンのバッテリー節約術などでも紹介される、バッテリー消費を抑えるのに有効な方法です。
2018年08月20日 07時00分
https://gigazine.net/news/20180820-mobile-app-extends-smartphone-battery/